アルツハイマーの原因は単純ヘルペス1型である

 イギリスのオックスフォード大学やマンチェスター大学で教鞭をとられ、現在マンチェスター大学の名誉教授でおられるイツザーキ氏の難解な英語の論文の結論は、『HSV-1がアルツハイマーの原因である』であります。皆さんに、この英語の長い論文の最後に書かれている結論をまず提示します。皆さんがイツザーキ氏の英語の論文を初めから終わりまで私がわかりやすく意訳した日本文を読み通すことは極めて困難です。従って、長い論文の中で研究されかつ論証され、最後に結論を出されたのですが、皆さんが知りたいのは論証の過程ではなくて結論であるはずですから、まず結論から意訳してあげますから、この結論をまず読んでください。私は自分の勉強のために『HSV-1がアルツハイマーの原因である』というテーマを証明するためになされた論理を完全に理解するために、初めから終わりまで訳しますから、興味のある人は英語とともに私の解説付きの訳文も読み通してください。彼女は臨床家ではなくて医学研究家でありますから、結論としてのアルツハイマーはHSV-1が原因であるというのは正しいのですが、臨床を通じて免疫学的な勉強を私ほどされていないので、あちこちに間違いがあるのは論文の全体を訳しながら指摘することをお約束しておきます。もっとも私は脳の研究者ではないので、だからこそ真実を語れる優れたルース・イツザーキさんの研究成果を自分自身のために、完全に理解しアルツハイマーもヘルペスウイルスが原因であることを証明したいので、英語の論文をグーグルの翻訳を基にしながら皆さんにもわかるように解説を付けながら私自身の翻訳をし始めたのです。現代の最後に残る病気の原因のすべてはヘルペスであるということを原因のわからない病気とされているアルツハイマーも原因を探る事によって伝えたいのです。アルツハイマーもまさに脳の神経細胞に感染したヘルペスなのです。漢方の煎じ薬と抗ヘルペス剤でアルツハイマーを予防し、且つ治すことができることを伝えたいのです。



目次
Conclusions(結論)
Abstract(概要)
Introduction(前書き)
Detection of HSV1 in Brain and Evidence for its Role in AD
(脳の中にHSV-1発見された事とADの患者におけるHSV-1の役割の証拠)

Evidence From Population Epidemiological Studies for a Role of HSV1 and Other Herpes Viruses in Dementia
(認知症におけるHSV1および他のヘルペスウイルスの役割に関する集団疫学研究から得られた証拠)

Recent Data from Other Diseases Relevant to HSV1 and Cognitive Decline and to Anti-viral Treatment
(HSV1および認知機能低下と抗ウイルス治療に関連する他の疾患から得られたの最近のデータ)

HSV1 Infection of Mice(マウスのHSV1感染について)
Links Among Epilepsy and AD, APOE, HHV6, HSV1 and Herpes Simplex Encephalitis (HSE)
(てんかんとAD、APOE、HHV6、HSV1および単純ヘルペス脳炎(HSE)間の関連について)

Treatment of HSE With Acyclovir and Relevance to the Treatment of HSV1-Seropositive, APOE-ε4 AD Patients
アシクロビルによるHSEの治療およびHSV1-血清陽性APOE-ε4AD患者の治療との関連

Conclusions(結論)



Conclusions(結論)


 Further population epidemiological work would be invaluable for understanding the role of microbes, in particular HSV1, in AD. Using the Taiwan records, or those of any other country with comparable information, the subsequent development of dementia amongst subjects who had suffered mild herpes labialis or genital herpes could be investigated, although they would be far less likely to be documented, and therefore much less identifiable than severe cases. However, investigation of even asymptomatic HSV-seropositive people vs. HSV-seronegative people would be informative, although by the age of 60 the latter would comprise only a very small minority. Also, individuals could be selected who had suffered severe peripheral infections, on the basis that the inflammation thus caused could lead to inflammation in the brain, and reactivation of any latent microbe there. Of particular interest would be those who had suffered HSE, and also epilepsy patients—even those in whom no virus infection had been reported. If tissue, blood, or salve samples were available, APOE genotypes could be determined for any association with other characteristics.

 (アルツハイマー病(AD)を起こす病原体の役割、とりわけ(人類滅亡まで最後の最後まで残る)HSV-1が果たす役割を理解するために、数多くの人たちについての疫学的な仕事は、非常に価値あるものとなるでしょう。台湾で行われた疫学的な記録や、それに匹敵する情報を持っている他の国のデータを用いて、中等度の口唇ヘルペスや性器ヘルペスを患った患者の中から、その後に起こる痴呆という病気が調査されました。もっとも中等度のヘルペス感染を起こした患者については、それほど記録されていないので、より重症の症例ほど明らかにはされていないようですが。しかしながら、HSVの抗体が陰性である人たちとHSVの抗体が陽性でありますが、症状はなかった人たちを調査することは有益であるでしょう。もっとも60歳の年齢までに限ると中等度のヘルペス感染を起こした患者は非常に少数者となりますが。また、脳ではなく重篤な末梢のヘルペス感染にかかった人は、次の条件で選ばれることができました。それは、このように末梢でヘルペスによる炎症が脳に炎症を引き起こされ、かつ脳において何らかの潜伏感染を起こす病原体であるヘルペスウイルスの再活性化を引き起こすことがあったという条件で上記の調査のために選ばれました。特に興味あるのは、HSE(ヘルペス性脳炎)を起こした人々と、てんかんになった患者さんであります。さらにどんなウイルス感染も報告されなかった人々にも興味がありました。もし、患者の組織や血液や唾液のサンプルが手に入れられれば、APOEの遺伝子型が他の特性との繋がりを見つけるために決めることができました。)


 Clearly, the types of antiviral which might be used for treating AD should be carefully chosen, especially if combined with an anti-inflammatory agent, as well as the duration of treatment and stage at which their usage would most effective. Even if the effects were merely a delay in onset of the disease, this would still be enormously beneficial for patients, carers and the economy. Of course, vaccination against HSV1 would be the better option, as prevention of disease is better than cure. Unfortunately, however, there is currently no vaccine for HSV1 and any vaccine trial would presumably have to extend for many years to find the outcome.

 (明らかにADを治療するために使われる抗ウイルス剤のタイプや、抗ウイルス剤を用いる治療の期間や、抗ウイルス剤の使い方が最も効果的である段階がいつであるかなどを考慮して注意深く選ばれるべきであります。とりわけ、抗炎症剤と一緒に使われる時は注意深く選ぶべきであります。その抗ヘルペス剤の効果というのは、たとえ病気の開始よりも遅れたとしても、このような注意は患者や介護者や経済にとっても、極めて利益があることでしょう。もちろんHSV-1に対するワクチンは、より優れた選択となるでしょう。というのは、病気の予防というのは治療より大切であるからです。しかしながら不幸にも、HSV-1に対するワクチンは現在のところ何もありません。しかもいかなるワクチンの試みもおそらくその結果を見つけ出すために何年もかかるでしょう。)


 Research data on a microbial cause of AD have been ignored or dismissed for three decades, very unfortunately for those who developed AD during that period and who therefore had no chance of benefitting from the information. Surely, now is the time to rectify the situation by determining and then using the best means of treatment at hand.

 (ADが微生物であるヘルペスウイルスが原因であるという研究データは30年間も無視され、却下されてきました。とりわけ不運なことは、その30年間の間にADにかかった人々と、従ってこの間、ヘルペスがアルツハイマーの原因であるという情報から利益を得るというチャンスを持てなかった人たちにとっては本当に不運なことでした。確かに今こそ手に入れた抗ヘルペス剤(アシクロビル)による最高の治療を決定し、かつ使うことによって、今までの状況を正しくする時であります。)(アシクロビルだけでは予防も治療も不十分です。漢方の濃度の濃い煎じ薬を併用することによって患者の免疫を上げながら脳細胞の傷を治し脳細胞に侵入したヘルペスが溶解感染しないように、かつ最後は脳細胞にエピゾームの形で潜伏感染させる必要があります。)


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 「アルツハイマーの原因は1型単純ヘルペスであることがわかった。」この真実は30年前既にわかっていたのですが、最近初めて表に出ることが可能になったのです。原文の論文を英訳する前に、皆さんに分かりやすく論文の要旨をまず簡明にまとめてみましょう。

 30年前から、単純ヘルペスウイルス1型(HSV1)がアルツハイマー病(AD)の原因であるという証拠が明らかになっていましたが、世界の医学会は誰も認めることはしませんでした。今やっと認められたのです。

 アポリポタンパク質E遺伝子の4型対立遺伝子(APOE-ε4)を持っている人が、長期にわたり繰り返し免疫を抑制され続けると、単純ヘルペスウイルス1型(HSV1)ウイルスが増え続け、末梢神経から脳まで感染した結果、脳内に潜伏感染してしまいます。脳内に潜伏感染したヘルペスウイルスは、さらに免疫が低下した時に、脳内で潜伏感染しているHSV1は脳のあらゆる種類の脳細胞に入り込み、脳のグリア細胞との戦いで炎症を起こし続け、神経細胞が傷つき崩壊し、様々な脳疾患を生み出してしまいます。崩壊する神経細胞によって病名が様々つけられるのです。それが、老人性痴呆(SD)であり、線維筋痛症(FM)、てんかん(Epilepsy)、アルツハイマー病(AD)、および単純ヘルペス脳炎(HSE)、さらに統合失調症(Schizophrenia)なのであります。従って、これらの脳疾患は単純ヘルペスウイルス1型(HSV1)が原因であるので、治療するためにすぐに抗ヘルペス剤を用いるべきであります。実際に抗ウイルス剤を予防投与として用いれば、後に老人性痴呆(SD)を発症する患者が劇的に減ってしまったのです。

 アルツハイマー病(AD)の原因としてヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)および7型(HHV7)の2つのヘルペスウイルスも関わっていることがわかりました。最も大事なことは、ADの原因であるベータアミロイド(Aβ)は、原因ではなくて、ヘルペスウイルスから脳の神経細胞を守るために存在していることがわかりました。それはすぐ後で書くようにDAMPの仕事をしているのです。DAMPについては詳しく後述します。ベータアミロイド(Aβ)は、抗ヘルペス剤と同じく、ヘルペスウイルスから予防的に脳を守るのみならず、攻撃する積極的な作用も持っていることがわかりました。つまり、DAMPの仕事をしているのです。だからこそベータアミロイド(Aβ)を除去しようとするADの薬剤の開発が失敗するのも当然のことなのです。

 最近わかったことなのですが、ヘルペスウイルスが脳神経細胞に入り込むと脳神経細胞が傷つきます。傷ついた脳神経細胞はDAMPs (damage-associated molecular patterns)という非特異的な分子を作ります。まさにアミロイドβはDAMPの一つなのです。それではDAMPについて詳しく勉強していきましょう。皆さんはご存知の通り、免疫には自然免疫と獲得免疫があります。いずれの免疫の働きも病原体が侵入してきたことを認識することから始まります。自然免疫系は病原体が人体に侵入したときに大食細胞や樹枝状細胞は病原体の存在をパターン認識受容体(PRR)を使って感知します。PRRはpathogen recognition receptorと英語でいい、日本語で病原体認識レセプターと訳します。PRRは病原体のPAMPを認識します。PAMPはpathogen-associated molecular patternsと英語でいい、日本語で細菌関連分子パターンと訳します。PRRでPAMPを認識すると大食細胞や樹枝状細胞は様々なサイトカインを作り出し炎症反応を誘導して病原体の排除や組織の修復を行い始めます。一方、病原体でない化学物質と結びついたペプチドなどの複合体などのアレルゲンもPRRによる自然免疫系の認識機構が重要な役割を果たしているのです。

 さらに組織や細胞の損傷はダメージを受けた細胞や傷ついた細胞外基質(結合組織)から放出される成分をDAMP、英語ではdamage-associated molecular patternというパターンで、免疫のレセプターであるパターン認識受容体によって察知されることがわかりました。DAMPは日本語でダメージ関連分子パターンと訳されます。DAMPには宿主細胞の核内タンパク質であるhigh-mobility group box 1(HMGB1、)やミトコンドリアに含まれているホルミルペプチド(fMLP)やエネルギー通貨であるアデノシン三リン酸(ATP)や核酸最終代謝産物である尿酸やまさにアルツハイマーの原因と言われているアミロイドβなどがあります。まさにアミロイドβは細胞にヘルペスウイルスが感染したという証拠となるのです。この真実をルース・イグザーキさんは30年前に見つけ出していたのです。つまり、脳神経細胞に入り込んだヘルペスをDAMPの形で脳の免疫細胞であるミクログリア細胞に伝えようとしていた証拠がアミロイドβなのです。

 ここでHMGB1(High Mobility Group Box 1)について詳しく勉強しましょう。というのはHMGB1は、最近注目されだしたDAMPの中でもっとも重要な一成分であるからです。HMGB1は、p53(ガン抑制遺伝子の転写因子)やNF-κB(転写因子)などの転写因子の機能発現に重要な核内DNA 結合タンパク質であります。と同時に、HMGB1(High Mobility Group Box 1)は活性化された樹状細胞、マクロファージやヘルペスウイルスが侵入し殺されてしまった壊死細胞から細胞外に放出されます。

 

 皆さんは、私がどれほどヘルペスウイルスに執着しているかの理由はお分かりになりますか?16歳から今までヘルペス脳炎で悩んできたからです。さらに右目の失明もヘルペス性網膜症のために苦しみ続けたからです。私の人生はほとんどヘルペス脳炎で支配されてきたのです。憎っくきヘルペスめ!

 まず私は1歳の時に父親が死に、極貧の家庭に生まれ育ちました。小学校5年生の時に硬球の直球が右目に当たり失神したことがありました。これが私の人生の没落の第一歩であったのです。中学3年まではそれこそ最悪の教育環境でしたが、顔は悪かったけれども頭は学校の先生に褒められっぱなしでした。中学校はオール5で卒業し、卒業生代表になり答辞の文章も自分で作って読みました。「心に太陽を」というタイトルでした。自分の作った答辞を読み終わった後、長く勤められていた私の中学校である「宇治中学校の歴史」を書かれていたのでそれなりに有名人であった大路先生がつかつかと私の席に近寄って、「この答辞の文章は誰が書いたのか」と聞かれました。「自分で書いたのです」と答えたところ、「君はすごい子だね」と言われたことも覚えています。

 ところが中学校3年生ごろから頭がすぐにカッとなり、熱くなったり、ぼーっとなる回数が多くなり、さらに突然に眠たくなったり、右の片頭痛に突然襲われたり、右目も徐々に見えなくなり、毎日毎日が不愉快な生活になり始めました。視力検査で左目は1.2でしたが、右は0.1以下でした。校医はその違いについても誰も問題視はしてくれませんでした。というのは、これだけ左右の差があれば片頭痛が怒って当然であったにも関わらずであります。実際あったのですが。私自身は青春時代というものが誰もがこのような大変化が現れるものだと思い込んでいました。そんな状態でも、中学3年まではあらゆる分野で活躍することができていました。もちろん家で勉強したという記憶は全くなく、ましてや予習復習などはしたことがなく、家庭での勉強などは全く縁のない生活でした。遊びが全てでありました。

 とにかく中学3年時からは毎日の生活が不愉快でたまりませんでしたが、なんとか休まず普通の生活はできていました。あまりにも様々な症状がひどかったので、近くの増井医院に行って相談したのですが、このような症状は特別に問題ないということでした。彼も私の症状が「ヘルペス脳炎」であるということはわかるはずもなかったのです。

 ところが高校から上記の症状がひどくなり、毎日が苦しくて苦しくて成績はどんどん落ちていきました。新しいことを学ぶことができなくなってしまっていたのです。高校でブラスバンド部長、編集部長、生徒会議長にもなったのですが、片頭痛がひどくてすぐに辞退してしまいました。その頃からこの病気は一生治らない病気だと思い始めていました。その後も同じような状況が続き、京大病院や京都府立医大病院や阪大病院にも行ったのですが、原因不明だということで20年間苦しみ続け、死にたくても死ぬ勇気がなかったので、死に切れませんでした。甘えの極限というべき行為であったのですが、最高の尊敬していた素晴らしい母親に「なんで産んでくれたんだ」と言わざるを得ない地獄まで落ちていきました。母親の答えは「産んだ罪だ」と。そうです、この世に生を受けるということは、生を受けさせた親の罪であるということは言うまでもなかったので、新たなる命を生み出す罪を犯さないために、私も一生結婚しないと決めてしまいました。

 ところが37歳の時に自分の人生を一変させる出会いがありました。それが漢方医療を教えてくれた薬剤師の妻であり、漢方を完全に習熟していた岳父との出会いがあったのです。なぜそれまで結婚しなかったのかについて妻に語ると、「漢方を飲むと良くなるよ」と勧められました。京都府立医大では漢方の「か」の字も出なかった時代ですから、濃度の濃い濃い大量の漢方煎じ薬を飲むことに無理やりさせられたのですが、なんと6ヶ月後には様々な症状が消えていったのです。ここで私は天啓と言ってもいいほどの漢方のすごさに驚き、頭も明晰になり始め、初めて医学や漢方の勉強を本格的にできるようになったので歩きながら特に漢方を勉強し始め、わからないところがあれば、妻と岳父に聞くことによってマスターし尽くしたのです。

 その後、ステロイドを使わずに漢方だけを実践することによって何十万人の難病を治してきたのです。そして15年前に私の中学校から始まった病気は、ヘルペス脳炎であるということも診断することができたのです。かつヘルペス脳炎の中にアルツハイマー病、パーキンソン病、てんかん、精神分裂症(統合失調症)、筋萎縮性側索硬化症、レビー小体型認知症、重症筋無力症、多発性硬化症、脳炎、髄膜炎、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー(居眠り病)、ギラン・バレー症候群、運動失調症などの数多くの難病は全て神経に住み着く8種類のヘルペスウイルスとの戦いで生じる病気であることを臨床的に見つけることができたのです。

 私も55年悩んできたヘルペス脳炎の治療のためと、かつアルツハイマー病の予防投与のために、大量の抗ヘルペス剤を飲み続けているので、73歳のクソよぼジジイ医者ですが、脳の働きは世界中のどんな医者にも負けなくなりつつあります。このように自分の病気を診断し、かつ治療できるのは私自身しかいないのは、私が3つ目の大学である京都府立医科大学を卒業し、免疫を上げる漢方や鍼灸などの中国医学だけを使うことによって初めて可能になったのですから、16歳から37歳まで続いた自殺企図の時代を乗り越えて生き続けた意味はあったと、近頃は自分の人生を肯定的に捉えることができるようにやっとなりました。きたる3月7日が74歳の誕生日ですが、私の青春時代が初めて始まる第1日目の誕生日祝いを心の中だけで密かにやろうと考えています。何故ならば私は未だかつて誕生日祝いをしたことがないうえに、3月7日が来るたびに母親に罪を犯させた呪う日だと決めていたので、自分の心の大変化に大いに驚いています。もちろん家族には言うつもりはありませんが。

 長いイントロダクションになりましたが、ヘルペスが人類の絶滅まで最後に残る病気の原因であるということは言い続けています。もちろん全ての人がヘルペスにかかっているわけですが、全ての人がヘルペスとの戦いで病気が出るわけではありません。免疫を自分自身のストレスのために抑え続けたり、医者から免疫を抑える薬を出され続けた人は、その間ヘルペスが増殖し、免疫が戻った時に、そのような人達だけにヘルペスとの戦いによるヘルペス感染症が新たに始まるのです。

 まずは世界中で一番長寿国の一つである日本において、一番問題になっている病気はなんでしょうか?アルツハイマー病(AD)でしょう。統計の取り方で変わりますが、日本では約500万人の老人がアルツハイマー病(AD)であり、軽度のアルツハイマー病(AD)を入れると、1000万人を越えるともいわれています。このアルツハイマーの原因がヘルペス1型であるということが証明された論文が英国のマンチェスター大学の女性名誉教授であるRuth Itzhaki(ルース・イツザーキ)によって書かれた「ヘルペス1型がアルツハイマーの原因である」という論文の簡潔な要約文を下にまず英語で掲載します。それを1行ずつ私が逐語訳のみならず意訳もせざるを得ない場合もあります。必要であれば原文の英語の内容にコメントと解説を加えることがあります。もちろんGoogleの翻訳機である“google 翻訳”も医者ではないので、あちこちで翻訳の間違いがあります。その間違いも訂正しながら正しい翻訳を提示しましょう。

 このRuth Itzhaki(ルース・イツザーキ)の要約文の後に、Ruth Itzhakiが書いた長い元の論文を英国のオックスフォード大学の臨床神経科学科が中心となって論評し編集し、精密に調べられた2018年10月19日に発表されたオックスフォード大学の論文の全文の英語を掲載し、その翻訳を後で私が行いながらコメントも加えたいと思います。この英語の論文の全文は長文であり、かつ専門の医学者が書いた極めて優れた論文なので、これを全訳することは私にとって最高の勉強になるので楽しみです。何故ならば、私が50年以上苦しみ戦ってきたヘルペス脳炎に対する世界の医学者の正しい診断と治療の根拠を完全に知ることになるからです。いうまでもなく、私自身は15年前に知り、かつ現在は抗ヘルペス剤のアシクロビルを大量に飲むことによって既に治療していますが。さらにこの論文によって、私のヘルペス脳炎で始まった苦しみの半生が、最後はヘルペス脳炎に対する完璧な診断と治療をし尽くしてハッピーエンドで終わるという確信を持って残りの人生を終えるのみならず、全世界の3500万人のアルツハイマー患者を救済して死ぬことができるからです。これも私自身が50年以上も悩んできた病気のために医者になり、全てのヘルペス脳炎を治し切る道筋を残せるのも、私の人生も無駄ではなかったと納得して死ぬことができるのです。こんな素晴らしい死に方が他にあるでしょうか?

 Alzheimer’s disease (AD) is a major brain disease, afflicting about 18 million elderly people worldwide. This figure will rise with increasing longevity, so there is an urgent need for effective treatment. The brains of AD sufferers contain many abnormal deposits called plaques and tangles, which are thought to play a crucial role in the disease. However, the causes of their formation and of the disease itself are unknown. We have been investigating whether a common virus has a role in AD. We found that many elderly people harbour this virus within their brain but only those who have a specific genetic factor are at risk of developing AD.

  (アルツハイマー病は、主たる脳の病気であり、世界中の1800万人の初老の人たちを苦しめています。)(実は現在アルツハイマー病で悩んでいる人は3500万人といわれています。)この数字は長くなっていく寿命とともに上昇していくでしょう。だから効果的な治療が早急に必要なのであります。AD患者の脳はプラーク(老人斑)やタングル(もつれ)といわれる多くの異常な沈殿物を含んでいます。プラークやタングルはADという病気では非常に重要な役割を占めていると考えられています。しかしながら、このような形生物の原因や、かつAD自身の病気の原因はわかっておりません。私たちは普通に見られるウイルスがADにおける役割を占めているかどうかをずっと研究してきました。私たちは初老の老人たちが脳に隠れさせているが、ただ特異的な遺伝子因子を持っている人だけがADに罹患する危険があるということを見つけました。)(この特別な遺伝子というのが、アポリポタンパクE(ApoE)といって、みなさんご存知のように脂質異常症の時にVLDL、LDL、IDL、HDLという話を聞かれたことがあるでしょう。特にLDLは悪玉コレステロールを運ぶリポタンパクであり、HDLは善玉コレステロールを運ぶリポタンパクであることを聞いたことがあるでしょう。この4つのVLDL、LDL、IDL、HDLのリポタンパクを構成している主なアポリポタンパクの一つがApoEなのです。このApoEというタンパクの遺伝子はε2、ε3、ε4の3つの対立遺伝子(アリルといいます)があります。それぞれに遺伝子に対応するタンパクE2、E3、E4の3つの種類があります。ところがこのApoEが多いと、アルツハイマー病(AD)の危険因子だということがわかったのです。

 ApoEは幹細胞で産生され、全身の他の臓器に必要なコレステロールや脂肪酸を運搬してくれます。肝臓の細胞の外に排出されたApoEタンパクは、今言ったコレステロールや脂肪酸と複合体を形成してリポタンパクとして血中に存在しています。そして色々な細胞表面にあるApoE受容体であるVLDL受容体、LDL受容体、IDL受容体、HDL受容体に結合し、血中にある細胞外の脂質を細胞内へ運ぶ際のリガンドとして機能するのです。逆にApoEは細胞からコレステロールやリン脂質などを引き抜く作用を持っています。コレステロールは脂質であることを知っておいてください。つまりこの2つの機能は、ApoEは脂質代謝を制御しているのです。医院などの検査でHDLコレステロール(HDL-C)が高い人は、細胞からHDLがコレステロールを引き抜く力があり、一方LDLコレステロール(LDL-C)が高い人は、細胞外からLDLが細胞内にコレステロールを運ぶ力があります。従ってLDLが高い人は、血管の内皮細胞にコレステロールがたまりやすいので動脈硬化になりやすく、一方HDLが高い人は血管の内皮細胞からコレステロールを引き抜く力が強いので動脈硬化になりにくいのです。1993年にApoEの対立遺伝子の一つであるε4が高い家族はAD患者が多く、かつε4の遺伝子数が増加するほどADの発症年齢が低下し、発症率も高いことが発見されたのです。その後、家族性だけではなく、AD患者においてApoEε4の遺伝子型を持っている人がなりやすいということもわかったのです。

 ApoEは中枢神経系では免疫細胞であるアストロサイト(星状細胞)やミクログリア(小神経膠細胞)で産生され、これらの細胞から分泌されたApoEは、4つのVLDL、LDL、IDL、HDLのリポタンパクと結合し、神経細胞表面に存在するApoE受容体を介して神経細胞の中に取り込まれるのです。アポリポタンパクは中枢神経系の発達や神経細胞損傷の修復に必要なコレステロールなどの脂質を神経細胞に輸送しているのです。

 皆さん、余談ですが、なぜ神経細胞がコレステロールや脂肪酸などの脂質が必要なのかご存知ですか?簡単に言えば、それは以前に述べたことがあるのですが、神経軸索は髄鞘(ミエリン)で覆われており、脂質の含有率が70%と高く、軸索を通る電気信号が漏れないように電気的な絶縁効果を高めていることはご存知でしょう。ユダヤ人の中でも特にアシュケナージは、遺伝的にスフィンゴ脂質が多いので跳躍伝導がしやすくなり、神経の電気信号の伝達が漏れることなく素早く伝わるので頭の回転が早く、記憶力が極めてよいので天才が多いということを述べたことがありますね。スフィンゴ脂質はさらにシナプスの樹状突起の成長が非常に早いということも述べたことがあります。ところがあまりにもスフィンゴ脂質が多くなると、3つの遺伝子病であるテイサックス病やニーマンピック病やゴーシェ病などにかかりやすく、スフィンゴ脂質が多すぎると、さらに死に至ると生殖が不可能な病気になることを書いたことがあります。

 本論のApoEに戻りましょう。ApoEε4以外の遺伝子型を持つアルツハイマー病の患者も存在したり、またApoEε4を持っていてもアルツハイマーを発症しないこともあるので、ApoEε4はADが生じる直接的な原因ではないのですが、あくまでも非常に強い遺伝的危険因子であることがわかっております。だからこそ本当の直接的なADの原因は単純ヘルペス1型であるということを発見したのがRuth Itzahkiさんであるのです。もちろんなぜApoEε4という遺伝子によって作られたタンパクであるApoE4というのがADの一番大きな危険因子であるかについては誰もまだ知りません。ただApoEは抗酸化作用を持っており、一番強い抗酸化作用を持っているのはApoE2 であり、一番弱い抗酸化作用を持っているのはApoE3であることがわかっております。注意してもらいたのは、ApoEε4は遺伝子型であって、ApoE4は表現型であります。遺伝子型というのはタンパクを作る暗号としての遺伝子そのものであり、表現型というのは遺伝子の命令によって作られたタンパクであることをしっかり分別しておいてください。

 さらに説明を加えておくと、ApoE遺伝子にはε2、ε3、ε4の3つの対立遺伝子があり、それぞれの遺伝子によって発現されたタンパクにE2、E3、E4があるということは既に述べました。実はこのE2、E3、E4は3つのアイソフォームが存在するというべきだったのです。アイソフォームは、別名イソ型とも呼ばれます。E2、E3、E4は3つのアイソフォームが存在するという意味は、3種類のタンパク質があるのですが、この3つのタンパク質は機能的には同じでありますが、構造的には一部分異なったタンパク分子であるという意味です。つまり同一遺伝子産物でありますが、mRNAのスプライシングの違いや、タンパク質のプロセッシング(加工)の違いで作られるのです。)

 Subsequently we discovered that the viral DNA is located specifically within plaques; also, infection with this virus causes production of the main components of plaques and tangles (called beta-amyloid and abnormal tau), indicating that the virus might be a cause of these abnormal deposits. Our recent experiments with antiviral agents indicate that they might be an effective treatment to slow AD progression in that they decrease the levels of beta-amyloid and abnormal tau which the virus induces. Also, the future possibility exists of prevention of the disease by vaccination against the virus.

 (その結果、私たちはプラーク(老人斑)の中に)ウイルスのDNAが特異的に存在していることを見つけました。かつ、このウイルスの感染がβアミロイドと呼ばれるプラークや、異常なタウタンパクと呼ばれるタングルなどの主なる成分を産生する原因となることも発見しました。このことはウイルスがこれらの異常な沈殿物の原因となるということを示しているのです。抗ウイルス剤を用いた私たちの最近の実験は、ADの進行を抑えるための効果的な治療であるということを示しています。何故ならばそのような抗ウイルス剤が、ウイルスが引き起こすβアミロイドや、異常なタウタンパクの量を減らすからです。)(この抗ウイルス剤というのが、まさにアシクロビルという抗ヘルペスウイルス剤なのであります。)(また、このウイルスに対するワクチンによってADという病気の予防の可能性が存在しているのです。)(このウイルスというのがヘルペス1型ウイルスであります。もちろんヘルペス1型に対するワクチンというのは作ることは無理です。何故ならばヘルペスウイルスは感染しても殺しきることができなくて、感染した細胞の核にエピソームの形で隠れてしまうので、仮に記憶T細胞や記憶B細胞が存在しても、意味がないからです。Ruth Itzhakiさんは臨床家ではないので、この事実をご存じないのです。)
今日はここまでです。2019/02/28



(アルツハイマー病(AD)は主要な脳疾患であり、世界中で約1,800万人の高齢者が苦しんでいます。この数字は寿命が長くなるにつれて上昇するため、効果的な治療が急務です。AD患者の脳は、プラークおよびもつれと呼ばれる多くの異常な沈着物を含み、これらは疾患において決定的な役割を果たすと考えられている。しかしながら、それらの形成および疾患自体の原因は知られていない。我々は、一般的なウイルスがADにおいて役割を果たすかどうかを調査しています。我々は、多くの高齢者が脳内にこのウイルスを抱えていることを発見したが、特定の遺伝因子を有する人々だけがADを発症する危険がある。その後、ウイルスDNAがプラーク内に特異的に存在することを発見しました。また、このウイルスに感染すると、プラークおよびもつれの主成分(ベータアミロイドおよび異常タウと呼ばれる)が産生され、ウイルスがこれらの異常な沈着物の原因である可能性があることを示しています。抗ウイルス剤を用いた我々の最近の実験は、それらがウイルスが誘発するベータ - アミロイドおよび異常なタウのレベルを減少させるという点で、それらがAD進行を遅らせるための有効な治療法であり得ることを示す。また、ウイルスに対するワクチン接種による疾患の予防の将来の可能性が存在する。Google 翻訳)




Corroboration of a Major Role for Herpes Simplex Virus Type 1 in Alzheimer's Disease.(アルツハイマー病における単純ヘルペス1型が果たしている主な役割の証拠)

Itzhaki Ruth F.(イツザーキ・ルーフ・F)
Author information(著者のイツザーキ・ルーフ・Fが提供する情報)



Abstract(概要)

 Strong evidence has emerged recently for the concept that herpes simplex virus type 1 (HSV1) is a major risk for Alzheimer’s disease (AD). This concept proposes that latent HSV1 in brain of carriers of the type 4 allele of the apolipoprotein E gene (APOE-ε4) is reactivated intermittently by events such as immunosuppression, peripheral infection, and inflammation, the consequent damage accumulating, and culminating eventually in the development of AD. Population data to investigate this epidemiologically, e.g., to find if subjects treated with antivirals might be protected from developing dementia—are available in Taiwan, from the National Health Insurance Research Database, in which 99.9% of the population has been enrolled. This is being extensively mined for information on microbial infections and disease. Three publications have now appeared describing data on the development of senile dementia (SD), and the treatment of those with marked overt signs of disease caused by varicella zoster virus (VZV), or by HSV. The striking results show that the risk of SD is much greater in those who are HSV-seropositive than in seronegative subjects, and that antiviral treatment causes a dramatic decrease in number of subjects who later develop SD. It should be stressed that these results apply only to those with severe cases of HSV1 or VZV infection, but when considered with the over 150 publications that strongly support an HSV1 role in AD, they greatly justify usage of antiherpes antivirals to treat AD. Three other studies are described which directly relate to HSV1 and AD: they deal respectively with lysosomal changes in HSV1-infected cell cultures, with evidence for a role of human herpes virus type 6 and 7 (HHV6 and HHV7) in AD, and viral effects on host gene expression, and with the antiviral characteristics of beta amyloid (Aβ). Three indirectly relevant studies deal respectively with schizophrenia, relating to antiviral treatment to target HSV1, with the likelihood that HSV1 is a cause of fibromyalgia (FM), and with FM being associated with later development of SD. Studies on the link between epilepsy, AD and herpes simplex encephalitis (HSE) are described also, as are the possible roles of APOE-ε4, HHV6 and HSV1 in epilepsy.

 (1型単純ヘルペスがアルツハイマー病の主要な危険因子であるという考えに対する有力な証拠が最近出てきました。このような考え方が提示しているのは、まずアポプロテインEε4遺伝子(ApoE-ε4)の保持者の脳に潜伏しているHSV-1(1型単純ヘルペスウイルス)が、色々な病気に関わる出来事によって、時に再活性化されます。例えば免疫抑制や、末梢での病原体感染や、炎症などであります。その結果生じる障害が蓄積し、そしてその結果最終的にはアルツハイマー病(AD)を発症するのです。)(活性化されるという言葉は、使うべきではないのです。現代の医学界は「ウイルスの活性化」という言葉が大好きでありますが、これほど曖昧な言葉はないので廃止すべきです。何故ならば、「活性化」という言葉の中には全く相反する2つの意味が含まれているからです。一つは、免疫を抑えることによってウイルスが増殖するという意味と、別の病原体感染が起こって免疫が高まってヘルペスウイルスとも戦い始めるという2つの全く違った意味があるからです。つまり活性化という言葉には、免疫を抑制することと、免疫を高めるという相反する意味が同時にあるからです。正しい活性化という言葉の使い方は、免疫が上がるか免疫が下がるかのどちらかにすべきです。医学において似たような間違った言葉の使い方があちこちにあります。研究者が製薬メーカーからお金をもらって研究をした時に、自分の研究と研究費を出してもらった製薬メーカーとの間に利益相反はないと常に書く必要があります。ということは、純粋に研究のためにお金を製薬メーカーに援助してもらっただけで、決して製薬メーカーの金儲けのためにやる研究ではないということを明言しているはずなのですが、実は製薬メーカーのために働いていると自ら宣言しているということに気づいていないのです。何故ならば、「利益相反とは、ある行為により、一方の利益になると同時に、他方への不利益になる行為である」からです。アッハッハ!正しくは利益相同ではないというべきなのに。アッハッハ!) (この事実を疫学的に調査することができる人口データは、つまり、抗ヘルペス剤(アシクロビル)で治療された被験者(患者)が、台湾において痴呆にかかることがないかどうかを見つけるための人口データは、台湾の人口の99.9%が登録されている国民健康保険研究データベースから手に入れることができるのです。このデータから微生物感染と様々な病気についての情報を広く今でも探し出せるのです。3つの出版物が今出版されておりそこに書かれていることは1つ目が老人性痴呆(SD)の発症のデータと、2つ目は水痘帯状疱疹ヘルペス(VZV)、またはヒト単純ヘルペスウイルス(HSV)によって引き起こされたヘルペスの病気の顕著で明確な症状を持った老人性痴呆の治療についてのデータの2つであります。そのデータから得られたインパクトの強い結果が次の2つのことを示しました。老人性痴呆(SD)になる危険率は、HSV血清検査陰性(HSV-IgG抗体陰性)の被験者は、HSV血清検査陽性(HSV-IgG抗体陽性)の被験者よりもはるかに小さいのみならず、抗ヘルペス剤治療をやった人は、のちに老人性痴呆(SD)を発症するリスクが劇的に減ったというのです。強調されるべきことは、2つあります。一つは、こういう結果は、抗ヘルペス剤を使うのは、HSV1とVZV感染症が重篤である患者にのみ適用すべきであるということと、もう一つはアルツハイマー病(AD)におけるHSV1の役割を強く支持している150以上の既に出版されている刊行物があることを考えれば、ADを治療するために抗ヘルペス剤のアシクロビルを使うことの正当性を証明していることです。この2点が、台湾の国民健康保険研究データベースの調査の結果であります。さらに他のヘルペスについての3つの研究は、HSV-1とADが直接つながりがあるということを詳しく述べています。この3つの研究のそれぞれは、HSV-1に感染した細胞を培養した時のライソソームの変化を取り扱い、その結果、なんとアルツハイマー病(AD)を引き起こすのに、6番目のヘルペスウイルス(HHV-6)と、7番目のヘルペスウイルス(HHV-7)も役割を占めている証拠も見つけました。さらにヘルペスウイルスに感染した細胞の遺伝子発現におけるウイルスの影響をも見つけ出し、さらにかの有名なβアミロイド(Aβ)がウイルスに抵抗する特性もあることを見つけました。) (ライソソームというのは、英語で“lysosome”と書き、リソソームやリソゾームライソゾームや、水解小体(すいかいしょうたい)とも言われます。真核生物が持つ細胞小器官の一つであります。語源は、“lysis(分解)”と“some(〜体)”に由来します。生体膜(細胞膜)につつまれた構造体で、細胞内で様々な物質を消化する場所です。ライソソームの内部には加水分解酵素があり、エンドサイトーシスやオートファジーによって細胞内に取り込まれたウイルスなどや、他の生体高分子はライソソームで加水分解されます。分解された物体のうち有用なものは、細胞質に出て行きます。不用物はエキソサイトーシスによって細胞外に廃棄されます。単細胞生物においては、リソソームが消化器官として働いています。また植物細胞では液胞がリソソームに相当する細胞内器官です。
 「アルツハイマー病(AD)において、6番目のヘルペスウイルス(HHV-6)と、7番目のヘルペスウイルス(HHV-7)が役割を占めている証拠」は2つめの英語の論文に詳しく書かれていますので、その翻訳を楽しみに待ってください。「ヘルペスウイルスに感染した細胞の遺伝子発現におけるウイルスの影響をも見つけ出し」の意味について説明しましょう。ヘルペスウイルスは、細胞に感染するとトランスフォーメーション(形質転換)といって、その細胞の遺伝子に自分の細胞をアトランダムに侵入させ、違ったタンパク質を作らせるという意味です。さらに「かの有名なβアミロイド(Aβ)がウイルスに抵抗する特性もある」というのはどういう意味でしょうか?みなさんご存知のように、世界中の製薬メーカーは、アルツハイマー病(AD)はβアミロイド(Aβ)とタウタンパク質が原因なので、この2つのタンパク質を除去する薬を何十年も探し回っていますが、失敗に終わっている話はみなさんご存知でしょう。実はβアミロイド(Aβ)とタウタンパク質の2つは、ヘルペスウイルスと戦う武器に過ぎないということを示唆しています。これについては後に詳しく書かれています。(このお互いに直接には関わりのない3つの研究は、まず一つはHSV-1を標的とした、つまり抑制するための抗ヘルペス剤を用いた治療に関わる統合失調症(精神分裂症)を取り扱い、2つめはHSV-1が線維筋痛症(FV)、3つ目は線維筋痛症(FV)は後年になって老人性痴呆症(SD)の発症に関わっているという研究の3つであります。)(この文章は、統合失調症も線維筋痛症も老人性痴呆症も、HSV-1が関わっていることを示しているのです。統合失調症は、今なお遺伝子病と考えている人が多いのですが、実は1型ヘルペスウイルスによるものなのです。
 2つ目の線維筋痛症というのは、正しくは神経線維筋痛症というべきであって、線維性組織や筋肉や腱や靭帯などの結合組織の痛みを特徴とする関節リウマチでない痛みを伴う疾患であります。組織に痛みがあるにも関わらず、炎症がないという特徴的な病気が線維筋痛症であります。これは何を意味しているでしょうか?答えは極めて簡単です。組織に痛みがあるというのは、その組織の痛みを感じる神経に1型ヘルペスウイルスが存在し、そこでヘルペスと免疫が戦っているということを示しています。この免疫の働きの細胞はNK細胞です。以前書いたことがあるのですが、元来、神経細胞はMHC-1がほとんど存在しないので、キラーT細胞がヘルペスを認識することはできません。したがってMHC-1が要らないNK細胞が髄鞘と髄鞘の隙間のランビエ絞輪や神経細胞体から軸索が始まる軸索起始部に現れるヘルペスウイルスを察知し、殺しにかかっている時の刺激や傷を痛みとして感じているのです。
 老人性痴呆症(SD)は、英語で“senile dementia”といいます。老人の記憶や知的能力が徐々に悪くなり、錯乱した行動をとるようになる状態を言います。実は、老人性痴呆症の種類には5つあります。1つ目がアルツハイマー病、2つ目が血管性認知症、3つ目がレビー小体病、4つ目がピック病(前頭側頭型認知症)、5つ目が若年性認知症の5つです。
 レビー小体病“Dementia with Lewy bodies”は、アルツハイマー病の60%に次いで多い病気で、老人性痴呆の約20%を占めています。この病気は物忘れもあり、一見アルツハイマー病に似ています。主に大脳皮質の多数の神経細胞内に「レビー小体」という特殊な変化が現れるもので、レビー小体型認知症、びまん性レビー小体病とも呼ばれます。レビー小体は、パーキンソン病に特徴的なものと見なされていましたが、レビー小体が脳の下方の脳幹に出るのに対し、レビー小体型認知症の場合は、大脳皮質全体に出現します。パーキンソン病患者の場合、中脳のドーパミン神経が変性脱落しますが、レビー小体型認知症の場合は、中脳を顕微鏡で見ると、神経細胞の中に特殊な異常な構造物があり、これを「レビー小体」と呼びます。この構造物を細胞封入体と呼びます。細胞封入体はサイトメガロウイルスが細胞にエピソームの形で隠れている姿なのです。
 ちなみに封入体には3種類あります。レビー小体のように細胞質内に形成される封入体を細胞質内封入体、核内に形成される封入体を核内封入体、両者に形成される封入体を混合型封入体と呼ぶのです。ちなみに封入体形成についてはヘルペスウイルスのサイトメガロウイルスが有名ですが、サイトメガロウイルスが感染した細胞にフクロウの目に類似した巨細胞封入体が生じるのは、核内および細胞質内の両者に封入体がみられる混合型封入体であります。8つのヘルペスウイルスの中で一番大敵なのがサイトメガロウイルスであります。サイトメガロウイルスについてはいずれ詳しく詳しく書くつもりです。
 血管性認知症は、脳の血管が詰まる脳梗塞や、血管が破れる脳出血などのように、脳血管に障害が起きると、その周りの神経細胞がダメージを受けて、脳障害が起こるのです。)

(さらにヘルペスと脳疾患に関わる様々な研究がなされています。例えばてんかんと単純ヘルペス性脳炎(HSE)の関連についての研究、さらにアルツハイマー病(AD)と単純ヘルペス性脳炎との関連の研究がされて、いずれも詳しく書かれています。同じように、てんかんにおけるApoE-ε4、HHV-6、HSV-1の可能な役割も研究され詳しく書かれています。)(一言で言えば、8種類のヘルペスウイルスの最大の特徴はなんだと思いますか?8種類とも全身に張り巡らされている神経を構成しているあらゆる神経細胞に住み続けることです。しかも既に述べたように、神経細胞にはMHC-1というタンパク質がないことを充分に知っておいて下さい。MHC-1とは一体何でしょうか?それは病原体(ウイルス)が細胞に入った時に、病原体(ウイルス)を分断してペプチドにしてMHC-1タンパク質に乗せて、この両者をキラーT細胞に見せる仕事をしますね。病原体(ウイルス)を殺すことができる高等免疫の唯一の武器はキラーT細胞でありますね。このキラーT細胞が異物を敵だと認識できるのは、その異物に絶対にMHC-1が乗せられる必要があるのです。ところが一旦神経細胞にヘルペスウイルスが入り込むと、ヘルペスを細胞もろとも殺すことができる最強のキラーT細胞は、無力になってしまうのです。なぜならば神経細胞にはMHC-1が存在しないからです。だからこそ、ずる賢い8種類のヘルペスウイルスは5億年前に地球上に初めて生まれた脊椎動物の神経に隠れ始め、今なお、あらゆる脊椎動物の神経細胞に潜み、繁栄を続けているのです。しかも脊椎動物は中枢神経があるからこそ脊椎動物が地球の生物のトップに君臨しているのです。この中枢神経にヘルペスウイルスが侵入したら何が起こるのでしょうか?私が16歳から悩み続け、今も悩んでいるヘルペス脳炎が起こるのです。皆さんご存知のように、人間の神経はまず大きく2つに分かれますね。末梢神経と中枢神経です。さらに3つにも分けることができます。それは運動神経と知覚神経と自律神経であります。とりわけ中枢神経である脳に住み着いたヘルペスウイルスが、今この英語の論文が問題にしているアルツハイマー、統合失調症(精神分裂症)、てんかんに関わりがあるのは当然のことなのです。)
今日はここまでです。2019/03/07



Introduction(前書き)


 The viral concept of Alzheimer’s disease (AD) proposes that herpes simplex virus type 1 (HSV1) in brain of apolipoprotein E gene (APOE-ε4) carriers accounts for some 60% of cases (Itzhaki et al., 1997). Most of the population is infected with this virus by the age of 70. The concept postulates that HSV1 travels to the brain probably in middle age, where it remains in a latent state, with very limited transcription and probably very low or zero protein synthesis. Reactivation from latency occurs intermittently, caused by events such as immunosuppression, peripheral infection and inflammation. Accumulation of the consequent damage—direct viral action and major inflammatory effects—leads eventually to the development of AD (Wozniak and Itzhaki, 2010).

(アルツハイマー病がウイルスが原因であるという概念は次のようです。まずapo-lipo-protein E gene (APOE-ε4)の遺伝子を持っている人の脳の中にいる1型単純ヘルペスウイルスが約60%の症例を占めているというわけです。)(私の臨床経験では、人口のたった60%どころか90%の人が、成人までに1型単純ヘルペスウイルス(HSV-1)に感染しています。しかし、私の患者の中には極めて稀にHSV-1に感染していない人が見られることがあります。) (人口の大部分は70歳までにはこの1型単純ヘルペスウイルス(HSV-1)にかかっています。このADの原因がヘルペスウイルスという概念はさらに次のように示しています。HSV-1はいわゆる免疫が正常である時は潜伏感染の状態にとどまり、増殖が行われていません。つまり免疫が正常である限りは非常に限られたヘルペスウイルスの転写だけが見られ、ほとんどHSV-1の増殖のためのタンパク合成が行われていないのです。)(先ほど述べたように、HSV-1は死ぬまでに全ての人が感染しているのでありますが、免疫を自分で抑えたり、医者にステロイドホルモンを出されない限りは、生涯潜伏感染の状態で終わるものなのです。従って、ストレスがない人や、病気で医者にステロイドホルモンや不妊治療で黄体ホルモンを出されない限りは、免疫は落ちることがないので、潜伏感染しているHSV-1が増殖することはないのです。ということは、HSV-1によるアルツハイマー病はステロイドホルモンを出しすぎたり医者に投与されすぎたりした人がなるものです。黄体ホルモンは代謝された後、コルチコステロンという副腎皮質ホルモンになるから、免疫を抑えてしまうのです。もちろん、現代の競争資本主義社会においてストレスのない人などというはほとんど皆無ですがね。アハハハ!)

(潜伏感染からHSV-1が再活性するのは時に起こりますが、それは免疫抑制や感染や炎症のような出来事によって引き起こされるのであります。)(以前も述べたことがあるのですが、ヘルペスウイルスの再活性は免疫を抑制することによって増えるということです。ところが感染や炎症が起こった時には免疫が上がるので、隠れていたヘルペスとの戦いが新たに始まるという意味ですから、この論文の著者であるItzhaki(イツザーキ)さんの理解は、まるっきり間違っているのです。というのは、免疫抑制の状態では増えるだけですから、外から臨床的には再活性しているかどうかはわかるはずがないのです。しかも感染や炎症が起こった時に、免疫が上がっているからヘルペスの戦いも始まり、その結果、臨床的にいわゆる再活性しているように見えるだけで、再活性化という状態の時には症状は何もないのです。Itzhaki(イツザーキ)さんは研究者ですから、臨床をしておられないので、このような間違った解説になるのです。というよりもItzhaki(イツザーキ)さんは免疫学を充分に勉強されているはずなのですが、世界中の優れた免疫学者の間違いに気が付いていないので、世界中の他の医者と同じような間違いを犯してしまうのでしょう。残念ですが。)
(このような再活性によって生じる傷の蓄積が、言い換えると、直接的なウイルスの活動と脳での免疫とヘルペスウイルスとの戦いによる主要な炎症の結果がアルツハイマー病(AD)の発症を最終的にもたらすのです。この事実を2010年にWozniak(ウォズニャーク)とItzhaki(イツザーキ)が発表しています。) (この言い方も問題があります。the consequent damageというのは、脳に対する障害という意味のようですが、もっと詳しく説明しましょう。まずHSV-1が幼少期に母親から唾液から乳幼児の口や喉や鼻に入りこみ、周辺の細胞や末梢神経節に侵入し、そこで潜伏感染を続けます。とりわけ鼻の粘膜には匂いを感知する嗅覚神経受容体があります。アレルギー性鼻炎とか花粉症の治療でリンデロン(ステロイド)の点鼻薬を用いると鼻粘膜の免疫が落ちて第一脳神経である嗅神経に感染します。この嗅神経の神経細胞に感染したヘルペスウイルスが免疫が正常であれば潜伏感染で隠れるのですがリンデロンを使えば使うほど、潜伏感染をしていたHSV-1は増殖感染を始め増殖したHSV-1はさらに神経を上行し、最後は中枢神経の海馬へと侵入していくルートがヘルペスウイルスがいとも簡単に脳の中枢に感染するルートであります。一方、脊髄神経から脳へ入っていくルートもあります。免疫が下がるたびごとに末梢神経から増えたHSV-1が徐々に徐々に脊髄神経に入っていき、さらに上行し中枢神経に入ります。このルートは嗅神経から入るルートに比べてはるかに時間がかかるのです。免疫が下がるたびごとに、HSV-1は長い時間をかけて増殖し脊髄の神経細胞を殺しながら中枢神経のADを起こす神経細胞に入り込んでしまうのです。
 ALSという病気はご存知ですね。ALSは英語でAmyotrophic lateral sclerosisといい、日本語で筋萎縮性側索硬化症と訳します。ALSは、運動神経系が少しずつヘルペスウイルスによって犯されて神経細胞変性を起し運動神経細胞が死んでいくのです。重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす運動神経変性疾患です。筋肉そのものの病気ではなく、筋肉を動かし、かつ運動をつかさどる神経(運動ニューロン)だけが障害をうけます。その結果、脳から「手足を動かせ」という命令が運動を行う筋肉神経に伝わらなくなることにより、力が弱くなり、筋肉がやせていきます。その一方で、体の感覚、視力や聴力、内臓機能などはすべて保たれます。ALSの患者は、長い間、発症後3~5年で生じる呼吸筋麻痺や嚥下筋麻痺で亡くなる病気です。これらのすべての症状はヘルペスウイルスによるものです。

 ADの始まりの症状はなんでしょうか?それは軽度の記憶障害から始まります。記憶に関わりが一番深い神経細胞はなんでしょうか?それは海馬の神経細胞であります。海馬について詳しく勉強しましょう。海馬の勉強を始める前に、海馬をめぐる脳について勉強する必要があります。いうまでもなく、脳の全てを勉強することはまず不可能ですから、まず海馬に直接関わる大脳辺縁系や大脳基底核などについて少し詳しく勉強しましょう。ついでにヘルペスが原因であるパーキンソンについても触れることになるでしょう。というのは、大脳基底核にある黒質が作るドーパミンが少なくなると、パーキンソン病が生ずるからです。パーキンソン病もヘルペスが関わっているのです。その証拠を後で説明しましょう。脳の病気は、遺伝子の異常によって生ずる遺伝子病でない限りは、長い時間をかけて必ず外部から侵入する異物が脳神経細胞に入りこみ、最後は脳の免疫に発見され、脳神経細胞が異物ともども免疫細胞に殺されてしまう結果、生じるのです。永遠に殺せない異物は、しかも神経が大好きな異物はヘルペスウイルス8種類しかないからです。
 パーキンソンは大人の病気でありますが、実は同じ病気が子供にもあるのです。瀬川病といわれている筋緊張異常によるジストニアを主徴とする小児のパーキンソン病といってもいい病気です。ジストニアとは、意志によらない自分では制御できない運動(不随意運動)の一つで、比較的長い筋肉の収縮により生じます。ジストニアは体の様々な部位にみられ、斜頸、顔面痙攣、書痙(字を書く時、けいれんや痛みなどが起こって書けなくなる。)などがあります。多くの場合はジストニアにより意志による運動(随意運動)が妨げられます。たとえば、足のジストニアでは歩行障害や転倒の原因となり、体幹のジストニアではねじれ(捻転ジストニア)により日常生活が妨げられます。パーキンソンで見られる振戦(ふるえ)やミオクローヌス(筋肉のピクツキ)などを伴うことが多々あります。パーキンソンと同じ治療薬であるL-DOPAが著効を示し、その効果は副作用なく永続します。

 まず海馬は脳のどこにあるのでしょうか?海馬は英語で“hippocampus”といいます。またなぜ海馬と呼ばれるのでしょうか?下の写真をみてください。左の人の脳の海馬は、右のタツノオトシゴに似ていませんか?頭の部分が馬の頭に似ているでしょう。タツノオトシゴは英語で“sea horse”といいます。海では足が要らないので、まさにぴったりの名称ですね。

 海馬は大脳辺縁系に属する海馬体の一部です。厳密には海馬は、海馬体の一部の神経細胞層を持つ部位のみを示します。それでは大脳辺縁系とはなんでしょうか?大脳辺縁系は英語で“ limbic system”といいます。“limbic”の語源は、ラテン語の“limbus”であり“edge”という意味であり、端という意味ですね。大脳辺縁系は大脳から脊髄に続く奥深くの端っこの方にあるので大脳の辺縁にある系というのです。大脳辺縁系は、上の図の青文字で示した6つの構造物である海馬、扁桃体、帯状回、乳頭体、脳弓、中隔から成り立っています。大脳辺縁系の役割は、人間の脳で情動の表現や意欲、そして記憶や自律神経活動に関与しています。さらに生命維持や本能行動、情動行動に関わっています。とりわけ海馬は記憶の形成に、扁桃体は情動の発現に大きな役割を果たしています。

 ついでにパーキンソン病に関わっている大脳基底核についても勉強しましょう。大脳基底核は尾状核、被殻、淡蒼球の3つから成り立っています。尾状核と被殻をまとめて線条体、被殻と淡蒼球をまとめてレンズ核と呼びます。線条体が尾状核と被殻を含んでいることをしっかり覚えておいてください。線条体は新線条体と腹側線条体に分けられますが、通常は新線条体のことを指します。大脳基底核は大脳辺縁系に囲まれていますが、その様子がイメージできにくいので、大脳基底核は大脳辺縁系の関係が理解しやすいように下に絵図を掲載しておきます。その絵図を見ながら説明していきましょう。大脳基底核は英語で“basal ganglia”といい、大脳皮質はニューロンの細胞体がある場所であり、色が灰白になっているのですが、驚くべきことには神経細胞体がある皮質ではない大脳の深い所の髄質にあるにも関わらず、大脳基底核も灰白質なのです。元来、髄質は神経細胞体ではなくて神経線維があるところなのです。神経線維があるべき髄質に神経細胞体があるところが大脳基底核なのです。言い換えると、大脳基底核は、ニューロンの細胞体があり、隠れた皮質の飛び地と言ってもいいのです。

 大脳基底核は、以前は主に錐体外路運動を司る中枢と考えられてきましたが、近年では解剖学的に錐体外路という神経路が実在しない(大脳基底核から脊髄へ直接の出力はない)ということがわかったので、誤解を避けるために錐体外路という用語は次第に使われないようになってきています。錐体外路運動は、意識されない不随意運動の調節や筋肉の緊張の維持の働きがあります。私は昔から錐体外路があると教え込まれていましたので、今回勉強し直して、初めて錐体外路がないという真実を知ってびっくり仰天でした。

 大脳基底核は大脳皮質と視床、脳幹を結びつける役割を果たす神経核の集まりであります。神経核とは、英語で“nucleus”と言い、複数形で“nuclei”と言います。中枢神経内で主に灰白質からなり、何らかの神経系の分岐点や中継点となっている神経細胞体群のことです。視床や脳幹については後ほど説明します。

 哺乳類の大脳基底核の具体的な機能は、運動調節、認知機能、感情、動機付けや学習など様々な機能を担っています。大脳基底核の神経変性疾患の代表としてパーキンソン病があります。神経変性疾患というのは、ヘルペスによる神経細胞変性により神経細胞が死滅したために生じる病気であるという意味です。パーキンソン病は無動、寡動、安静時振戦、筋固縮などの運動症状がよく知られています。その他に、大脳基底核の神経変性疾患(ヘルペス性細胞変性による神経壊死疾患)としては、ハンチントン舞踏病やジストニア(不随意運動)などがあります。これら大脳基底核の異常が起こると、思わずジズトニア(不随意運動)をしてしまうことです。言い換えると、大脳基底核が随意運動の実行に重要な役割を果たすことを示していますが、その機能が正常に働かないので、知らぬ間にジストニア(不随意運動)をしてしまうのです。

 次回はパーキンソン病もアルツハイマー病も、同じくヘルペスウイルスによるものであることを証明したいと思います。パーキンソン病もアルツハイマー病も、チロシンやチロシンキナーゼが関わっていることをお伝えしておきます。次回はこの話が中心となるでしょう。乞うご期待!

今日はここまでです。2019/03/14



 The main initial discovery on which this concept was based was that HSV1 DNA was detectable in brain of both AD patients and elderly normal people (i.e., the latter were infected but were asymptomatic; Jamieson et al., 1991), the two groups differing in that most of the AD patients were APOE-ε4 carriers (Itzhaki et al., 1997). It was therefore suggested that APOE-ε4 carriers suffer either greater viral damage on reactivation or have poorer repair of such damage.
(まずこのHSV1がADの原因であるという最初の大きな発見は、次の事実に基づいていました。それは、HSV1のDNAがADの患者と初老の正常な人々の両者の脳に見いだすことができていたからです。つまり正常な人はHSV1に感染していたのですが、無症状だけであったということです。(ほとんどの人がヘルペスウイルスに感染していますが症状がない人はごまんといます。)1991年のジャミーソンらの報告です。この両者の違いは、DAの患者の大部分がAPOE-ε4の保持者である点でした。これは1997年のイツザーキらの報告です。)(以前書いたように、HSV1に感染していても、APOE-ε4の遺伝子がない人は、症状が出にくいということです。) (従って、次のことが示唆されます。APOE-ε4の遺伝子の保持者はHSV1ウイルスの再活性化によって脳の神経細胞に大きなダメージを被ったか、それともそのような傷の修復がうまくできなかったかのいずれかであります。) (何回も書いていますように、再活性化という言葉は、正しくは「免疫が落ちている間に増えたHSV1が、免疫が戻った時にHSV-1との戦いが始まったり、さらに免疫を抑えている間に新たな神経細胞に感染したウイルスもろとも、脳の免疫細胞であるグリア細胞がそのような神経細胞を殺そうとした時に」というべきなのです。さらに加えるべきは、ヘルペスが脳の神経細胞で増殖した後、その神経細胞は神経細胞変性によって壊死してしまうというべきなのです。皆さん、脳には幾つかの免疫細胞があることをご存知ですか?この免疫細胞を含めて最新の脳の研究成果をいろいろな側面からまとめてみましょう。)

 人間の脳には1000億個以上のニューロン(脳神経細胞)と、その10倍以上ものグリア細胞(脳膠細胞)があります。グリア細胞は、神経細胞の生存や機能発現のための脳内環境の維持と脳の代謝をサポートしているのみならず、脳内に侵入した様々な病原体から脳細胞を守るために免疫の役割も果たしています。とりわけ近頃は、衛生状態が良いので体外から病原体が脳内に侵入する可能性はほとんど皆無となりました。ところが殺しきれないヘルペスウイルスだけは特殊なのです。しかもヘルペスウイルスは、末梢神経であろうが中枢神経であろうが、全てシナプスで連結しているので、一旦末梢神経に入ると長い時間をかけて免疫が抑えられるたびごとに、知らぬ間に中枢神経まで増殖してしまっているのです。長い時間かけなくてもヘルペスウイルスは簡単に脳内へ入り込むことができるのです。どこから侵入すると思いますか?なんと、老若男女の鼻の粘膜にある嗅神経受容体から入り込むのです。とりわけ近頃はアレルギー性鼻炎が多くなったので、鼻炎の症状を抑えるためにリンデロンの点鼻薬を使うようになりました。第一脳神経であるとりわけグリア細胞の中で一番免疫の働きを実行するのは大食細胞に似たミクログリアであります。ミクログリアについては後で詳しく説明します。

 まず中枢神経系にある膠細胞(グリア細胞)には、1)アストロサイト(は英語でAstrocyteと書き、日本語で星状細胞と書きます)、2)上衣細胞(は英語でEpendymal cellと書きます)、3)オリゴデンドロサイト(は英語でOligodendrocyteと書き、日本語で希突起膠細胞といいます)、4)ミクログリア(は英語でMicrogliaと書き、小膠細胞といいます)の4つがあります。ちなみに、末梢神経の膠細胞は、シュワン細胞(Schwann cell)であり末梢神経の軸索に巻き付き、中枢神経のオリゴデンドロサイトと同種の細胞です。オリゴデンドロサイトは中枢神経系の神経の髄鞘を形成しています。シュワン細胞は、神経軸索を取り巻く髄鞘(ミエリン)を形成します。一方、神経膠細胞(しんけいこうさいぼうは、英語でganglional gliocyteと書きます。)とは脊髄神経節および自律神経系神経節の神経細胞体を取り囲む細胞で外套細胞、衛星細胞(サテライト細胞)とも呼ばれ細胞体を守っています。

 グリア細胞の一つである1)のアストロサイトの働きは、ニューロンが放出したイオンや神経伝達物質を取り込んで脳内環境を保持する他、ニューロンの生存に必要な神経栄養因子を合成し分泌します。また、グリコーゲンを貯蔵し、エネルギー源としてグルコースをニューロンに供給します。アストロサイトの1番大切な仕事は、血管内皮細胞とともに血液脳関門(BBB)を形成し、血液の中から脳に必要な物質だけを選択的に取り入れて、脳に有害な異物を排除する仕事があります。
 次に2)の上衣細胞の働きは、アストロサイトに似た役割を持っています。この上衣細胞は脳室内表面に細胞体があります。脳室については下で詳しく説明します。
 次に3)のオリゴデンドロサイトの働きは、脳神経細胞の軸索を取り巻く髄鞘(ミエリン)になります。
 最後に4)のミクログリアの働きは、異常代謝物、つまり脳細胞にヘルペスが侵入して増殖した後に、細胞変性効果の結果、細胞死した細胞の中の分解産物などのゴミを取り込んでさらに分解してしまいます。例えばアルツハイマーの原因といわれているアミロイドβやタウタンパクなどの異常な残骸を処理するのもミクログリアなのであります。

 皆さんご存知ですね。30年以上前から、アルツハイマーの原因はアミロイドβやタウタンパクと言われてきましたが、実は記憶障害が起こるのは海馬にある脳細胞に入り込んだ1型ヘルペスウイルスが細胞を溶解させ、細胞死させた後の後遺症に過ぎないことを知っていますね。ところが全世界の製薬メーカーはアミロイドβ(Aβ)やタウタンパク(Tau protein)がアルツハイマーの原因であると思い込んで、AβやTau protein(タウタンパク)を作らせない薬を作ろうとして失敗ばかりしていますね。原因と結果をハナから逆にしているので、ADを治す薬ができるわけはないので、こんな研究はすぐにやめたほうがいいのです。お金の無駄遣いですよね。それよりも一度もやったことのない抗ヘルペス剤を投与してあげればいいのにね。残念ですね。

 そもそもアルツハイマー病という名前はどうして付けられたのでしょうか?1906年、ドイツのアルツハイマー博士が、よく見られるものとは異なる精神疾患が原因で死亡した女性の脳組織を調べて、異常な変化に気づいたからです。彼が初めて見つけたので、彼に敬意を評してアルツハイマー病と名付けたのです。まず生存中のこの患者の症状には、記憶障害、言語障害、予測不可能な行動や認知機能の異常がありました。患者の死後、博士は患者の脳を調べ、多数の異常な凝集体(Aβ)と神経線維のもつれ(タウタンパク)を発見しました。この異常な凝集体は現在では、アミロイド斑あるいは老人斑と呼ばれ、実態はアミロイドβの凝集体であることがわかりました。神経線維のもつれは現在では、神経原線維変化と呼ばれ、タウタンパクであることがわかっております。脳内のアミロイド斑と神経原線維変化の2つは、アルツハイマー病の主な特徴ですが、さらに3つめの特徴は、脳内の神経細胞(ニューロン)間の連結(シナプス)の消失であります。

 アルツハイマー病がどのように始まるのかは、脳医学会はまだわかっていないのですが、今私が翻訳しているこの論文のイツザーキさんが証明したように、実はヘルペスの感染が長い時間をかけて脳細胞まで感染して、ヘルペスウイルスが次から次に脳細胞に感染して脳細胞を壊死させてしまったからです。従って脳の障害は、ヘルペスが最初に脳に感染してからADの症状が出現するまで、10年以上もかかっているのです。ADの発症前の症状のない段階においても、すでに脳の中ではヘルペスウイルスとの戦いが起こり始めているのです。アミロイドβ(Aβ)蓄積はアルツハイマー病発症から15〜20年以上前に始まり、引き続いてタウ病変が起こっているので、老人斑蓄積が確認される健常者やmild cognitive impairment(MCI)が生じているのです。mild cognitive impairment(MCI)というのは、日本語で「初期認知機能障害」と訳します。若年性のアルツハイマーはそれほど時間がかかりません。なぜならば、鼻粘膜の嗅覚神経受容体から侵入したヘルペスウイルスが簡単に記憶を司る脳内の海馬に入り込んで海馬の細胞を壊死させることができるからです。

 このようにして徐々に徐々に死滅していく脳神経細胞が知らぬ間に増えているのです。元来、細胞というのは4つの成分である糖質、脂質、タンパク質、核酸が主要成分であります。この4つの成分は全て人体にとって大切でありますが、とりわけタンパク質は細胞の機能を支える上で一番大切なのです。タンパク質の仕事は、化学反応を触媒する酵素、輸送や貯蔵を行うタンパク質、遺伝子を調節するタンパク質、構造を支えるタンパク質など非常に広範囲の仕事をしてくれます。一方、糖質や脂質は、大部分はエネルギーに関わっているだけですから、一時的にエネルギーがなくなってもすぐに細胞は死ぬことはないのです。

 ヘルペスとの戦いによって死滅した脳神経細胞が含んでいる機能的に一番大切なタンパクの残骸である変質した異常タンパクが脳の中に沈着し、脳のいたるところにアミロイド斑とタウ蛋白からなる神経原線維の変化が生じてしまうと、当然脳の機能は低下していくのです。正常なニューロンの数が少なくなり、脳の働きも当然機能しなくなっていくと、やがて病変は、脳内で記憶を形成するのに必要不可欠な、海馬のみならず前頭葉や側頭葉の神経細胞まで広がっていきます。ニューロンがさらに死滅するにつれて、影響を受けた脳は全体的に萎縮し始めます。最後にはニューロン同士が相互に連絡し合う能力も失い、最終的には脳の細胞がヘルペスのために完全に死滅していくのです。

 私は16歳からヘルペス性脳炎で悩み続けてきました。脳の中に日本一といってもいいぐらいに大量にヘルペスウイルスが巣食っています。私は今現在、ヘルペス脳炎と、今後起こるであろうヘルペスによるアルツハイマー病やパーキンソン病やてんかんや精神分裂症にならないために、まず55年間に増えたヘルペスウイルスを殺すために5倍量の濃い濃い免疫を高める成分が入った漢方煎じ薬を毎日毎日飯よりも大量に摂取しています。と同時に、ヘルペスウイルスを増やさないように抗ヘルペスウイルス剤を大量に飲んでいます。だからこそ74歳のクソよぼじじいがこんなに元気に最先端の医学論文を書くことができているのです。16歳からヘルペス脳炎で悩んできたのですが、日本の医者、世界の医学会は誰一人として診断をつけることができなかったのです。医者になったからこそ、自分の宿命の病気を診断することができたのも漢方煎じ薬との出会いがあったからです。しかも私の病気は若年性ヘルペス性脳炎、つまり若年性アルツハイマー病であったのです。この病気の診断をつけてから大量の濃い濃い漢方煎じ薬と大量の抗ヘルペス剤を必要なだけ服用できるようになったのも医者になったからです。さらにヘルペス脳炎の症状のみならず坐骨神経痛や偏頭痛や慢性の疲労(慢性疲労症候群)や嗜眠症(過眠症)なども全て楽になり、今なお医学の最先端の勉強を続けることができているのです。これだけでも生まれ悩み生き続けた価値はあるのかもしれませんね。しかしながら、右目のヘルペス性網膜症による失明は時遅しでした。しかしながら、左目が見えるので頑張れるのです。

 この文章の最後のお遊びですが、認知症の家族歴を持つテキサス州の事業家が、これまでに発表されたあらゆる科学研究を調べ、それらの研究成果をひとつにまとめてアルツハイマー病のしくみを総括的に説明した研究者に対し、400万ドル(4億円)の賞金を出すと発表しました。この4億円は、私とイツザーキ氏に与えるべきではないでしょうか?アッハッハ!なぜ私が賞金の半分をもらうべきかご存知ですか?それは抗ヘルペス剤だけではあくまで脳神経細胞にいるヘルペスウイルスを増殖はさせないのですが、増えたヘルペスウイルスをグリア細胞で殺し、かつ傷ついた脳組織を修復するのに唯一自分の免疫と免疫を上げる漢方煎剤の二刀流が必要なのです。しかも漢方煎剤は免疫を上げることによって、抗ヘルペス剤以上にヘルペスウイルスを増殖させなくしてくれるのみならず、ヘルペスによって傷ついた神経を修復してくれるのです。その証拠は漢方煎剤を飲むだけでヘルペスの抗体が減っていくデータも持っているのです。この臨床の成果はいずれ世界に発表する予定です。乞うご期待。

 従って、大量の漢方煎剤は抗ヘルペス剤よりもはるかに価値があるのです。この真実を知っている私が3億もらって、イツザーキ氏は1億で良いと思いませんか?アッハッハ!!アッハッハ!!本当は金なんかいりません。病気を治すことが私の生きがいですからね!今現在、日本では600万人、世界中には5000万人ものアルツハイマー病の患者がいます。これからもどんどん老人が増えるとともに、アルツハイマーの老人だらけの地球になってしまうことになります。だからこそ、大量の漢方煎剤と抗ヘルペス剤が必要になるのです。

 実は耳寄りなアルツハイマーにならない方法を教えてあげましょう。お金は一切かからない方法です。極めて簡単なのです。自分のステロイドホルモンを出さない生き方(心の在り方)をすることです。その生き方を教えてあげましょう。1つ目はストレスのない最高の脳と心の状態は、まず我欲をかき過ぎないことです。さらに2つ目は、他人の幸せに対して嫉妬を感じるどころか逆に心から喜んであげることです。できますか?3つ目は、免疫を抑える薬を絶対に使わないことです。この意味はわかりますね?

 先ほど、「上衣細胞の働きは、アストロサイトに似た役割を持っています。この上衣細胞は脳室表面に細胞体があります。脳室については下で詳しく説明します。」と書いたのですが、今から説明しましょう。

 まず脳室とはなんでしょうか?脳の中の空洞です。脳の中には4つの空洞である脳室があります。脳室は髄液で満たされ、この4つの脳室は互いにイケイケになっています。髄液は脳脊髄液とも呼ばれます。というのは、脳と脊髄、そしてこれらを包んでいる膜(硬膜)の間を流れる無色透明な液体だからです。脳脊髄液は4つの脳室を形成している2つの側脳室と、第三脳室、第四脳室内の脈絡叢(choroid plexus)で産生され、脳室を出て脳表にあるくも膜下腔に至ります。クモ膜下出血で有名な例のクモ膜下腔です。

血管がクモ膜下腔と脳室系は脳の実質で隔てられていますが、第四脳室に開いたルシュカ孔とマジャンディ孔で互いに交通しています。主に上矢状静脈洞領域から突出しているくも膜顆粒(くも膜絨毛arachnoid villi)を経て静脈系に吸収されます。脳脊髄液は脳に分布する毛細血管からも吸収されたり、リンパ管からの吸収も関与しています。この脳脊髄液の役割は明らかではありませんが、主に脳の水分含有量を調節し、脳の形を保ち、かつクッションの役割をしています。

今日はここまで。2019/8/24

 脳室の内壁は脳室上衣という1層の上衣細胞層から成り立っています。上衣細胞は一般的に多数の運動性繊毛を有しており、脳室系の内腔表面を覆って脳室と脳実質組織の間の境界を形成し、脳脊髄液の循環にも関与しています。脳室付近で脳の実質から出血が起こった場合、脳室上衣を破って脳室内出血となることがありますが、これは脳内の出血量が多いので極めて重篤で致命的になることもあります。

 脳について少し勉強しておきましょう。脳は大きく3つに分けられます。1)大脳、2)脳幹、3)小脳です。まず1)の大脳は、大脳半球と間脳から成り立っています。次に2)の脳幹は、延髄と橋から成り立っています。ただし脳幹の中に間脳を含めることがあります。3)の小脳はご存知ですね。さて、1)の大脳に含まれる間脳は大脳半球と中脳の間にあります。大脳と中脳の間にあるので間脳と言われるのです。間脳の覚え方としては、2つの大脳半球の間にあるので間脳という覚え方もあります。間脳は大脳と中脳の間にもあるので中脳にも繋がっています。間脳は間にある脳に過ぎないように思いますが、実は間脳は自律神経の中枢である視床下部や、種々なホルモンを分泌する下垂体(脳下垂体)や、あらゆる体性感覚などの感覚を司る視床などを含んでいます。ちなみに体性感覚は自覚できる数多くの感覚を含んでいます。それは皮膚感覚、触覚、圧覚、痛覚、温度覚、温覚、冷覚、痒覚(かゆみ)、深部感覚、関節覚、運動覚、位置覚、振動覚、深部痛覚であります。

 ストレスがかかると間脳が働き出し、ストレスホルモンであるステロイドホルモンを大量に分泌します。という意味では、現在のストレス社会においては、最も大切な脳は間脳かもしれませんね!アッハッハ!しかも間脳は大脳半球のほぼ全ての入力と出力を下位中枢と中継する交差点の信号ともなっているのです。賢い人間は大脳が最も発達しているのみならず社会を形成することでお互いにストレスを掛け合うので、間脳も他の動物と比べて最大であるのは当然なのです。

 それではストレスの多い毎日の生活で極めて大切な間脳の視床についてもう少し詳しく勉強しておきましょう。視床は嗅覚を除く全感覚の中継の役割を果たしています。嗅覚の鼻粘膜の嗅覚神経受容体から直接脳へ入り海馬につながっている特殊な感覚です。残念なことに視床が嗅覚の中継の役割をしていないので体外から直接にヘルペスが視床に感染することがないのは視床にとっては物怪の幸いだったのです。しかし、ヘルペスは嗅覚神経から記憶に関わる海馬と直結しているのでアルツハイマーの初発症状は記憶障害となるのです。昔はこの間脳の視床部分は視覚と関係があると考えられていたので、視床という名前がつけられたのです。まさに感覚の中で視覚が極めて大事ですから、当然ですね。さらに間脳は生活の中で知らずして恒常性を保ってくれる自律神経やホルモンなどを介して内臓全体を制御してくれています。間脳は視床下部にある自律神経核によって自律神経である交感神経と副交感神経を制御しています。交感神経は獲物を捕らえる闘争反応や敵から逃れる闘争反応等を制御しているので、2つを合わせて闘走神経(戦うか走って逃げるかに必要な神経)とも言います。副交感神経は消化や睡眠等のリラクゼーション反応等を制御しています。従って副交感神経は幸せの神経とも言っていいのです。間脳は視床下部のホルモン制御によって脳下垂体(下垂体)を支配し、食欲、性欲、睡眠欲等をコントロールしています。

 さらに大事なことは間脳の視床下部は免疫も制御しているのです。例えば、病原体が感染すると、まず最初にIL-1やTNFが大食細胞から産生されるのはご存知ですね。体内の大食細胞で産生されたIL-1やTNFは、間脳の視床下部にある体温調節機能に働きかけ、温熱中枢のスイッチの閾値を変えて発熱させることによって全身の免疫を高めます。まさに敵が人体に侵入した時に炎症を起こし、IL-1やTNFのようなサイトカインを作って、直接間脳に働きかけることによって生体の体温を上昇させて感染から身を守ってくれるのです。ところが近頃は、様々な高価な生物製剤が作られ、症状を取るために一挙に大食細胞が作り出したTNFの働きを消滅させるのは、間脳にある免疫の働きを強める視床下部の機能も無くしてしまうことは極めて残念なことです。
 次回はグリア細胞(膠細胞)について説明します。乞うご期待!

今日はここまでです。2019/03/28



 皆さん、脳神経細胞ではない4種類のグリア細胞は、脳の中にどれぐらい存在するのかご存知ですか?なんと脳神経細胞の10倍存在します。既に述べたように脳神経細胞は1000億個あることはご存知でしょう。つまり1兆個のグリア細胞が脳に存在しているのです。脳は本来、脳の働きを司る脳神経だけでいいはずなのに、その10倍のグリア細胞が何故脳に必要なのでしょうか?もちろん脳神経細胞が霊長類の王様である人間の脳の働きを助けるためにあります。それでは脳に侵入する異物を処理するミクログリア(小膠細胞)は、グリア細胞のうちいくらを占めているのかご存知ですか?グリア細胞のうち10%がミクログリアなのです。つまり脳の中には1000億個の脳神経細胞があるのですが、それと同じ数の1000億個のミクログリアが存在します。何のために1000億個のミクログリアが必要になったのでしょうか?それは神経が大好きなヘルペスウイルスを処理するために増えざるを得なかったのです。ところがミクログリアにも2種類のミクログリアがあるのです。これも何故であるかは後で答えを出しますから、楽しみにして待っていてください。ミクログリアについては極めて長い話になりますから、覚悟して読んでください。私は何十回も神経の病気は全てヘルペス8種類が原因であるということを言い続けてきました。精神化に通っている患者の病気はヘルペスによるものなのです。精神と言うものは、精が心であり脳であり、神は神経の神ですね。したがって、精神病と言うものは、脳(大脳)の神経細胞の病気なのです。言い換えると、神経細胞を殺された病気なのです。神経細胞を殺す唯一の病原体は何でしょか?言わずと知れた8種類のヘルペスウイルスです。そのヘルペスを処理するためのミクログリアの話を始めましょう。ところが残念なことに脳の免疫の代表であるミクログリアがいくら活躍しても脳の病気(精神病)はヘルペスウイルスは絶対に殺せないので精神病はなくならないのです。なぜでしょうか?ひとたび、脳にヘルペスウイルスが感染すると何万回も書いていますように脳の神経細胞でヘルペスが増殖するときに神経細胞変性といって増殖しきって用済みになった神経細胞を殺してしまうからです。ひとたび脳神経細胞が殺されると補充することが不可能であるからです。なぜならば、基本的には脳神経細胞は終末分化細胞脳細胞(Terminally differentiated cells)といって、生まれたときに出来上がった脳神経細胞は二度と分裂することはできないのです。つまり、脳神経細胞には幹細胞(stem cell)が存在しないからです。したがって、ひとたび1個の脳神経細胞にヘルペスが増殖しきって用済みになって細胞変性を起した脳神経細胞は死滅してしますのです。ちなみに死滅した細胞の中身のガラクタがAβ(アミロイドβ)やタウタンパクであることは皆さんご存知ですね。

 それでは何故ヘルペスウイルスは他のウイルスが滅多に感染することがないのに、脳に感染することができるのでしょうか?答えは極めて簡単です。既に述べたように、ウイルスの起源は誰も解明していませんが、この世にウイルスが出現して以来、ヘルペスウイルスは進化の中でまず人間のあらゆる神経細胞に独占的に感染する特権を独り占めしてしまったのです。それは神経にはMHC-1がないと知ったのはヘルペスウイルスだけだったのです。ヘルペスはなんて賢いのでしょうか!MHC-1がなければキラーT細胞は神経細胞に感染したヘルペスを見分ける事ができないからです。まずヘルペスが脳に簡単に感染できる最初のルートは鼻粘膜に直接脳に通じている第一脳神経の嗅覚神経を見つけ出した事です。この第1のルートは短時間で極めて簡単に脳に侵入できる入り口であるのです。現在はアレルギー性鼻炎の多い世の中になったので鼻炎の症状を抑えるためにステロイドホルモンであるリンデロンという点鼻薬を使いすぎるのでヘルペスにとっては脳へ侵入する最高のルートになっています。2つ目のルートは極めて時間がかかるのです。ご存知のように、あらゆる神経はシナプスを通じて足の先の末梢神経から頭のてっぺんの脳神経まで繋がっています。言い換えると、乳幼児期に親から感染したヘルペスに対する抗体が徐々になくなってしまう時期、つまり自分で抗体を作ることができる生後4〜7ヶ月前後にヘルペスウイルスに皮膚や粘膜から感染すると、ヘルペスに対する免疫が一切ないので、どんどんヘルペスウイルスが増殖し、一生持ち続けることになるからです。もちろん親が8種類のヘルペスウイルスに感染していなければ、この時期にヘルペスに感染する可能性は非常に少ないのです。しかしアルツハイマーの原因である1型単純ヘルペス(HSV1)にかかっていない極めて少数な人がいます。この人たちは年老いてもアルツハイマーになる可能性は非常に少ないのです。一方、水痘帯状ヘルペス(VZV)は感染しやすいが抗原性が強いので、すぐに見つけられて抗体が作りやすいのです。言い換えると、免疫を医者が抑えない限り人間の免疫は水痘帯状ヘルペス(VZV)や単純ヘルペス(HSV)を長期に渡って潜伏感染させる力があると言えます。

 ちなみに乳幼児期に無駄なことですが医者たちは水痘帯状ヘルペスのワクチンを勧めますが、1型単純ヘルペス(HSV1)に対しては絶対に勧めません。何故でしょうか?それはワクチンを打った後にメモリーT細胞やメモリーB細胞は、VZVの抗原に対して作りやすいのです。さらに一度VZVが細胞にエピソームとして潜伏感染してしまうと、感染した人の免疫が少々落ちたところで増殖する戦略がHSVほど進化していないと言えます。さらにいえば、免疫が下がれば8種類のヘルペスウイルスの中で神経で再活性化(増殖・再活発化)しやすいのはHSV1であると言えます。もちろん、VZVも再活性化が行われているのですよ。ヘルペスに関してのすごいデータは世界で私しか持っていないので、いずれそれをまとめてアメリカの雑誌に英語で書く予定です。乞うご期待。

 その前に私の理論を実践してくれたすごい宇宙飛行士の記事がありますから、それを皆さんしっかり読んでください。宇宙飛行士はたった一人で孤独に宇宙空間を飛び続ける間のストレスに耐え続けるためにステロイドホルモンを出し続けている間に、5つのヘルペスウイルスが増殖し、地球に無事に帰還した時に、ホッとした宇宙飛行士の免疫が回復し、体内からヘルペスウイルス5種類を排泄する戦いまでやるんだという私の理論を証明してくれたとっておきの記事が、2019年3月25日に全世界に発信されました。News weekに載せられた記事の日本語版を掲載します。まさに世界中の医者がステロイドを医療でヘルペスを世界中の患者に増やし続けているという証拠を宇宙飛行士が証明してくれました。宇宙飛行士さん、わざわざ私の理論を証明するために遠い遠い宇宙の果てまでの宇宙飛行をしてくださってありがとう!ありがとう!ワッハッハ!ワッハッハ!

【半数以上の宇宙飛行士から再活発化したヘルペスウイルスを検出】2019年3月25日(月)18時35分

<国際宇宙ステーション(ISS)での滞在中、潜伏中のヘルペスウイルスが再活性化することがわかった>


 宇宙飛行は、私たちが想像する以上に過酷だ。宇宙空間を飛び交う宇宙放射線にさらされながら、閉鎖環境に閉じ込められ、無重力状態で暮らすこととなる。そしてこのほど、宇宙飛行によって潜伏状態のヘルペスウイルスが再活性化する確率が高まることが明らかとなった。

宇宙飛行している間、ストレスホルモンの分泌量が増加
 アメリカ航空宇宙局(NASA)ジョンソン宇宙センターらの研究チームは、2019年2月7日、「スペースシャトルや国際宇宙ステーション(ISS)での滞在中、潜伏中のヘルペスウイルスが再活性化することがわかった」との研究結果を学術雑誌「フロンティアーズ・イン・マイクロバイオロジー」で発表した。

 研究チームでは、宇宙飛行前、宇宙飛行中、帰還後にそれぞれ採取した宇宙飛行士の唾液、血液、尿の検体を分析した。その結果、10日間から16日間スペースシャトルに滞在した宇宙飛行士89名のうち53%にあたる47名と、最長180日間にわたって国際宇宙ステーションで生活した23名のうち61%にあたる14名の唾液や尿の検体からヘルペスウイルスを検出。ウイルス排出の頻度や量は、健常者のものと比べても明らかに高かった。

 研究チームの一員でジョンソン宇宙センターに所属するサティシュ・メータ博士は「宇宙飛行している間、コルチゾールやアドレナリンなど、免疫システムを抑制するストレスホルモンの分泌量が増加する。通常ならばウイルスを抑制したり軽減したりする免疫細胞の働きが、宇宙飛行中から帰還後最長60日程度弱まることがわかった」と述べている。

帰還後最長30日間、体液に排出されていた
 研究チームが検出したのは、既知のヘルペスウイルス8種類のうち、口腔ヘルペスや性器ヘルペスの原因となる単純ヘルペスウイルス(HSV)、水疱瘡や帯状疱疹の原因となり、生涯にわたって神経細胞に残存する水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)、伝染性単核球症を引き起こすサイトメガロウイルス(CMV)とエプスタイン・バール・ウイルス(EBV)の4種類だ。これらのウイルス排出は無症候性のものがほとんどで、ウイルスの再活性化によって何らかの症状が出たのは6名のみであった。
 しかし、帰還後も継続するウイルス排出によって、免疫機能が低下している人や非感染者に感染させてしまうおそれはある。メータ博士によると「伝染性の水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)とサイトメガロウイルス(CMV)は、国際宇宙ステーションから帰還後最長30日間、体液に排出されていた」とそうだ。

「宇宙飛行においてウイルスの再活性化への予防対策が不可欠だ」
 これらの研究結果から、研究チームは「宇宙飛行においてウイルスの再活性化への予防対策が不可欠だ」と説く。理想的な対策はワクチン接種だが、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)を除き、ワクチン接種の効果が期待できるものはないのが現状だ。研究チームでは、当面、ウイルスの再活性化に伴う症状に合わせた治療法の開発に取り組んでいく方針だという。

 本論に戻りましょう。
 ヘルペスウイルスが感染した細胞を処理するのがグリア細胞の一つであるミクログリアであります。ところが4つのグリア細胞である1)アストロサイト、2)上衣細胞、3)オリゴデンドロサイト、4)ミクログリアの中で最も数が多いのは「アストロサイト」です。星のような外見から命名されたアストロサイトは、実は細胞体からスポンジのように複雑な形の突起を伸ばして、脳の空間を満たしています。アストロサイトの役割は、神経細胞に栄養を与えたり、反応性の高い過剰なイオンや神経伝達物質を速やかに除去することにより、神経細胞の生存と働きを助けています。脳を血液から入ってくる有害物質から守るのは血液脳関門(blood brain barrier)です。頭字語でBBBと言います。このBBBを作っているのもアストロサイトなのです。4つの膠細胞は、もちろん神経細胞のように活動電位を生じて電気信号による神経伝達を行うことはないのですが、アストロサイトがシナプス伝達のスピードを高めたり、局所の脳血流の制御を行っています。さらに睡眠時に脳から有害物質を取り除くのも、アストロサイトの働きです。カルシウムがシグナルの働きをするのですが、このカルシウム-シグナルの伝達の仕事を制御しているのもアストロサイトなのです。例のごとく寄り道をしてカルシウム-シグナリングについて勉強しておきましょう。

 カルシウムシグナリングは英語で、“Calcium Signaling”と書きます。“Calcium Signaling”とは細胞の機能を制御するカルシウムイオン(Ca2+)依存性の情報伝達経路であります。皆さんはカルシウムが骨の成分だけだとばかり思っておられるでしょうが、細胞内情報伝達機構を制御する極めて重要な仕事もカルシウムイオン(Ca2+)がしているのです。人間を含む脊椎動物では細胞質のCa濃度は低濃度であり、体内のほとんどのCaは骨などの硬組織や細胞内Ca貯蔵庫(Caストア)に貯蔵されています。細胞内Ca貯蔵庫(Caストア)には小胞体とミトコンドリアがあります。ところがこれらのCaは何らかの刺激がきっかけで、細胞内Ca貯蔵庫(Caストア)である小胞体とミトコンドリアに貯蔵されていたカルシウムは、細胞質に流入することにより細胞内のタンパク質と結合して、その機能を調節し、細胞内情報伝達機構を制御するセカンドメッセンジャーの仕事をしています。セカンドメッセンジャーは今のところ外からの情報を細胞内の核にある遺伝子に伝える第2番目の伝達者です。1番目の伝達者は外からの刺激ですね。金属原子が正の電荷を帯びたCa2+は非常に単純なものでありますが、細胞内のCa濃度の変化は幅広い細胞応答を生み出すことができるのです。このアストロサイトによるカルシウムシグナリングの制御の異常が起これば、てんかん(Epilepsy)やADも起こるのです。

 さぁ、ここから脳の免疫の中枢であるミクログリア(microglia)の話に入りましょう。ミクログリアという名前は、アストロサイトやオリゴデンドロサイトに類似の細胞でありながら、サイズが小さいことから単純にミクロという名前が付けられました。正常な脳の中でのミクログリアは突起を伸ばしているだけなのですが、周辺の細胞にヘルペスウイルスによって障害が生ずると、突起を縮め、細胞体部分が大きくなる「活性化型」にかわり、やがて、アメーバ状に形を変えて、その障害を処理しようとします。まさに末梢にいる大食細胞とそっくりですね。

 ミクログリアの起源は胎児期に卵黄嚢で造血細胞から分化して、神経管に浸入してくる中胚葉起源の細胞であります。実際、中枢神経の損傷の周辺をアメーバ運動しているミクログリアは末梢の自然免疫細胞の代表であるマクロファージと区別がつきません。形態のみならず、ミクログリアの表面に発現する分子も、さらに死んだ中枢神経の細胞をどんどんと食べるのもマクロファージと同じです。当然この両者は同じ起源であるのです。

 ミクログリアはいろいろなマーカーによって検出できます。チアミン・ピロフォスファターゼ(Thiamine pyrophosphatase: TPPase)や、非特異的エステラーゼ(nonspecific esterase: NSE)などの中枢神経系の細胞の中ではミクログリアにのみ特異的に発現する酵素類なので、TPPaseとNSEを検出することによってミクログリアと特定できます。また、末梢のマクロファージの特異的抗体や、補体受容体に対する抗体を用いても脳内のミクログリアを免疫染色によって確定できます。一方、ミクログリアの細胞表面には主要組織適合遺伝子複合体(Major histocompatibility complex: MHC)分子が存在し、それに対する抗体はミクログリアの優れたマーカーとなります。ミクログリアがMHCⅠやMHCⅡを発現しており、とりわけパーキンソンに関わりがある黒質の神経細胞はMHCⅡを強く発現しているのです。ミクログリアがMHCⅠとMHCⅡを同時に持っているのはびっくり仰天ですね。何故ならば、ミクログリアは脳の中の異物やヘルペスウイルスを取り込んで、ヘルペスウイルスのタンパクをペプチドにして両方に結びついて、MHCⅡにはヘルパーT2リンパ球にヘルペスの抗原を提示できるのみならず、MHCⅠとヘルペスの抗原をキラーT細胞に提示できるのがすごいのです。これをクロスプレゼンテーションというのです。ここでクロスプレゼンテーションの復習をしてみましょう。

 クロスプレゼンテーションは、日本語で「交差抗原提示」といいます。別にクロスプライミングともいいます。クロスプライミングは日本語で「交差抗原刺激」と訳します。ウイルスのように感染した細胞内でしか増殖できない病原体に対して、あるいはがん細胞内で産生されるがん抗原に対しては、MHCクラスIを介した抗原提示により免疫反応を起こすことはすでにご存知でしょう。その一方で、細菌など細胞外で増殖する病原体や毒素に対して、あるいは結核菌のようにマクロファージ等の抗原提示細胞である大食細胞などに感染する病原体に対しては、抗原提示細胞のMHCⅡを介した抗原提示により免疫反応を起こさせることができるのです。が、結核菌はさせないようにするために大食細胞に感染できる戦術を身に着けたのです。ですから結核菌は今尚、後進国では死因の大きな原因の1つなのです。ちなみに後進国でもっとも多い死因の原因はAIDとマラリアとこの結核であります。このようなクロスプレゼンテーション機構は樹状細胞をはじめ、大食細胞やB細胞や肝類洞内皮細胞において存在しています。と同時に、脳のグリア細胞の一つであるミクログリアにも存在しているのです。ここで注意を喚起したいことがあります。すべての細胞が持っているMHC-Ⅰは細胞の中で作られた異物と結びついてキラーT細胞に抗原提示されますがMHC-Ⅱを持っている専門的な抗原提示細胞といわれる大食細胞、キラーT細胞、B細胞の3つをMHC-Ⅰを持っているのでクロスプレゼンテーション(クロスプライミング)を行うのは当然のことなのです。なぜならば、細胞の中で作られた異物というのは元来、存在しないのです。そもそも病気が病原体という異物や他の化学物質などの異物が人体に侵入することによって生じます。したがって、もともと細胞内に存在する異物などはほとんど皆無であるからです。しかもMHC-Ⅱをもっているのはいわゆる病原体や異物を積極的に取り込んだ異物を抗原提示をT細胞に専門的に提示する細胞である大食細胞、樹状細胞、Bリンパ球の3つですが当然、MHC-Ⅰも持っていて一般の全ての細胞と同じく抗原提示以外にMHC-Ⅰと結びついた異物をキラーT細胞に提示して自分もキラーT細胞に殺される事があるのです。 

 ちなみにミクログリア(脳の中の大食細胞)やマクロファージの活性化状態は、M1型とM2型に分類できることがわかりました。M1ミクログリアは、TNF-α・IL-1β・IL-6などの炎症性サイトカイン、一酸化窒素、活性酸素などを産生して、ヘルペスウイルスに感染している神経細胞をやっつけるミクログリアの1つです。一方、M2ミクログリアは、TGFβ・IL-10などの抗炎症性サイトカイン、BDNF(Brain-derived neurotrophic factor)といわれる脳由来神経栄養因子を産生し、脳に侵入してきた異物である化学物質を処理する仕事をします。したがって、M2型のミクログリアは抗炎症・神経保護因子を産生・放出する神経保護性ミクログリアと言えます。しかも一つのミクログリアがM1型になったり、M2型になったりします。これはちょうど末梢血におけるTh1の仕事をしているのがM1型であり、Th2の仕事をしているのがM2型ともいえます。残念なことに脳のミクログリアはヘルペスと戦っても勝てるわけではないにも関わらず、M1型で脳の神経細胞に感染した神経細胞もろともヘルペスを殺そうとして、アルツハイマーを起こすことに一役買っているのです。

“Brain-derived neuro-trophic factor”であるBDNFは、中枢神経系や末梢神経系の一部のニューロン(神経単位)の維持と成長に作用する役割を持ち、かつ新しいニューロンやシナプスに分化することを促進します。特に脳の中ではBDNF(脳由来の神経栄養因子)は、海馬、大脳皮質、大脳基底核で活性化されています。それらの部位は、ヘルペスウイルスによって障害が起こるとアルツハイマー病になり大脳の学習、記憶、高度な思考に異常を来す重要な領域であり、とりわけBDNFそれ自体は、長期記憶に最も重要でありますね。M2ミクログリアにヘルペスウイルスが感染すればそれを殺そうとして、長期記憶が障害されてしまうのです。

 ミクログリアの具体的な働きを勉強しましょう。先にも述べたようにミクログリアの細胞表面にはMHC分子であるMHCⅠとMHCⅡが末梢のマクロファージと同じく発現しています。ヘルペスウイルスとミクログリアとの戦いによって損傷した部位に浸潤した活動期のミクログリアはアメーバ状になり、活発にヘルペスウイルスが感染している脳神経細胞を貪食している姿が見えます。その様子はマクロファージと区別がつきません。ちなみにマクロファージも脳に存在しているので、損傷部位の血管も透過性が高まり、末梢のマクロファージが脳の血管から脳組織の損傷部位に浸潤し、ミクログリアとともに貪食活動をしているのです。

 ヘルペスウイルスによって損傷を受けたニューロンから放出された大量のATP(アデノシントリホスフェト)がケモカインとなりミクログリアを呼び集め、損傷細胞からごくわずかに遊離されるUDP(ウリジンディホスフェイト)がミクログリアの食作用を促進するのです。細胞膜の断片として遊離されるホスファチジルセリン(PS)がEat me signal(「私を食べ殺してくれ」というシグナル)となるのです。ホスファチジルセリン(PS)はグリセロリン脂質の一つで、レシチンと呼ばれ、細胞膜の内側に多く、細胞に異常が起こった時に細胞の内側から細胞の外側に移動するとアポトーシスが起こり、その神経細胞は自殺してしまうのです。神経細胞以外の全ての細胞にヘルペスウイルスが感染した際に、細胞を殺してしまう方法はアポトーシス以外にネクローシスの2つがあります。ネクローシスとは、免疫が下がって神経細胞に感染し、増殖し尽くしたヘルペスウイルスが、次の神経細胞に感染するために利用し尽くした神経細胞が、細胞変性効果によって死んでしまうことです。つまりヘルペスウイルスが感染して細胞を殺す方法はアポトーシス(自殺)とネクローシス(壊死)の2つがあります。

今日はここまでです。2019/04/04



 脳内の清掃システムの中心メンバーであるミクログリア(神経小膠細胞)の働きをさらに勉強しましょう。脳に整然と配置されているミクログリア(神経小膠細胞)が脳細胞を無差別に攻撃するどころか、どんな敵をどのように認識し攻撃し、脳の神経細胞を守るのでしょうか?どのような状況で脳内の免疫細胞であるミクログリア(神経小膠細胞)の活性が高まり、どのようにして特定の損傷を受けた細胞のみを貪食するのかを勉強しましょう。

 ヘルペスウイルスによって損傷を受けた脳細胞からは、脳の損傷を治すために必要なエネルギーとなる先程のATPがまず放出されます。このATPというヌクレオチドは、神経細胞のエネルギー源になるのみならず、実は同時に脳神経細胞が傷ついたという信号にもなるのです。脳神経細胞の周辺の細胞外液のATP濃度は正常状態では低いのですが、ATP濃度の高い部位はそこに損傷細胞が存在する信号となるのです。ATPはヌクレオチドの一つであるアデノシントリホスフェイトですから、当然アデニンはプリンを持っております。ミクログリアは7種類のプリン受容体を発現しています。それはP2X1〜P2X7の7つです。PはプリンのPです。その一つであるP2X4受容体が刺激されると、ミクログリアの突起はATP濃度の高い方向に向かって伸びていきます。ちょうど末梢の大食細胞の突起と似ていますね。さらにその損傷部位に近づくと、ミクログリアのP2Y12受容体が刺激されると、ミクログリアはBDNFなどのニューロトロフィンを遊離します。すでに書いたようにBDNFは“brain derived neuro-trophic factor”の頭字語であり、日本語で「脳由来神経栄養因子」と訳すことはすでに述べました。ニューロトロフィンは神経系で分泌される小さなシグナルタンパク質であり、神経細胞を生存させるシグナルとして働く場合もあれば、細胞を殺すというまったく逆のシグナルとして働く場合もあります。まず損傷を受けた脳細胞はATPを救助信号として、先程とは違って「私を見つけて、助けて、Find me and help me」と叫んでいるのです。この時のATPはエネルギーとして使われているのでもなく、殺してくれというのでもなく、救助シグナルとして使われているのです。ところが、その救助がすでに間に合わない状態である場合にミクログリアはアメーバ状に形を変えて、その場に移動して損傷を受けた細胞を貪食します。どのようにしてミクログリアは傷ついた細胞を助けるのか殺すのかを見極めるのでしょうか?ミクログリアはP2X4というプリン受容体以外に、もう一つのプリン受容体であるP2Y6受容体を持っています。このP2Y6という受容体は、ATPやADPには反応しないのです。P2Y6受容体を活性化するのはウリジン二リン酸(UDP)であるのです。すでに書いたように、ヘルペスウイルスによって損傷を受けたニューロンから放出された大量のATP(アデノシントリホスフェト)がケモカインとなりミクログリアを呼び集め、損傷細胞からごくわずかに遊離されるUDP(ウリジンディホスフェイト)がミクログリアの食作用を促進してしまうのです。難しいですが面白いので着いて来て下さい。

 UDPは細胞外に遊離される分子ではなく、死にかかった脳神経細胞からごく少量遊離されます。P2Y6受容体がUDPで刺激されると、ミクログリアのアメーバ運動が活性化され貪食機能が高まります。同時にさらに死んで細胞膜が壊れた時に提示される膜成分のリン脂質の成分であるホスファチジルセリンを認識して初めて、その細胞のみを貪食するのです。このホスファチジルセリンは「私を食べて信号、Eat me signal」となることもすでに述べました。ミクログリアは単なる破壊者でも、無差別な掃除係でもないのです。非常に高度な認識機能を備えているので、末梢の大食細胞よりも、より高度な細胞なのです。

 ミクログリアは、単に脳神経細胞の医者になったり、殺し屋になるだけではありません。神経細胞の間にあるシナプスの保守点検と、同時に維持にも重要な役割を果たしているのです。例えば視覚回路の中継核である外側膝状体で活発に行われている左右の視覚路の選択のプロセスにも関わっているのです。未熟な視覚回路では左右両側の視神経節細胞からの入力を受けていますが、視覚の発達に応じて主に同側からの入力を伝える不要シナプスが除去されていくのです。ミクログリアといえども脳の細胞は賢いでしょう!!

 それではこのような選択的な除去はどのように行われるのでしょうか?まずどのようにして不要シナプスを認識しているのでしょうか?これは既に述べたように、ミクログリアが脳内免疫細胞として働くことができるからです。例えばミクログリアに発現している補体分子であるC3の合成が、活性化因子C1qにより高まり、C3受容体を多く発現しているシナプス部位を認識して除去しているのです。また、ミクログリアが持っているMHCⅠが神経傷害時のシナプス除去に関与しているのです。補体は末梢血だけにあるのではなくて脳の血管にも骨髄にも大量に存在していることを知っておいて下さい。

 ここでヘルペスウイルスに感染した脳神経細胞が炎症を起こした時に、どのようにミクログリアが神経細胞に作用して痛みを引き起こすのかを具体的な例を見てみましょう。例えば、ヘルペスウイルスにより脊髄神経が損傷すると、脊髄後角のミクログリア細胞が活性化状態となり、先ほど述べたP2X4受容体タンパク質を作り出します。この受容体は脊髄後角神経から細胞外へ放出されたATPによって刺激されます。

 それではATPはどのようにしてヘルペスウイルスによって傷つけられた神経細胞から細胞外へ放出されるのでしょうか?そのメカニズムにVNUTというタンパク質が関与しています。VUNTとは、英語で“Vesicular Nucleotide Transporter”と言います。“Vesicular”は小胞型であり、“Nucleotide”がヌクレオチドであり、“Transporter”がトランスポーターであり、日本語で輸送体であります。従ってVUNTの略は「小胞型ヌクレオチド輸送体」(運送屋)となります。このヌクレオチドは、言うまでもなくATPのことであります。VNUTはATPを神経の中の小胞内に貯蔵する働きをします。ATPを運ぶ小胞が神経終末の膜と融合すると、小胞内のATPが細胞外へ放出されます。脊髄後角神経から放出されたATPは、上で述べたようにP2X4受容体に作用してミクログリアを刺激し、神経を興奮させる物質を放出します。この物質が神経に作用して痛みを引き起こすのです。  近頃、脳の免疫と神経細胞の関係明らかにされつつあります。その一端を披露しているのです。

今日はここまでです。2019/04/11


 In a striking parallelism in the PNS, APOE-ε4 was found to be a risk for cold sores (herpes labialis), which are caused mainly by HSV1 (Itzhaki et al., 1997). Also in genital herpes, caused usually by HSV2, APOE-ε4 is a risk for recurrence of genital ulcers (Jayasuriya et al., 2008). The subsequent finding that antibodies to HSV (these are known to be long-lived after herpes simplex encephalitis (HSE)) were present in cerebrospinal fluid from AD patients and age-matched controls showed that productive HSV1 infection had occurred, indicating that HSV1 is not a passive resident in the central nervous system (CNS; Wozniak et al., 2005). The data cannot be explained by a greater susceptibility of AD sufferers, or of APOE-ε4 carriers, to HSV1 infection, as the virus was present in brain at almost the same frequency in AD patients as in the controls, and was far more frequent among non-APOE-ε4 carriers than among APOE-ε4 carriers in the controls (although admittedly, the numbers in each category were very small).

 (PNSと著しく似ているのですが、APOE-ε4が、やはりHSV-1によって口唇ヘルペスを起こすリスクになることが1997年にイツザーキによって発見されました)(PNSは英語でperipheral nervous systemの頭字語であり、日本語では末梢神経系と訳します。本来、PNSはParasympathetic nervous systemつまり日本語では副交感神経系の略語として用いられるのが圧倒的に多いのです。ところがこの文章で使われているPNSは口唇を支配する末梢神経に感染したヘルペスによって口唇ヘルペスが生じるのです。したがって、口唇ヘルペスはherpes labialisという正式な病名で使われるのですが別にcold soresという言い方の方がアメリカ人には良く分かるのです。なぜかというと、風邪を引いたときに免疫が上って口唇の神経にいるヘルペスと戦うときに口唇に発疹が一番良く現れることが多いからです。) (またHSV-2によって一般に引き起こされる性器ヘルペスにおいても、APOE-ε4は性器潰瘍の再発のリスクの1つとなっています。2008年にジャヤスリヤによって発見されました。) (単純ヘルペス性脳炎(HSE)にかかった後に、HSVに対する抗体が長期に血液に見られ、AD患者の脳脊髄駅にずっと存在していたことと、かつHSV-1が増殖感染し、抗体が増えていたということが分かりました。)(HSEは英語でherpes simplex encephalitisと書き、encephalitisは日本語で脳炎と訳します。ひとたびHSVに感染すると、免疫は抗体を作って対抗しますが、HSVは人間の免疫よりもはるかに賢いので一旦、感染した細胞にエピソームという形で潜伏感染し続けることは皆さんご存知ですね。
 生きることはストレスに耐えることと同義ですね。ストレスに耐えるためにストレスホルモンと言われるステロイドホルモン、別名副腎皮質ホルモン、別名糖質ホルモンを出しますね。いうまでもなくステロイドホルモンは免疫を抑えますね。その間、宇宙一ずる賢いヘルペスウイルスは潜伏感染から増殖感染へと変わり、どんどん潜伏していた細胞で増え続けます。用済みになった細胞をネクローシスかアポトーシスさせて殺した後、周辺の細胞にどんどん感染していきます。そのうちに免疫が戻ったときに、新たに細胞から増殖したヘルペスは免疫系に見つけられヘルペスに対するIgG抗体を免疫は作りますね。もちろんエピソームで潜伏感染してしまったヘルペスウイルスは、キラーT細胞でも見つけることができないので、殺せません。増殖したヘルペスが感染したMHC-Ⅰを持っている神経細胞以外の他の細胞は、キラーT細胞によって見つけられ殺されますね。残念ながら、神経細胞はすべからくMHC-Ⅰを作ることができないのでキラー細胞が殺す事ができないのですがNK細胞(ナチュラルキラー細胞)はMHC-Ⅰを持っていない神経細胞をもっとも上手に殺すことができるのです。逆にNK細胞はMHC-Ⅰを持っている細胞を殺すことは絶対にできないことを知っておいて下さい。NK細胞の殺し方はアポトーシスですね。アポトーシスで殺す時は周りの神経細胞には迷惑がかからないのですが殺された神経細胞が1個でもなくなるとその神経細胞が脱落した神経は電気信号が伝わらなくなります。これが神経疾患や精神病の大きな原因の1つとなっています。世界で一番難病といわれているのはALS(筋萎縮性側索硬化症)ですね。これは脊髄の神経が通る側索にある脊髄神経細胞にヘルペスウイルスが感染した結果、脊髄神経細胞が殺されなくなってしまったために電気信号が一切伝わらなくなった結果生じた病気です。つまり、脊髄にある神経細胞の軸索に電気信号を伝えることができなくなったために生じた難病なのです。この難病の原因も私が世界ではじめて見つけ出した真実でありますが他の神経学者は誰も認めようとしません。残念ですね。

 再びストレスで免疫を落としたり医者にステロイドを投与されてしまうと、ヘルペスはエピソームの潜伏感染から増殖感染へと変貌します。このサイクルを人体のあらゆる細胞で繰り返し続けるのです。私が常々言っているようにヘルペスウイルスは絶対に殺しきれないので、最後に残る病気はヘルペスの戦いであり続けるのはいうまでもないことなのです。このイツザーキさんはこの論文で、脳の病気であるアルツハイマーや精神分裂症(統合失調症)やうつ病やてんかんも、全てヘルペスが原因であるということを証明したのです。もちろんこの論文には書かれていないパーキンソン病や今、上で述べた筋萎縮性側索硬化症(ALS)や他のすべての精神疾患やあるいは神経疾患は、ヘルペス8種類が引き起こす病気であると言っても過言ではないのです。私はまさに自分自身が苦しんだ自分の脳の病気や精神病はすべてヘルペスであるということを実証し、かつ治療法を確立するために苦しみの果てに医者になり、免疫を上げる漢方の出会いがあったからこそ、74歳のクソヨボガキジジイでもこのような真実を見つけ出す勉強を今なお続けることができるのです。

 この世の最高の薬は漢方生薬しかありません。なぜならば免疫を刺激してヘルペスを殺し、かつ潜伏感染をさせることができるのは、濃度の濃い濃い漢方生薬しかないからです。実は最高の生薬は、煎じて成分を出すというようなもったいない漢方の飲み方ではなくて、漢方を粉にして飲むことが最高なのです。江戸時代やツムラのエキス漢方が日本の漢方と同義語になるまでは薬研といって乾燥した漢方生薬を粉にしていたのです。本当はエキスではなくて漢方粉薬が植物が作ってくれるあらゆる栄養素のみならず、免疫を上げる苦い真実の薬成分が失われる事なく粉薬にはたっぷり入っているのでこれを直接飲むのが最高なのです。なぜ、漢方粉薬を真実の薬成分と私が呼ぶのでしょうか?免疫を上げる成分だけ入っているからです。一方、製薬メーカーが作る薬は免疫を抑えるので真実の毒薬というべきでしょう。アハハ!しかし漢方粉薬はすごくすごく苦いのです。慢性疾患であるヘルペスウイルスを殺したり傷を治したりするためには長期に漢方薬を飲まざるを得ないので煎じ薬が生まれたのです。一方、漢方エキスは本当の漢方ではありません。漢方生薬はまさに天然の生薬を煎じてその生薬の成分だけを取り出して直接飲むことですから、植物が自分の身を守るために作った天然成分以外、一切混入していません。ところが漢方顆粒(エキス)はエキスを作るために漢方成分以外の様々な添加物が加えられます。
 下に添加物の種類と添加されている成分以外の添加剤とその添加剤を配合する目的を一覧表にまとめておきます。漢方薬だけでなく、全ての医薬品は主薬(漢方薬)と医薬品添加物で作られています。漢方薬は天然の生薬が原料ですが、一般の医薬品同様、錠剤や顆粒にするうえでは添加物が必要なのです。添加物は主薬を安定させたり、飲みやすい製剤にする上で必要な物質です。日本薬局方及び医薬品添加物規格で定められた成分を使用しています。
 実は添加物よりももっと問題があります。それは煎じた後に得られた高熱の成分を含んだ湯液を冷やして固形にするために瞬間的に凍結乾燥するときに蒸気に含まれている匂いの成分をすべて飛ばす、つまり除去する際に本来成分に含まれている薬成分をも除去してしまっていることです。これがエキスの漢方薬成分が少なくなる一番大きな原因となっています。さらにもっと隠された問題があります。それは漢方学者が研究に用いるエキスと保険で市販されているエキスとは全く違うものなのです。それについては機会があれば詳しく書きます。

 漢方エキスの添加剤

分類 医薬品添加剤 配合目的
賦形剤
(ふけいざい)
乳糖、結晶セルロース、含水二酸化ケイ素など 一定のかさや質量および形状を保ち、扱いやすくするためです。
滑沢剤 ステアリン酸マグネシウム、タルク 粉末や顆粒の流動性を良くして圧縮成形時に滑りを良くし、粉末の付着を防ぎ、錠剤表面に光沢を与えて見栄えをよくするためです。
結合剤 ヒプロメロース、ポビドン、はちみつなど 錠剤、顆粒剤を製造する場合、成分粒子を相互に結合させ形が崩れないようにするためです。
崩壊剤 カルメロースカルシウム、
クロスカルメロースナトリウムなど
体内の水分を吸って膨張させて顆粒の有効成分を消化管内で崩壊するのを促進し、腸の吸収をよくするためです。
コーティング剤 ヒプロメロース、ヒプロメロースフタル酸エステルなど フィルムコーティング、糖衣など顆粒の表面をコーティングして光沢のあるようにします。
着色剤 三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、酸化チタンなど 外観を美しくして見た目を綺麗にして商品価値を上げる為に表面を着色するのです。

 副作用があるとすれば、上記の添加物によって起こるのです。漢方の生薬で私は問題を起こした事は今だかつてありません。なぜならば、漢方製剤は医食同源ですから起しようがないのです。だからこそ、香港や中国の大金持ちたちは漢方を使った薬膳料理を食事にして世界一長命を保っているのです。ツムラや他の漢方エキス会社の製剤の効き目が悪いのは、上記の添加物が約5割近くも占めているからなのです。本当の漢方薬である製剤をより大量に煎じれば煎じるほど、免疫を上げる成分が多く出れば出るほどその成分を服用すればするほどヘルペスを免疫で殺す手伝いもでき、かつ傷ついた組織も治すことができるのです。かつ化学物質に対して免疫寛容を起して共存できやすくなるのです。ステロイドはアレルギーや自己免疫疾患で使ってきた人は皮膚のみならずあちこちに増えたヘルペスに対して同時に抗ヘルペス剤を服用すれば最後にアルツハイマーにもなりにくくなるのです。というのは、ヘルペスに対して抑制療法もでき、増殖させないように潜伏感染で細胞に閉じ込める事ができるからです。

 私は16歳から単純ヘルペス性脳炎、英語でherpes simplex encephalitis(HSE)と水痘帯状疱疹ヘルペスによる脳炎、自律神経障害に悩みどんな病院に行っても誰もが難病でわからないと言われるだけでした。この自分の病気を治す為に3つ目の大学である京都府立医科大学へ入学したのです。医者になったために最後は自分で自分の病気がヘルペス脳炎という診断がつけられ抗ヘルペス剤を大量に服用することによって治療が可能となったです。この診断は世界中でたった一人、私しかできなかったのですから、苦しみすぎて自分の病気を他の医者が治さなければ自分が医者になって自分の病気が若年性アルツハイマー(ヘルペス性脳炎)と診断でき、かつ自分で自分がオーナーである自由診療専門の松本漢方クリニックで大量の抗ヘルペス剤を投与できるようになったのは医者になった価値はあったのです。なぜならば、日本中のどこの医療機関の医者の誰一人として診断できないのみならず、抗ヘルペス剤を自由診療で出してくれないからです。CNSは、central nervous systemの頭字語で、中枢神経系と訳します。)
(このデータは、HSV-1感染をAD患者が罹りやすいということやAPOE-ε4遺伝子の保有者がよりHSV-1感染をしやすいということで説明される事ができません。というのは、HSV-1ウイルスは比較対象群と同じく、AD患者においてもほとんど同じ頻度に脳の中に存在していたからです。さらに、ヘルペスウイルスは比較対象群のAPOE-ε4遺伝子の保有者よりもAPOE-ε4遺伝子を保有していない人の方がはるかにヘルペスウイルスの感染は多かったからです。(最も実はそれぞれの対照群や患者の数は非常に少なかったのですが。)


 Links between HSV1 action and AD (Tables 1, 2) include the discovery that the viral DNA is located very specifically within AD plaques (Wozniak et al., 2009a), and that the main component of plaques, beta amyloid (Aβ), accumulates in HSV1-infected cell cultures (Wozniak et al., 2007; De Chiara et al., 2010; Santana et al., 2012), and in the brains of HSV1-infected mice (Wozniak et al., 2007); subsequently others confirmed and extended these results (see review, Wozniak and Itzhaki, 2010). Taken together, the data suggest that HSV1 is a cause of Aβ products and plaques. We and others have shown too that the main component of tangles—an abnormal form of the protein called tau (P-tau)—accumulates in HSV1-infected cell cultures (Zambrano et al., 2008; Wozniak et al., 2009b; Alvarez et al., 2012).
(HSV-1の活動とADの関係を示す発見がいくつかあります。まず1つ目は、HSVのDNAがAD老人斑の中に極めて特異的に存在しているということです。)(plaquは斑と訳しますが、脳の組織にあるときには、老人斑と訳します。脳の老化を示す病理学的所見であり、その中心にアミロイド沈着が見られます。正常な老人の脳などにも認められますが、とりわけアルツハイマー病ではあちこちに多発しているのです。あちこちの脳の神経細胞に血管を通じてあるいは直接に感染したヘルペスウイルスはそこで増殖を繰り返し細胞変性により細胞を殺す事を繰り返して脳の神経細胞の欠落をもたらします。その結果、脳の働きは電気信号で行われているのですがその電気信号が伝わらなくなり様々な脳の働きの異常をもたらすのです。ヘルペスウイルスは殺しきれないので神経細胞に一旦入り込むと人間が死ぬまで免疫が落ちるたびごとに増殖と神経細胞の殺戮を繰り返し最後は脳の中枢でアルツハイマー、パーキンソン、躁うつ、精神分類症などの病気が発症するのです。)(2つ目は、老人斑の主な成分はまさにβアミロイド(Aβ)であり、これはHSV-1に感染した細胞の培養液の中で蓄積しているのです。)(細胞培養については後で詳しく書きます。)(3つ目は、HSV-1に感染したマウスの脳においても、斑(プラーク)とβアミロイド(Aβ)が見つけられたのです。) (その後他の研究者たちが上にあげた3つの結果を確認し、いろいろな動物で幅広く実験して、同じ結果を得たのです。) (以上をまとめると、HSV-1が、βアミロイド(Aβ)と斑の原因はHSV-1であることを示しているのです。) (私たちも、同じ結果を示しました。つまり神経の絡みの主な成分はリン酸化タウタンパクと呼ばれ、英語でphosphorylated P-tau proteinと呼ばれます。この異常なタンパクがHSV-1に感染した細胞を取り出して培養すると、どんどん蓄積し、増えていくことを示しました。)

 細胞培養とはなんでしょうか?英語でcell cultureと言います。細胞培養は、ある特定の細胞を体外に取り出して、次のような手続きと条件のもとで培養します。まず細胞が生きるために必須の栄養素であるアミノ酸、炭水化物、ビタミン、ミネラル、さらに成長因子、ホルモン、二酸化炭素と酸素を含んだ容器に取り出します。かつ細胞が生き続けるためにペーハーを最適にするためのペーハー緩衝液を入れ、かつ浸透圧や温度を調整しながら、細胞を体外で増やしていくのです。したがって、HSV-1が感染している細胞を増やせば増やすほど、アミロイドβ(Aβ)やタウタンパク(P-tau)が増えるということは、まさに、AβやP-tauを増やしたのはHSV-1が原因であるということは極めて簡単な答えですね。もちろんHSV-1が感染していない細胞も対照として比較しながら実験していることは言うまでもないことです。もちろん正常な細胞からはAβやP-tauは増えないのは今さらいう必要もないでしょう。なぜこんな簡単なことをアルツハイマー病(AD)の研究者たちか気づかないのでしょうか?不思議でたまりません。この世の中は不思議なことが多すぎますね〜。アッハッハ!)

 βアミロイド(Aβ)(はアミロイドβ蛋白ともいい、英語でamyloidβproteinと書き、略語でAβと書きます。アミロイドβ蛋白(Aβ)は40-42個のアミノ酸からなるペプチドであり、βセクレターゼやγ-セクレターゼの働きによりアミロイドβの前駆体蛋白、これを英語でamyloid β protein precursor といい、略してAPPと書きます。このAPPから切り出されてAβになります。APPはα-セクレターゼによっても切断されるが、この際にはAβは生じないのです。アルツハイマー病ではAβが凝集して不溶性の線維形成がなされてアミロイドとなり脳に沈着します。アルツハイマー病の主要な病理変化には老人斑と神経原線維変化があるが、この老人斑は発症の早期から認められ、その主要構成成分がAβです。比較的疾患特異性は高いのですが、正常脳でも認められます。このようなAβが脳内に蓄積をするためには産生増加、凝集促進、分解低下などが必要です。Aβの分解にはエンドペプチダーゼやインシュリン分解酵素などの各種酵素が係わっています。Aβの蓄積は細胞外に起こっているので神経細胞内に感染し、そこで増殖したヘルペスウイルスによって細胞変性が起こり殺された残骸がAβであります。ヘルペスウイルスは人間の免疫が落ちた時に細胞変性といわれる神経の細胞死を招く悪さが大好きなのです。ヘルペスに悪さをさせないようにするためには免疫を抑えないことが一番大事です。Aβは疎水性が高いので水分が多い細胞内では凝集しにくいのですがヘルペスによって崩壊させられた神経細胞の残骸として水の少ない細胞外に出てしまうと凝集しやすくなるのです。
 Aβは神経細胞に対して毒性を持ち、細胞死を引き起こすといわれていますが、実は神経細胞に入り込んだヘルペスが細胞変性を起しその結果細胞死を引き起すだけなのです。なぜならば、細胞培養で証明された事ですがAβが毒性を持つのはアルツハイマーの血中に見られるAβの生理的濃度では毒性を示さない事がわかったからです。神経細胞がAβの毒性によって殺されるためには生理的濃度よりもはるかに高濃度である必要があるからです。
 1999年、Schenk ら(Nature 400: 173-, 2000)はAβ過剰産生のADモデルマウスにAβに対するワクチン療法が始まりました。しかしながらアメリカで同じワクチン療法の治験をやったところ、高率に脳炎を発生したために現在はワクチン治療の治験は中断されています。なぜ、Aβに対するワクチンが逆に高率に脳炎を作ったのでしょうか?答えは簡単です。私はAβはヘルペスウイルスが殺した細胞の残骸であるといいました。ところがルース・イグザーキさんもちらっと述べているのですがAβは神経細胞内にいるヘルペスウイルスをやっつけるために使われている武器である可能性があるからです。神経細胞を守る武器である可能性があるAβがワクチンで働きがなくなるとヘルペスがどんどん増えますからますます潰れていく神経細胞が多くなるのでアルツハイマー脳炎と言ってもいい脳炎が増えるのは当たりまえのことなのです。ところでアルツハイマーと言う病名はどうして付けられたかご存知ですね。ドイツの精神医学者であるアロイス・アルツハイマーは1901年に診療した、アウグステ・データー (Auguste Deter) という嫉妬妄想・記憶力低下などを主訴とする女性患者の症例が後に「アルツハイマー病」、現在のいわゆる「認知症」と呼ばれる疾患の症状を多く占めていました。アロイス・アルツハイマーはこれらの症状を克明に記録した疾患概念は、1910年のクレペリン(適性検査でよく耳にするクレペリン検査の創始者)の著述になる精神医学の教科書で大きく取り上げられ、それが現在もアルツハイマー病あるいはアルツハイマー型認知症などの疾患名として確立されたのです。)

 リン酸化タウタンパク(タウ・タンパク質(Tau protein)は中枢神経系および末梢神経系の神経細胞(ニューロン)やグリア細胞に発現しているタンパク質で、主にチューブリンと呼ばれるタンパク質からなる細胞骨格の一種で細胞が分裂するときに形成される分裂装置の主体となります。微小管の重合や安定化を調節しています。また微小管以外にもさまざまなタンパク質と結合しており、生後の脳の成熟、軸策輸送およびそのシグナル伝達の調節、熱ストレスに対する細胞応答、成体での神経発生など、脳神経系で起こるさまざまな現象に関わっています。タウ・タンパク質のリン酸化は細胞骨格構造の維持に重要ですが、そのリン酸化の異常がアルツハイマー病に関与しています。タウ・タンパク質のリン酸化部位はセリン、スレオニン、チロシン、合わせて 85 箇所ありますが、そのうち 45 箇所程度が異常リン酸化に関連しています。なおタウ・タンパク質はリン酸化以外にも、グリコシル化、トランケーション、ニトロ化、酸化、重合化、ユビキチン化、SUMO 化、凝集などさまざまな翻訳後修飾を受けます。


 It should perhaps be stressed that the viral concept does not preclude a major role for Aβ and P-tau in the etiology of AD, even though their effects are still little understood; instead it suggests a cause of their accumulation—namely, HSV1 infection. Further, in HSV1- infected cells in culture, treatment with various types of antiviral have been found to decrease the level of Aβ and particularly, that of P-tau (see e.g., Wozniak et al., 2011). )Usage of antivirals such as acyclovir (ACV), which inhibits viral DNA replication, showed that P-tau formation depends on viral DNA replication, whereas Aβ formation does not do so; inhibition of the latter by such agents probably occurs via inhibition of virus spread.
 ADがHSVによるものだという考え方は、AβとP-tauがADに及ぼす影響が今なお少しししか理解されていないにもかかわらず、ADの病気が起こる原因においてAβとP-tauの果たす主要な役割が除外できないということも強調されるべきなのです。にもかかわらず、AβとP-tauの蓄積の原因は、HSV-1感染であることは示されています。さらに培養されたHSV-1感染細胞の中に、様々なタイプの抗ヘルペス剤で治療薬をとして投与すれば、Aβが減りさらにとりわけP-tauの量も減るということが見つかりました。例えば、HSVのDNAの複製を抑止できるアシクロビル(ACV)のような抗ヘルペス剤を使えば、P-tau形成はHSV-DNAの複製に依存していますが、一方、Aβ形成はHSV-DNAの複製に依存していないということがわかりました。(これは何を意味していると思いますか?答えは次の文章に書かれています。)アシクロビルのような抗ヘルペス剤は、Aβ形成を抑制することができるのは、ヘルペスウイルスが細胞から細胞に伝染するのを抑制するからであります。(この意味が理解できますか?つまり、ひとつの細胞でヘルペスが増えることはできないのですが、増えた細胞が新しい細胞に感染していきますよ、ということです。 
 次のテーマに移りましょう。2つあります。)


Detection of HSV1 in Brain and Evidence for its Role in AD
脳の中にHSV-1発見された事とADの患者におけるHSV-1の役割の証拠
(脳の中にHSV-1が見つけられたことと、2つめはADにおけるヘルペスウイルスの役割に対する証拠があるということです。)

The presence of HSV1 in brain is central to these concepts.Following its discovery in elderly brains by the author’s group, studies by five other groups confirmed its presence there (see review, Wozniak and Itzhaki, 2010). Other data too have provided confirmation—sometimes indirect, from very diverse types of approach (Table (Table22 and see review, Itzhaki, 2014), including studies on HSV1-infected APOE-transgenic mice or APOE-transfected cell cultures, GWAS, epidemiological investigations on anti-HSV1 IgG and IgM antibodies in serum from AD patients, or on infectious burden, and measurement of IgG avidity index (Agostini et al., 2016) as an indicator of reactivation (IgG presence indicates infection with HSV1, and IgM indicates HSV1 recent reactivation). The results showed an association between systemic infections and cognitive decline, with HSV1 particularly implicated, and many authors explicitly stating that their results supported a viral role in AD.
 もちろんHSV-1がADの原因であるという考え方は、まず脳にHSV-1が存在しているということです。イツザーキさんのグループによって、初老の人たちの頭脳にHSV-1が発見された後に、5つの研究グループが同じように脳の中にHSV-1の存在を確認しました。 他のデータもHSV1とAPOEがADの原因に関わっていることを確認しました。例えば、間接的ではありますが、HSV1に感染したAPOEトランスジェニックマウスまたはAPOEトランスフェクト細胞培養に関する研究や、GWASによる研究や、ADの患者の血清中の抗HSV1 IgGおよびIgM抗体に関する疫学的調査など、非常に多様なアプローチから得られえたデータによってであります。さらに、HSV1の感染負荷(量)、および再活性化(増殖と免疫との戦い)の指標としてのIgGアビディティインデックスの測定などで得られたデータなどであります。IgGの存在はHSV1に既に感染していることを示し、IgMはHSV1の最近の再活性化を示します。(IgMは、初感染のみに見られますが、ヘルペスウイルスだけは、再活性化に際しても見られるのです。言い換えると、ヘルペスウイルスに対してはワクチンが効かないという意味です。)これらの研究結果は、ヘルペスの全身感染(ヘルペスは人体の全身の細胞に感染します。とりわけ末梢神経や中枢神経細胞はヘルペスウイルスだけが感染できる独占的な縄張りであります。)と認知機能低下との関連を示しており、とりわけHSV1は特に関与しており、多くの研究者は、以上の研究の結果がADにおけるウイルスの役割を明確に支持していると示しています。
(自分自身が16歳から苦しんできたヘルペス脳炎を経験し、その後ヘルペスの臨床を20年前からやってきた私に言わせると、こんな研究がなんでいるのでしょうかと思うぐらいです。なぜならば、ヘルペスは神経細胞に住み着くことが大好きなのです。一度末梢神経にHSV-1が感染すると、免疫が下がるたびにHSV-1は増殖を続け、用済みの神経細胞を変性させ、死滅させた後、次の新たなる新鮮な神経細胞にシナプスを通じて末梢から中枢へと感染していきます。末梢神経も中枢神経もすべてシナプスと連結しているわけですから、脳の中枢神経細胞にまで感染し続けるのは当たり前のことなのです。)

 

 (上の文章で使われている難解な専門用語について説明します。)
 GWASは、英語で、Genome-wide association studyといい、日本語でゲノムワイド相関解析といいます。このGWASによる解析が、様々な疾患に関連する遺伝子多型を検出することを可能にしました。GWASは、ゲノム全体をほぼカバーするような、50万個以上の一塩基多型、英語でsingle nucleotide polymorphism(SNP)といい、略してSNPと書き、スニップと呼ばれる遺伝子型を決定し、主にSNPの頻度(対立遺伝子や遺伝子型)と、疾患や量的形質との関連を統計的に調べることができるのです。

 トランスジェニックマウスは、多分化能を持った胚性幹細胞(ES細胞)に人為的に外来遺伝子を導入し、遺伝子を発現させたマウスです。様々な遺伝子がどのような機能を果たしているかを明らかにするために用いられる研究方法です。トランスジェニックマウスでは、人為的に組み込まれた遺伝子から生じるたんぱく質などの性質を観察、測定することで遺伝子の機能を解析できます。

 トランスフェクションは、英語でtransfectionと書き、核酸を動物の(人間の)細胞内へ導入することです。核酸とはご存知のように、リボ核酸 (RNA)とデオキシリボ核酸 (DNA)の2つがあります。人間の遺伝子を構成している核酸はDNAですね。DNAは、塩基と糖、リン酸からなるヌクレオチドがホスホジエステル結合で連なった高分子です。

 アビディティーとは、簡単に言えば抗原と抗体の結合力の総和のことです。抗原抗体反応では、抗原上のエピトープ(抗原)と抗体上のパラトープ(抗体)との間で、可逆的な結合が起こっています。一価(一個)のエピトープと一価(一個)のパラトープとの結合力はアフィニティー(Affinity)と呼び、日本語で親和性と訳します。ます。抗体は2価(2個)以上のパラトープを持っており、抗体全体として、アフィニティーよりもはるかに大きい力で、多価のエピトープを持つ抗原と結合しています。このような抗原と抗体との結合力の総和をアビディティー(Avidity)と言い、日本語で結合力と訳します。

 HSV1の感染負荷(量)について説明しましょう。ADの患者が、HSV1の感染負荷(量)が多ければ、抗ヘルペス剤を投与すれば、ヘルペスの再活性化のリスクが減るということです。


 However, two recent articles (Olsson et al., 2016; Pisa et al., 2017) maintained that HSV1 is present in only a small proportion of brains of elderly people and AD patients. In the former study, the reason was probably usage of old fixed material, long duration of storage—known to be detrimental to PCR. However, in neither study did the authors specify the sensitivity of their PCR, so the level in some of their brain samples might well have been below their detection limit. The main topic of the other study was a search for fungi in brain; the authors stated that they detected HSV1 DNA in only 1 out of 10 brain samples (Pisa et al., 2017). However, as in the Olsson et al. (2016) study, the authors did not state the sensitivity of detection, and no recovery experiments were described, i.e., addition of HSV1 DNA to samples that were apparently virus DNA-negative to find if any contaminant was interfering with detection of the viral DNA. The second study sought also specific HSV1 proteins by immunohistochemistry (IHC), using fixed brain slices, and HSV1-infected HeLa cell cultures as “controls.” However, the level of virus and viral proteins in human brain would have been vastly less than in the infected cell cultures—so unsurprisingly, their IHC results were negative.

 しかし、最近の2つの論文では、HSV1は高齢者とAD患者の脳のごく一部にしか存在してしないと書かれていました。一つ目の研究では、その理由はおそらく、検体のDNAを増やすためのPCRを行う時に問題があったのです。(PCRというのは英語でpolymerase chain reactionといい、日本語でポリメラーゼ連鎖反応と訳します。)検体を固定する時に古すぎた固定素材の使用と、検体の長期間の保管が問題であったのです。ただし、2つの研究のどちらでも、著者はPCRの感度を指定していないため、脳のサンプル(脳の検体)の一部のレベルはPCRがDNAを検出する限界を下回りすぎていた可能性があります。2つめの研究の主な主題は、脳内に真菌が存在するかどうかの検索でした。そのついでにHSV1のDNAが検出可能かを見ただけです。著者は、脳サンプル10個のうち、わずか1個だけのサンプルでHSV1の DNAが検出できただけだと述べました。しかし、2016年に行われたオルソンらの研究と同じように、2つの研究の著者らは検出感度を述べておらず、回収実験も記載されていませんでした。(回収実験は、別名、添加回収試験と呼ばれます。添加回収試験は、分析法の正確さを確認する方法の一つです。ある試料(河川水など)とそれに既知濃度の目的成分を添加したものについて分析を行います。得られた分析結果を比べ、両者の差が実際の添加量と一致すればその分析法は正確であると判断するための実験です。)つまり、ここでは、ウイルスDNAの検出を妨げる汚染物質があるかどうかを調べるために明らかにウイルスDNA陰性(HSV-1に感染していない)であったサンプル(検体)にHSV1 のDNAを追加しました。2番目の研究では、固定脳スライス(脳の切片)と「コントロール」としてのHSV1感染HeLa細胞培養を使用した、免疫組織化学(IHC)による特定のHSV1タンパク質も探しました。しかし、人間の脳のウイルスおよびウイルスタンパク質のレベルは、感染した細胞を培養した液にあるよりも、はるかに少なかったのです。そのため、当然のことながら、IHC(immune-histo-chemistry)の結果は陰性でした。(感染した細胞を培養して増やすと、当然、元の脳のHSV1の量よりも増えるのは当たり前ですからね。)

 HeLa細胞(ヒーラさいぼう)は、ヒト由来の最初の細胞株。in vitro(試験管の中)での細胞を用いる試験や研究に幅広く現在も用いられている。世界的に有名な細胞株です。1951年に子宮頸癌で亡くなった30代黒人女性の腫瘍細胞から分離され、株化された。この細胞の名称は、ヘンリエッタ・ラックスから得られた細胞であったので、ヘンリエッタの名にちなんでHeLa細胞と命名されました。読むのは「ヘラ」ではなくて「ヒーラ」と読みます。

 免疫組織化学(IHC)英語で、immuno-histo-chemistryといいます。IHCは、抗体を用いて、組織標本中の抗原を検出する組織化学の一手法です。別に、染色操作を用いるので、免疫染色(Immuno-staining)ともいいます。なぜ染色を用いるのでしょうか?本来、見えない抗原抗体反応(免疫反応)を可視化するために発色操作を行うので、「免疫染色」とか「抗体染色」とか「免疫抗体法」とも呼ばれます。抗体の特異性を利用して組織を“染め”わけ、抗原の存在および局在を顕微鏡下で観察できるので、特定遺伝子の発現確認や、各種の「マーカータンパク質」を用いることで、病理組織の診断にも使われます。また電気泳動したタンパク質分子を特殊な膜に移し替え、その膜を特定タンパク質に対する抗体で免疫染色する方法がウェスタンブロッティングです。染色するために、抗体に色素や蛍光色素を結合させる方法の他に、金コロイドや酵素を用いたりします。

 PCRは、上に書きましたが、英語でpolymerase chain reactionの頭字語であり、日本語でポリメラーゼ連鎖反応といいます。検体にある少ないDNAを増やすための手法です。英語をそのまま片仮名読みにして「ポリメラーゼ・チェーン・リアクション」と呼ばれることが多いです。ヒトのゲノム(30億塩基対)のような非常に長大なDNA分子の中から、自分の望んだ特定のDNA断片(数百から数千塩基対)だけを選択的に増やす(増幅させる)ことができます。しかも極めて微量なDNAしか含まれていない溶液を使っても、目的のDNAを増やすことができます。増幅に要する時間が2時間程度です。プロセスが単純で、全自動の卓上用装置もできています。

 Another aspect linking HSV1 to AD, and relating also to the degradation of Aβ, is lysosomal impairment, which many studies have shown contributes to neurodegeneration, neurons being particularly susceptible to lysosomal damage. Very recently, Kristen et al. (2018) found that in cell cultures, HSV1 infection and also oxidative stress (OS) increased lysosomal load and impaired lysosomal function, the impairment including a reduced activity of lysosomal hydrolases and cathepsins, and in the case of OS, effects on the maturation of the cathepsins. Such changes could account for the accumulation of lysosomes and decreased functionality of lysosomal proteins, which are known to occur early in the development of AD. The authors pointed out that several polymorphisms associated with AD, such as APOE, ABCA7, CD2AP and Phosphatidylinositol Binding Clathrin Assembly Protein (PICALM) are associated also with the HSV1 life cycle, and that some of these lead to abnormalities in autophagy. All these data support the involvement of lysosomal damage in the development of AD, resulting in inefficient removal of toxic substances from cells, and they support the role of HSV1 in AD. The fact that the concentration of lysosomal proteins is known to be higher in AD patients’ brains and CSF might reflect attempts by cells to rectify the impairment of the lysosomal system.

 HSV1をAD(アルツハイマー病)と関連していることや、かつAβ(アミロイドβ)の分解にも関連するもう1つの側面は、脳神経細胞のリソソーム障害であります。このリソソームの障害のために、脳神経変性(HSV1が感染した脳神経細胞の変性が起こり、細胞が死滅することです)が生じることを多くの研究が示しています。とりわけ、ニューロン(神経細胞)は特にリソソーム損傷を受けやすいのです。ごく最近2018年に、クリステンらが細胞培養で、HSV1感染と酸化ストレス(OS)(Oxidative stress)がリソソームに大きな負荷をかからせて、その結果、リソソーム機能を低下させ、リソソーム加水分解酵素の活性低下や、カテプシン(cathepsin)の活性低下を含む障害を見出しました。さらに、酸化ストレス(OS)(Oxidative stress)が生じる場合は、カテプシン(cathepsin)の成熟に対する有害な影響をも発見しました。そのような変化(障害)は、リソソームの蓄積とリソソームタンパク質の機能低下を説明できます。このような有害な変化は、ADの発達の初期に起こることが分かっています。著者らは、APOE、ABCA7、CD2AP、ホスファチジルイノシトール結合クラスリンアセンブリタンパク質(PICALM)(clathrin assembly lymphoid myeloid leukemia geneで作られたPhosphatidylinositol binding clathrin assembly proteinのことです。)など、ADに関連するいくつかのタンパクを作る遺伝子の多型がHSV1ライフサイクルにも関連していること、およびこれらの一部がオートファジーの異常(つまりリソソームの異常)につながることを指摘しました。これらのすべてのデータは、ADの発症におけるリソソーム損傷の関与を支持し、細胞からの有害物質(ヘルペスウイルスが感染して死滅した脳神経細胞の残骸であり、DAMPとも言われ、この中にアミロイドβやタウタンパクが入っているのです。)の非効率的な除去をもたらし、ADはHSV1が一役買っていることを示しています。リソソームタンパク質の濃度がAD患者の脳とCSF(脳脊髄液と訳し、英語はcerebro-spinal fluidで、略語でCSFといいます。)でより高いことが知られているという事実は、リソソーム系の障害を是正するための細胞による試みを反映しているのです。

 (この段落を読むだけでなぜ、リソソームの障害が起きるのかということがすぐに理解できます。元来、リソソーム(Lysosome)は,細胞質中の好ましくない物質を消化することにより,細胞の廃棄物処理システムとして作用しています。ところが脳神経細胞にヘルペスウイルスが侵入しヘルペス自身が増殖するために脳神経細胞質内に細胞には全く不必要なタンパク質,核酸,炭水化物,脂質を作り出します。それを感知した細胞のリソソームが脳細胞には必要でないこれらの分子を加水分解酵素で分解するために球状の小胞に取り込もうとします。ところがヘルペスウイルスが何百個も自分のコピー(ビリオン)を作り続ける間にさらに全く不必要な莫大なタンパク質,核酸,炭水化物,脂質を作り出してしまいます。これらの不必要な分子の全てを処理する為には細胞内のリソソームの負担が大きくなりすぎてしまいます。しかもリソソームは球状の小胞内が酸性条件でしか活性を示さない50種以上の酵素を含んでいますが、そのような酵素も作れなくなり、働かなくなるどころか、加水分解酵素を含んだ球状の小胞さえも維持できなくなりリソソームの障害が起こりリソソーム自身の崩壊も起こってしまうのです。つまりこれもヘルペス感染による細胞変性の一部となり最後は完全な細胞死を招き、その残骸の一つがAβでありタウタンパクなのであります。)

 リソソームは、英語でlysosomeと書き、ライソソームとか、リソゾームとか、ライソゾームとも発音します。真核生物が持つ細胞小器官の一つです。赤血球を除くほとんどの動物細胞に見られる膜結合細胞小器官です。上図の(12)がリソソームです。日本語で水解小体と訳されます。語源は、“lysis(分解)”+“some(〜体)”に由来します。生体膜(細胞膜)につつまれた構造体で細胞内消化の場であります。加水分解酵素を持ち、エンドサイトーシスやオートファジーによって、細胞膜内に取り込まれた生体高分子はここで加水分解されます。分解された物体のうち有用なものは、細胞質に吸収されます。不用物はエキソサイトーシスによって細胞外に廃棄されるか、残余小体(residual body)として細胞内に留まります。アルツハイマーの場合は廃棄された残骸がAβやタウタンパクなのです。単細胞生物においては、リソソームが消化器として働いています。また植物細胞では液胞がリソソームに相当する細胞内器官であります。
 リソソーム(Lysosome)は,細胞質中の好ましくない物質を消化することにより,細胞の廃棄物処理システムとして作用しています。細胞質内の不必要なタンパク質,核酸,炭水化物,脂質および細胞破片を含む様々な種類の生体分子を分解する加水分解酵素を含んだ球状の小胞で,それらは酸性条件下で活性を示す50種以上の酵素を含んでいます。

 酸化ストレスは英語で、Oxidative stressであり、略でOSといいます。酸化ストレスとは、「酸化反応により引き起こされる生体にとって有害な作用」のことで、活性酸素と抗酸化システム(抗酸化物質)、抗酸化酵素とのバランスとして定義されています。言い換えると、酸素がなければ生きられない人間は必ず活性酸素を生み出します。この活性酸素を処理する物質が抗酸化物質であり、抗酸化酵素であります。ところが過剰な活性酸素が生まれると生体にとってはストレス(嫌なこと)になります。これを酸化ストレスというのです。生体組織の通常の酸化還元状態が乱されると、過酸化物やフリーラジカルが産生され、タンパク質、脂質そしてDNAが障害されることで、さまざまな細胞内器官が障害を受けます。酸化ストレスの人体への影響は大きく、判明しているだけでも、ADHD、がん、アテローム動脈硬化症、パーキンソン病、ラフォラ病、心不全、心筋梗塞、アルツハイマー病、鎌状赤血球症、脆弱X症候群、扁平苔癬、尋常性白斑、自閉症、うつ病、慢性疲労症候群、およびアスペルガー症候群などの疾患・症候等が酸化ストレスと関与しています。ラフォラ病とは、常染色体劣性遺伝性致死型の進行性ミオクローヌスてんかん、普通のてんかん、ミオクローヌス、進行性の神経機能低下、およびグリコーゲン様の細胞内封入体 (ラフォラ小体)が特徴です。細胞内封入体 (ラフォラ小体)はヘルペスが脳の神経細胞を融合させ細胞体に封入体として観察されるのです。アスペルガー症候群は、自閉症の3つの特徴は1)社会的相互交渉の質的障害、2)常同的・反復的な行動、関心、活動、3)コミュニケーションの質的障害の1)と2)の特徴を有し3つ目のコミュニケーションの目立った障害がないとされている障害です。言葉の発達の遅れがないというところが自閉症と違うのです。知的発達に遅れのある人はほとんどいません。

 実は、上記の疾患の中で、原因不明と言われている病気のすべては、ヘルペスウイルスに感染した細胞がヘルペスによって死滅させられた時に、死滅した細胞の成分を処理する時に生じる病気なのです。遺伝子が異常になるのは感染した細胞の遺伝子にヘルペスウイルスがトランスフォーメーションを行い、遺伝子を突然変異を起させてしますからです。

 実は活性酸素は有害であるだけではありません。活性酸素はヘルペスウイルスなどの病原体を攻撃し、殺すための免疫系としての機能も持ち併せているため有益な機能でもあるのです。だからこそ、ヘルペスと戦ったりしないように、キラーT細胞にPD-1というレセプターを発現させたのです。言い換えると、PD-1は永遠に殺しきれないヘルペスとの平和条約としてのシンボルであったのです。ところが抗がん剤のオプジーボは、PD-1に対する抗体であるので、PD-1とオプジーボという抗体が結合すると、ガン細胞との戦いのみならず、あらゆる細胞に入り込んでいるヘルペスウイルスとの戦いが始まり、人が死ぬという副作用も出てしまうのです。オプジーボについてはこちらを呼んでください。

 短期間の酸化ストレスについても、ミトホルミシスと呼ばれる老化の進行のプロセスを予防する上で重要な役目を果たす場合があります。酸化的ストレスの大きさをホルミシスといいます。ミトホルミシスとはミトコンドリアにおける酸化的ストレスの大きさをいいます。ホルミシスは、ある物質が高濃度あるいは大量に用いられた場合には有害であるのに、低濃度あるいは微量に用いられれば逆に有益な作用をもたらす現象を示す言葉です。さらにミトホルミシスとは、ミトコンドリアにおけるホルミシスであるのでミトが付くのです。このミトホルミシスはミトコンドリアのホルミシスが老化に関わっているのです。

今日はここまで。2019/8/28

 カテプシンは、英語でcathepsinと書きます。 細胞内の蛋白質異化作用に重要な働きをする酵素で,蛋白質のポリペプチド鎖の中間のペプチド結合を加水分解し,2つまたはそれ以上のポリペプチドを生じる蛋白分解酵素の一種です。分解するペプチド鎖に対する特異性によって,カテプシンA,B,Cの3型に分れ,カテプシンCが最も特徴がはっきりしています。カテプシンCは酵素番号 3.4.4.9で,高等動物の腎臓,脾臓,膵臓などの中に見出されます。


 クラスリンは、英語でclathrinと書きます。クラスリンは細胞外マトリクスの分子がエンドサイトーシスにより細胞内に取り込まれる際に形成されます。エンドソームを作る時に、エンドソームの外側を形作る骨格となるタンパク質です。クラスリン分子は三脚巴(三脚ともえ)構造を取り、三脚巴は英語で、triskelionといい、トリスケリオンと発音します。エンドソーム形成時は、複数のクラスリンが重合して格子を作り、サッカーボールのような形をとります。左に三脚巴の絵図を描いておきます。かっこいいでしょう。細胞分裂中期においては、有糸分裂紡錘体の動原体繊維(正確には微小管もしくは微小管結合タンパク質)と結合し、動原体繊維の配置と向きを制御しています。さらに、p53タンパク質と結合し、p53の転写活性化能を制御します。
 p53タンパクは、p53遺伝子によって作られます。P53遺伝子は、一つ一つの細胞内でDNA修復や細胞増殖停止、アポトーシスなどの細胞増殖サイクルの抑制を制御する機能を持ち、細胞がガン化したときアポトーシスを起こさせます。P53遺伝子が突然変異を起こすと、ガンになります。従って、p53遺伝子は、ガン抑制遺伝子の一つです。

 ABCA7ABCAは略語であり、英語でATP-binding cassette sub-family A member 7であり、縮めてABCA7と言います。このABCA7というタンパクは、ABCA7遺伝子にコードされています。ABCA7というタンパクの機能は輸送体です。何をどのように輸送するのでしょうか?細胞内外から様々な分子を出し入れします。このABCという輸送体はトランスポーターとも呼ばれ、様々な細胞に存在しています。とりわけ白血球や胸腺や脾臓や骨髄などの免疫系の細胞に多くあります。このタンパクは免疫系の細胞の脂質の恒常性を維持する働きがあります。ADを発症する人はABCA7の遺伝子の不活化変異体を持っている人はADになりやすい可能性が、ABCA7が正常な人に比べて、2倍高い事が示されています。したがって、ABCA7の変異体タンパクはアルツハイマー病に深い関わりがあるということです。言い換えると、ミクログリアにある正常なABCA7(ATP-binding cassette sub-family A member 7)と、ADと関わりがあるということです。さらに論を進めると、脳にもミクログリアや大食細胞などの免疫系の細胞によって、脳で増えたヘルペスウイルスを殺そうとしますが、ABCA7が異常な人は殺しにくいので、ますますヘルペスが増えやすいためにADになりやすいと考えられます。

 CD2APは、英語でCD2-associated proteinといいます。CD2AP遺伝子にコードされているタンパクです。機能は細胞骨格を作るアクティンを制御する足場分子をコードしています。

 ホスファチジルイノシトール結合クラスリンアセンブリタンパク質(PICALM)(は、英語でclathrin assembly lymphoid myeloid leukemia proteinといいます。clathrin assembly lymphoid myeloid leukemia geneで作られたタンパクです。この遺伝子のアリール(対立遺伝子)は歳を取ってから発症するADのリスクと関わりがあります。クラスリンについては上に書きました。

 ホスファチジルイノシトール(は、英語でPhosphatidy-linositolと書き、略してPtdInsと書きます。またはPIと略します。グリセロリン脂質に分類されるリン脂質の一つ。ホスファチジルイノシトール(PI)は両親媒性分子であります。両親媒性というのは油にも水にも溶けるという意味です。真核生物の細胞膜の細胞質側に存在しています。ホスファチジルイノシトール(PI)を基本骨格にもつすべての脂質をイノシチド (inositides) またはホスホイノシチド (phospho-inositides) と呼びます。ホスファチジルイノシトールはグリセロール(グリセリン)と脂肪酸からなるリン脂質の一つであり、アルコール部分がイノシトールというアルコールになっています。加水分解されると、1分子のグリセロール、2分子の脂肪酸、1分子のイノシトールと、1分子から3分子までのリン酸が生成します。全てのリン脂質の中で最も酸性度が高いのです。リン酸化イノシトール環の3,4,5位の水酸基が7つの異なった組み合わせでリン酸化されることができ、多くの種類のキナーゼの基質になりうるため、ホスファチジルイノシトール(PtdIns)はシグナル伝達に関わっています。というのは、シグナル伝達が可能になるためには、基質である酵素がリン酸化される必要があるからです。2位と6位の水酸基は、立体障害のためにリン酸化されないのです。リン酸化された7種の全ての異性体が動物から見つかっていますが、植物からはホスファチジルイノシトール 3,4,5-三リン酸だけ見つかっていません。ホスファチジルイノシトールの摂取は血中のHDLコレステロール値を上昇させる作用があります。

 オートファジーリソソームにより細胞質内のタンパク質や細胞内小器官を分解するシステムです。細胞内のタンパク質や細胞内小器官(オルガネラ)は、不要となったり、あるいは必要である場合に応じ、オートファジー(autophagy)によって分解され、その成分は細胞内で再利用されます。細胞内での異常なタンパク質の蓄積を防いだり、過剰にタンパク質が合成されたときや、栄養環境が悪化したときに自分が作ったタンパク質を潰して新しいタンパク質を作ったり、細胞質内に侵入した病原微生物を排除することで生体の恒常性維持に関与しています。このほか、個体発生の過程でのプログラム細胞死や、ハンチントン病などの疾患の発生、細胞のがん化抑制にも関わっています。autoはギリシャ語の「自分自身」を表す接頭語、phagyは「食べること」という意味で、オートファジーは「自食」と日本語では訳されます。大隅良典が、オートファジーの仕組みを解明した功績で、2016年のノーベル生理学・医学賞を受賞したことは、みなさんご存知ですね。



 Two other very recent publications which are consistent with the viral concept of AD have elicited much interest and publicity, resulting in some previously sceptical opponents of the viral concept conceding some possibility of its validity. The first, by Readhead et al. (2018), analyzed the transcriptomes of brain samples from AD patients and controls, using four independent cohorts from different geographical regions of the USA. They found that herpesviruses 6A and 7, and also HSV1, were present in elderly and AD brains, the levels of HHV6 and HHV7 being significantly higher in the AD samples than in the controls, in three of the four cohorts. Their results substantiate and augment earlier studies detecting HHV6 (Lin et al., 2002) and HSV1 (Jamieson et al., 1991) in elderly brains (which revealed a similar frequency of HSV1 in brain of AD patients and controls but a much higher HHV6 frequency in patients (see also review, Hogestyn et al., 2018). Readhead et al. (2018) found also an association of virus levels with clinical dementia rating, neurofibrillary tangle density and amyloid plaque density. Plaque size too was affected by virus presence, as they showed by suppressing the gene for miR-155, a neuroprotective micro RNA: miR-155 knockout mice were crossed with APP/PS1 mice and it was found that the progeny had more and larger plaques than the APP/PS1 controls. Importantly, their analysis of protein and mRNA levels suggested that infection with these viruses causes changes in several transcriptional regulators (including several regulators of APP processing and AD risk-associated genes such as gamma-secretase subunit presenilin-1 (PSEN1), BACE1, Clusterin (CLU), PICALM. These data too are consistent with earlier studies using GWAS on associations between microbes, particularly herpesviruses, and AD, as described by Licastro et al. (2011) and Carter (2013). Lin et al. (2002) raised the possibility that HHV6 infection might be merely an opportunistic infection, but suggested that it was more likely that HHV6 acts in concert with HSV1, as studies by others had shown that HHV6 augments the damage caused by other viruses in animal tissue and in cell cultures. Also, the data of Readhead et al. (2018) argue against HHV6 and HHV7 being merely opportunistic infections, in that they reveal association between virus levels and levels of various characteristic AD features, as mentioned above.

 ADがヘルペスウイルスと関わりがあるという考え方と一致する2つの他のつい最近出たばかりの出版物が、多くの関心と世間の周知をもたらしました。その結果、以前はヘルペスウイルスがADに関わっている考え方に反対してきた人々もADにヘルペスウイルスが関わっていると認めるようになりました。その最初は、Readhead等による2018年に行われた米国の異なる地域からの4つの独立したコホートを使用して、AD患者とコントロール(AD患者ではない正常な人)の脳サンプルのトランスクリプトームを分析したコホート研究です。彼らは、ヘルペスウイルス6A(HHV6A)および7(HHV7)、さらにHSV1が高齢者およびADの患者の脳に存在し、4つのコホートのうち3つで、HHV6およびHHV7に対する抗体価レベルがコントロール(AD患者でない対照群)のサンプルよりもADサンプルで有意に高いことを見つけ出したのです。それらの結果は、高齢者の脳からHHV6およびHSV1を検出される以前になされたヘルペスとADとの関わりを示す研究をも正しいことを実証し、確証してくれました。AD患者とコントロール(AD患者と比較する為のAD患者でない人)の脳でHSV1が見つかる頻度は同じでありますが、AD患者にHHV6が見つかる頻度はもっと高かったのです。Readheadらは、これらの1)ヘルペスウイルスレベルと2)臨床的なADの認知症評価や3)神経原線維変化密度(タウタンパク密度)および4)アミロイドプラーク密度(アミロイド凝集密度)の4つには関連があることも見つけ出すことができました。アミロイドプラーク(アミロイド斑)の大きさもまたヘルペスウイルスがあれば大きくなることも示しました。
 このような事実をReadheadらはヘルペスウイルスが神経を保護する作用のあるマイクロRNAであるmiR-155の遺伝子を抑制することで次の方法を使って明らかにしました。その方法とはmiR-155ノックアウトマウスがAPP / PS1マウスと交配されると、その子孫にはAPP / PS1対照マウス(APP/PS1を持っていないマウス)よりも多くのプラーク(斑)があることを示したのです。重要なことは、タンパク質およびmRNAレベルの分析によりわかったことは、これらのヘルペスウイルスが脳に感染すると、いくつかの転写を制御する因子にも変化を引き起こすということです。これらの変化が起こる転写制御因子には次のようなものがあります。APP処理の遺伝子とADになるリスクに関連した遺伝子のいくつかの転写調節因子などであります。例を挙げれば、γ-セクレターゼのサブユニットであるpresenilin-1 (PSEN1)、BACE1、クラステリン(CLU)、PICALMなどであります。これらのデータも、リカストロらによって説明されたように、微生物、特にヘルペスウイルスとADの間の関連性に関するGWASを使用した以前の研究と一致しています。リンらは2002年にHHV6感染は単なる日和見感染である可能性を提起しましたが、同時に他の研究が示したようにHHV6が動物組織内や細胞培養内の他のウイルスによって引き起こされる損傷をHSV1と協調して増強する可能性が高いことも示唆しました。また2018年にReadheadらのデータはHHV6とHHV7は、日和見感染ではないことを示しました。というのは、ウイルスの量の大小と前に述べたADになった人が示す様々なADに特徴的な症状レベルとの関連を明らかにしているからです。その結果、わかったことは、ウイルスが多ければ多いほどADになりやすいということです。

トランスクリプトーム特定の状況下において細胞中に存在する全てのmRNAの総体を指す呼称です。mRNA転写総体量と訳しましょう。ゲノムは原則として同一個体内のすべての細胞で同一ですが、トランスクリプトーム(mRNA総体量)は、状況が異なったり、同一の個体にあっても、組織ごとに、あるいは細胞外からの影響に呼応してmRNAが固有の構成と量は変化します。

コホート研究英語でcohort studyといいます。分析疫学における手法の1つであり、特定の要因に曝露された集団と曝露されていない集団を一定期間追跡し、研究対象となる疾病の発生率を比較することで、要因と疾病発生の関連を調べる観察的研究であります。

ヘルペスウイルス6A人間のヘルペスウイルスには8種類ありますが、6番目のヘルペスウイルスはHHV-6AとHHV-6Bの2種類あります。2つとも脳炎や骨髄抑制や肺炎を起します。HHV-6AはHHV-6Bに比べて臨床的な特徴ははっきりしません。HHV-6Bは、ヘルペスウイルスの中でも日和見感染症の起因病原体として重要な cytomegalovirus(CMV)と同じβヘルペスウイルス亜科に属しています。HHV-6B の初感染は、乳幼児期の熱性発疹症である突発性発疹(突発疹)の原因となります。一方、HHV-6Aは成人に見られることが多くHHV-6Bより神経細胞に住み着くことが多いのです。これを神経向性が強いといいます。もっとも臨床上2つをまとめてHHV-6として取り扱われることが多いのです。

コントロール 英語でcontrol experimentといい、日本語で対照実験(たいしょうじっけん)と訳します。すべての科学研究において、結果を検証するための比較対象を設定した実験でコントロール実験とも呼ばれます。条件の差によって生まれる結果の差から、実験区分の結果を推し量る基準となり、実験の基礎となります。1つの条件のみ変更し、他条件は一致させるようにして生じる異なった結果を変えた条件のためだと考える訳です。その方法について、具体的に述べましょう。
 例えば、薬の臨床試験であれば、効果のない偽薬と、新たに開発した薬剤とを投与する2つの実験群を考えますが、偽薬を与えられた方が対照実験(つまり薬を与えられなかった群)となります。対照実験の対象となるグループをコントロールグループ(統制群とか対照群)と呼びます。また、対照実験には陰性対照(ネガティブコントロール、NC)と陽性対照(ポジティブコントロール、PC)の二種類があります。いずれも結果があらかじめわかっている対照群ですが、前者(ネガティブコントロール、NC)は結果に影響を及ぼさないものであり、先の薬の例では偽薬があてはまります。一方、陽性対照(ポジティブコントロール、PC)は効果があることがわかっている対照群であります。薬剤の例で言えば、既に臨床試験をクリアした(本試験対象の薬剤に期待される効果と、同種の効果が実証された)薬剤があてはまります。また、PCR (polymerase chain reactionといい、日本語でポリメラーゼ連鎖反応と訳します。)や菌検査にもネガティブコントロール(NC)やポジティブコントロール(PC)は用いられます。これは、PCRで増幅したDNAや、培養された微生物が、実験者のDNAや、空中落下塵に含まれている微生物によるコンタミネーション(汚染)によらないことを証明するためです。
 対照実験を行う意義は、結果の差を推計統計学的に考慮して、有意差があったかどうかを判断できるという点があります。また、その差の大きさによって、効果がどれほどあったのかという点についても知ることもできます。例えば、薬剤の効果の有無についての臨床試験の場合、偽薬効果(プラシーボ効果)を排除するという目的があります。偽薬効果(プラシーボ効果)とは、対照実験を行わない場合、被験者がその効果を期待することによって、本来の効果以上の変化が起きてしまうことがあることです。対照実験では偽薬を与えられた被験者も偽薬であることは教えられないので、そのバイアス(プラシーボ効果)を取り除くことができます。)

miR-155まずmiRの意味から説明しますが、miRはmicroRNA の略語でマイクロRNAと呼び、日本語では微小RNAと訳します。RNAは核酸のことですね。それでは、miR(miRNA)とRNAとはどう違うのでしょうか?
 RNAはribonucleic acidの略で、日本語でリボ核酸と呼びます。RNA(リボ核酸)は、リボヌクレオチドがホスホジエステル結合で繋がった核酸です。RNAのヌクレオチドはリボース(五炭糖)とリン酸、塩基の3種類から構成されます。基本的に核酸塩基としてアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、ウラシル(U)があります。下にRNAのヌクレオチドを記載しておきます。ポリメラーゼによりDNAを鋳型にして転写されます。RNAの塩基はDNAの塩基に対応しています。

 各塩基はDNAのそれと対応していますが、ウラシルはチミンに対応しています。RNAが生体内でタンパク質合成を行う場所はリボソームです。タンパク質合成を行う際に必要なこのリボソームの活性中心部位を構成しているのがRNAです。生体内でのRNAの挙動や構造や機能により、伝令RNA(メッセンジャーRNA、mRNA)、運搬RNA(トランスファーRNA、tRNA)、リボソームRNA (rRNA)、ノンコーディングRNA (ncRNA)、リボザイム、二重鎖RNA (dsRNA) などさまざまに分類されます。この分類の中のノンコーディングRNA (ncRNA)の中の一つがmiR(miRNA)なのです。
 それでは、ノンコーディングRNA (ncRNA)の中のmiR(miRNA)は一体、何者なのでしょうか?上の図にmiRNA(miR)の単位のヌクレオチドの化学構造式を示しましたね。このmiRNA(miR)構成単位のヌクレオチドが直鎖状に連結していくのです。上の図のBaseは核酸単位塩基を示しています。miRNA (microRNA) は、ゲノム上(DNA上)にコードされ、多段階的な生成過程を経て最終的には20から25塩基の長さのmicroRNA(微小RNA)となります。microは微小という意味であり、略字がmiです。これを機能性核酸と呼びます。mRNAは、伝令RNAという意味でしたが、それに対してmiRNAは、機能性核酸というのです。mRNAは遺伝子の暗号を転写する核酸でしたが、それでは機能性核酸とは何でしょうか?つまり、DNAをアミノ酸に翻訳してくれる暗号を含んだRNAではないのでncRNA (non-coding RNA、ノンコーディングRNA、非コードRNA) の分類に含まれるRNAでありますが様々な機能を持っているのです。ノンコーディングRNAのノンは非という意味で、コーディングは暗号しているという意味ですね。従って、アミノ酸を暗号していないRNAという意味で、ノンコーディングRNAというのです。この鎖の長さ(ヌクレオチドの長さ)の短いmiRNAは、ほかの遺伝子の発現を様々な形で調節するという重要な機能を担っているのです。従って、機能性RNAと名付けられるのです。
 このmiRNAの発見が年々新たに行われました。2001年以降、さまざまな種類の生物 (植物のシロイヌナズナやイネ、さらに 動物ではショウジョウバエ、C・エレガンスなど、さらに哺乳類ではマウス、ヒトに存在していることが明らかになったのです。C・エレガンスは、英語でCaenorhabditis elegansと書き、日本語でカエノラブディティス・ エレガンスと読み、略して、C・エレガンスと言われます。C・エレガンスは土壌中に棲む小さな「線虫」と呼ばれる生命体であり、線虫は、寄生虫である蟯虫(ぎょうちゅう)に近い生物です。
 したがって、明らかになったmiRNAの種類が多様性があるので命名法も決められたのです。新たに発見されたmiRNAの名称は、以下の(1)~(5)にしたがって決められるようになりました。miRNAが、まず1つ目にどの生物のmiRNAなのかを決めます。2つ目にmiRNAの構造のタイプを定義します。3つ目に短い塩基配列を見つかった順番に応じて登録番号を決めます。4つ目にどのようにしてmiRNAが生成されたかの過程の由来を定義します。最後の5つ目にmiRNAの名称を定義します。このようにmicroRNAの名称の付け方のルールが決められていますから、実際的なmiRNAの名称のつけ方を示しましょう。1つずつ具体的に説明しましょう。

(1) 生物の種類を定義する。
ショウジョウバエ型miRNAの場合、dmeの略称を使用する。
マウス型miRNAの場合、mmuの略称を使用する。
ヒト型miRNAの場合、hsaの略称を使用する。
(2) 構造のタイプを定義する。
前駆体の場合、mirを使用する。
成熟体の場合、miRを使用する。
一部例外も存在する。
(3) 塩基配列の登録番号を定義する。
同定された順に番号を付ける。
類似した配列の場合、番号の後ろに小文字のアルファベットを付ける。
(4) 生成過程の由来を定義する。
異なる遺伝子座を由来とする場合、数字で区別する。
異なる前駆体を由来とする場合、5'末端側の鎖を5p、3'末端側の鎖を3pとして区別する。
定義しない場合もある。
(5) miRNAの名称を定義する。
(1)~(4)で定義した因子をハイフン (“‐”) でつなげる。
一例として、dme-let-7、mmu-mir-1-1およびhsa-miR-15a-5pなどが挙げられる。

(4)の5'末端、3'末端について説明しましょう。DNAやRNA分子のリン酸ジエステル結合は、五炭糖の3'または5'位の炭素に結合したOH基との間に形成され、直鎖状の高分子が形成されます。この炭素分子との結合の方向性や位置が、核酸の合成の順序や方向や転写、翻訳の順序や方向に密接に関連するため、トータルの核酸分子を見た時の方向性を示す目安として、5'から3'方向'とか3'から5'方向という言い方をするのです。核酸の鎖の一部を形成している五炭糖の5つの炭素にはそれぞれ番号がついています。核酸の鎖をまっすぐした時に炭素の3'から5'の方向にたどった時の一番最後のヌクレオチドが5'末端とよばれるのです。鎖の途中では、5'末端に近い側が5'側、3'末端に近い側が3'側といいます。特に末端OH基がリン酸エステルの状態の時とそうでないときとを区別し、5'-OH末端、5'-P末端のようによびます。

 miRNAがどのように合成されるのか説明しましょう。人間のゲノムDNAには、miRNAの塩基配列とほぼ相補的な配列が含まれています。一般に、この配列はmiRNA遺伝子と呼ばれています。ここでいう相補的とは、核酸塩基がワトソン・クリック型塩基対を形成していることです。具体的には、A (adenine、アデニン)、T (tymine、チミン)、G (guanine、グアニン)、C (cytosine、シトシン)、U (uracil、ウラシル) の5種類の天然型塩基が特定のペアー同士で水素結合によって塩基対を形成していることです。AとTまたはUは2本の水素結合により対をなしています。GとCは3本の水素結合により対をなしています。したがってGとCの水素結合は1本数が多いので、GとCの塩基対の水素結合の繋がりはAとTまたはAとUの塩基対の水素結合の繋がりよりも安定性が高いのです。
 miRNAには3種類あります。まず1つ目はpri-miRNAであり初期転写産物と言われ、英語でprimary miRNAといいます。Primary(初期)のpriを取ってpri-miRNA と略します。2つ目はpre-miRNAといい、前駆体転写産物といわれprecursor miRNAの略語で、precursor とは前駆体といい、preを取ってpre-miRNAとなります。3つ目がmature-miRNA となり、成熟転写産物と言われます。この成熟転写産物であるmature-miRNAは、はじめて機能を発揮できるので、初めて機能性miRNAとも呼ぶに相応しいmiRNAとなるのです。
 それでは次にpri-miRNA (primary miRNA、初期転写産物)生成がどのように行われているか勉強しましょう。miRNA遺伝子がRNAポリメラーゼⅡによって1本鎖RNAに転写されると、転写されたRNA配列内で相補な部分は、内在的に結合して2本鎖となり、そうして最終的な構造はヘアピンループ型の構造(tRNAに類似した形状)となります。この構造をとったmiRNAはpri-miRNA (primary miRNA、初期転写産物) と呼ばれます。pri-miRNAは数百~数千塩基長の長鎖RNAであり、5’末端側にキャップ構造(5'-cap) といわれる7-methyl-guanosine 5'triphosphate (7mGppp) が形成されており、3'末端側にポリAテール (3'-poly-A tail) が付与されます。ポリA鎖は多数のAMP(Adenosine mono-phosphate)から構成されており、ポリアデニル化(Polyadenylation)によってRNAをアデニン塩基でどんどんつないで伸ばしていくのです。ポリアデニル化(Polyadenylation)はRNAにポリA鎖(poly-A tail)を付加することであります。真核生物では、ポリアデニル化は翻訳可能な成熟mRNAを生産するために不可欠であります。AMPはアデニル酸(アデニルさん、adenylic acid)とかアデノシン一リン酸(Adenosine monophosphate)ともいわれ、RNA中に見られるヌクレオチドの一種です。AMPは核酸塩基のアデニン、五炭糖のリボース、1つのリン酸から構成されています。
 次にpre-miRNA (precursor miRNA, 成熟したmiRNAの前駆体)の生成について勉強しましょう。核内に存在するRNaseIII様のDrosha (ドローシャ) と呼ばれる酵素がこのpri-miRNA分子の一部を切断して、約70塩基長のループ構造をもつpre-miRNA (precursor miRNA) を作ります。次いで、pre-miRNA分子はExportin-5と呼ばれるキャリアタンパク質によって細胞核の外に輸送され、細胞質で最後にmature-miRNAが作られます。

 なぜ私はこれほどmiRNAにこだわったのでしょうか? miRNAのすべてを理解することは極めて難しいのですが、miRNAは、ガン、心血管疾患、神経変性疾患、精神疾患、慢性炎症性疾患、急性炎症性疾患、ヘルペスウイルスの起こす病気のすべての発症と進行に関わっているので、特に、細胞のガン化に深く関わっているので詳しすぎるほど勉強するのです。しかも、これらの病気の原因はすべてヘルペスウイルスが関わっているので興味のある人はついてきて下さい。さらにmiRNAについて書き続けます。ヘルペスウイルスは、急性感染症を起こすと同時に、慢性感染症を起こす最後の病原体であることについては、のちに詳しく説明します。

 次にmature-miRNAがどのようにつくられるのかを説明しましょう。まず、pre-miRNAは細胞質に放出された後、Dicer(ダイサー)と呼ばれる酵素によるスプライシングによって、pre-miRNAは20から25塩基長の2本鎖miRNAとなります。
 2本鎖miRNAは、Ago(Argonaute, アルゴノート)タンパク質からなるRISCタンパク質群に取り込まれます。Ago(Argonaute, アルゴノート)タンパク質とは何でしょうか?アルゴノートタンパク質は、アオイガイ(Argonaut、貝殻を持つタコの仲間)が持つらせん形の貝殻に似た形をした植物の変異体から発見されたタンパク質です。RISCタンパク質群は英語でRNA-induced silencing complexといい、日本語でRNA誘導サイレンシング複合体と訳します。RISCタンパク質群のアルゴノートタンパク質によって、ダイサーによって作られた2本の低分子干渉RNA分子(miRNA)は、周囲に漂っている他のウイルスRNAを破壊するために2本の内1本が使われるのです。それはアルゴノートタンパク質は2本の低分子干渉RNA(miRNA)から2本の内1本の鎖を引き剥がした後、それに合うmRNAを探し出すのです。それを見つけたら、mRNAを切断し、破壊するのです。以上を簡単にまめると、RISCに取り込まれた2本鎖miRNAはRISC中で引き剥がされ2つの1本鎖miRNAが生まれます。そのうち、より不安定な1本鎖は分解されます。残ったもう一方の安定な1本鎖miRNAはmRNA (messenger RNA、伝令RNA) の3'-UTR (untranslated region、非翻訳領域) と部分相補的な遺伝子配列をもっているので、その1本鎖miRNAは自身と部分相補的な塩基配列をもつmRNAに結合することで、その遺伝子の翻訳反応を阻害するのです。このような機能をもつ1本鎖miRNAはmature-miRNA (成熟miRNA、機能性miRNA) と呼ばれます。。

 上に述べたように機能性のncRNA(non-coding RNA、ノンコーディングRNA、非コードRNA)の中でも、短鎖RNAはsmall RNA (スモールRNA, 小さなRNA) と呼ばれています。 small RNAにはsiRNAとmiRNAがあります。miRNAの話は終わりましたが、siRNAについて勉強しましょう。
 siRNAは英語でsmall interfering RNAといい、21-23塩基対から成る低分子二本鎖RNAです。siRNAはRNA干渉(RNAi)と呼ばれる現象に関与しており、siRNAは伝令RNA(mRNA)を破壊することによって特異的に遺伝子の発現を抑制します。この現象はウイルス感染などに対する生体防御機構の一環として進化し、ウイルスRNAの転写を阻止する機能をもっています。この働きはヘルペスウイルスのDNAがRNAに転写される時に発揮されヘルペスウイルスの増殖を阻止しているのです。細胞の遺伝子発現の調節にも関わっています。siRNAは外来性の2本鎖RNAであり、ヘアピンループ構造を形成しています。その作用機構はRNAi機構です。RNAiは英語でRNA interferenceといい、日本語でRNA干渉と訳し、二本鎖RNAと相補的な配列を持つmRNAが特異的に分解される現象です。つまりヘルペスウイルスのDNAがRNAに転写しないように邪魔をしているのです。それではmiRNAとsiRNAの違いについて勉強しましょう。
 miRNAはsiRNAと違い、複数のmRNA配列に部分的にかつ相補的に結合します。miRNAは、mRNAの翻訳反応を物理的に阻害することで、さまざまな遺伝子発現を抑制することはすでに説明しましたね。しかも、1種類のmiRNAは、多種類のmRNAの遺伝子発現調節に関わっています。 逆に言い換えれば、1種類のmRNAの遺伝子発現は、多種類のmiRNAによって調節されているのです。しかもmiRNAは単一で機能しているのではなくて、ほかの種類のmiRNAと協力することで、複数のmRNAの遺伝子発現を抑制し、miRNAは制御機能のバランスを保ち、生物の恒常性を維持しているのです。もっと具体的に言えば、miRNAは、細胞の発生、分化、増殖、細胞死などの基本的な生命現象の調節に関わっています。特に哺乳類の場合、2500種類以上のmiRNAが遺伝子発現の30-90%を制御しているんのです。
 さらにmiRNAはガン、心血管疾患、神経変性疾患、精神疾患、慢性炎症性疾患などの発症と進行に関わっていることはすでに説明しました。特に、ガンに関わるmiRNAに、正の制御をする (がん化を促進する) ものと負の制御をする (ガン化を抑制する) ものの2種類のタイプが存在することもわかりました。正の制御をするmiRNAはonco miRNA (oncogenic miRNA, がん促進型miRNA)と負の制御をするmiRNAはTumor Suppressor miRNA (がん抑制型miRNA)と呼びます。

代表的なonco miRNAとtumor suppressor miRNAの一例
miRNAの種類 onco miRNA/tumor suppressor miRNA がんの種類
miR-21 onco miRNA 乳がん、子宮頸がん、肺がん、大腸がんなど
miR-34 tumor suppressor miRNA 前立腺がん、肺がん、大腸がん、肝臓がんなど

 低分子干渉RNA(siRNA(small interfering RNA))とヘルペスウイルスについて考えましょう。miRNAは、慢性炎症性疾患の発症と進行にも関わっていることはすでに述べました。現代社会において、人類に最後に残された慢性かつ急性炎症性疾患とは何でしょうか?ヘルペスウイルスです。多くのウイルスは長く伸びた2本鎖RNAを形成した上でゲノムを複製しています。よって、細胞内に2本鎖RNAが見つかると、それは感染の兆候であることが多いため、ウイルスに感染された細胞自身は、往々にして細胞死を伴う活発な反応を開始します。ところで動植物の細胞は、ウイルスを直接攻撃する対象を限定した防衛手段も持っています。この攻撃はすでに述べたようにRNA干渉(RNA interference、RNAi)と呼ばれています。とにかく2本鎖RNAの存在はトラブルの前兆であることが多いのです。なぜなら、我々の細胞が持つRNAは、特にmRNAに関してはほとんどが1本鎖の状態で存在しているからです。tRNAとリボソームは元は一本鎖ですが、例外的にヘアピン状構造を取って短い2本鎖形成領域を形成しています。

 さて、ヘルペスウイルスの生存戦略は極めて巧妙で人間の免疫で攻撃されてもそのままじっとしていることはありません。ヘルペスウイルスはRNA干渉(RNAi)に対して反撃する方法を持っています。ヘルペスウイルスはウイルスのmRNAを破壊しようとする人体の作ったsiRNAが結合しないようにさせます。ウイルスの増殖の為のmRNAにsiRNAが結合しないようにウイルスはsiRNAの働きを阻止する抑制タンパク質を作ることができるのです。ウイルスはsiRNAとぴったりの長さを持つRNA小片だけを見つけ出してそれに合う抑制タンパク質を作り、siRNAの働きを阻害してしまうのです。長すぎるmiRNAについての勉強でしたが、ここで一応終わります。新しい知見があればまた書き加えることになるでしょう。なぜならば、miRNAの研究はものすごい勢いで世界中で行われているからです。

 APP / PS1マウス、APPまずAPPは、英語でAmyloid precursor proteinといい、日本語でアミロイドβ前駆体タンパク質と訳します。アミロイド前駆体タンパク質(Amyloid precursor protein; APP)が α-、β-、γ-セクレターゼ複合体などの酵素活性により切断されて生成されるのがアミロイドβです。アミロイド前駆体タンパク質(Amyloid precursor protein、APP)は、多くの組織で発現され、中枢のニューロンのシナプスに集中している内在性膜タンパク質です。私は以前から言っているように、アミロイドβはヘルペスウイルスが増殖するために利用し尽くした中枢の脳神経細胞に変性(神経細胞変性)を起こし、殺してしまいます。殺された脳神経細胞のシナプスの膜に殺される前から集中して存在しているAβは、ヘルペスが殺した神経細胞の残骸として脳細胞に凝集蓄積するのです。この神経細胞の残骸は、DAMPにもなるのです。このAβは末梢神経には存在していないのです。しかもAβの働きも完全にわかっているのです。まさにヘルペスが脳神経細胞に感染しないようにする抗細菌活性や、抗ウイルス活性を持っているのです。もちろんこの抗ウイルス活性の中に、抗ヘルペス活性も入っているのです。それ以外に、Aβは、中枢神経の神経シナプスの形成や、神経可塑性(神経柔軟性)や、鉄輸出の調節因子としての役割も担っているのです。アミロイド β(Amyloid beta、Aβ)は 40 個程度のアミノ酸から成るペプチドでAPPと同じく膜貫通タンパク質であります。
 アミロイドβは中枢脳神経細胞の膜に存在し、ヘルペスを感染させないように防御しているタンパクです。 ルース・イツザーキ先生が言われるところの、アミロイドβはヘルペスウイルスから細胞を守っているタンパクであるというのは、まさに脳中枢細胞の膜にADの病気になる前から作られているヘルペスからの防御タンパクであるという意味なのです。けれども彼女は臨床家ではないのでAβがどのようにして脳に蓄積されているのかを私のように明確には述べていないのです。つまりAβはヘルペスウイルスが殺した脳神経細胞から漏れ出た残骸に過ぎないとまでは明確に述べていないのです。従って、全世界の製薬メーカーがAβを処理する薬を作ろうとしていますが、60兆円もかけても作れないのは当たり前のことなのです。もうすでにADを治す薬はできているのです。それは抗ヘルペス剤、アシクロビルなのです。ところがこのアシクロビルといえども、人体に入ったあらゆるヘルペスウイルスは殺しきれないので、あくまでも予防投与をし続け、神経脳細胞の破壊の進行を抑制することしかできないのです。しかも一度潰れた脳神経細胞は、新たに作り直す幹細胞がないので、ADの状態を元に戻すことは極めて難しいのです。
 ところが、最近新たなる脳医学の進歩があり、記憶を司る海馬には特別な幹細胞があるということが発見されました。脳の働きの原点は記憶ですから、新たなる幹細胞を新たなる記憶で満たすことができる可能性が出てきたのです。私も現在16歳から患った若年性アルツハイマーも大量のアシクロビルと大量の漢方を服用することによって、徐々に徐々に短期記憶も長期記憶も戻りつつあることを実感しております。私は老人性アルツハイマーのみならず、白血病にならない自信があります。
 神経可塑性 神経可塑性とは、神経系は外界の刺激などによって常に機能的、構造的な変化を起こしており、この性質を一般に可塑性と呼んでいるのですが、この言葉の使い方は間違いなのです。というのは、可塑性というもともとの意味は、粘土やプラスチックなどに強い力が加わった時に形が変わってしまい、そのまま元に戻らない性質のことなのです。ところが、脳医学や神経医学では、脳の可塑性という言葉で、脳の神経回路の一部が障害される事によって起きた症状を、違う神経回路を発達させ繋ぎ方を変える事によってその機能を回復させたりすることであり、脳の可塑性や神経の可塑性という意味は、脳構造や神経構造が本質的に柔軟性があり、変化しうる性質を持っているという意味となります。
 従って、脳神経の可塑性は大きく3つに分けられています。1つ目は脳が発生していく時や発達していく段階にみられる可塑性。2つ目は老化や障害を受けた時などに神経の機能単位が消失するが、それが補填・回復されていく可塑性。3つ目は記憶や学習などの高次の神経機能が営まれるための基盤となっているシナプスの可塑性(synaptic plasticity)の3つであります。特に神経科学にとっては3つ目が重要で、その機構についても徐々に明らかにされつつあります。例えば、記憶には、短期記憶と長期記憶がありますが、短期記憶は主に神経シナプスでの伝達効率の変化により、長期記憶はシナプス結合の数や形態の変化により達せられるのです。

 PS1 英語でPresenilinと書き、プレセニリンと読みます。プレセニリン(Presenilin)にはプレセニリン1 (presenilin 1、PS1)とプレセニリン2 (presenilin 2、PS2)があります。プレセニリン1 (presenilin 1、PS1)とプレセニリン2 (presenilin 2、PS2)は家族性アルツハイマー病の原因遺伝子として、1995年に同定されました。PS1(第14番染色体)、PS2(第1番染色体)はそれぞれ467個、448個のアミノ酸からなる8回膜貫通型の膜タンパク質で、両者の構造は非常によく似ており、細胞内では主に小胞体やゴルジ体に局在しています。PS1とPS2はともに8回膜貫通型の膜タンパク質です。PS1とPS2は、細胞内の小胞体やゴルジ体で作られて、膜まで運ばれて膜タンパクとしてヘルペスウイルス感染から脳神経細胞を守るために存在しているのです。
 アルツハイマー病の脳に沈着するAβ(アミロイドβ)はその前駆体であるAPP(アミロイド前駆体タンパク質)からβ-セクレターゼおよびγ-セクレターゼと呼ばれるプロテアーゼ群によって切り出されてきますが、プレセニリンはそのγ-セクレターゼの活性本体です。脳神経細胞に感染したヘルペスウイルスが大量に増殖すると、感染脳神経細胞の遺伝子にトランスフォーメーションを起こし、つまり突然変異を遺伝子に起こすと、プレセニリンを作る遺伝子に異常が起こり、異常なプレセニリン遺伝子は当然異常なタンパクであるプレセニリンを作ります。このように作られた異常なプレセニリンは、γ-セクレターゼによるAPPの切断位置が2アミノ酸だけC末側にシフトし、正常ではあまり産生されない長いAβが生み出されるようになります。つまり正常なプレセニリンであれば、正常な長さのAβが生み出されるのですが、異常なプレセニリンは、最後には長いAβを作るようになるのです。これを作らせたのも、ヘルペスウイルスなのであります。したがって、正常なAβであれば、Aβ(Aβ40)が作られるのですが、異常なAβ(Aβ42)は正常のAβ(Aβ40)よりも凝集しやすく脳に沈着しやすくなるのです。家族性アルツハイマー病で見られる数多くのプレセニリン変異はいずれも、Aβ42の産生を高めるのです。正常なアミロイドβ40(Aβ40)というのは、アミロイドβが40個のアミノ酸で作られており、一方異常なアミロイドβ42(Aβ42)というのは、アミロイドβが42個のアミノ酸で作られているという意味です。私は家族性アルツハイマー病というのはヘルぺスウイルスが家族同士でうつし合い、免疫を抑えるストレスの度合いが強い家族の脳神経細胞に大量のヘルペスが感染し、大量のヘルペスが脳神経の遺伝子に侵入し、トランスフォーメーションを起こし、遺伝子の突然変異を脳神経細胞に起こしたために見られるアルツハイマーであり、何も遺伝子的に家族に伝わっていく病気ではないと考えています。正しくは家族的にヘルペスウイルスがどの家族よりも大量に脳細胞に感染しただけなのです。
 プレセニリンはまた、神経系の発生過程に働くNotchシグナリングにおいて、Notchの細胞内ドメインを切断するプロテアーゼとして働いていることも指摘されています。事実、PS1、PS2ダブルノックアウトマウスではγ-セクレターゼ活性、Notch切断活性いずれも消失することが示されています。プレセニリンのプロテアーゼ活性には、6番目と7番目の膜貫通ドメインに存在する2つのアスパラギン酸残基が重要であります。これら2つのアスパラギン酸は線虫からヒトに至るまで全ての種において保存されているのです。

 Notch経路(ノッチけいろ;Notch signaling pathway)神経、造血、血管、体節などの様々な分化過程に関係し、ヒトを含め脊椎動物から節足動物まで多くの後生動物でよく進化論的に保存された遺伝子調節(シグナル伝達)経路です。NotchカスケードはNotchとNotch受容体、それと核へNotchシグナルを伝える細胞内タンパク質から成り、Notchシグナリング経路は発生期の分化に関わるのみならず、青春期に達すると新しい細胞の成長を抑制し、成人では神経ネットワークを安定にします。

ノックアウトマウス(Knock-out mouse)遺伝子操作により1つ以上の遺伝子を欠損(無効化)させたマウスのことです。 遺伝子の塩基配列は決定しているものの、その遺伝子産物の機能が不明な場合にその機能を推定するために用いる重要なモデル動物です。つまりどの遺伝子がどんな機能を持っているかを確認するために、ノックアウトマウスを利用するのです。

ガンマ‐セクレターゼ(gamma-secretase)タンパク質分解酵素セクレターゼの一つであり、別のセクレターゼベータセクレターゼによって切断されたアミロイド前駆体蛋白質(APP)を細胞膜貫通部位で切断するのがγセクレターゼであります。アルツハイマーの原因がAβであるというアミロイド仮説によれば、アルツハイマー型認知症の原因物質とされるアミロイドベータを産生します。もちろん私は、アミロイド仮説は間違っていると考えています。アルツハイマーが起こる本当の原因はヘルペスウイルスであります。
 また、生物の発生や細胞の分化に重要な役割を果たすノッチ受容体の切断にもγセクレターゼが関与しています。APPセクレターゼは、細胞膜に埋め込まれているより長いタンパク質を切り分ける酵素です。細胞における他の役割の中で、セクレターゼはアミロイド前駆体タンパク質に作用してタンパク質を3つの断片に切断するので、セクレターゼはAPPセクレターゼと呼ばれます。APPはAmyloid precursor proteinという英語の略で、日本語ではアミロイド前駆タンパクと呼びます。アルツハイマー病患者脳に蓄積する老人斑、神経原線維変化の主要構成成分はアミロイドβ蛋白(Aβ)およびタウタンパクであります。遺伝学、生化学的解析から、Aβ産生および蓄積過程が AD 発症機序に深く関与していることが示唆されており、アルツハイマー病発症機序におけるアミロイド仮説として広く受け入れられていますが、私はアミロイド仮説は間違いであると断定できます。

 BACE1 英語でβ-site Amyloid precursor protein Cleaving Enzyme 1であり、β-セクレターゼのことです。脳神経細胞の膜にあるアミロイドβ前駆タンパク質(APP)を切断する酵素の一つで,この反応によりアルツハイマー病に特徴的な老人斑の主要構成成分であるアミロイドβタンパク質(Aβ)を生じます。老人斑形成を抑制するアルツハイマー病治療薬候補としてBACE1阻害物質が考えられています。もちろんこのような阻害物質もすでに作られたのですが、アルツハイマーを治すことはできなかったのです。何故ならば、アルツハイマーはヘルペスが原因であるからです。抗ヘルペス剤を大量にアルツハイマー病に用いる治験が全世界の大学で行われれば、初期のアルツハイマーも簡単に治すことができるのに残念です。何故やらないのでしょうか?みなさん考えてください。

 クラステリン 英語でClusterinと書き、アポリポタンパク質 Jのことです。75〜80 kDaのジスルフィド結合ヘテロ二量体タンパク質で、細胞片とアポトーシスのクリアランスに関連しています。 ヒトにおいて、クラステリンはCLU 遺伝子によってコードされています。CLU遺伝子は酸化ストレスに関連する神経変性疾患、癌、炎症性疾患、老化など多くの疾患に関わっています。

 GWAS 英語で、Genome-wide association studyといい、日本語でゲノムワイド相関解析といいます。このGWASによる解析が、様々な疾患に関連する遺伝子多型を検出することを可能にしました。遺伝子多型とは、同一種に属する生物、例えば人間であっても個々の人間のゲノムの塩基配列は多種多様であります。その遺伝子の変化は、タンパクに発現された表現型に病的影響を与える場合と与えない場合とがありますが、与えない場合、人口の1%以上の頻度で存在する遺伝子の変異を遺伝子多型といいます。遺伝子多型は遺伝子病ではないのです。

 転写制御因子 遺伝子の転写は、RNAポリメラーゼがDNAを鋳型として相補的なRNAを5’から3’の方向へ合成する反応ですが、この転写を制御する因子が色々あります。転写においてRNAポリメラーゼの他に必要とされるタンパク質を転写因子 (transcription factor) といいます。転写因子の中でも、DNAに結合したり、転写を調節するタンパク質やタンパク複合体を転写制御因子といいます。転写制御因子の中でも、転写を促進するものを転写活性化因子、抑えるものを転写抑制因子といいます。一方、DNAに直接結合せず、転写を調節するタンパク質やタンパク質複合体には、転写を活性化するコアクチベーターや、転写を抑制するコリプレッサーなどの因子があり、ヒストンのアセチル化やメチル化などを介して、クロマチンの状態を制御します。DNA上で転写の活性化に働く領域はエンハンサー、転写を抑制する領域がサイレンサーであり、それぞれ複数の転写制御因子が結合するのです。



 The second article, by Eimer et al. (2018), extends greatly previous antimicrobial research by the group, and by Bourgade et al. (2015) specifically on the antiviral properties of Aβ, the deposition of which they describe as an innate immune response to infection. The authors found that HSV1 and HHV6 can induce amyloid plaque production in infected mice within 24–48 h, and that Aβ oligomers inhibit HSV1 infection in 3-D human neural cell culture models, and protect 5XFAD transgenic mice from acute viral encephalitis. They showed also that Abeta, probably in the form of a soluble oligomer, ensnares the virus through its heparin-binding domain via the viral envelope glycoproteins, thereby protecting brain cells from infection; fibrilization of the amyloid cloak occurs rapidly. This cloaking echoes the suggestion by Robinson and Bishop (2002) that amyloid acts protectively by entombing pathogens—a then heretical notion that was either ignored or derided. Cloaking is consistent also with the finding that in AD brains, HSV1 DNA is very specifically located within amyloid plaques (Wozniak et al., 2009a).

 2018年のEimerらによる2番目の記事やグループおよび2015年のBourgadeなどの研究では、具体的に、Aβの抗ウイルス特性やさらにその結果、ヘルペスウイルスと戦って生ずる沈着は感染に対する自然免疫応答として説明されています。イクザーキらは、HSV1とHHV6が24〜48時間以内に感染マウスでアミロイド斑の産生を誘導し、Aβオリゴマーが3Dヒト神経細胞培養モデルでHSV1感染を阻害し、5XFADトランスジェニックマウスを急性ウイルス性脳炎から保護することを発見しました。彼らはまた、おそらく可溶性オリゴマーの形態のAβタンパク質が、ヘルペスウイルスエンベロープの糖タンパク質を介するヘパリン結合ドメインによってウイルスを捕らえ、それにより脳細胞を感染から保護することを示しました。アミロイドが神経細胞膜を作っている外皮の線維化は急速に起こります。2002年にRobinsonとBishopによって示唆されているのですが、このアミロイドによって作られた脳神経細胞膜の外皮はアミロイドが病原体を包み込んで墓に葬る作用(閉じ込める作用)を持っているのです。このような異端的な考え方はその当時、馬鹿にされたか無視されたかのどちらかでした。アミロイドがAβを包み込む外皮になるという考え方は、AD脳(アルツハイマーの患者の脳)では、HSV1 DNAがアミロイド斑内に非常に特異的に局在しているという事実とも矛盾がないのです。(2009年にWozniakらによる。)

(上の文節で使われている難解な専門用語について説明します。)

 3Dヒト神経細胞培養モデル 英語でthree-dimensional (3D) human tissue culture models と書きます。このモデルは中枢神経系に対する今流行の三次元モデルです。このモデルはアルツハイマー病の脳の構造的機能特徴を模倣しています。そして何ヶ月の間、中枢神経系の活動を実証し続けているのです。このモデルはパーキンソン病や他の中枢神経系の病気の脳の活動に対して脳の組織モデルとして役に立ちます。中枢の脳領域に特異的な3D脳培養で任意の個体から誘導され、複雑な細胞-細胞相互作用のモデル化およびヒト脳を成り立たせている構成物の回路を形成できます。この方法を用いて、ヒト脳の独特な特徴および精神・神経疾患を理解するために、ヒト脳の3D培養を用いる事もできるのです。

 5XFADトランスジェニックマウス 英語で5x Familial Alzheimer’s diseases Transgenic mouseと書きます。 家族性アルツハイマー病の変異を5種持たせた外来遺伝子導入マウスであります。

 ヘパリン結合ドメイン へパリンは多くの動物の肺,小腸や脳などにも分布し,細菌やウイルスからの生体防御に重要な役割を果たしています。また in vitro(試験管の中)では,抗血液凝固活性,ウイルス増殖抑制活性、細胞増殖調節活性,血管新生促進活性, acidicFGF(aFGF)や basic FGF (bFGF)との相互作用などさまざまな活性を有しています。 ちなみに、FGFというのは英語でFibroblast growth factorsといい、日本語で線維芽細胞増殖因子と書きます。ウイルス増殖抑制活性の現代的な意味は、殺しきれない急性慢性疾患を脳で起し続けるヘルペスウイルスの抑制の働きを持っているということです。
 FGF 英語でFibroblast growth factorsと書き、日本語で線維芽細胞増殖因子(せんいがさいぼうぞうしょくいんし)と訳します。FGFは、血管新生、創傷治癒、胚発生に関わる極めて大切な細胞成長因子の一種です。創傷治癒の仕事はヘルペスによって組織に障害が起こったときにも働きます。FGFはヘパリン結合性タンパク質で、細胞表面のプロテオグリカンの一種ヘパラン硫酸と相互作用を持ち、FGF(線維芽細胞増殖因子)のシグナル伝達に不可欠であります。FGFは広範囲な細胞や組織の増殖や分化の過程において重要な役割を果たしています。FGFの機能は、幅広い効果を示す多機能性タンパク質です。最も一般的には分裂促進因子として作用示すが、多様な効果を多様な種類の細胞で発揮するため、「多能性成長因子」や「非特異的(promiscuous)成長因子」と言われます。Promiscuousというのは雑多的という意味で言い換えると非特異的と訳していいのです。FGFの「非特異性(promiscuity)」とはFGFの一つの受容体に対して多様な分子(リガンド)が結合しうることを表しているのです。20以上の異なるFGFリガンドにより活性化されます。その結果、FGF(FGFレセプター)は、発生の過程では、中胚葉誘導、前後軸パターン形成、四肢形成、神経系誘導と神経発生に関与し、成熟組織においては、血管新生、角化細胞の組織化、創傷治癒の過程に関与するなど、多くの機能を持っています。脊椎動物と無脊椎動物の両方においてFGFの機能は極めて重要であり、発生の過程でFGFの機能に何らかの問題があると、発達障害にまで影響が及びます。FGFのレセプターのうち、FGF1とFGF2は血管内皮細胞の増殖促進と筒状構造への組織化、すなわち血管新生(既存の血管系からの新しい血管の成長)を促進する重要な機能を持ち、その効果は血管内皮細胞増殖因子(VEGF)や血小板由来成長因子(PDGF)などの血管形成因子よりも高いのです。皆さん、FGFの始めのFはFibroblast(線維芽細胞)のFであり、真ん中のGはgrowth(増殖)のGであり、最後のFはfactors(因子)のFであります。ということは、iPSを作るために山中先生は4つの転写因子を線維芽細胞に入れて作ったのです。ある意味では、線維芽細胞は元々万能細胞的な性格を持っていたと言えますね。山中先生は目の付け所がよかったのですね。アハハ!
 さらにFGFは血管の成長促進と同様に、創傷の治癒においても重要な役割を果たします。FGF1とFGF2は血管新生と線維芽細胞の増殖作用を刺激する以外に、創傷治癒の初期段階に傷の空間を埋める肉芽組織を作ります。つまり細胞と細胞の間を埋める結合組織を作るのです。FGFの仲間のFGF7とFGF10(それぞれケラチノサイト成長因子KGFとKGF2としても知られます。)は、上皮細胞の増殖、移動、分化を刺激することで、傷ついた皮膚と粘膜組織の修復を促進します。また組織の再構成において直接走化性を高めます。 FGFは中枢神経系の発達期間に、神経発生、軸索成長と分化に重要な役割を果たし、また、成人の脳の機能維持や脳細胞の傷を治すのに極めて重要です。このように、FGFは成長期と成人期の両方においてニューロンの生存にとって主要な位置を占めいています。例えば、成人における海馬(脳)内の神経形成はFGF-2に依るところが大きいのです。この海馬の細胞に入り込んだヘルペスが神経形成を阻害しているのです。海馬においてもFGF-1とFGF-2はシナプスの柔軟性(可塑性)と記憶と学習プロセスの制御に深く関わっているのです。
 ほとんどのFGFは分泌タンパク質であり、ヘパラン硫酸と結合するため、ヘパラン硫酸プロテオグリカンを含む組織の細胞外マトリックスに取り込まれ、パラクリン(傍分泌)的に局所作用を示します。しかし、ヘパラン硫酸との結合力が弱いFGF-19サブファミリー(FGF-19、21、23)は離れた組織(腸、肝臓、腎臓、脂肪組織、骨など)でエンドクリン的に作用します。例えば、FGF-19は小腸で生成されるが、FGFR4(FGFレセプター4)を発現している肝細胞に作用し、胆汁酸合成経路において鍵となる遺伝子を抑制します。またFGF-23は骨で生成されるがFGFR1(FGFレセプター1)を発現している腎臓細胞の遺伝子に作用し、ビタミンDの合成を調節し、ひいてはカルシウムの恒常性に影響します。
 傍分泌 英語でParacrine signallingと書き、日本語ではぼう分泌やパラクリン分泌といいます。近くの傍らの細胞にシグナルを伝達するのです。特定の細胞から分泌される物質が、血液中を通らず組織液などを介してその細胞の周辺で局所的な作用を発揮することです。



 Both sets of authors acknowledge that their very interesting data show association of herpesvirus with AD but cannot prove causality. In contrast, and very importantly from the viewpoint of AD patients especially, population studies in Taiwan published in the last 12 months do provide evidence of causality.

 上記の著者の両方の研究は、彼らの非常に興味深いデータがヘルペスウイルスとADの関連を示していますが、因果関係を証明できないことを認めています。一方対照的に、かつAD患者の観点から非常に重要なことは、過去12ヶ月に渡って発表された台湾の集団研究は因果関係の証拠を実際に提供してくれます。


Evidence From Population Epidemiological Studies for a Role of HSV1 and Other Herpes Viruses in Dementia
認知症におけるHSV1および他のヘルペスウイルスの役割に関する集団疫学研究から得られた証拠

 Three very significant publications have appeared in the current year, all providing data on the health and illnesses of a population over several years—information which is not available in the UK1 nor, probably, in most other countries. In Taiwan, there are records of over 99% of the population and it seems that the data are being exhaustively mined by Taiwanese epidemiologists for links between, for example, various viruses, and certain chronic disorders, including senile dementia (SD). These are yielding important results. All three articles describe data on herpes virus infections—a family of viruses that affects the vast majority of people worldwide, at least by the age of 60 or so. These viruses, once in the body, are harbored there for life, usually in a latent state but can be reactivated to an active, replicative state. Only a certain proportion of those infected actually show overt symptoms; the remainder are asymptomatic (as is the case for many or perhaps all microbial diseases). In the Taiwan publications, the word “infection” is used to denote people who showed overt signs of the disease such as shingles or recurrent cold sores or genital sores, rather than for all those who carry the virus asymptomatically in either a latent or an active, productive state. Also, the term “SD” is used rather than AD because in some cases the diagnosis was uncertain.

 今年、3つの非常に重要な出版物が登場しました。これらの出版物はすべて、数年にわたる台湾の住民の健康と病気に関するデータを提供してくれます。これは、英国やおそらく他の国では入手できない情報です。台湾では、人口の99%以上の健康記録があります。そのデータは、たとえば、さまざまなウイルスと老人性痴呆(SD)を含む特定の慢性疾患との関連について、台湾の疫学者によって徹底的に調査されているようです。(SDはsenile dementiaと英語で書き、老人性痴呆と訳します。)これらは重要な結果を生み出しています。 3つすべての記事で、ヘルペスウイルス感染に関するデータが記載されています。ヘルペスは、少なくとも60歳程度までに世界中の大多数の人々に感染しているヘルペスウイルスの仲間です。これらのウイルスは、一度体内に侵入すると、通常は(免疫を抑えない限り)潜伏状態で一生そこに(神経核に)潜んでいますが、(免疫が抑えられると)再活性化されてヘルペスのDNA遺伝子の複製ができる活性化状態にされます。実際に感染した人の一定の割合のみが明白なヘルペスの症状を示します。残りは多くのまたはおそらくすべての微生物によって起される病気の場合と同様に無症候性です。台湾の出版物では、「感染」という言葉は、帯状疱疹または再発性ヘルペスまたは性器の痛みなどの病気の明白な兆候を示した人々を示すために使用され、潜伏期または活動期や増殖期のいずれかでも無症候性でウイルスを運ぶだけで症状のないの人のすべてに対しては用いられません。また、いくつかの症例では診断が不確実であったので、その時はADではなく「SD」という用語が使用されます。(ADはdementia(痴呆)の1つであります。言い換えるとSD(senile dementia)の1つに含まれるからです。つまり痴呆の原因となる病名を特定することを避け、大雑把に年寄りの痴呆という括りで診断を曖昧にしているのです。)



上の文節で使われている難解な専門用語について説明します。

 老人性痴呆(SD)senile dementia (SD) 認知症のうち、加齢による障害が原因で起こるものです。ADはヘルペスによるものであり、加齢による脳障害によるものではないからSDを用いたのです。SDは老年期になって脳が変性・萎縮するために、判断・理解・記憶・計算などの知的機能の低下や性格の変化がみられ、普通の日常生活や社会関係が保てなくなり、老年期に起こるSDの中にアルツハイマー型や動脈硬化性の認知症、さらにレビー小体による認知症などがあります。


 Two of the articles investigated varicella zoster virus (VZV) infection in relation to long-term neurocognitive changes and the development of dementia. VZV causes chicken pox, but after acute infection it remains in the body lifelong in latent form, and in some people in older age it reactivates, causing shingles, which both sets of authors referred to as herpes zoster (HZ) and the virus as HZV. The first article, by Tsai et al. (2017), investigated 846 patients (mean age 62.2 years) who were diagnosed with HZ ophthalmicus (HZO) in 2005 and who developed dementia in the following 5 years. The development of dementia was compared with that of an age-matched control group of 2,538 subjects during the same 5-year period. The percentage of patients with HZO who developed SD was 4.16%, whereas that of the controls was only 1.65% (P < 0.001), and the crude hazard ratio of developing SD within 5 years of HZO diagnosis was calculated to be 2.97 after adjustment for patients’ characteristics and co-morbidities. This represents a remarkably high risk of developing dementia amongst HZO sufferers.

 上記3件のうち2件の論文では、長期に渡る神経認知の変化と認知症の発症に関連する水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)感染を調査したのです。 VZVは水疱瘡を引き起こしますが、急性感染後は潜在的な形で生涯にわたって体内(神経核)に残り、一部の高齢者では再活性化して帯状疱疹を引き起こします。この帯状疱疹の病気を両方の著者たちが帯状疱疹(HZ)と言ったり、その病気のウイルスをHZVと呼んでいます。(いずれにしろ、原因は水痘帯状疱疹ヘルペスによるものです。)(2017年のTsai等による最初の論文による。)(実は帯状疱疹と水疱(水痘)の原因ウイルスを症状だけでHSVとかVZVとかを厳密に区別することはできないからなのです。)2005年にHZ眼炎(HZO)(HZOはHerpes Zoster Ophthalmicusの略です。)と診断され、その後5年間に認知症を発症した846人の患者(平均年齢62.2歳)を調査しました。認知症の発症は、同じ5年間で2,538人の被験者の年齢をマッチさせた対照群のHZOと比較されました。SDを発症したHZO患者の割合は4.16%でしたが、対照群のHZOの割合は1.65%(P <0.001)であり、HZO診断から5年以内にSDを発症する粗ハザード比は、患者の特性と併存疾患を調整した後、2.97と計算されました。これは、HZO患者の認知症を発症するリスクが著しく高いことを表しています。

上の文節で使われている難解な専門用語について説明します。
 HZ眼炎(Herpes Zoster Ophthalmicus、HZO) 日本語で帯状ヘルペス性眼炎と訳します。帯状疱疹ヘルペスによる顔面帯状疱疹と同時に見られる眼部帯状疱疹です。HZOは顔面帯状疱疹や三叉神経第1枝の眼神経炎とヘルペス性結膜炎、動眼神経障害、ヘルペス性角膜炎、ヘルペス性ブドウ膜炎、眼頭蓋神経麻痺、後頭部痛などの眼部周辺に分布している神経にヘルペスとの戦いによる炎症を伴う事が多いです。つまりVZVは顔面の神経すべてに感染したがるのです。三叉神経(さんさしんけい)は英語でtrigeminal nervといい、trigeminal は三叉という意味でnerv は神経ですね。脳から出て行く12対の神経の一対であり、第5脳神経とも呼ばれ、英語でfifth cranial nerveとも書き、略字でCNⅴと書きます。Cranialは頭のという意味で、CN5のCはCranialの略語でNはnerveの略語であり、ⅴは5番目という意味です。この三叉神経は脳神経のなかでは最も太く,脳幹の橋に入っていきますがその橋のすぐ手前に神経細胞の集合体,すなわち三叉神経節、別名半月神経節とか,ガッセル神経節といわれる神経節があり,ここから3本の神経に分かれるのです。三叉とはこの1本であった神経が眼神経(V1)、上顎神経(V2)、下顎神経(V3)が半月神経節(三叉神経節、ガッセル神経節)から出て行くときに3本の神経に分かれるので三叉神経といいます。運動と知覚を司る混合神経であり、脳神経の中で最大の神経であることはすでに述べました。水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)は第5脳神経の三叉神経の眼神経枝(V1)で免疫が落ちたときに再活性化してしまうと眼部帯状疱疹(HZO)が発生します。
 HZOの眼科的特徴は、眼瞼下垂、強膜角膜炎、末梢潰瘍性角膜炎、神経麻痺性角膜炎、緑内障、ドライアイ、視神経炎、点状表層角膜炎、第4脳神経の滑車神経が麻痺してしまったり、さらにkerato-uveitis(角膜ぶどう膜炎)などが生じる事です。これらの合併症が生じる人達はほとんどがステロイドを始め、免疫を抑制する薬を飲んだり、塗ったり、あるいは過去にステロイドを使ってきた人たちです。眼科帯状疱疹後に単一の脳神経麻痺、それは第3脳神経(動眼脳神経)、第4脳神経(滑車神経)または第6脳神経(外転神経)が巻き込まれ、色々な神経症状がしばしば起こることがありますが自然に軽快する場合が多いです。
 帯状疱疹ヘルペスによる脳神経障害は、ヘルペスウイルスの逆行性播種や活発なウイルス複製により引き起こされる血管障害やさらに直接的な細胞変性損傷(細胞死)によるものです。眼部帯状疱疹の、珍しい重篤な合併症はzoster髄膜脳炎(帯状疱疹性髄膜脳炎)です。眼科帯状疱疹(HZO)では、眼筋麻痺や第3神経(動眼神経)や第6神経(外転脳神経)。HZOの患者にはさらに非疼痛性神経学的合併症が第4神経麻痺(滑車脳神経)、髄膜炎、第7神経麻痺(顔面脳神経麻痺)も見られる事があります。これらはすべてヘルペスウイルスが原因であるのは、ヘルペスウイルスはあらゆる脳神経細胞にエピソームの形で潜伏感染で住み着いているからです。
 顔面帯状疱疹後(HZO)の後頭神経痛について、もう少し詳しく勉強しておきましょう。私が16歳から悩んできた宿痾であった後頭神経痛のメカニズムを知りたいからです。後頭部の痛みは緊張性頭痛、片頭痛、または後頭神経痛によって引き起こされます。後頭頸部ヘルペスは頸椎神経C2、C3が関与しています。頸椎神経C2、C3枝は時々顔面神経と交通し、加えて顔面神経症状を引き起こすことがあります。顔面ヘルペス病変とC2、C3領域の疼痛の組み合わせが見られます。12本の脳神経とC1-C3脊髄神経は解剖学的につながっているからです。三叉神経からの求心性の細い神経のほとんどは、下降する三叉神経管に沿って走行し、C2レベルのニューロンの集合部(神経核)にシナプスします。C2、C3、およびC4の小さな繊維は、二次ニューロンの同じ集合部(神経核)へ、さらに脳へと伸びていきます。Cというのはcervical spineのcervical のCでcervical spineの略語であります。Cervicalは頚部のという意味であり、spineは脊椎という意味で、cervical spineで頚椎という意味になります。頚椎は椎骨の一部で、頭を支えるための骨であります。哺乳類の頸椎は七つの骨で構成されています。脊椎の中でも最も可動性が高く上下左右など様々な方向へ動かすことができます。 第一頸椎から第七頸椎まで7個の頚椎があるので上から順にC1、C2、...、C7と略されることが多いのです。脊椎は脊椎骨とか椎骨とも呼ばれます。脊椎骨は英語でvertebraと書き、せきついこつと読みます。脊椎は縦一列に並んでおり、上から5種類の頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個、仙椎5個、尾椎4個の33個がありますが最後の2つの仙椎および尾椎はそれぞれ癒合しており、仙骨および尾骨と呼ばれます。

 ヘルペスによって起こされる後頭神経痛とともに顔面ヘルペス病変が続発することがあります。顔面の疼痛は三叉神経の第2枝である上顎神経と第3枝である下顎神経領域帯状疱疹によって引き起こされます。C2-C4皮膚分節の疼痛を伴う水疱を発生しアシクロビルにて皮疹は改善しますが、三叉神経の第二および第三枝の深刻な疼痛を持つようになり新たにPHN(Post-herpetic neuralgiaと書き、帯状疱疹後疼痛と訳します。)と診断される病気が残るのです。Postは後という意味で、neuralgiaは神経痛と訳します。本当はPHNは帯状疱疹後神経痛と書くべきなのですが神経痛と書くとすべての神経痛がヘルペスであるとばれてしまいますので疼痛と訳したようですね。アハハ! PHN(帯状疱疹後疼痛)もガバペンチンやリリカにてあまり効果が少ないのですが疼痛緩和(神経痛緩和)は可能ですが根治は不可能です。なぜならば、神経痛の原因はヘルペスであるからです。ヘルペスは永遠に殺しきれないからです。後で痛くならないための予防投与として大量に抗ヘルペス剤を服用すれば増えないようにはできます。さらに、ヘルペスウイルスによる病気でもっとも多いのは神経に関する病気の全てです。何故でしょうか?それはヘルペスウイルスが神経細胞に住み込んで人類絶滅まで殺し切る、言い換えると滅亡させることが不可能であるからです。皆さん、夏の暑さで老人たちが世界中で熱中症で死んでいますが、これも熱に中って(あたって)死んでいるのではないのです。体温が上ると免疫が上ってNK細胞が生命中枢神経の細胞を殺してしまうので心臓や肺の活動がなくなるためです。熱中症でなぜ老人が死ぬかについては後で必ず詳しく書きます。
 アルツハイマーを始めとする神経疾患はすべてヘルペスが原因といっても過言ではないので、まず人間の神経系の成り立ちや機能の全てを知る必要があるので本格的に復習しておきましょう。大脳や脊髄の細胞に感染したヘルペスウイルスは自分で生きることができないので増殖するときには必ず感染した細胞を利用し尽くし増えるだけ増えて利用し尽くした細胞を殺して次の中枢神経の細胞に感染し、免疫が落ちる限りは増殖し続けます。潰れた脳や脊髄の神経細胞は、再生はほとんど不可能ですから大脳や脊髄の機能障害がどんどん積み重なってアルツハイマーの最後は高次機能障害による大脳不全症による生命中枢の異常により死んでしまいます。

脳のしくみと働きについて アルツハイマーの患者さんはヘルペスウイルスによって殺されてその残骸としてAβが細胞外に凝集します。脳細胞が潰れるとその部位の脳の機能が傷害されます。脳機能障害とは、脳内の情報の処理ができなくなってしまいます。脳の機能には、目や耳で感じた光や音を脳に伝える「一次機能」と、それらの情報を融合、処理して空間認識や記憶、認知、感情などに変換する「高次脳機能」があります。高次脳機能障害は、この一次機能で得た情報を処理する能力が衰えてしまったために起こる障害です。症状は、ヘルペスウイルスによって破壊された脳神経細胞が欠落したときに一番重く、徐々に回復することがありますがある時点からは完全に回復する事は難しくなります。
 まず脳の構造について勉強しましょう。脳は、大脳、小脳、脳幹の3つに大別されます。これらの主な構造と働きは次の通りですね。 人間の脳で最も発達した部分で、前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉に区別されます。
 まず大脳を縦に切った断面を見ると、脳の表面近くに脳神経細胞の細胞体である灰白色の色をした灰白質と呼ばれる層があります。その層よりも内側にある脳神経細胞の軸索である白色の層である白質がみられます。この大脳半球の灰白質は大脳皮質、白質は大脳髄質と呼ばれます。大脳皮質の面積を大きくするために、大脳半球の表面には多くのしわが形成されています。言い換えると大脳の中で一番大事なのは大脳皮質であり、大脳は一次機能である情報を識別してそれに応じた運動を命じる仕事と、高次機能である記憶や情動、認知という高度の精神作用を担っています。
 次に小脳は、筋や腱、関節からの深部感覚や内耳の聴神経(第8脳神経)の前庭神経による平衡感覚器からや、さらに大脳皮質からの情報を受けて、運動の強さや力の入れ具合、バランスなどを調節する運動調節機能を担っています。
 3番目の脳幹は、間脳、中脳、橋および延髄の4つから構成されています。呼吸、循環など生命活動の基本的な営み(生命中枢)を支配すると供に、知覚情報を大脳皮質に中継したり、末梢に向かう運動指令を中継する機能も担当しています。
 一次機能と高次脳機能について勉強しましょう。一次機能とは目や耳といった「感覚受容器」で感じた光や音を脳に伝える知覚機能や、あるいは脳から出た命令に従って手足を動かす運動機能などです。
 高次脳機能は、知覚、記憶、学習、思考、判断などの認知過程と行為の感情(情動)を含めた精神(心理)機能のすべての認知機能であります。一次機能を連合することにより、それまで経験した知識、記憶や言語を関連づけて理解する「認知」、それを言葉で説明する「言語」、新たに記憶する「記憶」、あるいは目的を持って行動に移す「行為・遂行」、社会的な行動ができる「情動」などの能力です。一次機能を連合するという意味は何でしょうか?連合野という大脳皮質のうち、視覚・聴覚・味覚・嗅覚などの感覚野や運動野を除いたその周辺にある広い領域を連合野といいます。大脳皮質の約3分の2を占めます。この連合野の働きは、認知・判断・記憶・言語や緻密な運動などの高度な機能を統合することです。連合野は英語でassociation areaと書き、連合領ともいいます。前頭連合野・頭頂連合野・側頭連合野などに分けられます。大脳皮質の運動野、視覚・聴覚・味覚・嗅覚などの感覚野の周辺にあって、関係のある他の神経中枢と連絡をとって種々の情報を統合し、より高次な精神機能を営む神経中枢です。大脳皮質のうち、運動野や感覚野といった機能のはっきりした部位を除いた部分です。連合領ともいう。大脳皮質の他部位のほか、視床や視床下部などと多くの神経回路により連絡をもち、高度な神経機能に関係しています。前頭葉の連合野は意欲や創造的な精神作用に関係しています。頭頂連合野は視覚の入力を受け、自己周囲の空間の見当識に重要な役割を演じています。側頭連合野は、聴覚認知、視覚認知、形態視覚などの機能があります。このように連合野は高度な精神活動に深い関係があるので,この領野に障害が起ると,思考,意欲,感情,判断など,高等な働きが失われてしまうのです。アルツハイマーでは、ヘルペスウイルスが中枢神経系の大脳皮質のみならず、大脳皮質の軸索などをネクローシスによって破壊し、脳神経細胞が消失するために高等な精神活動に障害が生じて起こる病気です。アルツハイマーの症状が個人によって異なるのはどの脳のどこの神経細胞が消失する度合いによって決まるのです。一度、脳細胞が消失しますと再び作り治されることはほとんどないので脳の萎縮が起こってしまうのです。

 脊椎動物(人間)の神経系は中枢神経系である脳と脊髄と、中枢神経系以外の体中に張りめぐらされた神経である末梢神経系の2つに大きく分けられますが、実を言えば、あらゆる神経は中枢である脳と脊髄から出ているので全ての神経は中枢神経と言っていいのです。ですから、2つに中枢神経を分けることはいささか混乱を招くことがあります。まず末梢神経系とは具体的には脳や脊髄から伸びて末梢の全身の器官、組織を支配する神経からなっています。だから、脳から末梢に出ているのですべて脳神経を脳末梢神経と言ってもいいと思いませんか?いずれにしろ、12対の脳神経は脳から出ているのですが脊髄を通らないので脳神経と呼んでいることを知っておいて下さい。脊髄神経は機能的には感覚を脳に伝える求心性(感覚性)の神経(体性感覚神経、臓性感覚神経)と遠心性(運動性)の神経(骨格筋を支配する体性運動神経と血管や内臓の筋を支配する臓性運動神経)を含んでいます。四肢と体幹に分布する神経のほとんどは脊髄神経でありますが、一部、脳神経である迷走神経が胸腹部の内臓を支配しています。ここで体性感覚神経と臓性感覚神経について詳しく説明しましょう。体性感覚とは、体表面から皮膚や粘膜にある受容器に刺激が加わることによって起こる感覚です。体性感覚というのは表在感覚と言ってもいいのです。体性感覚は、全身の指示を部位で感じ取る事ができます。一方、内臓感覚は筋肉、腱、筋膜、関節、靭帯などのいわば内臓にある固有受容器に刺激が加わることによって起こる感覚であり、したがって、深部感覚(deep sensation)とか固有感覚(proprioception)と言うのですが、内臓ではどこが刺激されているかという感覚はあまりないので、内臓感覚の多くは意識にのぼることがないのです。例えば、体性通といえば、皮膚の痛み、筋肉痛、関節痛なので、明確に指摘できる痛みですが、内臓痛は関連痛といって、英語でReferred painといいます。痛みとなる原因が生じた部位と異なる部位に感じる痛みで、明確に痛みの場所を指摘する事ができない痛みです。関連痛が起こるメカニズムとしては収束投射説が言われていますが、内臓から疼痛を伝えてきた神経が、脊髄で皮膚といった他部位から痛みを伝えてくる神経とまとめられて脳に投射されるためと考えられています。
 脊髄神経は脊柱を構成する上下の椎骨の間にできる椎間孔を通って脊柱管から出てくるので、関連する椎骨に対応して名づけられています。すでに述べたように、脊髄神経は合計で左右31対あります。まず頚部には第1頚神経~第8頚神経(C1-C8)があります。C1はCervical nerveの略字です。次に胸部には第1胸神経~第12胸神経(T1-T12、またはTh1-Th12)があります。TやThはThoracic nerveの略字です。腰部には第1腰神経~第5腰神経(L1-L5)があり、LはLumbar nerveの略字です。臀部には第1仙骨神経~第5仙骨神経(S1-S5)があり、SはSacrum nerveの略字です。進化の名残として尾骨神経(Co)Coccyx nerveもあります。C1は頭蓋の後頭骨と第1頸椎(環椎)の間から出るものをさし、C8は第7頸椎と第1胸椎の間から出るものをさします。第1胸椎と第2胸椎の間から出る神経をT1、次をT2というように、漸次各椎骨名に倣って名づけられています。


 上に7つの立体と断面の脊椎と脊髄の構造を載せました。この絵を見ながら勉強して下さい。脊髄は脳と反対で外側が白質(軸索)であり、内側が灰白質(神経細胞体)です。
 脊髄神経は脊髄から伸びる各々数本の後根と前根が合流して一本の束となって椎間孔を通り脊柱管の外に出る。末梢神経系は脳や脊髄から伸びて全身の器官、組織を支配する神経です。脊髄神経は、脊髄から出ていく末梢神経です。脊髄神経は機能的には求心性(感覚性)の神経(体性感覚神経、臓性感覚神経)と遠心性(運動性)の神経(骨格筋を支配する体性運動神経と血管や内臓の筋を支配する臓性運動神経)の2種類の神経を含んでいます。

前根 脊髄の前角から出る遠心性の体性運動神経線維と、側角(中間質外側核、中間質外側部)からでる遠心性の臓性運動神経(自律神経の節前線維)の2種類の神経が通ります。

後根 脊髄後角や後索に入る求心性の体性および臓性の感覚神経線維が通ります。後根には前根との合流直前に後根神経節(脊髄神経節)という膨らみがあって、その中に神経節細胞とよばれる一次感覚ニューロンの細胞体が集まっています。この神経細胞は細胞体から神経突起を一本だけ出し、すぐにT字型に二分する偽単極性ニューロンであります。2本のうち、一方の突起は脊髄に向かいます。これを中枢枝(central branch)といいます。もう片方の1本は皮膚や粘膜などの支配領域に向かいます。これを末梢枝(peripheral branch)といいます。末梢枝の先端部は感覚情報を受容する受容器(receptor)となります。非常に大事な事ですが、後根神経節(脊髄神経節)の神経細胞の細胞体から神経突起を1本出した後、すぐにT字型に2本に分岐するうちの脊髄に向かう中枢枝という突起に大量のヘルペスが徐々に上行するときに長い時間をかけて脊髄の延髄、橋、脳幹へと広がってくのです。、中枢神経であ脳神経や脊髄神経も元の細胞も細胞変性によるネクローシスのために殺されてしまい、脳や脊髄の電気信号がつたわらなくなるどころか脳や脊髄の細胞は新たに作られる事はできないのでALS(筋萎縮萎縮性硬化症)やアルツハイマーを始めとする全ての脳の病気の原因となってしますのです。
 末梢枝の先端部は感覚情報を受容する受容器(receptor)には、軸索がむき出しの自由終末から、感知する感覚の種類に応じて特殊化した複雑で様々な固有名称の受容体があります。末梢枝が受容した感覚情報は、求心性に神経節細胞や中枢枝へと伝えられます。中枢枝の先端部は脊髄後角や延髄まで上行し、そこで二次感覚ニューロンにシナプスしてさらに上行していきます。

脊髄神経の形成 脊髄神経は前根と後根が合流したあとで、前枝と後枝に分岐します。前枝、後枝とも、運動神経と感覚神経が混じり合い、前枝は背部以外の体幹と四肢の神経支配を担い、後枝は背部の神経支配を担います。したがって、前枝の方が神経支配の範囲が広いので、前枝は後枝より太くなっているのです。
 隣り合う脊髄神経の前枝は結合と分岐を繰り返しながら、4つの複雑な神経叢である1つ目の頚神経叢(C1-C4)、2つ目の腕神経叢(C5-T1)、3つ目の腰神経叢(L1-L4)、4つ目の仙骨神経叢(L4-S3)を形成し、そこから固有の名称を持つ脊髄神経を送り出して特定の皮膚や筋の支配領域に伸びていきます。それぞれの脊髄レベルから由来する脊髄神経の皮膚での分布領域は明確に分かられているので分節的となり、その分節をデルマトームとよばれています。分節的といわれるのは、一続きになっている神経が分散して全体をいくつかの部分に分けられているということです。分けられた部分の全体をデルマトームとよぶのです。ここで注意してもらいたいのは、脊髄を出入りする脊髄神経の前根と後根は椎間孔を出る前に、いったん合流した後に、椎間孔を出て再び前枝と後枝に分かれます。脊髄神経の前根は運動線維であり、後根は知覚線維ですが前枝と後枝には運動神経と知覚神経の両方が含まれています。前根と前枝、後根と後枝を混同しないようにして下さい。


交感神経系 胸髄~腰髄レベルの前根を通る交感神経(遠心性)の節前線維は、白交通枝を通って交感神経幹に入る。交感神経幹は交感神経幹神経節が数珠状に連なって脊柱の両側を縦に走ります。交感神経幹神経節は脊椎の側にある神経節ですから別名、椎傍神経節ともいいます。
 交感神経幹に入った節前線維は、交感神経幹神経節(椎傍神経節)で節後ニューロンとシナプス結合して、ここから節後線維が血管に絡まったり、あるいは末梢神経の分岐に合流しながら、支配臓器に向かいます。例外があります。それは内臓の腹部臓器に向かう節前線維です。
 腹部臓器に向かう節前線維は、交感神経幹神経節(椎傍神経節)でシナプス結合せずにここを素通りして、太い動脈周囲にある腹腔神経節や上腸間膜動脈神経節と下腸間膜動脈神経節で節後ニューロンにリレーします。支配臓器の周辺では、よく発達した神経叢(心臓神経叢、肺神経叢、腹腔神経叢、骨盤神経叢など)の形成をが見られます。このように、交感神経の神経節には、交感神経幹にある交感神経幹神経節(椎傍神経節)と動脈周囲の神経節の2種類があり、前者を椎傍神経節と後者を椎前神経節に分類します。椎前神経節は脊椎の前面にある腹部に主に位置する神経節ですから椎前神経節の名前があります。本当は、脊椎前神経節が一番わかりやすいのですがね。ちなみに、交感神経幹神経節は長すぎるので幹神経節というのです。
副交感神経系 副交感神経系は英語でPara-sympathetic nervous systemといい,略語でPNSと書きます。Para-sympathetic nervous systemのParaは副といい、sympatheticを交感といい、nervous systemを神経系ですね。自律神経系の一部を構成する神経系であり、コリン作動性です。交感神経系と対称的な存在であり、心身を鎮静状態に導きます。副交感神経は遠心性の自律神経であり、臓器近傍あるいは臓器内に存在する神経節でシナプスを変えます。シナプスの前の神経を節前線維といい、後ろの神経を節後線維といいます。節前線維も節後線維ともに末端部から神経伝達物質としてアセチルコリンを放出するのでコリン作動性神経と呼ばれます。シナプス間隙に放出されたアセチルコリンの一部はコリンエステラーゼによりコリンと酢酸に加水分解され、コリンは前シナプスに取り込まれた後、神経終末部に存在するコリンアセチルトランスフェラーゼによりアセチルCoAを基質としてアセチルコリンへと再合成されます。再合成されたアセチルコリンは前シナプス中の顆粒に取り込まれ、再びシナプス間隙へ放出されます。つまり、アセチルコリンはいつまでもいつもでも再利用され続けるのです。

 前角 (脊髄)   脊髄の前角は英語でanterior hornといい、脊髄の灰白質のうち、前方の部分です。前柱ともいい、英語ではanterior columnと呼ぶこともあります。
 前角には筋を支配する運動ニューロンの神経細胞体が存在します。ほとんどのニューロンはAα運動ニューロンですが、一部Aγ運動ニューロンもあります。一方後方にある後角は触覚、痛覚などの感覚情報が入力します。脊髄表面と前角の間には、白質と呼ばれる神経線維の集合体があり、前角細胞から出た運動ニューロンの軸索はこの中を横切って脊髄の外に出ていきます。ちなみに、胸髄では前角の後側方に、外側に向いた三角形状の灰白質の突起があり、この灰白質の突起は側角または側柱と呼ばれ、この側角(側柱)に交感神経節前線維の神経細胞体の集合である中間外側核があります。
 ここで極めて大切なお話をしましょう。運動ニューロン病といわれ、難病といわれる筋萎縮性側索硬化症(ALS)や脊髄性筋萎縮症(spinal muscular atrophy: SMA)やシャルコー・マリー・トゥース病(Charcot-Marie-Tooth disease: CMT)や球脊髄性筋萎縮症(Spinal and Bulbar Muscular Atrophy: SBMA)などは前角細胞病といわれる病気です。みなさん、この前角細胞病はなぜ起こるのかご存知ですか?言うまでもなく、運動神経を支配する前角細胞に感染しているヘルペスウイルスが増殖した結果、前角細胞が細胞変性を起し崩壊してしまったために電気信号が神経から神経へと伝わらなくなり筋肉を動かせなくなるヘルペス性の病気になってしまったのです。脳の一部や脊髄の運動神経細胞の障害により、しゃべったり、飲み込んだりするときに使う筋肉や舌の筋肉、さらには手足の筋肉が萎縮(やせること)する病気になってしまったです。SBMAはまさに前角細胞病であるのです。この前角細胞病には(日本語ではあまり使われず、と合わせてと呼ぶことが多い)で変性するのはこの部分にある細胞である。球脊髄性筋萎縮症(SBMA、ケネディ病)でも同様であります。

今日はここまで。2019/9/6

 筋萎縮性側索硬化症(ALS)もヘルペスウイルスが脊髄の前角で増殖して、脊髄を通る神経を細胞変性して運動神経の電気信号が伝わらなくなったために生じた病気であると考えているのでALSについてまとめておきましょう。したがって、 筋萎縮性側索硬化症は筋萎縮性前角変性症と名付けるべきです。しかも、ALSの人が同時に認知症になる人がいます。ところがALSに伴う認知症では、アルツハイマー型認知症でよく見られる記憶力や見当識(けんとうしき)、つまり日時や場所などの把握の障害はみられません。ところがALSの認知症は脳の中でも前頭葉や側頭葉が障害を受けることによって起こる精神症状であるため、ALSに伴う認知症はアルツハイマー型認知症ではなく、前頭側頭葉認知症に分類されています。この前頭側頭葉認知症は、今まで温厚だった人が怒りっぽくなるなどの人格変化や精神障害や万引きを繰り返すなどの問題行動がよく見られます。なぜ認知症でもこんなにも症状が違うのでしょうか?それはALSの認知症の人はヘルペスウイルスが脊髄から脳幹を通り直接前頭葉や側頭葉に感染が起こるからです。一方、ALSのない認知症は主に第一脳神経である嗅神経から直接記憶を司る海馬に感染がおこるので、まず記憶障害がおこるのです。つまり、ヘルペスの感染経路が異なり、かつヘルペスが脳の神経細胞に感染してヘルペスが細胞変性死を起こす細胞の機能が異なるからです。
 筋萎縮性側索硬化症(ALS)は主に中年以降に発症します。子供にないのはヘルペスが脊髄にまで増殖するのに時間がかかるからです。一次運動ニューロン(上位運動ニューロン)と二次運動ニューロン(下位運 動ニューロン)が選択的にかつ進行性に変性し、細胞変性死を起こし、ニューロンが消失していく原因不明の病気とされていますが、私はヘルペスが原因であると考えています。一次運動ニューロンを上位運動ニューロンというのは、上の方に位置する脳から出ていき運動させるニューロンであるからです。次に一次運動ニューロンからシナプスで連絡した二次運動ニューロンを下位運動ニューロンというのは、末梢の下位にある筋肉を動かすニューロンであるからです。病勢の進展は比較的速く、人工呼吸器を用いなければ通常は 2~5 年で死亡することが多いのです。死亡の原因は延髄にある心臓や呼吸や消化の中枢の機能も細胞変性死によってなくなってしまうからです。発症率は人口 10 万人当たり 1-2.5 人程/年程度で、患者数は全国で約 9,000 名います。筋萎縮側索硬化症(ALS)のうち約 5%は家族歴を伴い、家族性筋萎縮側索硬化症(家族性 ALS)とよ ばれます。その理由はその家族にヘルペスが感染し合う度合いが多いからです。家族性 ALS の約 2 割では、フリーラジカル(活性酸素)を処理する酵素の遺伝子の変異によって起こるとかこのALSを ALS1 と呼びますがさらに、その他にも原因遺伝子などに異常が次々に報告されていますが、私はヘルペスが原因遺伝子をトランスフォーメーション(遺伝子の突然変異)をさせるからだと考えています。家族性でない孤発性 ALS の病態としてはフリーラジカルの関与やグルタミン酸毒性により神経障害をきたすという仮説が有力でありますが、グルタミン酸が毒性を持っているとは考えにくいことです。
 ALS(Amyotrophic lateral sclerosis)は症状により3つに分けられ、1つ目は上肢型(普通型)、2つ目は球型(進行性球麻痺)、3つ目は下肢型(偽多発神経炎型)であります。1つ目の上肢型(普通型)は、上肢の筋萎縮と筋力低下が主体で、下肢は痙縮(筋肉が緊張しすぎて、手足が動かしにくかったり勝手に動いてしまう状態)を示すだけです。2つ目の球型(進行性球麻痺型)は、言語障害、嚥下障害などの球症状が主体となります。3つ目の下肢型(偽多発神経炎型)は、下肢から発症し、下肢の腱反射低下さらに消失が早期からみられ、二次運動ニューロン(下位運動ニューロン)の障害が前面に出る下肢型(偽多発神経炎型)です。実は、下肢型は別名、偽多発神経炎型と日本では名付けられていますが間違いであって、正しくはバタバタ脚型と名付けた方がはるかに偽ではなく真を伝えていますね!アハハ!というのは、下肢型は英語でflail leg syndrome というからです。flail とは知らないうちに足をバタバタ動かしたりという意味です。
 球麻痺は、英語でbulbar palsyといいます。bulbarは球のとか延髄のという意味です。「球」とは延髄の慣用語です。 延髄を外から見るとボールのように丸いからです。palsyは麻痺のことですね。延髄から下へ伸びる下位運動ニューロンの損傷によって生じる第IX~XII脳神経の機能障害に関連したさまざまな症状を示します。ちなみに、第IX脳神経は舌咽神経、第Ⅹ脳神経は迷走神経、第Ⅺ脳神経は副神経、最後の第XII脳神経は舌下神経です。
 深部腱反射はDeep Tendon Reflexで略語はDTRです。深部腱反射は腱反射とか、伸張反射と簡単に呼ぶことがあります。太い骨格筋につながる腱を筋が弛緩した状態で軽く伸ばしハンマーで叩くと、一瞬遅れて筋が不随意的に収縮する反射です。反射とは何でしょうか?外界の作用によって感覚器が刺激されると、興奮が知覚神経をへてすぐに運動神経に伝わり、その効果がすぐに筋肉や腺に表れ、意識とは無関係に反応を起こることです。効果が表れる筋肉や腺のことを効果器とよびます。十分の数秒以下の速さで、自動的かつ機械的に、そして瞬間的に効果がでます。皆さんが経験されたことがあると思いますが、例えば、膝蓋腱反射(しつがいけんはんしゃ)英語でknee-jerk reflexと訳し、時に大腿四頭筋反射とも言われます。膝頭の真下 (膝蓋腱) を鋭くたたいたとき,足が突然前方にはね上がる反射です。これは膝蓋腱をたたくと大腿四頭筋がすばやく伸張し,筋紡錘の張力受容器からのインパルスが脊髄の腰髄に伝えられて筋肉が伸張する伸張反射が起こります。
 それではこの反射はどのように起こるのか勉強しましょう。腱反射(伸張反射)は、急な外力(叩くこと)によって筋が損傷するのを防ぐための生理的な防御反応です。というのは、弛緩した筋は損傷し易いために外力がかかったとき、すばやく筋を緊張させると筋肉が伸張するのです。腱反射(伸張反射)は1)感覚器から2)求心路から3)中枢へ行き、さらに4)遠心路から5)効果器と伝わるのです。

 1)の感覚器に相当するのは骨格筋に含まれる筋紡錘であります。筋紡錘は筋の長さの変化を感じ取るセンサーであり、その感度はγ(ガンマ)運動線維と呼ばれる神経によってコントロールされています。
 2)の求心路として働くのは主にIa線維と呼ばれる神経です。これは太いので電気信号が伝わりやすいので伝達速度の速い神経です。したがって、外力から守る防御を素早く行うのに適しています。
 3)の中枢は脊髄にあります。脊髄でIa線維は脊髄の灰白質にある前核細胞二次ニューロンとシナプスを形成します。
 4)の遠心路は運動系の二次ニューロンであります。二次ニューロンは正常であれば上位中枢(一次ニューロンなど)から抑制を受けており、Ia線維(このIaのIは一です)からの刺激に過剰に反応はしないようになっています。
 5)の効果器の働きは、刺激された筋と同一方向に働く筋であります。それを協同筋といいます。 筋収縮中には上位中枢から脊髄前角に伝えられた入力によって起こされたγ運動神経細胞の興奮も、同じく上位中枢から脊髄前角に伝えられた入力によって起こされた錘外筋を支配するα運動神経細胞はγ運動神経細胞と同じく興奮し筋紡錘の感度(Ⅰa線維の感度)をも増加させます。その結果、筋収縮中は筋紡錘からのIa出力も増加し、α運動神経細胞への興奮性入力が増加します。これをα-γ連関(α-γ coactivation)といいます。α-γ連関とは α運動ニューロンが活動する際に,γ運動ニューロンも同時に活動することをいいます。したがって、α-γ連関はα-γ同時活性化とも呼ばれます。これはα運動ニューロンとγ運動ニューロンが同時に活動すると絵図で示している筋線維と腱繊維が筋が収縮しても筋紡錘の活動を一定に保つための共同活動です。当然のことですが、脊髄前角にあるα運動ニューロンの細胞体とγ運動ニューロンの細胞体の神経線維は1本の神経束の中に混在しています。α運動ニューロンは紡錘体の外にある筋線維(錘外筋線維といいます)を支配して実際の筋収縮に関与する運動神経細胞です。一方、γ運動ニューロンは実際の筋収縮に直接関与しません。γ運動ニューロンは筋紡錘内にある筋線維へ上位ニューロンから得た情報を伝える筋線維であります。この筋線維を錘内筋とよびます。γ運動ニューロンの仕事は錘内筋に命令を出すニューロンです。一方、α運動ニューロンは錘外筋である、いわゆる筋肉に命令を出すのです。筋紡錘とは錘内筋のことです。とにかく、筋肉が伸び縮みするのは筋肉細胞の伸び縮みなのです。伸び縮みしなさいと命令するのは神経細胞なのです。ところが、筋肉細胞のことを筋肉繊維といったり、筋線維と言ったり、さらに筋紡錘のことを錘といったり、さらに錘外筋線維とか錘外筋と言い換えたりする上に、神経細胞のことを神経線維と言い換えたりするものですから、線維の意味を見分けるのに混乱に拍車をかけてしまいます。この混乱を避けるために筋線維(筋細胞)についての絵図を下に2つ並べておきますので文と絵を両睨みしながら勉強してください。

 上で説明した膝蓋腱反射は、膝蓋腱部をゴムハンマーなどで打つと大腿四頭筋が収縮して膝関節が伸展する脊髄反射でしたが、ビタミンB1(チアミン)の欠乏によって生じる脚気(かっけ)や末梢神経炎などのときに減弱したり、一方、中枢神経障害である脳炎や脳出血などのときに亢進します。この膝蓋腱反射は人体にみられる生理的な反射の代表的なものであります。手軽に誘発することができる上、運動系(錐体路系)障害や末梢神経障害の診断の目安となるのです。最近は、こんな検査も必要なくなりましたが。
 腱反射の求心路として働く神経線維は主にIa線維であることは説明しました。反射も筋肉が行う運動ですが、脊髄にある中枢に電気信号を送る必要がありました。この電気信号を送るのがIa線維でしたね。脊髄に伸びたIa線維は脊髄の灰白質にある前核細胞二次ニューロンとシナプスを形成します。このIa線維は太いので電気信号が伝わりやすく、伝達速度の速い神経です。したがって、外力から守る防御を素早く行うのに適しています。筋紡錘から求心性に伸びていくIa群神経線維を大きさで区別すると、神経線維の太い順にA・B・Cの3種類があり、A線維のうち、遠心性神経としてはαとγ運動神経があります。このαとγの運動神経は腱反射で用いられる上で説明したα運動ニューロンとγ運動ニューロンのことです。ちなみに、感覚神経である求心性神経には受容器によってIa群(受容器は筋紡錘)とIb群(受容器は腱器官)とII群(受容器は筋紡錘、皮膚触圧覚)とIII群(受容器は皮膚温痛覚)とIV群(受容器は内臓の痛覚受容器)の5種類があります。ちなみに、IV群(受容器は内臓の痛覚受容器)の内臓の痛覚受容器は非常にまばらに分布しているので、局所的な機械的刺激、熱刺激等では痛みを感じない場合が多いのです。したがって、内臓には痛みを感じることがないと言う学者も多いほどです。ところが、内臓器全体が広範囲に刺激された時だけ、重度な痛みが出ることがあります。例えば、虚血、平滑筋の痙縮(筋肉が緊張しすぎるとき)、中空臓器の過膨満、靱帯の過伸張、組織液の強度酸性化、K・イオンの過増加、発痛物質の蓄積などによるものです。交感神経中を走る痛覚神経線維を介して伝達されます。言い換えると、交感神経は痛みを伝えることはできませんが、交感神経と一緒になって走行する痛覚神経線維にヘルペスが存在し、ヘルペスによる細胞変性で傷ついた痛覚神経が痛みとして脳に伝えるだけなのです。この交感神経と一緒に走る痛覚神経線維はC線維であり、その傷はヘルペスによって起こされたものですから、いつまでも続く慢性的な鋭い痛みとして続くのです。さらに、肝臓実質や肺胞などには痛覚神経はないので、どんなときでも痛みを感じることがないのです。ところが、肝臓被膜や胆管、気管支と壁側胸膜、および壁側腹膜などの実質細胞でない臓器の痛みは痛覚神経が非常に発達しているので痛みに対して非常に高い感受性を持っています。この痛みもちょうど骨の実質細胞には痛覚神経が来ていないのですが、骨膜には痛覚神経細胞が大量に分布しているので、これらの神経にヘルペスウイルスが感染していると非常な痛みとして感じるのです。リウマチで関節の痛みは骨膜の痛覚神経の痛みとして感じているだけなのです。もちろん、これらの臓器の実質細胞でない膜に分布する神経細胞に大量のヘルペスが感染するためにヘルペスによる細胞変性により傷けられると神経障害性疼痛として脳に伝わるのです。この世の痛みに原因は99%とはヘルペスウイルスによる痛覚神経障害性の痛みなのです。
 アルツハイマーと同じく、ヘルペスウイルスが脳や脊髄の神経中枢の細胞に感染して、免疫が落ちた時に、こっそりその感染した細胞の機構を利用して増殖し、使い物にならなくなった細胞を細胞変性させた上に、殺して次の神経細胞へと感染していくことを長い時間をかけて繰り返している間に、脳や脊髄の神経細胞がどんどん減っていき、その結果生じる脳脊髄変性疾患であるいくつかの病気について勉強しておきましょう。最後は中枢の細胞が減ってしまうので、必ず萎縮症という病名がつくのです。しかもヘルペスが細胞を殺すのは、免疫と戦って炎症を起こして細胞を減らすのではないので、炎症所見が全くないのです。つまりヘルペスウイルスは、自分が増殖するためには生きた細胞を利用し尽くして、その細胞を変性させて、最後はその細胞の残骸だけが残ると同時に、細胞が減っていくのです。その残骸がアルツハイマーでは、アミロイドβであり、タウタンパクであるのです。筋萎縮性側索硬化症(ALS)では主な残骸物質はTDP43というタンパク質なのであります。
 どうしてヘルペスウイルスは自分で増殖することができないのでしょうか?どうして自分で自分自身の数を増やすことができないのでしょうか?それはすべての生命は生き続けるためにはエネルギーが必要なのです。さらに栄養素としてアミノ酸や炭水化物や脂質が必要なのです。ところが自分でエネルギーの根源であるエネルギー通貨といわれるATPを絶対に作ることができないのです。何故ならば、ATPを作るミトコンドリアが存在しないからです。そのために感染した細胞が作っているATPを全て奪い取る上に、細胞が作るタンパクや炭水化物や脂質を盗み取って、細胞が生きられなくなって、細胞変性という状態で、最後にはその細胞は細胞変性死して滅びてしまうのです。免疫で殺される時には、炎症性細胞死というのですが、神経はほとんど全てがヘルペスによる細胞変性死であることを世界中の医者は誰も知らないのです。悲しいですね。
 ここで神経変性疾患の病名の全てを書き記しておきましょう。神経変性疾患の全てを並べる前に、まず分類をしておきましょう。分類の仕方は、古典的には神経変性疾患の分類は大脳、大脳基底核、小脳、脊髄、末梢神経といった臨床的かつ解剖学的な面からの分類が知られていました。ところが近年は古典的な神経変性疾患のそれぞれの疾患の脳脊髄神経細胞内のヘルペスによる神経細胞が変性した後に、神経細胞が死亡した後に、分子病理学的に見つけられた蓄積タンパク質に焦点を当てて、同一の病原タンパク質が共通の病態を惹起するというプロテイノパチーという概念に基づいた分類がされるようになりました。プロテイノパチーというのは、英語でproteinopathyと書き、タンパク質症と訳します。プロテイノパチー(タンパク質症)としては、個々の神経変性疾患において見られるタンパクの名前をつけて、1)タウオパチー、2)TDP43プロテイノパチー、3)FUSプロテイノパチー、4)αシヌクレイノパチー、5)トリプレットリピート病などといわれるようになりました。
 まず、古典的な臨床的、かつ解剖学的な面から神経変性疾患の分類を示しましょう。
 
 1)主に大脳や大脳基底核に変性が見られる神経変性疾患
アルツハイマー病、パーキンソン病、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症 ハンチントン病 ジストニア プリオン病 有棘赤血球舞踏病 副腎白質ジストロフィー
 2) 主に小脳に変性が見られる神経変性疾患
多系統萎縮症 脊髄小脳変性症
 3)主に脊髄に変性が見られる神経変性疾患
筋萎縮性側索硬化症 原発性側索硬化症 球脊髄性筋萎縮症 脊髄性筋萎縮症 痙性対麻痺脊髄空洞症
 4)主に末梢神経に変性が見られる神経変性疾患
シャルコー・マリー・トゥース病
 5)主に筋肉に変性が見られる神経変性疾患
筋ジストロフィー ミオパチー 遺伝性周期性四肢麻痺

 次に、同一の病原タンパク質が共通の病態を惹起するというプロテイノパチー(タンパク質症)という概念に基づいた分類を示しましょう。みなさん、この分類には、アルツハイマーはアミロイドβ(Aβ)というタンパク質が蓄積するプロテイノパチーの一つと考えられるにも関わらず、アミロイドβ(Aβ)プロテイノパチーとして掲載されていないのは疑問に思いませんか?色々調べましたが、英文でも調べましたが、一切アミロイドβ(Aβ)とプロテイノパチーとの関わりについては触れられていませんでした。この答えはいずれ出すつもりです。ひょっとすれば、このプロテイノパチーという概念は日本の学者の間でしか通用していないように思われます。

 いずれにしろ、αシヌクレインもタウタンパクもTDP43も、正常な脳神経細胞に存在している正常なタンパクです。それではこのようなタンパク質がたまり、異常になっていくのは何故でしょうか?答えは簡単です。ヘルペスの縄張りは末梢神経、大脳神経、脊髄神経、自律神経、運動神経、感覚神経のすべての神経に感染し、ストレスや医者の出すステロイドホルモンにより免疫が抑制されると感染細胞で増殖を始め、その細胞が使い物にならなくなった時に、細胞変性死を起こし、脳のあらゆる神経細胞に感染を続け、最後は脳が萎縮し、死に至るのです。その間、脳のあちこちの神経細胞は機能を果たすことができなくなり、上記に述べたあらゆる病名がつけられるのです。従って、あらゆる神経変性疾患の治療法は、抗ヘルペス剤と漢方煎じ薬を私のように飲み続ければ、全ての神経変性疾患の予防となり、日本から、いや世界中からこの病気は激減するのです。私は16歳から若年性アルツハイマーというよりも、若年性神経変性疾患となり、20年以上も苦しみ続けた結果、ヘルペス性網膜症による右目失明のみならず、両下肢の坐骨神経痛、両下肢の筋肉痛、躁うつ症などで苦しんだのですが、現在は漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤を大量に飲み続けているので、74歳のボケクソよぼジジイですが、このように今でも元気で全ての病気の原因を解明できるようになりました。
 アルツハイマーは、マンチェスター大学の名誉教授でおられるルース・イツザーキさんが証明され、かつ私自身が16歳からヘルペス脳炎に感染し、なりたくもないヘルペス脳炎を長く患ったのも、かつ自分自身で病気の原因と治療法を見つけ出すために医者になったのも、しかも最後に年老いて死ぬ前に若い頃の元気さと記憶力と頭の回転を取り戻すことができたのは、まさにアルツハイマーや筋萎縮性側索硬化症などの神経変性疾患の原因と治療法を世界中に知らせるためであったのではないかと思いつつある毎日です。
 アルツハイマーは治すことができます!!!アルツハイマーの原因はアミロイドβでもタウタンパクでもないのです。ルース・イツザーキさんが証明されているように、まさにヘルペス1とヘルペス6、7がアルツハイマーのみならず、全ての神経変性疾患の原因はヘルペスなのです。何故世界中の私よりもはるかに頭のいい人が、この真実に気づかないのでしょうか?不思議で不思議でたまりません。
 脊髄性筋萎縮症は英語でspinal muscular atrophy といい、略語でSMAといいます。脊髄の前角細胞の変性による筋萎縮と進行性筋力低下を特徴とする下位運動ニューロン病です。上位運動ニューロン徴候は伴いません。体幹、四肢の近位部優位の筋力低下、筋萎縮を示します。このSMAは、下位運動ニューロンに感染したヘルペスが細胞変性を起こしただけの病気なのです。これがさらに上位運動ニューロンまで感染が起こると、新たなる病名であるALS(筋萎縮性側索硬化症)になり、さらに大脳まで行くと、アルツハイマーやパーキンソンなどの病名がつけられていくのです。
 球脊髄性筋萎縮症は、英語で、Spinal and Bulbar Muscular Atrophy といい、略してSBMAであります。Spinalは脊髄の、Bulbarは球状の、Muscularは筋肉の、Atrophyは萎縮という意味です。筋力低下の発症は通常30~60歳ごろで、経過は緩徐進行性であります。四肢の筋力低下および筋萎縮、球麻痺(延髄麻痺)を主症状です。球麻痺は、延髄の下位運動ニューロンまたは脳幹外部の下部脳神経の損傷によって生じる、第Ⅸ~Ⅻ脳神経の機能障害に関連したさまざまな症状を指します。第Ⅸ脳神経は、舌咽神経、第Ⅹ脳神経は迷走神経、第Ⅺ脳神経は副神経、最後の第Ⅻ脳神経は、舌下神経です。この4つの延髄からでる脳神経にヘルペスが感染すると、細胞性変性が起こり、この4つの脳神経に支配される筋肉が麻痺して動かなくなります。ちなみに延髄は脊髄上方の球状部であることから脊髄球ということがあり、この脊髄球の球を借りて延髄を球といい、球の働きがなくなって、言語障害、嚥下障害、咀嚼筋の麻痺などが起こり、このような症状がある病気を球麻痺とよぶのです。麻痺という意味は、原理的にはヘルペスウイルスが神経細胞で増殖するときに、まず正常な神経細胞に必要な働きをエネルギー源であるATTPを細胞はヘルペスに横取りされ、正常な働きが必要なエネルギーがなくなり、かつそのエネルギーを基にして行われる代謝が不可能になり、神経細胞に細胞変性が起こり始め、その変性を修復できなくなり、最後は細胞変性死というプロセスの中で生じる電気信号の伝わり方が異常になり、様々な程度の麻痺という症状が出るのです。電気信号が伝わるということは専門的な言葉でいうと、活動電位が伝導するという意味です。つまり、神経は刺激されると活動電位を生じて、この活動電位が軸索を通じて脳に伝わっていくのです。逆に脳や筋肉まで伝わっていくのです。脳や筋肉に達するまでに新しいニューロンとシナプスで電気信号を化学伝達物質に変え、信号がリレーされて、再び新しいニューロンは化学伝達物質により活動電位を生じさせられて最後に脳に伝わったり、筋肉に伝わっていくのです。

今日はここまでです。2019/09/12

 シャルコー・マリー・トゥース病 英語でCharcot-Marie-Tooth diseaseであり、略語でCMTと書きます。臨床症状、電気生理学的検査所見、神経病理所見 に基づいて、脱髄型、軸索型、中間型に大別され、さらにいくつかのサブタイプに分けられます。脱髄型CMT では神経軸索を取り囲んでいる軸索が剥がれてしまうCMTであります。軸索型CMT では軸索を取り巻く髄鞘が取り外れるだけでなく軸索まで傷ついている状態です。脱髄型と軸索型の中間の障害でいずれとも分けられない場合は中間型 CMT としています。ヘルペスによるトランスフォーメーション(遺伝子突然変異)によって異常になった原因遺伝子が明らかになっています。日本では約2,000~3,000 人の患者がおります。

 側角 英語でLateral horn of spinal cordと書きます。脊髄の灰白質にある神経細胞体の集まりの1つです。側角は側柱とも呼ばれ、ここに交感神経節前線維の神経細胞体の集合である中間外側核があります。中間外側核は、T1(第1胸髄)からL2(第2腰髄)の高さで脊髄灰白質の中間質が外側へ突出した部分をいいます。胸髄や腰髄とは何でしょうか?脊髄から直接出ている神経は神経根と呼ばれ、神経根が脊髄腔から出る高さによって、頸髄、胸髄、腰髄、仙髄、尾髄に分けられるが、ヒトでは尾髄は退化しています。後角と前角との間は中間帯(中間質)と呼ばれますが,第1胸髄から第2腰髄の高さは中間帯が外側に突出している側角(側柱)の一部です。これに存在する神経細胞の集団は中間外側核とよぶのです。それは交感神経節前線維の神経細胞体の集合体が存在するのはT1(第1胸髄)からL2(第2腰髄)であり、その交感神経節前線維の細胞体の集合体が側角の外の方に突出している中間外側核であります。左上の脊髄の横断面の絵を見てください。中心に神経細胞体の集まりである灰白質がありますね。灰白質には3つの神経細胞の集まりがあり、前角、側角、後角ですね。前角の説明は以前にやりましたね。ついでに左の図で周辺部の白質に前索と側索と後索の3つがありますね。この白質は神経軸索の通り道ですね。脊髄の解剖学の他の細かい説明をやると切りがありませんのでここで終わっときます。とにかく、毎日毎日、脳から脊髄を通る運動神経を通じて筋肉を使わせてもらって生きています。逆に人体外部の状況を五感を通じて得られた情報は脊髄を通って脳へ伝え、正常な生活ができるのです。ところが、全人類に感染しているヘルペスが神経細胞に無限数のエピソームの形で潜伏感染しています。資本主義というストレス最大の社会においてストレスがかかるたびにヘルペスを無限大に増やしているのです。そのたびに神経はヘルペスによって細胞死させられて、その結果、あらゆる神経変性疾患が生じるのです。世界中の医者が神経変性疾患の原因を調べていますが私が見つけたヘルペスが原因であるという話は誰も書かないのです。現代のすべての病気は自分と医者の出す免疫を抑えるステロイドホルモンがヘルペスを増やして生じるということも気が付いていないのです。免疫を上げる漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤のアシクロビルで良くなることも誰も知らないのです。残念です。このような無駄な医療を良くするにはどうしたら良いのでしょうか。私にはわかりません。1つだけ言えます。私の医院に来ることが一番いいのにね。アハハ!上の絵で中央には中心管がありますね。中心管は脳の脳室に入っている脳脊髄液が満たされています。脳脊髄液は側脳室から第3脳室から第4脳室の続きである中心管に満たされています。
 後角 別名、後柱や脊髄後角ともいいます。脊髄の灰白質のうち、絵で示したように後方の部分で感覚神経の細胞体が集まっています。触覚,痛覚,温度覚等の体性感覚を介して我々はさまざまな情報を外界から受け取っています。体性感覚刺激は脊髄後根神経節(dorsal root ganglion : DRG)に細胞体を持つ一次求心性線維の末梢終末により受容され,脊髄後角へと伝達されることはすでに説明しました。この感覚情報は後角からさらに脊髄後角の投射二次ニューロンを経て視床,中脳,橋,延髄などの高次脳中枢へと伝えられます。さらに,脊髄後角は感覚情報の中継点であるだけでなく,多様な介在ニューロンを介した感覚情報処理にも関与しています。
 投射ニューロンと介在ニューロン 投射ニューロンは英語でprojection neuronといいます。介在ニューロンは英語でinter neuronといいます。ニューロンは神経細胞体と、外部から入力を受ける樹状突起(dendrite)と出力を担う軸索(axon)から構成されます。中枢神経ニューロンは軸索の機能様式から、投射ニューロン(projection neuron)と介在ニューロン(inter neuron)の2つに分けられます。投射ニューロンは、軸索をそのニューロンが属している神経集団(神経核や大脳皮質領野など)の中だけに軸索を限局せず遠方にも伸ばして、異なる領域間の情報伝達を担うニューロンです。一方、同じ神経集団の中でのみ軸索を広げ、近傍ニューロンとだけ情報伝達を行うものを介在ニューロンと呼びます。
 投射ニューロン(projection neuron)では、感覚入力のように末梢から中枢、下位から上位中枢方向へ向かう投射を求心性(afferent)または上行性(ascending)といい、運動出力のように中枢から末梢に向かう投射を遠心性(efferent) または下行性(descending) と呼びます。ちなみに、脊髄の灰白質では後角から前角に向かって神経細胞の集団が層をなして配列されています。

脊髄の灰白質の断面図の横断面と縦断面の絵を掲げておきますから、その絵を見ながら文を読むと脊髄後角の層構造を理解してください。
 脊髄後角の層構造 脊髄の灰白質は神経細胞体の構造の違いにより10層に区分されます.このうち脊髄後角は背側の六つの層(I~VI)から成り,これらの層に存在する神経細胞が体性感覚の情報処理に関与します.前角は運動神経に関与し、後角は体性感覚(知覚)に関与しているのです。脊髄後角の層構造は一次求心性線維の投射パターンとの相関が認められます.侵害性機械刺激または侵害性熱刺激を伝達するAδ, C線維は脊髄後角の浅い層(I, II層)に入力するのに対して,非侵害性機械刺激を伝達するC, Aδ, Aβ線維は深い層(II~V層)に入力します.脊髄後角ニューロンのうち高次脳中枢へと感覚情報を直接伝達する投射ニューロンはわずか数パーセントであり,それ以外は脊髄後角の局所神経回路を構成する介在ニューロンです.これら介在ニューロンは体性感覚の情報処理に重要な役割を果たしているのです.脊髄後角介在ニューロンの役割は,体性感覚の伝達と情報処理であります。我々が脳で感じ取る体性感覚は一次求心性線維により受容された情報そのものではなく,興奮性介在ニューロンと抑制性介在ニューロンによって処理された後の最終的な情報を脳は認知するのです。

皮膚分節(とは正確には皮膚分節知覚帯といいます。皮膚の表面は皮膚分節知覚帯と呼ばれる領域に分けられています。1つの皮膚分節知覚帯は、1つの脊髄神経後根から伸びている感覚神経が支配する領域です。感覚神経は、触感、痛み、温度、振動などの知覚可能な情報を皮膚から脊髄に伝えます。)

PHN(とは、英語でPost-herpetic neuralgiaと書き、日本語で帯状疱疹後疼痛と訳します。帯状疱疹の水ぶくれ(水疱)や赤い発疹(ほっしん)の症状が治った後も長期間にわたって続く痛みを、帯状疱疹後神経痛(PHN)といいます。加齢とともにPHNへに移行していくリスクは高くなり、50歳以上の患者さんの約2割に見られます。帯状疱疹後神経痛(PHN)は、ウイルスが神経を長くかつ深く傷つけることで起こるため、帯状疱疹になったら、できるだけ早く抗ウイルス剤と漢方煎じ薬を服用してウイルスの増殖を抑え、かつ自分の免疫と免疫を手助けする漢方煎じ薬で残ったウイルスを殺し傷を治すことが重要です。)

1.65%(P <0.001)(のPというのは、probabilityの略語のPであり、確率と訳します。確率とは、ある事象の起こる可能性の度合いであります。それでは、そもそもある事象の起こる可能性の度合い(確率)とは、具体的に何なのか考えて行きましょう。たとえば、ジャンケンを例に挙げて説明します。この場合、ジャンケンをやるのは勝つ為ですね。しかしながら、勝つ為にグー・チョキ・パーのどれを出すのか考える人はいないでしょう。勝つ可能性を運にまかせるしかないからです。グー・チョキ・パーの3つの手のうち、相手に勝てる手は1通りしかないのですが、相手がどんな手を出すのかわからない時に勝つための可能性を確率というのです。したがって、自分が出せる手のうち、勝てる確率は3つのうち1つですから 1/3 = 0.33..が確率(probability)になります。0.33を%に直すと33%が確率となります。
 ジャンケンで確率10%というのは、ジャンケンで10回に1回勝つということであります。これを、p値に直すとp値が0.05(5%)というのは、20回に1回に起こりうるということになります。また、p値を表す際、「p < 0.05」という表示がよく見られます。「p値は、5%より小さい確率」という意味です。つまり、p値が小さいほど、起こりうる確率が小さくなるのです。ここでさらに確率の意味を理解するのに有意水準と帰無仮説とは何かについて語る必要があります。

今日はここまで。2019/8/18

 まず帰無仮説とは何かについて説明しましょう。医学は、生きた人間の病気を相手にしています。病気を治すのは自分の免疫であります。生きた人間の免疫は、刻々と変化してきます。というのは、生きるということは、ストレスに耐えるということと同義語です。病気を治す免疫の強さは、ストレスに耐えるために人間自身が出すステロイドホルモンの度合いにより、かつ医者が出すストレスホルモンの量により、瞬間瞬間で変化します。ところが、一旦ステロイドホルモンで免疫を抑えた時に増えたヘルペスウイルスは、増えたままなのです。人体に病気は有史以来、病原体が人体に侵入した時に、免疫と病原体の戦いによって起こるので、病気といいます。ワクチンと抗生物質が発明、発見された現代文明においては、病気がなくなったはずですが、ひとたび人体にヘルペスウイルスが感染すると、殺しきれないヘルペスウイルスだけが唯一の病気の原因(病原体による原因)として残っているのです。

 この真夏の暑さで既に何万人の老人が熱中症にかかり、500〜600が熱中症で亡くなっています。みなさん、熱中症の原因はなんだと思いますか?ヘルペスなのです。ところが、ヘルペスはすべての老人に感染していますから、なぜ同じ暑さの中でも元気で死なない人がいるのですかという疑問が湧き出ます。これを証明する一番簡単な方法は、抗ヘルペス剤を飲ませた老人と、飲ませていない老人で、熱中症の度合いを見ればすぐにわかることでしょう。私の医院では、別の病気で抗ヘルペス剤と漢方煎じ薬を飲んでいる人は、熱中症にはならないということがわかっています。この事実を一般化して、真実であることを証明するために様々な統計学的手法を使う必要があるのです。

 もっとハッキリ言いましょう。アルツハイマーはヘルペスが中枢神経細胞に侵入し、侵入した神経細胞を利用し尽くして、役立たずになった細胞から、次の中枢脳神経細胞に、新たに感染することを繰り返します。役立たずになった細胞が潰れた内容物をDAMP(damage-associated molecular pattern)といい、その一つがアミロイドβ(Aβ)であり、アルツハイマー(AD)がひどい人ほど脳に溜まっていくのです。従って、アミロイドβ(Aβ)はアルツハイマー(AD)のの原因ではなくて、結果に過ぎないということをルース・イツザーキ先生は証明しようとしておられるのです。

 ADの原因は何であるかに対する答えは無数にあるのです。私の答えは免疫を上げる濃度の濃い煎じ薬を飲ませ、同時に抗ヘルペス剤を大量に服用してもらうことによって症状が良くなることが、アルツハイマーはヘルペスが原因であるという証明になるのであります。自分自身が16歳からいわば若年性ヘルペス性脳炎を患っていたのでありますが、今現在、大量の漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤を服用することによって、74歳の現在でもバリバリの現役の医療を続けることができているのも一つの個人的な証拠となるのです。

 イツザーキ先生の論文は、医学者としてアルツハイマーはヘルペスが原因であるという答えを推論統計学によって、証明しようとされているのです。彼女の論文を理解するためには、帰無仮説や有意水準という2つの概念を皆さんにも理解してもらう必要があるのです。

 まず帰無仮説について説明しましょう。帰無仮説は、英語で、Null hypothesisといいます。Nullはゼロとか無という意味で、htpothesisは仮定という意味ですね。推論統計では、2つの測定された現象の間に関係がない、またはグループ間に関連性がないという一般的な言明または既定の立場です。現代のアルツハイマーの原因は、アミロイドβ(Aβ)であるというとされています。これが帰無仮説となっています。帰無仮説とは一般的に「ある仮説」が正しいかどうかの判断のために立てられる仮説です。たいていは否定されることを期待して立てられるます。イツザーキ先生は、この仮説を否定するために立てたのです。もっとわかりやすく言えば、例えば、「コインを20回投げたとき14回表が出たとしたらコインに歪みがないといえるか」という問題を考えた場合に、「コインに歪みがない」という仮説が帰無仮説になります。逆に、この帰無仮説に対立している証明したい正しい仮説を対立仮説といいます。統計においては 帰無仮説をH0 という記号で表し、この仮定と異なる仮説を対立仮説といい、H1という記号で表されます。つまり帰無仮説を間違いであると検証することと、そして2つの現象の間に関係があると信じる根拠があるかどうかを結論づけることが、現代の科学の一つである医学の実践における中心的な仕事となるのです。この文章で皆さんに気をつけてもらいたいことがあります。「2つの現象の間に関係があると信じる根拠があるかどうか」という言葉の中の「信じる根拠」という点です。私としては、「2つの現象の間に関係がある根拠があるかどうか」が本来の科学であると思いたいのですが、実は科学の中の医学というのは、すべての人にある条件で、絶対的に出現する現象というのは実はないのです。最初に言ったように、医学は刻々と変化する生きた人間を取り扱っていますから、絶対的な条件を決めることはできないからです。だいたいこれで帰無仮説の意味はわかったでしょう。それでははぜ帰無仮説という言葉の中に「帰無」という言葉が入ったと思いますか?英語のNull hypothesisという言葉を統計学者が訳したのです。日本語に訳す時に、無に帰す、無になる、つまり間違った仮説という意味で日本語に翻訳したのです。

 それでは次に、有意水準とは何かについて勉強しましょう。有意水準は、検定において帰無仮説を設定したときにその帰無仮説を棄却(誤りだと)する基準となる確率のことです。α(アルファ)で表され、5%(0.05)や1%(0.01)といった値がよく使われます。有意水準は検定を行う前に設定しておきます。このα(アルファ)の決め方が、実は問題なので、推論統計学の難題となっていることをまず知っておいてください。

 帰無仮説が正しいか、対立仮説が正しいかを検定することを、統計学的仮説検定といいます。統計学的仮説検定(statistical hypothesis testing)は、統計学を学習する中で鬼門だといわれるほど、初めての人には難しいのです。いずれにしろ統計学は難しいので、ついてこれる人はついてきてください。

 有意水準は検定を行う前に設定しておきます。有意水準を0.05(5%)に設定するということは、「5%以下の確率で起こる事象は、100回に5回以下しか起こらない事象だ。したがってこのような100回に5回しか起こらないまれな事象が起こった場合、偶然起こったものではないとしてしまおう」という意味です。したがって、P値が0.05(5%)を下回った場合、そのP値は偶然取る値ではないと結論付けられます。言い換えると、「極めて珍しいことが起こった」あるいは「何かしら意味があることである。つまり有意である。」ということを表します。しかし、P値が5%以下となったとしてもその値を取る可能性は0ではないので、有意水準αは「本当は帰無仮説H0が正しいのに、誤って帰無仮説H0を棄却してしまう確率」とも言えます。この「本当は帰無仮説H0が正しいのに、誤って帰無仮説H0を棄却してしまうこと」を「第1種の過誤」といい、αは「第1種の過誤を犯す確率」とも呼ばれます。さらに、「第2種の過誤」もあるのですが、統計学に興味のある人は自分で勉強してください。

 このアルファの決め方はともかくとして、まずこのα以下の確率(p)を持つことは、「稀に起こること」と判断します。その結果、その仮説は棄却されることになります。つまりこの仮定は間違っていると考えるわけです。

 有意水準α (0<α<1) は、どの程度の正確さをもって帰無仮説H0を棄却するかを表す定数です。有意水準αの仮説検定は、p<αの時に、H0を棄却します。このとき、「統計量はα水準で有意である」という。有意水準αは仮説H0が正しいにも関わらず、仮説検定で棄却してしまう確率(第一種の誤りを犯す確率)に等しい。日本工業規格では、「第1種の誤りの確率の上限値。」と定義している。

 有意水準αの値としては、0.05(5%)を用いるのが一般的ですが、その値のとり方は学問・調査・研究対象によっても違いがあり、社会科学などでは0.1(10%)を用いる場合もあり、厳密さが求められる自然科学では、0.01(1%)などを用いる場合もあります。有意であるからといって「偶然ではない」と断定できるわけではなく、「偶然とは考えにくい」という意味に過ぎないのです。有意水準αについて、興味ある話を付け加えておきます。

 2010年代初頭に入ると科学は「再現性の危機」に苦しんでいて、研究者も助成機関も出版社も、学術文献は信頼できない結果にまみれているのではないかと不安を募らせています。2017年に72人の著名な研究者が、新たな発見をしたと主張する際の証拠の統計的基準の低さが再現性の危機の一因になっているとする論文を発表しました。新発見の統計的有意性を評価するために、科学者が好んで用いる有意水準αの値は0.05から0.005に引き下げるべきであると主張する統計学の大家もいます。その一方、イリノイ工科大学の計算機科学者の一人は「実験する方法が多数ある限り、どんなに小さい有意水準 αの値を用いてもその中に一つの実験方法が偶然に有意になる可能性が極めて高い」と新しい方法論的な基準を求めています。実際小さい有意水準αの値を用いたら、多数の論文が出版できなくなってしまうのです。さらに、2019年には科学者800人超が、『Nature』に署名し、P値(確率値)が有意水準αより大きい場合、「有意差があるとはいえない」とまでしかならないが、誤って「有意差がない=薬などの効果がない」と推論する文献は791文献中の51%に見当たったということで、「統計的有意性α」を使うのをやめて、信頼区間を互換区間という言葉に言い換えて使用すべきだと主張しています。

 粗ハザード比(crude hazard ratio)。まずhazard ratioについて説明します。ハザード比とは統計学上の用語で、臨床試験などで使用する相対的な危険度を客観的に比較する方法です。英語でHazard Ratio、略してHRとも言います。ある臨床試験で検討したい新薬Aと比較対象の薬剤Bとを比べたとき、ハザード比が1であれば2つの治療法に差はなく、ハザード比が1より小さい場合には治療Aの方が有効と判定され、その数値が小さいほど有効であるとされます。 例えばA薬と対象のB薬を比較するというある臨床試験でハザード比が0.94という結果であれば、A薬はB薬よりリスクを6%減少させたという意味になります。別の例で説明すると、ある薬物研究において治療された集団が対照集団の2倍の単位時間当たりの割合で死亡する場合、このハザード比は2であり、治療による死亡の危険性が高いことを示しています。粗という英語のcrudeがついた粗ハザード比は、他の条件を考慮に入れない生のままのハザード比を粗ハザード比といいます。粗ハザード比もハザード比も、さらにもう一つの補正ハザード比(adjusted hazard ratio)も、実際的には同じだと考えてください。

 皆さん、このように医学論文を読むときは、統計検定学が新しい発見をした時は必要になってくるのです。要するに、本来、医学と言うのは病気を治すために存在するものです。イツザーキ先生はアルツハイマーを治そうと必死で研究をしておられたのです。治すためには、まず原因が分からなければならないのが第一原則です。ところが現代の医学は原因不明であり、Aβ(アミロイドβ)が原因であると主張していますが、彼女はヘルペスがアルツハイマーの病気の原因と証明しようとしているのです。へルぺスウイルスは感染していても潜伏感染の状態では人間の免疫では手も脚も出せないという特別な病原体ですから、ワクチンも効果がなく、自分の免疫を抑制しないということしかないのです。というのは、免疫を落とした時に長い長い時間をかけて末梢神経から脳の中枢神経まで神経から神経へと増殖し続けた状態が脳の前頭葉や側頭葉にある認知機能を司る脳神経細胞やさらに海馬にある記憶を司る脳神経細胞にヘルペスウイルスが居ついてしますのです。さらにこれらのヘルペスウイルスは免疫が落ちると居ついたこれらの脳細胞で増殖したあと、増殖の為に利用し尽くした脳細胞を殺し(細胞変性効果)、次の脳細胞へと感染し続けるのです。細胞変性効果によって死んだ脳細胞から放出された残骸がAβ(アミロイドβ)であるという主張がイグザーキさんのエッセンスですから、私がイグザーキさんのように大学の研修者であるならばまず大量の漢方煎じ薬をADの患者に服用させ、かつ副作用がない抗ヘルペス剤であるアシクロビルを大量に服用させれば症状が軽減するかどうか治験実験ができるのですが、松本クリニックは私の理論を理解でき、かつ私の治療を受けたいと言う希望のある人には実際この治療を行っており、確実に症状が取れていることを日々確認しています。このように私は患者さんがADの治療を求められる時には、自由診療で行えるのですが研究という立場ではないので、患者さんの症状が良くなれば何もわざわざ治療成績を研究成果としてのイツザーキさんがやってこられた患者とコントロールを比較して統計検定学を用いる必要がないのです。

 いずれにしろ、私の立場は患者の病気は病原体によるものですからその病原体が何であるのかと明確にし、その病原体を患者さん自身の免疫で処理するという手伝いをするだけです。殺し切ることができないヘルペスウイルスが人類最後の唯一の病気の原因であることを知っているのでアルツハイマーの治療も漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤で患者の症状を病気を治す事によって確実に取ることだけです。

 最後に、統計的有意水準α (0<α<1) は、どの程度の正確さをもって帰無仮説H0を棄却するかを表す定数ですが、この有意水準αを決めるのは極めて恣意的です。したがって、このαは、まさに非科学的な値ですから病気や研究の真実を語っているものではないと充分知っておいて下さい。病原体以外の原因で起こる病気は病気と呼ぶべきではないのです。近頃は贅沢が高じて生活習慣病が世界中に蔓延していますが、これは贅沢病と呼ぶべきであって病気ではないのです。それではガンは何なのでしょうか?ほとんどが遺伝子の突然変異を起してガンになります。この遺伝子の突然変異はヘルペスウイルスによって起されるものが多いので病気と言っても良いと思います。もちろん、ヘルペスウイルスが原因以外のガンもありますが。

2019/08/19


 In the second article, by Chen et al. (2018), 39,205 patients with HZV, age range 54–90, were diagnosed during the period 1997–2013 and were followed over an average period of 6.2 years. The incidence of dementia was compared with that of 39,205 controls (mean age of both groups was 63.5 years). The hazard ratio was only very small, namely, 1.11. A possible explanation for this marked difference from the HZO results is that in HZO the virus is more likely to enter the brain and cause damage there than in HZV infection. However, HZ patients who were treated with antiherpes antivirals—acyclovir, valacyclovir, tromantadine, famciclovir—showed a dramatic decrease in incidence of dementia to about a half of that in the untreated group, adjusted HR, 0.55; 95% CI, 0.40–0.77, (P < 0.0001).

 2番目の記事では、2018年のChen等によるものですが、年齢範囲54〜90の39,205人の患者が、1997〜2013年の間にHSVと診断され、平均6.2年にわたって認知症になる発症率をHSVでない39,205人の対照の発生率と比較しました(両群の平均年齢は63.5歳でした)。ハザード比は非常に小さく、1.11でした。 HZOの結果とこの顕著な違いについての可能な説明は、HZV感染の場合よりも、HZOの方がウイルスが脳に侵入して損傷を引き起こしやすいという可能性が高いということです。しかし、抗ヘルペス系抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビル、トロマンタジン、ファムシクロビル)で治療されたHZ患者は、認知症の発生率が未治療群の約半分という劇的な減少を示しました。補正ハザード比は0.55で、95%CI、0.40–0.77、(P <0.0001)。

 補正ハザード比(ハザード比は英語でHezard Ratioと書き、略してHRとも言います。ハザード比とは統計学上の用語で、臨床試験などで使用する相対的な危険度を客観的に比較する方法です。ある臨床試験で検討したい新薬Aと比較対象の薬剤Bとを比べたとき、ハザード比が1であれば2つの治療法に差はなく、ハザード比が1より小さい場合には治療Aの方が有効と判定され、その数値が小さいほど有効であるとされます。さらにA薬と対象のB薬を比較するというある臨床試験でハザード比が0.94(94%)という結果であれば、A薬はB薬よりリスクを6%減少させたという意味になります。ハザード比は、説明変数の2つのレベル、たとえば死亡とか生存の2つの変数で表される条件に対応するハザード率(ハザード関数)の比率です。ハザード関数は、ハザード率ともいいます。ハザードという言葉は、「潜在的危険性」という意味であり、具体的にはたとえば、被験者が時点tまで生存したという条件のもとで、その時間に死亡する確率です。時点tにおける死亡のリスクや危険度を表すために使われているものです。例えば、薬物研究において、治療された集団は、対照集団の2倍の単位時間当たりの割合で死亡する可能性があるときにハザード比は2といい、治療による死亡の危険性が高いことを示しています。

 もっと具体的にいえば、ハザードというのは以下の3つのことを示します。
1)イベント(事件)の発生率でその中にはイベントの発症率や罹患率や死亡率などがあります。2)発生する速度(スピード)、強さの指標です。3)単位時間あたりのイベントの発生、単位は時間-1。割合 (%) とは異なる(割合は単位無し)。たとえば、「治療法A で10人を3年ずつ観察し2人亡くなった」は、「2人 / 30人年」となる。「治療法Bで6人を5年ずつ観察し1人亡くなった」は、「1人 / 30人年」となります。イベントには良いイベントと悪いイベントがあります。もちろん、良いイベントは、ハザードが大きい方が好ましいのは言うまでもありません。一方、悪いイベントは、ハザードが小さい方が好ましいのです。たとえば、治療法の比較においては、死亡率が小さい方が好ましいのです。

 補正ハザード比というのは、英語でadjusted hazard ratioと書きます。補正ハザード比に対して、未調整ハザード比があります。まずハザード比を出すときに病気にかかわる全ての因子がその病気を発症する群と非発症群の間で一致すると仮定します。ところが両者の群では背景因子が同じ因子とその背景因子が異なる因子が明確に分けることができることがあります。それらの背景因子のリスクの大きさを調整して出したハザード比を補正ハザード比といいます。

 ちなみに、医学の研究においてその成果を統計医学的に検討する時に、統計検定学を用いるのですが、大きく分けて方法は3つあります。1つはリスク比を求める事であり、2つ目はオッズ比を求める事であり、最後の3つ目はハザード比を求めることであります。これらは医学の分野ではなく、数学の分野ですから数学の好きな人は自分で勉強して下さい。

今日はここまで。2019/8/20

 95%CI(Confidence interval)(は、日本語で信頼区間と訳します。区間推定を表す指標の代表的なものが、95%信頼区間です。これを95% cofidence intervalといい、縮めて95%CIといいます。95%信頼区間とは、平均値を区間(線)で示したものです。95%CIを理解するためには、標準誤差SEを理解しなければなりません。さらに標準誤差を理解する為には、標準偏差を理解する事が必要ですからまず最初に標準偏差を勉強しましょう。

 標準偏差は英語でstandard deviationといい、略してSDといいます。母集団から得られた個々のデータのばらつきを表すものであり、分散(すぐ下で説明します。)の正の平方根で定義されます。皆さんは、大学受験のとき自分の学力がどのレベルにあるか予備校の自分の偏差値を見て志望校を決めた記憶があるでしょう。全国模擬テスト(データA)では、標準偏差値が80台をはるかに超えていても進学校の集団(データB)では偏差値が60台になることを経験された人もいるでしょう。まさに標準偏差値は母集団のばらつきの度合いを見るためにあるのです。標準偏差は分散と同様にデータAの方が大きいことから、データAの方がデータBよりもばらついていることが分かります。それはアホから最優秀の受験生が集まって受験する全国模試の点数のばらつきが頭のいい人ばかりが集まっている進学校の点数のばらつきより大きいのは当然であるからです。

 母集団のn 個のデータ(個人のそれぞれの得点)の1, x2, …, xnからなる母集団(受験者全体)を考えます。その母集団の平均(または母平均)μ(ミュー)は、次の通りに定義されます。母集団は受験生の点数です。データはx1, x2, …, xnは受験生の個々の点数です。


 上の式をもっと分かりやすく説明すれば極めて簡単な式なのです。単純に受験生の点数を足して、人数で割って平均点を出しているだけなのです。左の式を書き換えると、μ(平均点)=(x1+x2+…xn)÷nになります。平均点μは x(xの上に―)と表すことがあります。
 このとき、母集団の平均(母平均) μ あるいは xを使って次式で得られる量 σ2 を分散(または母分散)と定義します。


 さらにこの分散の平方根σ(シグマ)を母集団の標準偏差と定義します。
 分散はデータの散らばり具合を表す量ですが、元のデータを平方しているので元のデータや平均値と次元が異なり直接比較することができないのです。平方根をとると元のデータと同じ次元になるので、分散よりも標準偏差の方が散らばり具合を表す量として便利なことがあります。母集団の大きさや母集団の質によって偏差値が変わりますね。賢い人の母集団が多いほど自分の偏差値が下がる事も覚えてるでしょう。次に標準誤差を勉強しましょう。

 標準誤差(SE:standard error)は推定量の標準偏差であり、標本から得られる推定量そのもののバラつきの度合いを表すものです。標準誤差は、一般的には「標本平均の標準偏差」を意味します。標準誤差の計算には中心極限定理を使います。中心極限定理は、確率論・統計学における極限定理の一つです。大数の法則により、ある母集団から無作為抽出した標本の平均は標本の大きさを大きくすればするほど母平均(平均)に近づきます。大数の法則とは、確率論・統計学における基本定理の一つであり、極限定理と呼ばれる定理の一種です。極限定理という言葉は、母数を可能な大きさにしたとき(極限にしたとき)に表われる定理です。たとえばサイコロを振り、出た目を記録します。これを厖大に繰り返せば、出た目の平均が、出る目の平均である 3.5(1+2+3+4+5+6=21、21÷6=3.5)から外れる確率をいくらでも小さくできます。これは大数の法則から導かれる典型例です。これに対し中心極限定理は標本平均と母平均との誤差を論ずるものです。中心と言う言葉が付くのは母集団の平均がいわば母集団の中心になるからです。中心極限定理は、平均μ、分散に従う母集団からサンプルサイズnの標本を抽出する時、その平均値の分布はnが大きくなるにつれて正規分布に近づくというものです。すなわち、標本平均の標準偏差はに近づきます。

        正規分布の表

 正規分布(ガウス分布ともいいます)とは,図のような左右対称の連続型の確率分布です。正規分布は最も代表的な分布の一つです。例えば物理などの実験における測定の誤差,テストの点数さらに国民の集団の頭の良さなどは(ほぼ)正規分布に従うのです。
 標準誤差は、母集団からアットランダムに抽出された標本から標本平均を求める場合、標本平均の値が元の母平均に対してどの程度ばらついているかを表すものです。サンプルサイズが大きくなると標準誤差は小さくなり、サンプル自身が母集団であれば標準誤差が0になります。

 さて、元の95%CI(Confidence interval)について説明しましょう。Confidence intervalは日本語で信頼区間と訳します。データの平均(標本平均)から母集団の平均(母平均)がどれくらいか,といった範囲を推定する指標が信頼区間です。つまり標本の数が少ない上にその標本を選び取った母集団が大き過ぎるときに、95%の確率で母平均がその範囲に含まれることを知るために95%CI(Confidence interval)を用いるのです。データの平均(標本平均)から母集団の平均(母平均)がどれくらいか、といった範囲を推定する指標が信頼区間です。95%信頼区間とは、95%の確率で母平均がその範囲に含まれることを表しています。この他に99%信頼区間が用いられる場合もあります。たとえば、脳卒中片麻痺患者10名の健側握力を測定して、95%信頼区間が14.7kg~23.2kgであったとき、脳卒中片麻痺患者の健側握力は95%の可能性で14.7kg~23.2kgの間に存在すると推定できます。このことを95%CI、14.7-23.2と表示するのです。

 補正ハザード比は0.55で、95%CI、0.40–0.77、(P <0.0001)(補正ハザード比は0.55でハザード比は95%の可能性で0.40~0.77の間に存在すると言う意味です。)



The third and most striking article, and the one directly relevant to HSV1 and AD was by Tzeng et al. (2018). The authors investigated 8,362 subjects aged 50 years or over during the year 2000 who were newly diagnosed with HSV1 or HSV2 infections—presumably recurrent herpes labialis or genital ulceration, on at least three outpatient visits within the year. The control group of 25,086 age- and gender-matched subjects had no HSV infection during the year 2000. The incidence of dementia in both groups was investigated during the 10 years 2001–2010. The risk of developing SD in the HSV group was found to be 2.56-fold greater, 95% CI 2.351–2.795; P < 0.001), similar to the risk associated with ophthalmic HZO infection. The main effect was seen in those with HSV1 rather than HSV2 infections. Subtypes AD and vascular dementia had similar risk profiles.

 3番目の最も印象的な記事、およびHSV1とADに直接関連する記事は、2018年にTzeng らの著者たちは、2000年に50歳以上の8,362人の新しい患者がHSV1またはHSV2感染でおそらくは再発性口唇ヘルペスまたはヘルペス性生殖器潰瘍の病名で1年以内に少なくとも3回外来を受診した人たちを調査しました。 年齢および性別を一致させた25,086人の対照群では、2000年の1年の間にはHSV感染はありませんでした。両群の認知症の発生率は、2001年から2010年の10年間に渡って調査しました。 HSVグループでSD(senile dementia、老人性痴呆)を発症するリスクは、眼科HZO感染に似通った値である2.56倍、95%CI 2.351–2.795 (P <0.001)であることがわかりました。主要なSDの発症リスクは、HSV2感染よりもむしろHSV1感染者に多く見られました。 サブタイプADと血管性認知症のリスクプロファイルは似ていました。



 HSVグループでSD(senile dementia、老人性痴呆)を発症するリスクは、眼科HZO感染に似通った値である2.56倍、95%CI 2.351–2.795(P <0.001)(の95%CI 2.351–2.795(P <0.001)の意味は、2.351倍~2.795倍の間にHSVグループでSD(senile dementia、老人性痴呆)を発症するリスクが95%の確率で推察されるということです。すでに上で述べましたがCIは英語でConfidence intervalといい、日本語で信頼区間と訳します。)

 サブタイプAD(は英語でSubtypes ADと訳します。ADでは脳が萎縮していますからMRIで脳の萎縮パターンを観察すると、アルツハイマー病(AD)の3つの神経病理学的サブタイプを確実に予測できます。1つ目は典型的な萎縮、2つ目は辺縁系優位の萎縮、3つ目は海馬だけが温存され萎縮がないタイプの3つです。人口統計学的変数、臨床変数、および認知変数のサブタイプ間で大きな重複がありました。記憶能力は、海馬温存および非萎縮群の非記憶認知機能により依存していたのです。海馬温存および萎縮のないグループは、それほど進行的な疾患の悪化を示さなかった。)

 血管性認知症のリスクプロファイル(患者数が多い代表的な5つの認知症とその原因となる病気を解説します。1)アルツハイマー型認知症、2)血管性認知症、3)レビー小体型認知症、4)前頭、側頭型認知症(ピック病)、5)若年性認知症の5つがあります。この5つ全てはヘルペスウイルスによるものです。どの脳の神経細胞にヘルペスが住み着き、細胞性変性(脳神経細胞が破壊されること)によって神経細胞を殺した後、大量に増えたヘルペスウイルスが殺した細胞から次の新しい神経細胞に感染し、そこで再び増殖し、その細胞も細胞性変性で殺し、増えたヘルペスがさらに新たなる神経細胞に感染するということを繰り返すことによって、脳の神経細胞が脱落した数の度合いによって脳の萎縮の度合いも決まるのです。しかも、老人性痴呆の5つのタイプを分けるのは、脳のどの機能が不全になったかによって決められたり、あるいはヘルペスウイルスは直接、脳の神経細胞に感染するだけではなくて、脳の血管の内皮細胞にも感染し、脳神経細胞と同じように増殖を繰り返し、血管内皮細胞の変性を起こし、さらにその周辺の神経細胞が死んでいくということを繰り返すことによっても、脳の機能と脳の細胞の数が減っていくこともあるのです。さらに脳には神経細胞のみならず、グリア細胞といわれるミクログリアやアストロサイトやデンドロサイトなどの免疫細胞、あるいは支持細胞にもヘルペスウイルスは感染することができるので、脳の中枢神経細胞や、脳の血管内皮細胞と同じように、これらのグリア細胞を殺すことによって、脳内にいる細胞が減っていくことによって、脳の萎縮がさらにひどくなるということもあるのです。脳の中の神経細胞は1000億個あると言われています。それに加えて脳のグリア細胞や、様々な支持細胞が1兆個あると言われています。これらの数が減れば減るほど脳は萎縮し、脳の機能がどんどん衰退していくのです。ですから、5つのタイプに分けるというのも、あくまでも臨床上分けているだけで、原因はただ一つヘルペスウイルスであるという認識が現代のアルツハイマーの学者の頭には全くないことが残念です。

今日はここまで。2019/8/21

 今日は、臨床症状的に分けられる5つの老人性痴呆の中で、1番目のアルツハイマー型認知症について説明しましょう。5つの中でアルツハイマー型認知症の患者が一番日常生活が困難になります。なぜ日常生活が困難になるかというと、最終的にはアルツハイマーの患者の脳のあらゆる細胞がヘルペスウイルス感染によって、先ほど述べた細胞性変性によってどんどん殺されていく度合いが一番大きくなった最終的な老人性痴呆の病名となるのです。したがって、アルツハイマー型認知症は、大脳全体が大きく萎縮してしまうのです。萎縮の始まりは、短期記憶や見当識をつかさどる「海馬」を含む側頭葉です。側頭葉の内側面にある海馬の細胞がヘルペスウイルスによって破壊されると、細胞から細胞への連続的な電気信号が伝わらなくなり、記憶の機能が正常に働かなくなります。そのため、初期の段階から極端なもの忘れや、見当識障害が目立つことになります。5つのタイプのいずれも、まず短期記憶や物忘れや新規に新しいことを記憶する脳の働きが悪化することから始まります。さらに、見当識が障害されます。見当識(けんとうしき)とは、現在の年月や時刻、自分がどこに居るか、誰と話しているかなど基本的な生活状況の把握ができることです。見当識が保たれているかどうかが意識障害の指標となります。意識を説明知るのは実は極めて難しいのですが、医学の分野で使われる意識(Consciousness)とは、一般に、「起きている状態にあること(覚醒)」または「自分の今ある状態や、周囲の状況などを認識できている状態のこと」を指します。

 海馬は英語で、hippocampusと書きます。大脳辺縁系にある海馬体(hippocampal formation)の一部であり、特徴的な層構造を持ち、脳の記憶や空間学習能力に関わる脳の器官です。大脳辺縁系は、大脳の奥深くに存在する尾状核、被殻からなる大脳基底核の外側を取り巻くようにあります。人間の脳で情動の表出、意欲、そして記憶や自律神経活動に関与している複数の構造物の総称です。

 海馬隊について詳しく書きましょう。海馬体は、歯状回(dentate gyrus)、海馬、海馬支脚(subiculum)、前海馬支脚(presubiculum)、傍海馬支脚(parasubiculum)、嗅内皮質(entorhinal cortex)に分けられます。このうち、歯状回、海馬、海馬支脚は、細胞層が単層であり、その上下を低細胞密度の層と無細胞層が挟んでいます。そのほかの部位は複数の層からなっている。とりわけ歯状回と海馬にみられる単純な層構造は、神経解剖学や電気生理学の研究進展に貢献してきている。虚血(動脈血の減少)に対して非常に脆弱であることも知られています。何故ならば海馬は、様々な機能、とりわけ脳で一番必要な記憶の働きには大量のエネルギーが必要であるからです。さらに全ての老人性痴呆における、とりわけアルツハイマー病における最初の病変部位になります。心理的ストレスを長期間受け続けるとコルチゾールの分泌により、海馬の神経細胞が破壊され、海馬が萎縮します。ステロイドホルモンであるコルチゾールは、免疫を抑えることによってヘルペスウイルスをどんどん増やすので、免疫が上がった時に細胞性変性を起こし、海馬の神経細胞を殺してしまうので、脳の萎縮が甚大になっていきます。心的外傷後ストレス障害(PTSD)やうつ病の患者の脳の萎縮も高度です。統合失調症患者でも、記憶を司る海馬ある側頭葉や判断力や短期記憶を司る前頭葉に脳構造の萎縮がみられます。

 側頭葉てんかんでは、側頭葉の深部にある海馬という場所から発作が出ていて、海馬が高度に萎縮している場合があります(海馬硬化)。また、その近くの扁桃体という場所も同様な変化が生じている場合もあります。そのような場合、萎縮してしまった海馬、扁桃体を切除することによって、てんかん発作を抑制することが可能と考えている医学者もいます。PTSDやうつ病や統合失調症やてんかんもヘルペスによる細胞変性の結果、脳神経細胞が大量に喪失したので、脳の萎縮も当然であるのです。

 アルツハイマーの患者は、においがわからない人が多いのです。実は、アルツハイマーの患者は、脳の側頭葉の奥深くにある海馬の萎縮より前に、嗅神経の機能が低下しているからです。においの情報は末梢神経である12対(種類)の脳神経のうち、第一神経である嗅神経を通じて大脳辺縁系に伝達されます。しかしながら、嗅神経は末梢神経とは言えないのです。というのは、嗅神経は中枢神経といってもいいのです。というのは、鼻腔にある嗅上皮の感覚細胞が中枢へと突起したものが嗅神経であり、その突起の嗅神経自身は最終的には約20本の嗅糸にまとまる細い線維の叢(くさむら、集まり)であって、本来は嗅細胞自身の中枢性の突起であります。この中枢性の突起は、大脳辺縁系の領域の記憶を司る海馬と直結しているのです。

 これまで全ての神経細胞は再生しない、つまり神経細胞には幹細胞がないといわれていましたが、嗅神経と海馬には再生能力があることが発見されました。したがって特に再生能力が高い嗅神経を漢方煎じ薬でヘルペスとの戦いで細胞変性を起こした細胞を、新たに作り直したり修復することができるのです。だから私は16歳から若年性アルツハイマー(ヘルペス性脳炎)で苦しんできたので、大量の漢方煎じ薬を毎日服用しているのです。

 上に鼻腔と嗅神経と大脳辺縁系と海馬と嗅覚受容体と鼻粘膜の関係を絵で示します。ついでにヘルペスウイルスが鼻腔から侵入して海馬にいとも簡単に感染する様子を描き添えました。

 ここで皆さんに聞きたいのです。どうして全ての老人性痴呆の初発症状は記憶障害であるのかご存知ですか?私が答えを出してあげましょう。頭の良い人は上の絵図を見て既に答えがわかっているでしょうが、説明しましょう。上の図を見ればわかるように、初感染で簡単にヘルペスウイルスが鼻粘膜の嗅覚受容体に感染して、嗅神経を通って海馬まで到着した後、海馬の神経細胞に入り込み、核の中でエピソームの形で隠れるまでの絵図であります。免疫を抑えない限りは、海馬の神経細胞の核の中でいつまでもエピソームの形で隠れているのですが、免疫が落ちた時に、いわゆる再活性と言われる増殖が始まるのです。海馬にも無数の神経細胞がありますから、最初の感染した神経細胞から、次の神経細胞へと感染していくのです。

 私が常々いっているように、脳に関わる病気は全てこのヘルペスが脳のあちこちの領域に感染し、その領域で細胞変性を起こし、神経細胞が破壊される領域によって、てんかん、鬱、統合失調症、失神、痙攣など、あらゆる病気がヘルペスによって起こされるのであります。時間があれば、どのように上記の精神疾患がヘルペスによって起こされるのかについて、必ず書くつもりです。今までは、精神病に関してはほとんど一行も書いたことがないのですが、いずれ精神病の専門家にならざるを得ないようですね!アッハッハ!

 成書にはアミロイドβとリン酸化タウタンパクという「たんぱく質のごみ」が脳神経細胞を破壊して、脳は萎縮していくと書いてありますが、そうではないのです。アミロイドβやリン酸化タウタンパクはヘルペスによる細胞変性によって、脳神経細胞が破壊された後に、脳神経細胞の残骸が細胞外に出て行っただけなのです。神経細胞自身の破壊が脳の働きが異常になり、細胞が減った分だけ萎縮が見られるのです。

 本格的なアルツハイマーになる前の軽度認知障害は、MCIということがあります。英語で、Mild Cognitive Impairmentであり、Mildは軽度(初期)、Cognitiveは認知の、 Impairment障害という意味であります。軽度(初期)認知障害は認知症の一歩手前の状態といえます。MCIの中心的な症状は、短期記憶からもの忘れが始まり、趣味や日課に興味が薄れていきます。BPSD という、アルツハイマー認知症の行動心理症状について説明します。BPSDは英語でBehavioral and psychological symptoms of dementiaであり、Behavioralが行動の、 psychologicalは心理の、symptomsは症候の、dementiaは痴呆という意味です。この子の英語の略語がBPSDであり、抑うつ症状や、イライラ感や、性格が変わったと感じられるのです。日常生活は普通に送れるものの、加齢や教育レベルだけでは説明しきれない、もの忘れや失敗が見られます。しかし、全般的には認知機能には問題がないのです。

 ところが中期になると、記憶障害の進行が始まり、長期にものを覚えておく記憶(長期記憶)もなくなり、会話能力の低下、理解力の低下、洋服の着脱や入浴に介助が必要となり、慣れた道でも迷ってしまうことがあります。BPSD (Behavioral and psychological symptoms of dementia)は、徘徊し始め、攻撃的な言動が増え、妄想や幻覚なども出てくるのです。この妄想や幻覚はヘルペスによる統合失調症に特徴的に見られます。さらに記憶力の減退が進み、最近の記憶だけでなく、昔の記憶も薄れ始めます。着替え、入浴、トイレなども一人では難しくなり、介助が必要になります。介護医療がますます栄えるのです。

 さらに後期なると、自分のことや親しい人がわからなくなり、会話能力もなくなってしまい、基本的な生活ができなくなえり、睡眠リズムが乱れ、やがては寝たきりになってしまいます。脳の萎縮が進み、わが子に対して「あなたはどなた?」と聞くなど、失認も目立つようになります。失認(しつにん)とは視覚、聴覚、触覚などの感覚を介して対象物を認知することができない障害のことです。 視覚、聴覚、触覚などの他、自分の病気についての失認や右側か左側かの空間を無視してしまうことも失認に含まれます。日常的な介護が必要になりますが、BPSD (Behavioral and psychological symptoms of dementia)は減ります。

 2番目の「血管性認知症」について勉強します。この血管性認知症の原因は、脳卒中が一番多いのです。脳卒中は、脳梗塞や脳出血などの総称ですが、認知症の原因になるのは脳梗塞のほうが多いです。脳梗塞になると、脳の血管が詰まってその先の組織に酸素や栄養が届かなくなり、脳神経細胞が死んでしまいます。そのせいで発症する認知症を、血管性認知症といいます。もちろんヘルペスウイルスが脳血管の内皮細胞に感染した時に、脳の免疫の働きによって、内皮細胞もろともヘルペスを殺す時に血管性認知症が起こることもあるのです。脳梗塞も、小さな脳梗塞が繰り返されると、大脳皮質の下の白質の機能が損なわれます。白質というのは脳神経細胞の軸索の集まりを言います。白質の機能が損なわれるというのは、軸索の機能が損なわれることです。軸索が損傷すると、電気信号を送受信できなくなり、脳の働きがなくなるのは当然でしょう。高血圧や糖尿病があり、脂質異常を診断されている人は特に注意が必要です。高血圧や糖尿病の人では小さな脳梗塞が繰り返されやすく、特に多いのは、細い血管が詰まって起きる「小血管性認知症」です。

 血管性認知症の症状は、ダメージを受けた血管の部位によって変わってきます。初期の段階では記憶障害が目立たず、手足のしびれや麻痺、抑うつ、意欲の低下などが表れやすく、「話せない」「歩けない」「排尿障害」などが早い時期から表れる傾向もあります。また、理解力があるのに新しいことを覚えられないなど、まだら状に症状が出ることもあります。脳梗塞の発作が起きるたびに認知症が進行するので、次の発作を起こさないことが治療の中心になります。血圧のコントロールや、糖尿病などの生活習慣病の治療が欠かせません。

 3つめの「レビー小体型認知症」は、脳の萎縮は目立たないのが特徴です。1番目のアルツハイマー型認知症、2番目の血管性認知症の他に多いのが、3番目のレビー小体型認知症です。レビー小体とは、もともとパーキンソン病の患者の脳幹で発見された異常たんぱく質です。パーキンソン病の場合、このレビー小体は脳幹のみに発生しますが、脳幹の細胞に感染したヘルペスが大脳皮質にまで感染すると、神経細胞が壊されてレビー小体型の認知症となります。脳全体の萎縮は軽いですが、パーキンソン病特有の「筋肉がこわばる」「手足が震える」「動作が遅くなる」などの症状(パーキンソニズム)が出やすいです。最初はパーキンソン病と診断され、その後レビー小体型認知症とわかるケースも少なくありません。いうまでもなく、パーキンソン病もヘルペスによる病気です。レビー小体型認知症は、ありもしないものが見える「幻視」が初期の段階で表れます。「部屋のすみに人がいる」「かわいいネコがいるね」など、具体的なものがしっかり見えるという特性があります。レビー小体型認知症は記憶障害があまり目立たないので、初期の段階で気づくためにはパーキンソニズムや幻視に注目する必要があります。ほかにも、夢を見ているときや寝入りばなに大声で叫んだり、暴れたりする「レム睡眠時行動障害」が表れることも多いです。自律神経に関わる症状も出やすいので、めまいや発汗、排尿障害などが出ることもあります。自律神経にヘルペスが感染した時には、自律神経が支配する発汗、排尿障害が出やすくなるのです。めまいは第8脳神経にヘルペスウイルスが感染した時に生じるのです。

 幻聴は、ヘルペスが第8脳神経の分岐支脈である蝸牛神経に感染し、蝸牛神経細胞体の核の遺伝子に入り込んで、遺伝子の働きを変えた時に幻聴が起こるのです。難聴とはまるで逆ですね。難聴は蝸牛神経の軸索がヘルペスウイルスによって傷つけられためなのです。幻視は、第2脳神経である視神経細胞の核の中にある遺伝子に入り込んだヘルペスウイルスが遺伝子の働きを異常にさせて、見えないものが見えてしまう現象です。幻視は盲目と逆の現象であります。盲目は視神経に感染したヘルペスウイルスが細胞変性症を起こして視神経を傷つけたり殺したりする結果、目が見えなくなるのです。以上まとめると、第3番目のレビー小体型認知症の特徴は、パーキンソニズムや幻視です。さらに睡眠障害が出やすく、レム睡眠時にも症状が出やすいのです。一方、記憶障害は軽いのです。

 4つめの「前頭側頭型認知症」は、その名のとおり前頭葉や側頭葉が萎縮する認知症です。神経細胞内に「ピック球」という異常なタンパク構造物が出現して起こる「ピック病」が原因となることもあります。ピック球は神経細胞内に形成される好酸性および好銀性の球状物であり、リン酸化タウが主たる成分であります。神経細胞内では特に樹状突起側に形成されるのが特徴でもあります。このピック病の原因もヘルペスなのです。このピックは、人間の脳で一番大切な前頭葉が障害を受けることです。前頭葉は脳全体の司令塔ともいえる部分で、喜怒哀楽の感情や思いやり、規律を守るといった人間らしい活動を支えています。そのため、前頭側頭型認知症(ピック病)によって前頭葉の働きが低下すると、まさに「人格が変わる」ような状態になってしまうのです。ピック病の具体的な症状としては、反社会的な行動をとっても罪悪感を感じないのです。さらに落ち着きがなくなったり、だらしなくなったり、人に対して横柄で乱暴な態度をとるなどの身勝手な行動が増えてきます。万引きや無賃乗車など、反社会的な行動をとることもあり、しかも悪意も罪の意識もありません。また、同じ行動を繰り返す「常同行動」をとることも多くあります。毎日同じものを食べる、同じコースで散歩に行くといった行動が習慣化し、止められることを嫌います。見当識障害はないので、道に迷うことはめったにありません。側頭葉に症状が強く出るときには、言葉がわからなくなるなど、言語に異常がみられます。

 最後の5つめの「若年性認知症」は、65歳未満で認知症を発症するケースを「若年性認知症」といいます。平均発症年齢は51歳で、その原因は血管性のものであり、血管性認知症に分類してもいいのですが、若い人に見られるので、若年性認知症として5番目の認知症に分類されたのです。若年型のアルツハイマー型や、若年型の前頭側頭型もあります。若年性の場合、周りが何かおかしいと気づいても、認知症を疑うことは少ないため、更年期障害やうつ病と診断されることが多いのです。この若年性認知症は、若くからヘルペスウイルスが脳に感染した若い人に起こるだけの話です。

2019/08/22


 Even more strikingly, a group of HSV-infected patients (N = 7, 215) who had been treated with one of various anti-herpes agents (acyclovir, famciclovir, ganciclovir, idoxuridine, penciclovir, tromantadine, valaciclovir (VCV—the biodrug of ACV, which is better absorbed) and valganciclovir), showed a dramatic reduction of almost 10 fold in the later incidence of SD compared with those who received no treatment (N = 1,147; relative risk factor = 0.092, 95% CI 0.079–0.108, P < 0.001). In the subgroup with antiherpetic medications, 419 (5.80%) developed dementia in the longitudinal follow-up within 10 years. In the subgroup without antiherpetic medication treatment, 325 (28.33%) developed dementia in the same follow-up period; relative risk factor = 0.092, 95% CI 0.079–0.108 (P < 0.001).

 さらに驚くべきことに、さまざまな抗ヘルペス剤アシクロビル、ファムシクロビル、ガンシクロビル、イドクスウリジン、ペンシクロビル、トロマンタジン、バラシクロビル(英語でVCVと書き、アシクロビルのバイオドラッグであり、アシクロビルよりもより良く吸収されるようしたものがバラシクロビル)のいずれかで治療されたHSV感染患者のグループ(N = 7、215人) およびバルガンシクロビルは、治療を受けなかった人と比較して、SDの発生率が10倍近く劇的に減少しました(N = 1,147人;相対危険因子= 0.092、95%CI 0.079–0.108、 P <0.001)。 一方、ヘルペス治療薬を飲んださらに小集団(サブグループ)の7224人のうち、419人(5.80%)だけが10年以内の縦断的追跡で認知症を発症しました。 ヘルペス治療薬を投与していない小集団(サブグループ)の1147人のうち、325人(28.33%)が同じ縦断的追跡期間に認知症を発症しました。 相対リスク因子= 0.092、95%CI 0.079–0.108(P <0.001)でした。

 バイオドラッグ 英語でBioDrugsと書きます。人間の病気の治療のためのバイオテクノロジーを利用して作られた医薬品や診断薬品のことです。 バイオテクノロジー(biotechnology)は、生命工学と訳します。生物の行う化学反応、あるいはその化学反応の機能を工業的に利用かつ応用する技術です。 遺伝子の組み換えや細胞融合や酵素を扱う技術が含まれます。発酵食品とか新品種育成、環境浄化や医薬品を製造するなどに利用されます。

 縦断的研究法は通時法的であり、つまり同一の実験群を一定以上の期間にわたって継続的に調査して、その実験群の時間経過に伴う変化や成長や衰退を明らかにするという目的に適しています。ある年齢の被験者の精神疾患の病態や精神状態の変化を、数年にわたって調査して経過や予後を個別的に記述する研究が当てはまります。長所は、調査期間の発達および衰退や軽減過程の個別的傾向や具体的内容を詳細に調べ上げることができることです。統計データを長い年月にわたって有効活用できます。短所は、同一の実験群被験者を何ヶ月、さらに何年と長期間にわたって追跡調査する為、人的および経済的、さらに時間的コストが非常に高くなってしまうことです。縦断的研究法に対して横断的研究法があります。横断的研究法は、共時法というものであり、ある決まったある時点における複数の実験群を同時に調査してそれぞれの実験群の特徴や実態を把握し実験群間の類似点や相違点を明らかにするという目的に適しています。年齢の異なる複数の実験群に、同時にアンケートを行って、各年齢層の実態や状態を一度に調べてしまおうという方法論です。横断的研究法の長所は、統計的内容を簡単に調べることができ、大量の統計データを一回の調査で短時間のうちに収集できることです。短所は、実験群に対する継続的な調査を行わないので、その後、その実験群の人の状態や特徴・態度がどのように変化したのかを明らかに出来ないことです。比較調査や相関関係は調べることが出来ますが、時間経過による変化を考慮した因果関係については言及することが出来ません。


 Thus, antiherpetic medications, either over-all (adjusted HR: 0.092, 0.079–0.108, p < 0.001) or individual antivirals, were associated with decreased risk of developing dementia (Table ​(Table3).3). The protection was greater in those treated for longer time periods (over 30 days vs. less than 30 days) but the effect is remarkable anyway in showing that treatment for periods of relatively short duration could prevent the (presumably) later processes in brain which ultimately led to the development of AD. In the case of HZ patients, whether the antiviral treatment acted directly against HZV action if in brain, or against HSV1 reactivated in brain by HZ-induced inflammation is unknown; the latter seems more likely in view of the fact that HZV DNA has not been detected in any elderly or AD brains (Lin et al., 1997). In theory (though probably not in practice), a direct effect of any microbe in brain as opposed to an effect of HSV1 reactivated by microbe-induced inflammation could be tested by treatment with an antiviral that targets only HSV1, but current antiherpetics are not HSV1-specific, and anyway, such treatment might be ethically dubious.

 したがって、全体(調整後HR:0.092、0.079–0.108、p <0.001)または個々の抗ウイルス薬のいずれかの抗ヘルペス薬は、認知症を発症するリスクの低下と関連していました(表(表3).3)。保護はより長い期間(30日以上対30日未満)治療された人ではより大きかったが、比較的短い期間の治療が最終的に脳の(おそらく)後のプロセスを防ぐことができることを示すという効果はとにかく顕著なADの開発につながりました。 HZ患者の場合、抗ウイルス治療が脳内の場合はHZV作用に対して直接作用したか、HZ誘発炎症により脳内で再活性化されたHSV1に対して作用したかは不明です。後者は、HZV DNAが高齢者やADの脳で検出されていないという事実を考慮すると、より可能性が高いようです(Lin et al。、1997)。理論上(おそらく実際にはそうではありませんが)、微生物による炎症によって再活性化されるHSV1の効果とは対照的に、脳内の微生物の直接的な効果は、HSV1のみを標的とする抗ウイルス薬で治療することでテストできますが、現在の抗ヘルペス剤はHSV1ではありません-特定の、とにかく、そのような治療は倫理的に疑わしいかもしれません。

 adjusted HR 日本語で補正ハザード比とか調整ハザード比と訳します。ハザード比とは統計学上の用語で、臨床試験などで使用する相対的な危険度を客観的に比較する方法です。英語でHezard Ratio、略してHRとも言います。具体的に言うと、2つの薬のうち、どちらがよく効くかを客観的に決めることです。ある臨床試験で検討したい新薬Aと比較対象の薬剤Bとを比べたとき、ハザード比が1であれば2つの治療法に差はなく、ハザード比が1より小さい場合には新薬の治療薬Aの方が有効と判定され、その数値が小さいほど有効であるとされます。
 リスクとハザードの違いについて詳しく説明しましょう。リスクは日本語で危険の可能性と訳すべきで、ハザードは有害性と訳すべきなのです。なぜこんな誤りが出てくるのでしょう。答えは簡単です。一般の人は統計学を理解して生きる必要がないからです。したがって、リスクは有害性や危険性が発現される可能性 であり、一方ハザードは有害性や危険性であります。例えば、ライオンと人間の関係について考えてみましょう。ライオンはどんな状況でも固有の危険性や有害性をもっているのでハザードにあたりますが、ところがライオンのそばに人が近づかない限りは、ライオンに襲われて傷ついたり死んだりする危険性や有害性の可能性はありません。危険性・有害性(ハザード)とリスクを明確に区別して理解をする必要があります。
 上で示したように、例えばA薬と対象のB薬を比較するという臨床試験でハザード比が0.94という結果であれば、A薬はB薬よりリスク(危険性)を6%減少させたという意味になります。なぜこのような解釈が成り立つかというと、本来薬は飲まない方が良いに決まっています。薬は化学物質でありますから必ず副作用があります。したがって、ハザード比が0.94であるのは有害性や危険性が1ではなくて、0.94に減ったということでありますから1と比べて0.06減った訳ですから、%に直すと有害性・危険性が6%と減ったという意味になるのです。
 日本語ではハザードやリスクという言葉は、危険と訳されることが多いのです。ところが、危険という言葉は可能性という概念が十分に表されていないので、統計学的用語としてのリスクやハザードの言葉の真意である可能性という意味が伝わりません。英語の本来の(統計学の)リスク(risk) の定義は、the probability of something bad happening at some time in the future(将来のいずれかの時において何か悪い事象が起こる可能性) なのです。 何回も繰り返しますが、日本語では安易にリスクという言葉は危険などと訳されるのですが、リスクという英語の意味は悪い事象ではなく、悪い事象が起こる可能性であるので、悪い事象の重大性と可能性のマトリックスによってリスクの大小が決定づけられることとなるのです。それではマトリックスとは何でしょうか?リスクを等級付けさせるための道具です。統計学におけるカタカナのリスクは英語のriskであり、その意味は(将来のいずれかの時において何か悪い事象が起こる可能性)であることを科学論文を読むときはゆめゆめ忘れないようにしてください。マトリックスの意味を書く前に、ついでに統計学的なハザードという意味を十分に勉強し直しましょう。結局、医学というのは病気を治すためにあります。病気は薬で治します。(本当は自分の免疫で治すのですが。)すると、治療法が薬を含めて色々あるときにどの治療法がいいのか統計学的に決めざるを得ません。したがって、例えばどの薬が生存率を高めるかを決める必要が出てきます。このときにその治療法が危険性や有害性を本来持っているかというハザードを調べる必要があります。このハザードの意味をもう一度詳しく勉強しましょう。 あくまでもハザードというのは、リスクと違って危険性があるか有害性があるかを決めるものだということを頭に入れてください。リスクというのは、将来において危険性や有害性がおこる可能性であることを確認しておいて下さい。日本語でもリスクを取るという表現がありますが、今は大丈夫ですが未来に起こる危険なことや有害なことが起こっても自分が責任を取るという意味です。リスクは常に未来を想定しているものです。

今日はここまで。2019/9/13

 それでは、ハザードとは何かを病気の治療法Aを用いることにどう関わっているかに絡ませて説明しましょう。ハザードを考える場合はまず1番目は、病気に関してある出来事(イベント)が出るか出ないかという出来事の発生の割合(発生率)を決めます。そのイベントの発生の中に、そのイベントが発症する割合(発症率)とそのイベントの罹患の割合(罹患率)とそのようなイベントで死ぬ割合(死亡率)などが含まれます。2番目に調べることは、そのあるイベントが発生する速度であり、かつそのイベントの強さ、強烈さの指標を調べることです。3番目は、単位時間×人数あたりのイベントの発生の割合を考えます。たとえば、「治療法A 10人を3年ずつ観察し2人亡くなった」は、「2人÷(10×3) 30人年」となります。「治療法B 6人を5年ずつ観察し1人亡くなった」は、「1人÷(6×5) 30人年」となります。
 イベント(出来事)には良いイベントであれば、ハザードが大きい方が好ましいのは当然ですね。悪いイベントは、ハザードが小さい方が好ましいのも当たり前ですね。たとえば、病気を治療する場合に治療法の比較するとき治癒率は大きい方が好ましく、死亡率は小さい方が好ましいですね。ここでハザード比について述べておきましょう。ハザード比は英語でHazard ratio、縮めてHRと書きます。Hazard ratioのratioは率という意味ですね。例えば、生存分析では、ハザード比は、説明変数の2つのレベル、例えば、生きているか死ぬかの2つの変数によって記述される条件に対応するハザード率の比です。具体的には、薬物研究では、治療対象集団は、対照集団の単位時間あたりの2倍の割合で死亡する可能性があります。ハザード比は2になり、治療による死亡のハザードが高いことを示します。この意味をもっと詳しく書くと、薬物を投与した人のハザードは時間の関数で決まります。その関数をh(t)とかきます。薬物を投与していない人のハザードの関数はh0(t)とかきます。薬物を何も投与していない人が基準になりますから、h0(t)は基準ハザード関数になります。一方、h(t)の関数を時間と共に変化するものですからハザード関数とよびます。ハザードは、ある一定の時間で決まる関数ですから、時間によって決まる関数ですからh(t)とかh0(t)とかかきます。tはtimeという意味ですね。0はゼロであり、基準のという意味です。言い換えると時間の経過がないという意味ですね。それでは生存分析におけるハザード関数とは何でしょうか?追跡時間t 後の瞬間死亡率であります。したがってハザード比は、治療している群の時間の関数をh(t)を治療していない群の時間の関数であるh0(t)との割合(比)がハザード比となります。ハザード比であるHR=h(t)/h0(t)となります。さらに、「追跡時間t後の生存者が(t+⊿)後に死亡する条件付き確率」が「追跡時間t後から(t+⊿)後における単位時間の死亡率(平均死亡率)」となります。⊿tというのは時間の経過の長さですね。その⊿tが0にするということは基準の出発点の時間になりますから、「⊿t→0への極限」をとった値が「追跡時間t後の瞬間死亡率」となります。生存分析は、イベント(出来事)が「生存もしくは死亡」のようなあるかないかの2つの値の変数であれば、疾病の発生率、つまり疾病が起きるか起きないかなどにも応用でき、イベント発生までの期間を解析してハザード比を求めることができるのです。



 The mechanism of this action is unknown. To speculate, it might involve prevention by anti-viral treatment (AVT) of the virus reaching the CNS—based on the assumption that this passage occurs in middle age, when the immune system starts to decline. This seems plausible as all the subjects with HSV1 infection were ≥50 years old and were selected on the basis of having had newly diagnosed HSV1 infection during the period January 1, 2000 to December 31, 2000. The virus might not therefore have reached their brain, as although primary infection must have occurred before the diagnosis—and possibly much earlier (for in some cases overt symptoms occur well after primary infection), the virus level might have been too low to lead to passage to the brain. AVT, which stops HSV1 replication, would have reduced the level in the periphery, thereby decreasing the chance of its reaching the brain. However, it seems likely that AVT, rather than blocking viral passage, probably delayed it. This could be checked by extending the survey further, perhaps from 2010 to 2017, to find if the number of dementia cases increased (though there would be an increase also in death rate with age). Investigations post mortem to seek HSV1 DNA in the brain of any such subsequent cases of dementia, and in some of those who remained free of the disease, might help to clarify the effect of AVT.

 この作用のメカニズムは不明です。推測するに、このような推移は、免疫系が衰え始める中年期に起こるという仮定に基づいて、CNS(中枢神経系)に到達するウイルスの抗ウイルス治療薬anti-viral treatment(AVT)による予防投与が関わっているかもしれません。これは、HSV1感染症のすべての患者(被検者)が50歳以上であり、2000年1月1日から2000年12月31日の間にHSV1感染症を新たにされた診断に基づいて選ばれたため、ありそうなことなのです。ヘルペスウイルスはしたがって患者の脳に到達していなかったかもしれません。というのは、AD診断前に一次感染が発生しなければならないのみならず、AD診断の前よりもはるかに先に一次感染が発生しなければならないのにも関わらず(もっとも、いくつかの症例においては一次感染後にかなりの症状が現れる場合もありますが)、ウイルスレベルが低すぎて脳への移行に至らなかった可能性もあるからです。HSV1の複製を停止させるAVT(抗ウイルス治療薬)は、末梢のHSV1のレベルを低下させ、それによって脳に到達する可能性を減らしてくれたのでしょう。ただし、AVT(抗ウイルス治療薬)はウイルスの脳への移行をブロックするのではなく、おそらくそれを遅らせたようです。これは、おそらく2010年から2017年にかけて調査をさらに拡張して、認知症の症例数が増加したかどうかを調べることで確認できます(ただし、年齢とともに死亡率も増加します)。そのような後で起こる痴呆の症例の人たちの脳やかつ痴呆をまのがれた人たちの脳の中にあるHSV1のDNAがあるかを探すためにはその人たちの死後の調査がAVT(抗ウイルス治療薬)の効果を明らかにするのに役立つかもしれません。

AVT は英語でanti-viral treatmentであり、頭字語でAVTとかきます。 treatmentは治療薬という意味ですね。



 All these data, together with the data on HSV1 presence in a high proportion of elderly brains (Jamieson et al.,1991), and its association with APOE-ε4 in AD patients (Itzhaki et al.,1997), strongly support a causal role of HSV1 in AD, and support also the likelihood that antiherpetic treatment—probably more effective if combined with anti-inflammatory treatment—could be used to prevent disease occurrence or to slow disease progression. However, there are no data on the effect of antivirals on those already suffering the disease. Indeed, the fact that antiviral treatment was very effective in reducing the incidence of dementia, when given before any overt signs of dementia were apparent, suggests that treatment to prevent the disease would be more likely to succeed if carried out before middle age (say between ~30–40 years), even if the treatment were for only a relatively short period, rather than if given after the onset of AD. In the UK, the proportion of 30–40 year old group who are HSV1-seropositive is at most ~70% (Looker et al.,2015), and the proportion of that age-group who are carriers of an APOE-ε4 allele is ~25%, so overall, only approximately 18% (0.7 × 25%) of the age group would be most at risk and therefore most likely to benefit from antiviral treatment, which, it should be noted, is very safe and relatively inexpensive.

 これらのすべてのデータは、高齢者の脳の高い割合でのHSV1の存在に関するデータ(Jamieson et al。、1991)、およびAD患者におけるAPOE-ε4との関連(Itzhaki et al。、1997)の論文も、HSVとADが因果関係があることを強く裏付けています。 さらに抗ヘルペス治療抗炎症治療と組み合わせた場合はおそらくはより効果的を使用して、疾患の発生を予防したり、疾患の進行を遅らせたりするために用いられることができることを支持しています。しかし、すでにADにかかっている人に対する抗ウイルス薬の効果に関するデータはありません。確かに、抗ウイルス治療が認知症の明白な兆候が明らかになる前に与えられた場合、認知症の発生率の低減に非常に効果的であるという事実は、中年になる前に実施した場合、疾患を予防する治療が成功する可能性が高いことを示唆しています。たとえば30歳から40歳までの間に抗ウイルス剤を飲めば効果的なのです。たとえ治療がADの発症後に投与された場合よりも、比較的短期間であったとしても。英国では、HSV1血清陽性の30〜40歳のグループの割合は他の年齢層のグループの中で最大で約70%(0.7)(Looker et al。、2015)であり、APOE-ε4対立遺伝子の保因者であるその30歳から40歳までの年齢グループの割合は25%(0.25)以上であるため、全体として、30歳から40歳までの年齢層の0.7×0.25=0.175ですから約18%のみが最もリスクが高いため、抗ウイルス治療の恩恵を受ける可能性が最も高いのです。しかもanti-viral treatment(AVT)である抗ウイルス剤は非常に安全で比較的安価であることも付け加えておきます。

 ルースイツザーキさんはこの文章でアシクロビルなどの抗ヘルペス剤の予防投与がアルツハイマー病を減らすことを強調しておられます。彼女は臨床家でないの、現在、すでにアルツハイマー病になっている人をどのように治療するかについてまったく考慮しておりません。私は臨床家であり、かつどのようにして脳の神経細胞にヘルペスウイルスに感染し、どのようにアルツハイマーが起こるか完全に理解しております。彼女は抗ヘルペス剤と共に抗炎症剤の両者を同時に使えばもっと有効なアルツハイマーの予防投与に貢献できると示唆していますが、これは間違いです。彼女が無知なのはアルツハイマーはヘルペスの細胞変性によって最後は神経細胞が変性細胞死してしまい、その脳の部位の細胞が欠落してしまって脳の機能がなくなるということをご存じではないのです。ヘルペスウイルスは一旦、脳神経細胞に感染してしまうと免疫で治す方法はたった1つしかないのです。それは脳神経細胞に感染したヘルペスウイルスもろとも脳神経細胞を殺すしかないのです。しかも、ヘルペスウイルスもろとも脳神経細胞を殺すことができるのは細胞としてはNK細胞しかないのです。ヘルペスだけを認識できる特異的なキラーT細胞は脳神経細胞を殺すことができないからです。なぜでしょうか?それは脳神経細胞はMHC-1という標識タンパクがないからです。MHC-1という標識タンパクとはなんでしょうか?皆さん、ご存じのように他人に臓器を移植するときにドナー(臓器を与える側)とレシピアント(臓器をもらう側)のMHC-1が同じでないと必ず臓器は拒絶してしまうからです。MHC-1はまさに自分が自分である証拠であり、世界中のすべての人が同じであることはないからです。このMHC-1があるので免疫は自分以外のすべての異物、たとえばあらゆる病原体や化学物質を初めて認識できるのです。免疫はMHC-1を作り出したがゆえに病原体から身を守ることができるのです。具体的にはMHC-1に異物を乗せて初めて免疫は自分とは違う異なる異物が自分の体に侵入していることを認識できるのです。この世に、異物がなければMHC-1を作る必要はなかったし、また異物が自分を絶滅させるということをわかったからこそMHC-1という高等なタンパクを進化の中で生み出したものです。MHC-1の意味さえ理解すれば自己免疫疾患がありえないということも理解できるでしょう。アハハ!
 横道に逸れましたが、それではNK細胞はどうして脳細胞にあるヘルペスを認識しヘルペスを殺すことができるのでしょうか?それはNK細胞が高等免疫に属するものではなくて自然免疫に属する細胞であるからといってもいいのですが、実を言えばMHC-1を認識できるのですがキラーT細胞と逆にMHC-1をもっているすべての細胞に対しては攻撃を仕掛けないのです。ところが脳神経細胞はMHC-1がないのでヘルペスウイルスが侵入したMHC-1のない脳神経細胞を殺すことができるのです。ところが残念なことに脳の中にはそもそも免疫細胞が入ることが難しいのです。近頃の研究では脳細胞の脳細胞性免疫は膠細胞(グリア細胞)の3つの細胞であるミクログリア(小膠細胞)、アストロサイト(星状膠細胞)、デンドログリア(稀突起膠細胞)が末梢の細胞免疫の仕事をしているという脳の免疫の研究は最近始まり出したばかりです。このようなヘルペスと免疫との戦いで症状がでるのは炎症によるものです。実はヘルペスが世界中で世界に残る最も怖い病気であるのは免疫と戦って症状が出るわけではないのです。免疫と戦わなくてこっそりと侵入した脳神経細胞をはじめあらゆる人体の細胞に細胞を殺しながら増えていくという特技があるからです。細胞はもちろん機能が減っていきますから訳の分からない病気が生まれます。免役を上げる漢方薬の煎じ薬とヘルペスウイルスを細胞内に閉じ込めて増えないようする抗ヘルペス剤以外のあらゆる薬はステロイドをはじめすべて免疫を抑えるだけで、その間にヘルペスがどんどん増えているだけですから、喜ぶのはヘルペスだけなのです。万能の薬であるステロイドこそ免疫を減らして世界で冠たる国民健康皆保険が世界でトップのアルツハイマー病の大国にのし上げたのです。アハハ!
 以上を述べたことについての証拠を載せてあげましょう。アルツハイマーの病気の原因は、アミロイドβだと思い込み、アミロイドβを処理する薬を作ろうとして、なんと世界中の超一流の製薬メーカー33社がここ数十年で使ってきた無駄なお金が60兆円なのです。その全てが失敗しているのです。漢方煎じ薬とすでに出来上がっている抗ヘルペス剤を投与すれば、世界中の老人をアルツハイマーから救うことができるのです。残念で残念でたまりません。いや、アルツハイマーだけではないのです。難病と言われる神経変性疾患の全ては予防投与ができ、すでにアルツハイマーになっている人もそれ以上の進行を止めることができるのです。あ〜、あ〜、残念です。


【エーザイ、アルツハイマー薬の治験中止 残り1剤に望み】
2019年9月13 日22時32分、日本経済新聞 電子版
(残りの1剤も必ず失敗します。何故ならば、エーザイの残りの1剤は、アシクロビルよりもはるかに効くソリブジンと似た抗ヘルペス剤ではないからです。)
 エーザイは13日、開発中のアルツハイマー病の治療薬候補の臨床試験(治験)を中止すると発表した。米バイオジェンと共同開発中の経口治療薬「エレンベセスタット」で、製品化前の最終治験に入っていた。エーザイとバイオジェンは今年3月にも別の治療薬候補でも治験中止を発表。アルツハイマー治療薬では残る1つの候補薬に望みをつなぐ。
 アルツハイマーの治療薬では2018年2月に米メルク、同年6月には米イーライ・リリーと英アストラゼネカが、十分な効果を証明できなかったとして治験を中止した。19年2月にはスイスのロシュが最終段階の治験中止を発表するなど世界中で治験の失敗が続いている。
 エレンベセスタットについては、治験データを分析する独立委員会から「治験を継続しても最終的にベネフィットがリスクを上回ることはない」との判断を受けたという。治験の詳細な結果は今後の学会で発表するという。
 エーザイはエレンベセスタットのほかに「BAN2401」という抗体医薬を使った治療薬候補の最終治験を進めている。また19年度中には別の仕組みである「タウ」というたんぱくを標的とした新薬候補の治験がスタートする予定で今後もアルツハイマー病治療薬の開発を続ける考えだ。
 アルツハイマー病を中心とした認知症は高齢化などで患者数が増加しており、50年には世界で1億3000万人を上回るとされる。世界の製薬企業が競って治療薬の開発を進めているが、多くが失敗に終わっている。米国研究製薬工業協会によると00年以来、独バイエルやリリー、メルク、英グラクソ・スミスクラインなど33社が、6000億ドル以上の研究開発費を投じてきたが、そのほとんどが失敗に終わっていると報告する。

今日はここまでです。2019/9/15

 

 Another uncertainty exists because the treated group comprised only those who had severe herpes labialis or severe genital ulcers (as they were selected only if they had made at least three outpatient visits in the year 2000). What proportion these severe cases constituted of those who eventually developed dementia and were HSV1-seropositive and APOE-ε4 carriers, is uncertain, though it is probably very low. Thus, it is unknown if subjects who are HSV1-seropositive and APOE-ε4 carriers, but who are only mildly affected or are asymptomatic, would be as susceptible to treatment. Nonetheless, it seems extremely likely that the results of the Taiwanese studies would apply also to the many AD patients who, although HSV1-seropositve, never previously displayed overt symptoms of the infection.

 別の不確実性が存在するのは、治療グループが重度の口唇ヘルペスまたは重度の性器潰瘍を有する者のみで構成されていたためです(2000年に少なくとも3回外来受診した場合にのみ選択されたため)。これらの重篤な症例うち、最終的には認知症を発症し、かつHSV1血清陽性およびAPOE-ε4キャリアであった患者の割合は不明であるが、おそらく非常に低い。したがって、HSV1血清陽性およびAPOE-ε4キャリアであるが、軽度のHSV-1の影響しか受けないか、または無症候性の被験者が治療に反応するかどうかは不明です。それにもかかわらず、台湾の研究の結果は、HSV1-seropositveであるにもかかわらず、感染症の明白な症状を以前に示したことのない多くのAD患者にも当てはまる可能性が非常に高いようです。

 Despite the uncertainties mentioned above, as well as others such as what future modes and timing of treatment should be used, these epidemiological results represent a very important new step to the problem of understanding and treating those AD cases probably caused by HSV1 (Itzhaki and Lathe, 2018). It is worth stressing though that these data and the preceding evidence for a role of HSV1 in AD, do not preclude a role for bacteria, in particular, Borrelia, Chlamydia pneumoniae, and some oral bacteria, which are probably the microbes most strongly implicated in AD (see review, Miklossy and McGeer, 2016): one or more such microbes might be involved, leading to the disease in the sizeable proportion of AD patients whose illness is not accounted for by HSV1 (in combination with APOE-ε4).

 上記の不確実性はもとより、どのような将来の治療のやり方とその治療を行うタイミングなどのような、他の不確実性にもかかわらず、これらの疫学的結果は、おそらくHSV1によって引き起こされるAD症例の理解と治療の問題への非常に重要な新しい一歩を示しています。(イツザーキとレイズ、2018)。しかしながら、ADにおけるHSV-1の役割に対するこれらのデータと前述の証拠は、細菌、とりわけボレリア、肺炎クラミジアなど、いくつかの口腔細菌の役割を排除するものではないのです。特にADにおそらく最も強く関与している微生物である口腔細菌の役割を排除するものではないのです。(ミクロッシーとマクギアー、2016):1つ、もしくは、もっと多くのこのような微生物が関与している可能性があり、かなりの割合のAD患者の病気を引き起こしており、アルツハイマーはHSV1(APOE-ε4と協力して)によってだけでは説明されないのです。

 ボレリア スピロヘータの一つであるボレリア菌のことです。ボレリア菌はライム病(Lyme disease)は、ノネズミやシカ、野鳥などを保菌動物とし、マダニに媒介されるボレリア Borrelia の感染によって引き起こされる人獣共通感染症の1つです。名前の由来は、アメリカコネチカット州のライム及びオールドライムで1975年に最初に確認されたことにちなみます。世界の流行地域は、北アメリカやヨーロッパ、日本などで夏から初秋にかけ、樹木の多い地域に発生することが多い。日本では北海道や長野県、標高800 m 以上の山岳地域などで発生が見られます。アメリカ合衆国では北東部、特にニューヨーク州周辺で発症例が多く、全米の発症例のうち5分の1がニューヨークで発生しているため、「ニューヨークの風土病」といわれます。ライム関連疾患(LAD)は、感染前は自殺しそうではなかった個人が、自殺傾向および殺人傾向に関連し、激怒や侵入思考など多様な症候群に関連しています。ライム関連疾患は、英語でlyme associated deseaseであり、略語でLADといいます。 侵入思考(Intrusive thought)とは、望まない非自発的な思考、イメージ、不愉快な強迫的なものであって、心を動揺させ、不快感を与え、除去するのが難しいと感じる思考です。LADと自殺リスクの間に因果関係が認められているので、アルツハイマーの症状と関わりがあるので、ルース・イツザーキさんは、アルツハイマーの原因として、ボレリアは排除できないとおっしゃっているのです。

 クラミジア肺炎 クラミジア肺炎(クラミジアはいえん)は、Chlamydophila pneumoniae(肺炎クラミジア)による下気道感染症です。市中肺炎の中では、よく見られるもののひとつです。幼児に多く見られ、乾性咳嗽、発熱、嗄声を主訴とすることが多く、膿性喀痰は見られません。アルツハイマー型認知症患者の9割の脳から、クラミジア・ニューモニエが分離されており、アメリカの研究においてもアルツハイマー病との関連性も示唆されています。脳内に潜伏感染した場合、年齢を経るにしたがって症状が現れる可能性があるので、急性期において確実に抗菌薬による除菌を行った方が良いと言われています。

 口腔細菌 アルツハイマー病と口腔細菌によって引き起こされる歯周病は、脳以外の部位で生じた炎症でありますが、この脳に近い口腔細菌の炎症により脳内のミクログリア(小膠細胞)が活性化し、脳炎症を誘発してアルツハイマー病のリスクを高めるという研究があります。近年になって歯周病とアルツハイマー病に関する疫学的な調査により、健常者と比較して、アルツハイマー病患者では歯周病原細菌に対する抗体価が有意に増加し、アルツハイマー病患者の脳内から、Porphyromonas gingivalis(ポルフィロモナス・ジンジバリス)のリポ多糖(LPS)が検出され、そのLPSによってミクログリアが活性化し,脳炎症を引き起こすこともわかりました。さらに活性化されたミクログリアにより、アミロイドβ(Aβ)の産生と蓄積が起こり、認知機能障害を引き起こすことも報告されました。マウスを使った研究で、P. gingivalis(ポルフィロモナス・ジンジバリス)投与群の認知機能が非投与群と比較して著しく低下しました。 また、マウスの脳を解析したところ、P. gingivalisの経口投与群では非投与群と比較して、マウス脳内のAβ沈着量増加、TNF-α、IL-1β産生量増加、LPS濃度の上昇が見られ、アルツハイマー病の病態が悪化していました。今回得られた研究結果のメカニズムとして、Aβが沈着している脳内にLPSが侵入したことによって、神経細胞やミクログリアへのAβの毒性が増強され、増加したTNF-α、IL-1βやLPSの影響により、Aβの産生量がさらに増加したのではないかと考えられます。このような研究があるので、イツザーキさんは、代表的な口腔細菌であるP. gingivalis(ポルフィロモナス・ジンジバリス)がアルツハイマーの原因として排除できないと書かれたのです。



Recent Data from Other Diseases Relevant to HSV1 and Cognitive Decline and to Anti-viral Treatment

HSV1および認知機能低下と抗ウイルス治療に関連する他の疾患から得られたの最近のデータ

 Three other publications are particularly interesting, even though none deals directly with the issue of HSV1 in brain and AD. The first relates to certain cognitive features and HSV1. A number of studies have shown that HSV1-seropositivity is associated with cognitive dysfunction—particularly in schizophrenic (SZ) patients. Bhatia et al. (2017) investigated temporal changes in various cognitive features over a period of 1–3 years, mean follow-up time 1.93 years, and also the effect of VCV, comparing the changes in HSV1 seropositive and seronegative SZ and control subjects. Emotion Identification and Discrimination (EMOD), spatial memory and spatial ability were investigated in 131 HSV1-seropositive and 95 HSV1-seronegative people, mean ages 35 and 32, respectively. EMOD was defined as ability to discriminate between emotions and is considered an important component of social cognition (Gur et al., 2010).

 脳とADにおけるHSV1の問題を直接扱っているものはありませんが、3つの他の出版物は特に興味深いものです。1つは特定の認知機能とHSV1を結びつけている出版物です。1つ目の出版物に書かれている多くの研究においては、HSV1血清陽性は認知機能障害、特に統合失調症(SZ)患者に関連していることが示されています。2017年にバティアは、1〜3年(平均追跡期間1.93年)にわたるさまざまな認知機能の一時的変化と、認知機能へのVCV(HSV1に対する抗ヘルペス剤のバラシクロビル)の影響も調査し、HSV1血清陽性とHSV1血清陰性のSZ(統合失調症)に対して、SZでない対照被験者の病気(SZ)の変化を比較しました。感情の認識と識別(EMOD)とか、空間記憶とか、空間能力は、それぞれHSV1血清陽性131人(平均年齢35歳)とHSV1血清陰性95人(平均年齢32歳)で調査されました。 EMODは感情を区別する能力として定義されており、社会的認知の重要な要素と考えられています(Gur 、2010年)。

 統合失調症(SZ)統合失調症は、以前は精神分裂症と言われ、遺伝病と考えられていた精神病です。現在は遺伝病ではないということが証明されています。英語で統合失調症は英語でschizophreniaと書き、シゾフレニアと発音し、英語の略語でSZと表記します。統合失調症は、現実とのつながりの喪失(精神病)、幻覚(通常は幻聴)、妄想(誤った強い思い込み)、異常な思考や行動、感情表現の減少、意欲の低下、日常的な役割の遂行(仕事、対人関係、身の周りの管理など)に関する問題を特徴とする精神障害です。 統合失調症は、遺伝的な要因と環境的な要因の双方によって起こると考えられています。イツザーキさんは、統合失調症も遺伝には関わりがなく、ヘルペスが原因であると証明しようとされているのです。

 EMOD 英語でEmotion Identification and Discrimination と書き、感情認識と感情の区別と訳します。略語でEMODと書きます。

 VCV 英語でValaciclovirと書き、略語でVCVと書き、日本語でバラシクロビルと発音します。アシクロビルと同じ働きをします。DNA合成阻害作用がありますが、アシクロビルと違ってバラシクロビル(VCV)やファムシクロビル(FCV)などの抗ウイルス薬は、チミジンキナーゼという酵素によって3リン酸化されてアシクロビル(ACV)やペンシクロビル(PCV)と言った活性体になります。この3リン酸化した部分が、DNAを構成する核酸のうちのデオキシグアノシン3リン酸(dGTP)と構造がよく似ているため、ヘルペスが自分のDNAのコピーを作るときに、dGTPの代わりにACVやPCVが置き換わる(置換)ので、正常なDNAが複製できなくなります。



 SZ subjects had significantly lower scores in all cognitive domains. The HSV1-infected subjects had significantly lower scores than uninfected subjects for the above cognitive features, regardless of SZ diagnosis (p = 0.025, 0.029, 0.046, respectively, and their values for EMOD(Emotion Identification and Discrimination) decreased significantly more rapidly (p = 0.033).

 In the VCV study, 30 subjects were given VCV orally at 1.5 gm twice daily for 16 weeks, and 32 subjects were given placebo, while continuing with standard antipsychotic treatment. The results indicated improvement in EMOD(Emotion Identification and Discrimination) among HSV1 infected persons with SZ, following VCV treatment (p = 0.048, Cohen’s d = 0.43). The authors concluded that HSV1 infection was associated with dysfunction in various cognitive features at study entry in SZ patients and controls, and with greater temporal decline in EMOD(Emotion Identification and Discrimination).

 SZ(統合失調症)被験者は、すべての認知領域で有意に低いスコアを示しました。 HSV1に感染した被験者は、SZ診断に関係なく、上記の認知機能に関して感染していない被験者よりも有意に低いスコアを示しました(それぞれp = 0.025、0.029、0.046、およびEMODの値は著しく急速に減少しました(p = 0.033)。

 VCV(バラシクロビル)研究では、30人の被験者に1.5グラムのVCVを1日に2回16週間経口投与し、32人の被験者にプラセボを投与しながら、標準的な抗精神病薬治療を継続しました。 p= 0.048、Cohenのd = 0.43)。著者は、HSV1感染は、SZ患者およびコントロールの試験登録時のさまざまな認知機能の機能障害と関連しており、EMODの一時的低下が大きいと結論付けました。

 Cohenのd = 0.43 コーエンのdを説明する前に、もう一度、偏差値と標準偏差について復習しましょう。まず偏差値というのは、英語でstandard scoreといいます。ある数値がサンプルの中でどれくらいの位置にいるか、例えば平均なのか、上にいるのか、下にいるのかを表した値です。平均値が50、標準偏差が10となるように標本変数を直したものです。偏差値の標準偏差は10 になるようにしています。したがって、偏差値が2ポイント改善したということは、2÷10=0.2となり、標準偏差の0.2 倍だけ改善したということになります。この「標準偏差の何倍」という値を Cohen(コーエン)の d といいます。例えば、勉強法を変えて、その変えた効果がCohen の d=0.2 だといえば,偏差値が2だけ上がったことになります。偏差値の平均は常に50ですから、この勉強法をした人の偏差値は平均 52 になったのです。偏差値の利用価値が高いのは、サンプルの数値の分布が正規分布に近い状態の時です。それは正規分布する事柄というのは、頭の良さ、背の高さなどの時に偏差値の利用価値が高いのです。標本が正規分布する場合は、40から60の間に約68.3%、30から70の間に約95.4%、20から80の間に約99.73%、10から90の間に約99.9937%、0から100の間に約99.999953%が含まれる事がわかっています。つまり、偏差値60以上(あるいは40以下)は、全体の15.866%で、偏差値70以上(あるいは30以下)は、全体の2.275%で、偏差値80以上(あるいは20以下)は、全体の0.13499%で、偏差値90以上(あるいは10以下)は、全体の0.00315%で、偏差値100以上(あるいは0以下)は、全体の0.00002%となります。例えば、全受験生が100万人いた学力試験で偏差値を求めると、偏差値80以上となる者は、ほぼ1350人となります。(日本の実際の統計では、現在10代で同じ年齢の人口はおおよそ110〜120万人程度で、40代で同じ年齢の人口は180〜200万人程度です)平均値から大きく離れた場合は0から100の間に収まらないが、その割合は非常に低く、約0.000047%、つまり約200万分の1しかない。偏差値の上限値、下限値は元となる標本の分布によって決まるものであり、いかなる実数をもとりうるのです。
 したがって、コーエンのdが0.43ということは、偏差値の平均が50であり、標準偏差が10であるわけですから、4.3÷10=0.43となったのです。つまり、偏差値が4.3ポイント改善したということになるのです。



 Another interesting study investigated fibromyalgia (FM) in relation to HSV1. FM is characterized by chronic widespread pain, fatigue, sleep disruption, and cognitive impairment. Pridgen et al. (2017) treated patients with the antiherpetic famciclovir (FCV), a nucleoside analog, in combination with a Cox-2 inhibitor, celecoxib (combination referred to as IMC-1), in a multicenter trial. Usage of the anti-herpes antiviral agent was based on the hypothesis that the disorder is caused by intermittent reactivation of latent HSV1 because of stress, etc. Celecoxib was used not only because of its direct Cox-2 inhibition but also because it has anti-herpes action. Several herpes viruses, including HSV-1, are known to upregulate COX-2 (Liu et al., 2014), and virally induced upregulation of COX enzymes is important for efficient HSV-1 replication. COX-2 inhibition reduces the severity of primary herpes virus lesions and inhibits reactivation of latent infections (Higaki et al., 2009). FM patients, mainly caucasian and female, age range 18–70 years, were enrolled in a 16-week, double-blinded, placebo-controlled, proof-of-concept trial held in 12 centers. Randomized patients received either IMC-1 or placebo. Fifty-seven patients completed the 16-week course of treatment with IMC-1 and 45 patients received a placebo (mean ages 51 and 48 years, respectively). The outcome was assessed by standard ratings of pain, fatigue and depression at baseline and weeks 6, 12 and 16 of the study.

 別の興味深い研究では、HSV1に関連して線維筋痛症(FM)が調査されました。 FMは、慢性的な広範囲の痛み、疲労、睡眠障害、および認知障害を特徴とします。プリジェンが2017年に行った多施設試験で、ヌクレオシド類似体である抗ヘルペス性ファムシクロビル(FCV)をCox-2阻害剤であるセレコキシブ(IMC-1と呼ばれる組み合わせ)と組み合わせて治療しました。それは抗ヘルペス抗ウイルス薬の使用は、線維筋痛症(FM)による障害がストレスなどによる潜在的なHSV1の断続的な再活性化によって引き起こされるという仮説に基づいていました。セレコキシブが用いられたのは、2つの理由があります。1つは直接的なCOX-2に対する抑制作用があるのみならず、セレコキシブは抗ヘルペス作用を持っているからです。HSV-1を含むいくつかのヘルペスウイルスは、COX-2の効果を高めることが知られており(Liu、2014)、ウイルスによって誘導されるCOX酵素の作用向上が、効率的なHSV-1複製にとって重要であります。COX-2阻害は、原発性ヘルペスウイルス病変の重症度を低下させ、潜伏感染の再活性化を阻害します(Higaki、2009)。主に白人と女性の年齢範囲18〜70歳のFM患者は、12施設で実施された16週間の二重盲検プラセボ対照治験とFMがHSV1によるものだという概念実証実験に入れられました。ランダム化された患者は、IMC-1またはプラセボのいずれかを受けました。 57人の患者(平均年齢は51歳)がIMC-1で16週間の治療を完了し、45人の患者(平均年齢は48歳)がプラセボを投与されました。その結果は、ベースライン時および研究の6、12、16週目の痛み、疲労、うつ病の標準的な評価によって評価されました。

 線維筋痛症(FM)英語でFibro myalgiaと書き, 略語がFMと書きます。 Fibroは線維で myalgiaが筋痛という意味です。線維という言葉は色々ありますが2つの意味で使われています。1つは神経性であり、2つ目は筋肉繊維であります。本当に正しい病名は神経線維筋痛症というべきです。全身に激しい痛みが生じる病気です。その病気の原因は2つあります。筋肉を支配する感覚神経にヘルペスが感染することが前提です。痛みが出る1つ目の原因はNK細胞によって痛覚神経細胞が傷つけられること。2つ目はその痛覚神経細胞がヘルペスが増殖するときに細胞変性を起こし痛みとして脳に伝えらえるためにです。さらに細胞変性が進むと細胞変性死、別名細胞溶解が起こり神経細胞死が生じて神経の電気信号つまり、専門的には活動電位が不可能になり、いつまでもいつまでその傷が残り、いつの間にか一生消えない疼痛として残るのです。さらに多くの患者に筋力と運動能力の著しい低下 がみられるのは、神経が支配する筋肉細胞も細胞溶解で死んでいくからです。疼痛は腱付着部や筋肉、関節などにおよび、体幹や四肢から身体全体に激しい疼痛が広がります。以前は「非関節性リウマチ」「心因性リウマチ」「軟部組織性リウマチ」「結合組織炎」「結合組織炎症候群」など様々な病名がついていたものですが、現在は線維筋痛症と1つにまとめられています。つまり、病名とは信用ならないものだとおわかりでしょうか。病名なんかどうでもいいのです。いずれ、ヘルペスが線維筋痛症の原因であろうと学会で認められる日が来るでしょう。それまで、私は真実を解明するために生涯をささげるつもりです。
 似たような症状を呈するものに、慢性疲労症候群、過敏性腸症候群、化学物質過敏症、シックハウス症候群、顎関節症、間質性膀胱炎、湾岸戦争症候群、複雑性局所疼痛症候群などがあげられますがすべて異なる疾病概念でありますが、原因はヘルペスそのものです。医師が通常行なう血液検査では異常が現れないのは、神経でNK細胞が戦うときは炎症がほとんど出ないからです。CTスキャン、MRIを検査しても異常を発見できないのはミクロの神経細胞のマクロな異常をCTやMRIでは見つけることができないからです。また、この病気の診断は治療診断しかないのです。それは原因であるヘルペスが増えないようにする抗ヘルペス剤投与と免疫を上げて神経の傷を治しかつNK細胞の働きを増やすために漢方煎じ薬を飲むことです。もちろん、私はFMを何人も治しています。医者の仕事は病気を治すことだけです。患者の免役で病気を治させる手伝いをするのが医者の仕事なのです。
 2018年10月の論文では、線維筋痛症31人と健康な人27人をポジトロン断層法(PET) で比較して、脳のグリア細胞の活性化が原因である可能性を示し、疲労感の症状では帯状回の炎症の度合いと一致したという報告がありますが、ヘルペスウイルスが脳の新鋭細胞まではいったことを証明しただけです。これも漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤の予防投与で病気の進行を防ぐことができるのです。
 身体症状である38℃以下の微熱、疲労感、倦怠感、手指のこわばり、手指の腫脹、関節痛、レイノー現象、寝汗、過敏性腸症候群、動悸、乾燥症状、呼吸困難、嚥下障害、間質性膀胱炎様症状、生理不順、月経困難症、体重変動、光線過敏症、寒暖不耐症、顎関節症、低血圧、各種アレルギー症状、僧帽弁逸脱症、かゆみなどはすべてヘルペスが関与しています。この身体症状に対して説明は可能ですが、私の人生が終わりそうですからやめます。
 次に神経症状である四肢のしびれ、手指のふるえ、めまい、耳鳴り、難聴、視力障害などもすべてヘルペスが関与しています。
 精神症状は抑うつ症状、不安感、焦燥感、睡眠障害(過眠、不眠)、集中力低下、注意力低下、健忘、起床時の不快感などですが、これも脳に感染したヘルペスによるものです。とにかく、製薬メーカーは免疫を抑える薬しか作れませんから、医薬業界が反映すればするほど、ヘルペスが極大に増えていくのです。痛みさえなければ患者は病院に行く必要がありません。痛みはすべて神経痛であると過言ではありません。すべての病気は症状をとるために免役を抑える治療を受けるためですから、かつヘルペスウイルスが感染していない人は誰もいませんから、治療を受ける度にヘルペス増えていくのですべての病気にヘルペスが関わっていることはお分かりになるでしょう。骨格筋の激しい痛みが、線維筋痛症の主な症状ですが、「体の中で火薬が爆発するような痛み」「万力で締め付けられるような痛み」「キリで刺されたような痛み」「ガラスの破片が(体の中を)流れるような痛み」などとFMの患者は表現します。また疼痛症状以外に、様々な身体性の症状を伴う。特に共通の症状として睡眠障害が挙げられている。9割の患者で睡眠障害がみられますが、これもヘルペスが睡眠中枢まで伸びていく神経の中にヘルペスが侵入しているからです。睡眠障害の起こり方は、同じ体位で寝ていると自分の体重で疼痛が生じ、中途覚醒するという特徴的なパターンが見られます。抗ヘルペス剤を予防投与しておけば、この睡眠障害も減っていくのです。このような患者も何人も治しました。この病が直接の原因となり死に至ることは無いと言われているが、その全身の痛みは凄まじいもので、自殺する患者もいます。もちろん、ヘルペスとの戦いで死んでいく人もいくらでもいます。熱中症で毎夏600人以上のヘルペスが脳に、さらに延髄にまで増殖した老人が死んでいます。この死亡原因は暑さではなくて、暑さにより免疫が上がって脳の心臓中枢や呼吸中枢の神経の働きがなくなるために死ぬのです。暑さでなくなるなら、高校球児が亡くなるはずでしょう。なぜ、高校球児は熱中症で倒れないのでしょうか。それは脳にいるヘルペスが少ないからです。年を取ればとるほど、自分のステロイドホルモンと医者が出すステロイドホルモンで免疫が減っていくのです。最後はアルツハイマー病で死んでいってしまうのです。残念ですね。
 疼痛の症状は、天候、気温、湿度、様々な環境、五感による刺激、肉体的精神的ストレスで変化します。免疫を落としたあとにリバウンドで痛みが増えるか、免疫を落としている間に神経の細胞変性によって神経の傷が増えるか、免疫を上げることによって症状が増えるかなどによって症状の度合いが様々に変わります。しばしば疼痛箇所が移動するは、ヘルペスと戦う場所が変わるからです。痛みが途切れる事は無い患者はそれこそ全身の神経にヘルペスが感染しているからです。症状には個人差が大きく、軽度なら仕事を続けられる場合もあるが、重度の場合はガンの末期患者と同レベルの疼痛といわれ、日常生活に支障をきたし、自力での生活はほぼ困難です。症状が重くなると髪やつめに触っただけで痛みが走り、意識がもうろうとなり寝たきりになります。通常の日常生活(食事・買い物・入浴・着替え・歩行・寝返り等)、呼吸や嚥下すら困難になります。
 五感の症状は、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感が著しく過敏になることもあります。そのため僅かな音や光、軽い接触にも痛みを感じるようになります。化学物質やアルコール不耐性になり、アレルギー症状は悪化することもあります。灼熱感や冷感、悪寒、穿痛感(刺されるようなチクチクする痛み)、乱切痛、アロディニアなどの知覚異常が見られることがあります。アロディニア(allodynia)とは、通常では疼痛をもたらさない微小刺激が、すべて強い疼痛として認識される感覚異常のことです。異痛症とも呼ばれます。多くの患者に筋力と運動能力の著しい低下、筋肉の激しい疲労、筋肉の痙攣、行動力の低下、関節の痛みと腫れ、重度では自力で補助なしには立ち上がれないし起き上がれない、以前歩けた距離が歩けなくなるなどの症状がでます。強直性脊椎炎や血清反応陰性脊椎関節炎の患者が合併症としてみられます。言い換えると、合併症ではなくて強直性はヘルペスによる症状に過ぎないのです。血清反応陰性脊椎関節にCRPや血沈などの炎症反応である血清反応が陰性であるのは、脊椎関節の骨膜の神経に侵入したヘルペスウイルスが神経細胞を細胞性変性を起こすので、決して炎症で起こるわけではないからです。
 痛み以外の身体症状はFMS(Fibro myalgia Syndrome) の患者の90%以上が慢性的な疲労感があります。病気の原因はヘルペスでありますが、同じ慢性的な疲労を感じる慢性疲労症候群があります。慢性疲労症候群は英語でChronic Fatigue Syndrome と書き、略してCFSと書きます。6番目のヘルペスで強い疲労が長期間(一般的に6ヶ月以上)継続する病気です。全身性労作不耐性疾患といわれる英語でSystemic exertion intolerance diseaseで縮めてSEIDがありますが、これもヘルペスが原因であります。CFSの主な症状は身体的かつ精神的両方における激しい疲労であります。運動や精神活動後によって疲労は強くなり、休息や睡眠によってなかなか回復しません。不眠や過眠やはっきりした夢を見やすいことがあります。疲労の程度は、何とか働ける程度から、寝返りもうてないほど重症の患者もいます。
 精神神経症状 睡眠障害と並んでうつ状態の症例が多い。FMS患者のおおよそ30%が大うつ病とも診断される。うつ病もヘルぺスで起こることがわかるでしょう。人間関係のストレスの集積、離婚や近親者との死別などが、疼痛発症のトリガーになるのです。精神科領域の病気は精神、つまり心、つまり脳の病気ですからすべてヘルペスが原因であるということがお分かりになるでしょう。さらにむずむず脚症候群も70%以上のの患者でみられます。
 むずむず脚症候群は英語でrest less legs syndrome、略してRLSとなり、 レス トレス レッグス症候群となり、下肢静止不能症候群 も呼ばれ、じっと座ったり横になったりすると、主に脚(人によっては脚だけではなく腰や背中、腕や手に症状が現れる場合もあります。)にむずむずする、ぴりぴりする、かゆみ、痛みなどの強い不快感が現れる症状です。特に夕方から夜間にかけて症状があらわれるケースが多く、睡眠障害の原因にもなりやすい病気です。また日常の座ったままやじっとした姿勢の活動を阻害されるため放置していると日常生活に大きな影響を及ぼします。この結果、副次的症状として昼間の疲労感を引き起こします。自覚症状としてはじっとした姿勢や横になったりしていると主に下肢の部分に(人によっては、脚のみならず腰から背中やまた腕や手など全身にまで現れる)「むずむずする」とか「じっとしていられない」とか「痒い」だけでなく、「ピンでなぞられているような」とか「針で刺すような」とか「火照るような」とか「蟻やミミズなどの虫が這っているような」などの異様な感覚が現われ、時には「振動」のような感覚まで感じたりする場合もあります。また「激しい痛み」を感じるなどさまざまです。この苦しさは「脚の中に手を突っ込んでかき回したいぐらい苦しい」と表現する患者さんもいて、特有の辛さがあります。
 鑑別疾患は鑑別の意味がないのです。なぜならば、ほとんどすべてがヘルペスが原因でただし病気の症状が異なるだけであるので、病名の鑑別診断であって病気の鑑別診断ではないからです。アハハ!本来は鑑別診断というは病気を鑑別するだけであることを知っておいてください。1)関節リウマチ、2)全身性エリテマトーデス(SLE)、3)変形性関節症、4)強直性脊椎炎(AS)、5)リウマチ性多発筋痛症(PMR)、6)甲状腺機能低下症、および7)他の内分泌疾患、8)代謝異常に起因する筋肉炎(代謝性ミオパチー)
 治療法 免疫を上げる漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤を服用すれば予防投与でき、症状が消えると同時に進行がみられません。
 ナチュラルキラー細胞は英語でnatural killer cellと書き、縮めてNK細胞とかきます。自然免疫の主要因子として働く細胞傷害性リンパ球の1種であり、特に腫瘍細胞やヘルペスウイルス感染細胞の除去に重要であります。細胞を殺すのにT細胞とは異なり事前に感作させておく(敵を殺しに認識させておく)必要がないということから、生まれつき(natural)の細胞傷害性細胞(killer cell)という意味で名付けられましたが、本来ならばkillerは殺しのと殺傷とかに訳されるべきなのですが穏便に細胞傷害性と訳されています。形態的特徴から大形顆粒リンパ球と呼ばれることもあります。NK細胞は、通常ヒトではCD16(FcγRIII)とCD56という表面マーカーは発現しています。NK細胞にはCD16+CD56+、CD16-CD56+、CD16+CD56-の3種類の亜集団があります。CD16+CD56+細胞は通常のNK細胞です。CD16-CD56+細胞は少ないのですが、腫瘍細胞やヘルペスウイルス感染細胞を殺傷するパーフォリン等の蛋白の量が少なく、したがって殺傷能力の低い細胞ですが、癌細胞などに対してはがんに際しては増加します。活性化したNK細胞が有する機能上重要なタンパク質(CD16やNKG2D)を発現しており、さまざまながん細胞に対して細胞傷害活性を示します。NK細胞はがん細胞やヘルペスウイルス細胞に合わなくても活性化した細胞傷害性リンパ球は大きなに特徴的な形態をしており、さらに小胞体に富む細胞質や大量の顆粒などを持っており、新たなタンパク質合成をほとんどせず、MHC-1がないので細胞とぺプチンがむずびつく必要がないので細胞のそのままで細胞傷害性を示すので、迅速に腫瘍細胞やヘルペスウイルス感染性細胞を殺傷できます。
 その後NK細胞について詳しい研究がなされました。その研究によって、NK細胞は生まれながらに何十種類ものKAR(Killer Activation Receptor)やKIR(Killer Inhibitory Receptors) と呼ばれるセンサー群をもち、これらを組み合わせて使うことで癌やヘルペスウイルス感染細胞を認識していることがわかりました。KAR(Killer Activation Receptor)が優位になると細胞を殺せという命令が強くなります。何故ならばActivation というのは殺す活動をせよという意味ですからKARという名前がつきました。一方、KIR(Killer Inhibitory Receptors) が優位になると殺すなという命令が強くなります。なぜならばInhibitory は抑制的な、つまり殺す活動を抑制しなさいという意味ですからKIRという名前がつきました。MHCクラスIを認識し攻撃や抑制の信号を受けて核にまで発生するセンサーは存在しているのですが、それはいくつも種類があるKIRの内の一つに過ぎず、さらにMHCクラスIに反応するKIRをもたないNK細胞も多く存在することがわかりました。さらに、MHCクラスIに反応して抑制信号を発するKIRを持つNK細胞もみつけられ、逆に多種大量のKARが発現することもあり、これらが発する活性攻撃信号がKIRの発する攻撃抑制信号を圧倒するため、標的細胞がMHCクラスIをもっていても、相手ががん細胞であれば攻撃することができることもわかりました。なぜこんなにNK細胞の活性化機構が複雑なのでしょうか?それはNK細胞は強い細胞傷害能があり、また自己を攻撃する可能性があり、その結果それこそ自己免疫疾患にならないためにその活動は厳密に制御されているのです。今述べたようにNK細胞は様々な形の活性化シグナルを受けなければならないのですが、最も重要なシグナルはKAR(Killer Activation Receptor) センサーからの信号強度が強いほど、相手が、がん細胞である可能性が高く、KIR(Killer Inhibitory Receptors) センサーからの信号強度が強いほど、相手が、正常細胞である可能性が高いと認識されます。KARのセンサーが強くなるとKARのレセプター分子の細胞質側にある活性化モティーフといわれるITAMsと結びつきます。一方、KIRのセンサーが強くなるとKIRのレセプター分子の細胞質側にある活性化モティーフといわれる ITIMsと結びつきます。ITAMsは英語でimmuno receptor tyrosine-based activation motifと書き、日本語で免疫受容活性化チロシンモチーフと訳します。次にITIMs は英語でimmuno receptor tyrosine-based inhibition motifと書き、日本語で免疫受容抑制性チロシンモチーフと訳します。免疫受容体活性化チロシンモチーフ(ITAM)の役割は感染を受けた組織や損傷を受けた組織の細胞死を促す役割を担います。ITIMの働きは自己タンパク質に由来するペプチドに結合するクラスI主要組織適合抗原複合体(MHC-1)を認識することによってNK細胞が攻撃しすぎないように抑止作用を示し健全な組織の細胞溶解を防ぐことです。ここでいう細胞溶解というのはアポトーシスアポトーシスのことです。アポトーシスは自殺であって炎症による細胞死ではないので周りの細胞には迷惑がかからないのです。残念ながら人間の自殺はこれ以上他人に迷惑をかけるのは他にないぐらいですね。アハハ!
 NK細胞の活性化にはサイトカインであるIFNαとIFNβが必須です。IFNαとかIFNベータはヘルペスウイルス感染が起こったときに周りの細胞にウイルスが侵入してきたよと警告しかつ実際ウイルスが侵入するとそのウイルスを排除する働きもあるのです。人間の免疫ほど社会性のある素晴らしいシステムはこの世にないのです。このシステムを壊そうとしているのは医学研究部であります。残念ですね。さらにIFNαとIFNβはNK細胞の活性化に絶対必要であるのです。というのは、ウイルス感染細胞から放出されるため、NK細胞にとってはヘルペスウイルスの病原体の存在を示すシグナルとなります。病原体が侵入するときの活性化因子であるIL-2やIFNγもNK細胞を活性化することができます。しかしながら、IL-2やIFNγはどんな病原体入ってきても活性化するのですがIFNαとIFNβはウイルスが侵入したときに活性化する特異的なサイトカインであります。
 Fc受容体はマクロファージもNK細胞も持っています。Fc受容体というのは抗体のFc部位と結びつき、NK細胞が抗体のFc受容体と結びつくとNK細胞が活性化します。活性化したNK細胞は、抗体と結びついた病原体や癌細胞などを標的にした抗体依存性細胞傷害(ADCC)を行います。ADCCは英語でAntibody-dependent cellular cytotoxicityであり、日本語で抗体依存性細胞傷害 と訳します。
 自然免疫のNK細胞がIFNαやIFNβさらにIL-2やIFNγなどのサイトカインにすばやく応答することで、高等免疫の抗原特異的な細胞傷害性T細胞が獲得免疫応答により生じるまでの間、ウイルス感染やがん細胞の増殖をコントロールするのに役立っています。
 NK細胞の細胞傷害機構について説明しましょう。NK細胞の細胞質の顆粒には、パーフォリンやグランザイムなどのタンパク質が含まれており、これが細胞傷害活性の中心的な役割を担います。まずパーフォリンは傷害する細胞のごく近くで放出され、細胞膜に孔を開けてグランザイムが細胞内に入れるようにします。グランザイムはセリンプロテアーゼであり、様々な細胞質にあるたんぱくを分解することができ、標的細胞の細胞質でアポトーシスを誘導します。免疫学においてアポトーシスと細胞溶解と細胞傷害とネクローシス(細胞壊死)の区別は極めて重要です。なぜならばウイルスに感染した細胞は溶解するとウイルス粒子が放出されてしまいますが、アポトーシスならば内部のウイルスも破壊することができるからです。さらに細胞傷害性傷害死というのはネクローシス(細胞壊死)とアポトーシス(自殺死)が含まれます。有害物質や物理作用の影響を受けた細胞も、ネクローシス(壊死)やアポトーシスにより細胞死に至ることがあります。ネクローシス(細胞壊死)では多くの場合、細胞は膨張し、細胞膜が破壊して内容物が外に出る(細胞溶解死)ことがあります。これを細胞溶解死といいます。皆さんは耳にしたことがあるとおもいますがヘルペスウイルスは自分が感染した細胞の中にで増殖を繰り返して利用しつくした細胞から次の細胞に感染することを細胞溶解感染といいますね。つまり、利用つくされた感染細胞は溶解して形がなくなりますが、その分ヘルペスが増えるだけ増えつくしたということです。一方、アポトーシスでは細胞質の収縮、核の凝縮、DNAの分解などが起こります。さらにアポトーシスの過程の途中で二次的なネクローシスが起こることもあります。アポトーシス(自殺死)では、細胞もウイルスももろとも殺すことができるのです。
 医学は1つ1つの医学専門用語の概念の定義が極めて難しいので素人が理解するのは無理だと思いますが、私自身の医学の真実を拡大充実するために勉強しているだけです。この真実を臨床に応用したいために勉強しています。74歳のクソガキじじいですが。アハハ!
 cyto‐toxicity まずcytoは細胞という意味でtoxicityは毒性という意味です。したがって日本語訳は細胞毒性となります。ADCC(Antibody-dependent cellular cytotoxicity)の最後のcytotoxicity が細胞毒性という意味ですね。細胞に対して死、もしくは機能障害や増殖阻害をもたらす作用です。別名、細胞傷害性ともいいます。ただし「細胞毒性」は外来物質による傷害の意味に用いることが多いのですが、一方人体を守るために人体が作る免疫系のタンパクやタンパクである補体系やタンパクであるサイトカインによる作用に対しても普通「細胞傷害性」の言葉を使います。この場合の細胞傷害性という言葉も英語でも同じCyto‐toxicityを用います。細胞毒性の結果、細胞を形作る物質や構造の破壊、細胞の生存に必須な活動である呼吸、代謝、DNA複製、転写、翻訳等ができなくなり、正常な細胞周期が阻害され、細胞内シグナル伝達も不可能になったりするのです。

 ファムシクロビル(FCV)帯状疱疹治療薬です。

 Cox-2阻害剤NSAIDsに分類されますが、他の薬に比べてCOX-2選択性が高いことからCOX-2選択的阻害薬といわれます。COX-2のCOXは英語でcyclooxygenaseの略でシクロオキシゲナーゼと読み、関節リウマチ、変形性関節症の消炎や鎮痛に用いられます。NSAIDsというは、英語でNon-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs と書き、日本語では非ステロイド性抗炎症薬 と訳します。NSAIDsの主な効果は、炎症がある局所におけるプロスタグランジン(prostaglandin;PG)の産生阻害です。NSAIDsは、アラキドン酸カスケードにおいて、シクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害し、プロスタグランジン(PG)やトロンボキサンA2(TXA2)を抑制することで、鎮痛や抗炎症などの薬理作用を発揮します。COX はプロスタグランジンの合成酵素です。特徴的な5員環構造とヒドロペルオキシ基をもつプロスタグランジンGを合成し、さらにプロスタグランジンヒドロペルオキシダーゼ活性によりプロスタグランジンHを産生します。COXには二つのアイソザイム、構成型(常在型)のCOX-1と誘導型のCOX-2が存在します。COX-2は通常は細胞内にはほとんど存在せず、炎症部位でさまざまな炎症細胞に著明に発現誘導されます。COX-2はサイトカイン、増殖因子、ホルモン、発癌プロモーターなどの刺激により、線維芽細胞、血管内皮細胞、マクロファージ、滑膜細胞などにNF-κBやAP-1転写因子の活性化や、種々のMAPキナーゼのリン酸化を介して急激に大量に発現誘導され(だからCOX-2は誘導型ともいいます)、炎症に関与するPGE‐2やPGI‐2などが産生されます。一方、COX-2誘導抑制因子としてはグルココルチコイド(ステロイドホルモン)のデキサメタゾンなどがあります。COX-1はほとんど全ての細胞に常に存在する構成型(だからCOX-1は常在型ともいいます)の酵素であり、胃粘膜保護、腎機能維持、血小板機能維持など生体保護に働くPGを合成します。COX-1阻害薬による副作用として胃腸障害が有名です。一方、COX-2選択性阻害薬はこの胃腸障害という副作用の無い鎮痛薬として汎用されていますが、あらたに心血管系副作用が問題となっています。

 IMC-1英語でInnovative Med Concepts-1と書き、日本語は革新的な医学の概念という意味です。そのIMC-1はバイオテクノロジー企業の名前であると同時に新しい線維筋痛症に対する処方名でもあります。 IMC-1は、帯状疱疹ヘルペスウイルス(VZV)のヌクレオシド類似体である抗ウイルス剤のファムシクロビル(FCV)と抗ヘルペス作用を持っているCOX-2の阻害剤であるセレコキシブの合剤をも意味します。IMC-1という合剤は慢性的に組織内に住んでいる潜在性のヘルペスウイルスを抑制して増やさないように設計された新しい作用機序を持っています。セレコキシブは、ユニークな抗ウイルス活性も持つCOX-2阻害剤であります。潜在性ヘルペスウイルスを抑制すると、線維筋痛症関連の症状が大幅に改善される可能性があります。すでに述べたように、線維筋痛症の症状は、疲労、頭痛、睡眠障害、気分の変化、集中力の欠如といった他の症状とともに、広範囲にわたる慢性疼痛を伴う衰弱性障害です。世界中の推定3-6%の人々が、この病気に苦しんでいます。米国では約1,000万人、世界中では2億2000万人です。この病気の原因はまさにヘルペスウイルスであるのになぜ抗ヘルペス剤を使わないのでしょうか?残念です。

 Proof of Concept 日本語で概念実証という意味ですが、具体的には仮定の考えを実証するという意味です。ある考え(仮定)を実現するための実現可能性を調べるために実験を行うことです。



 The data showed a significant decrease in FM-related pain in IMC-1-treated patients compared with those given the placebo. The safety and tolerability profile for IMC-1 were encouraging. The authors commented that the two drugs when used in combination, might have acted additively and/or synergistically, thereby increasing the efficacy. Previous investigators using them separately had found that in contrast neither drug alone was efficacious in the treatment of FM. They concluded that their results supported the hypothesis that herpes virus infections may contribute to this syndrome.

 データは、プラセボを投与した患者と比較して、IMC-1(抗ウイルス剤のファムシクロビル(FCV)と抗ヘルペス作用を持っているCOX-2の阻害剤であるセレコキシブの合剤の併用)治療患者のFM(線維筋痛症)に関連する疼痛の有意な減少を示しました。IMC-1の安全性と忍容性の分析結果は心強いものでした。著者らは、2つの薬物(FCVとセレコキシブ)を組み合わせて使用​​した場合、相加的および、かつまたは相乗的に作用し、それにより有効性が増加した可能性があるとコメントしました。それらを別々に使用した以前の研究者は、対照的に、どちらの薬剤もFMの治療に効果的ではないことを見つけていました。IMC-1治療を行った彼らは、ヘルペスウイルス感染がこのFM症候群の一因であるという仮説を彼らの治療の結果が支持したと結論付けました。

 忍容性英語でTolerability と書き、認容性とも書きます。薬を患者に投与した際に現れる副作用の程度を示したものです。医薬品には多少の差はあっても「副作用はある」との考え方が前提となって用いられる用語です。 抗ガン剤などの安全性を示すために用いられ、副作用が比較的軽く、患者が耐えられる程度のものであれば「忍容性(認容性)が高い(良い)薬」と表表現します。反対に副作用が非常に重い場合は「忍容性(認容性)が低い(悪い)薬」と表現します。忍容性が低い薬物の場合、その薬物が持つ有効性が非常に高いケースを除き、医薬品には向かない薬物だと判断されます。



 The third article concerns FM and dementia, pursued by Taiwanese investigators again using the country’s insurance data, the rationale being that inflammation-related diseases or other pain disorders, such as headaches, have been shown to be associated with increased risk of dementia. Tzeng et al. (2018b) investigated 41,612 subjects with FM diagnosed between January 1, and December 31, 2000, and 124,836 controls without FM, matched for age, sex and index year. All subjects were aged 50 years or over. Patients were selected on the basis of having made at least three outpatient visits within the 1-year study period for FM or other co-morbidity. The risk of developing dementia during the 10-year follow-up period to December 31, 2010, was investigated. The results showed that FM was associated with increased risk of all types of dementia: 1,704 of the 41,612 FM patients (21.23 per 1,000 person-years) developed dementia, compared with 4,419 of the 124,836 controls (18.94 per 1,000 person-years). After adjustment for sex, age, etc. the hazard ratio was calculated to be 2.77 (95% CI: 2.61–2.95, P < 0.001). For the individual types of dementia, the risk for AD was 3.35-fold, for non-vascular dementia 3.14-fold (a group which, they acknowledge, might have included some wrongly diagnosed AD patients), and for vascular dementia 2.72-fold.

 3番目の記事は、FMと認知症に関するもので、台湾の研究者が国の保険データを再度、利用して追求しました。その理由は、炎症関連疾患または頭痛などの他の痛み障害が認知症のリスク増加に関連していることが示されているからです(ツェン、2018)。2000年1月1日から12月31日の間にFMと診断された41,612人の被験者と、年齢、性別、指数年(基準の年)が一致したFMのない124,836人の対照を調査しました。すべての被験者は50歳以上でした。患者は、FMまたはその他の併存疾患について1年間の研究期間内に少なくとも3回外来通院したことに基づいて選ばれました。 2010年12月31日までの10年間の追跡期間中に認知症を発症するリスクを調査しました。その結果、FMはすべてのタイプの認知症のリスク増加と関連していることが示されました。FM患者41,612人のうち1,704人(1,000人年あたり21.23)が認知症を発症し、対照者124,836人のうち4,419人(1,000人年あたり18.94)でした。性別、年齢などの調整後、ハザード比は2.77と計算されました(95%CI:2.61–2.95、P <0.001)。個々のタイプの認知症の場合、ADのリスクは3.35倍、非血管性認知症の場合は3.14倍(誤って診断されたAD患者を含む可能性のあるグループ)、および血管性認知症のリスクは2.72倍でした。

 Tzeng et al. (2018) described several possible limitations, and therefore concluded that the findings suggest association of FM with dementia, rather than causation, and that a longer follow-up period would help to clarify the long-term risks. However, in view of the study by Pridgen et al. (2017) suggesting that herpes virus infections may contribute to FM, the linking factor—and probable causative agent—is HSV1.

 ツェンは、2018年、自分の研究にいくつかの可能性のある限界について詳しく説明し、したがって、調査結果はFMとHSV1とが因果関係があるというよりもむしろ認知症との関連を示唆しており、より長い期間追跡をすれば、FMに対してヘルペスが長期的なリスクになることを明らかにするのに役立つと結論付けました。しかし、2017年のプリジェンらによる研究を考慮して、FMを起こす因子は、言い換えるとFMの原因因子はおそらくヘルペスウイルスであるということを示唆しています。

今日はここまでです。2019/09/16



HSV1 Infection of Mice
マウスのHSV1感染について

 Although there is increasing evidence in humans that long term HSV latency correlates with increased risk of neurodegenerative disease, few animal studies have focused on correlating long term HSV infection in the CNS with functional cognitive/behavioral endpoints. Beers et al. (1995) published the first report providing evidence that spatial memory deficits were associated with HSV infection in Lewis rats that had recovered from encephalitis; this study was performed relatively soon after recovery from primary infection and long-term effects were not evaluated. An ongoing study is investigating whether long term-HSV latency results in measurable differences in cognitive performance in human-APOE-ε4 targeted knock-in transgenic mice (huApoE4; Sawtell et al., 2018). In two independent studies, two groups of mock infected and two groups of HSV-1 17syn + infected (via the ocular route) huApoE4 mice were utilized. Mice were monitored for overall health status, including weight, during the entire study. With the exception of minor blepharitis during acute stage of infection, no differences in overall health status between mock and HSV-1 infected groups were observed. Signs of encephalitis were not observed during acute infection and mortality from viral infection did not occur. HSV latency in the trigeminal ganglia and throughout the CNS was demonstrated at 40 days post infection by real-time qPCR. At 12 months post infection, groups of mice (n ≥ 16/group) were evaluated in a number of tests including the Morris Water Maize (MWM) which tests hippocampus-dependent spatial learning and memory. Striking and significant differences in both studies between HSV infected and mock infected groups were observed in the MWM, suggesting alteration in hippocampal function. Examination of hippocampal region revealed an ~8-fold increase in focal Aβ deposits. The investigators conclude that these behavioral studies draw a solid link between long term HSV latent infection and cognitive impairment in the context of the huApoE4 allele.

 長期HSV潜伏期は神経変性疾患のリスク増加と相関するという証拠が人においては増えていますが、CNS(Central Nervous System、中枢神経系)での長期HSV感染と機能的に認知機能が最後にどうなるかとか、かつ最終的に機能的な行動などがどうなるかの関係づけに焦点を当てた動物研究はほとんどありません。Beers らが1995年に空間記憶障害が脳炎から回復したルイスラットのHSV感染と関連しているという証拠を提供する最初の報告書を発表しました;この研究は一次感染からの回復後比較的早く実施され、長期的な影響は評価されませんでした。進行中の研究は、長期のHSV潜伏がヒトAPOE-ε4を標的とするノックイントランスジェニックマウスの認知能力に測定可能な差をもたらすかどうかを調査しています(huApoE4; Sawtell et al。、2018)。 2つの独立した研究では、2グループの模擬感染および2グループのHSV-1 17syn +感染(眼経路経由)huApoE4マウスを使用しました。マウスは、研究全体を通して、体重を含む全体的な健康状態について監視されました。感染の急性期における軽度の眼ar炎を除き、モックとHSV-1感染群の全体的な健康状態に違いは見られませんでした。急性感染時には脳炎の徴候は観察されず、ウイルス感染による死亡は発生しませんでした。三叉神経節および中枢神経系全体のHSV潜時は、リアルタイムqPCRにより感染後40日で実証されました。感染後12か月で、マウスのグループ(n≥16 /グループ)は、海馬依存の空間学習と記憶をテストするMorris Water Maize(MWM)を含む多くのテストで評価されました。 HSV感染群と模擬感染群の両方の研究で顕著な顕著な違いがMWMで観察され、海馬機能の変化が示唆されました。海馬領域の検査により、限局性Aβ沈着の約8倍の増加が明らかになりました。調査官は、これらの行動研究が、huApoE4対立遺伝子の文脈において、長期HSV潜在感染と認知障害との間に強固なリンクを描いていると結論付けています。

 Lewis rats アメリカのペンシルベニア大学のキャンパス内にある Wistar研究所がWistar系ラットを均衡交配して作ったKing Albinoと言われた実験用ラットです。Wistar研究所がつくったのでWistar系のラットに由来します。人口的関節炎や人為的臓器移植や各種実験的疾患モデルに数多く使われています。Wistar研究所はがん、心臓血管疾患、自己免疫疾患、感染症などの疾患の原因や治療法を発見してきたことで知られています。もちろん、自己免疫疾患は存在しない病気ですから、?が付く研究所ですが。



Links Among Epilepsy and AD, APOE, HHV6, HSV1 and Herpes Simplex Encephalitis (HSE)
てんかんとAD、APOE、HHV6、HSV1および単純ヘルペス脳炎(HSE)間の関連について


 Increasing numbers of publications are linking epilepsy and AD in showing that seizure-like activity in the brain is associated with some of the cognitive decline seen in AD patients, and that seizures are more common in AD than in the general population. Also, the risk factors, APOE-ε4, HSV1 or HHV6 are increasingly implicated in both disorders. The three latter factors are discussed below.

 ますます多くの出版物が、てんかんとADを結びつけており、脳の発作様活動がAD患者に見られる認知機能低下のいくつかと関連しており、発作は一般集団よりもADでより一般的であることを示しています。 また、危険因子であるAPOE-ε4、HSV1またはHHV6は、てんかんとADの両方の障害にますます関係しています。 後者の3つの要因について以下で説明します。

epilepsyてんかん(癲癇)私たちの体をつくっている細胞にはすべて電気的流れがありますが、大脳の神経細胞(ニューロン)も、規則正しいリズムでお互いの調和を保ちながら電気的に活動しています。てんかん発作はこの穏やかなリズムを持った活動が突然壊れて、激しい電気的な乱れ(ニューロンの過剰な放電)が生じることによっておきます。このため、てんかん発作はよく脳の電気的嵐にたとえられます。この電気的嵐は、脳波検査によっててんかん性異常波としてとらえることができます。てんかんのある人は、100人に一人の割合でいると言われていますので、日本全国にはおおよそ100万人がてんかんだと推定されています。さらに一生の間に1回あるいは数回だけしか発作をおこさないようなてんかん周辺群も含めますと、その数はおおよそ人口の5%にもなると言われています。


 ニューロン(神経細胞)の構造図と日本語訳を掲示します。 Dendrites=樹状突起、Rough ER (Nissl body)=粗面小胞体(ニッスル小体)、Polyribosomes=ポリリボソーム、Ribosomes=リボソーム、Golgi apparatus=ゴルジ体、Nucleus=細胞核、Nucleolus=核小体、Membrane=膜、Microtubule=微小管、Mitochondrion=ミトコンドリア、Smooth ER=滑面小胞体、Synapse (Axodendritic synapse)=軸索樹状突起間接合部、シナプスは日本語でもシナプスと訳されています。Microtubule Neurofibrils=微小管ニューロフィラメント、Neurotransmitter=神経伝達物質、Receptor=受容体、Synaptic vesicles=シナプス小胞、Synaptic cleft=シナプス間隙、Axon terminal=軸索末端、Node of Ranvier =ランヴィエの絞輪 、Myelin Sheath (Schwann cell)=ミエリン鞘(シュワン細胞)、Axon hillock=軸索小丘(別名、軸索起始部=axon initial segment)、Schwann cell nucleus =シュワン細胞の細胞核、Microfilament=マイクロフィラメント、Axon=軸索

 てんかんの原因は、さまざまであります。原因が分からないてんかんもありますが、次のとおり大きく2つに分けられます。さて、この文章で問題なのは、てんかん発作は激しい電気的な乱れ(ニューロンの過剰な放電)が生じることによっておきるのですが、どうして突然に電気的な乱れ(ニューロンの過剰な放電が起こるのかについてです。
 結論から言いますと、ヘルペスウイルスが原因です。神経を生涯支配するのはヘルペスウイルスなのです。このヘルペスウイルスが、神経の3大中枢である大脳、小脳、脊髄の神経細胞に入り込むと、ヘルペスウイルスは増殖するために侵入した神経細胞が作り出すエネルギーや栄養素を利用しながら増え続け、神経細胞を徐々に変性させ、最後は細胞変性死させ、つまり細胞溶解死をもたらして、どんどん次々と神経細胞が欠落していきます。しかも中枢神経の細胞は、再生がほとんど不可能であるので、どんどん減っていきます。そうすると神経はすべからく神経同士のコミュニケーションは、感動電位の伝導、つまり、神経から神経へとシナプスへ電気信号を伝え合う機能が失われていきます。その結果、神経の機能がどんどん異常をきたすことになります。あらゆる種類の神経変性疾患が出現するのです。もちろん神経細胞はシュワン細胞という細胞によって電気もれができないように絶縁体となる髄鞘によって取り囲まれています。ところがヘルペスは中枢の脳神経細胞に直接感染するのみならず、絶縁体の役割をしているシュワン細胞にも感染することができます。髄鞘を形成するシュワン細胞もヘルペスによって細胞変性を起こし、最後は細胞溶解死を起こすことになる過程で電気信号の電気が漏電や隣の神経細胞に感電が起こります。その漏電と感電の度合いによって、てんかんや痙攣などの様々な突破的な過剰な漏電により感電した近傍の神経細胞にも電気が伝わり、異常な神経興奮が見られることになります。これがてんかんに見られる発作の症状として出現するのです。
 それではてんかん(癲癇)の発作症状にどんなものがあるのでしょうか?
 てんかん発作は大きく2つに分類できます。発作のはじまりにおいて一気に脳全体が興奮する全般発作と脳の一部分から興奮がはじまる部分発作の2つに大きく分けられます。1つ目の全般発作は、強直(きょうちょく)間代(かんたい)発作と欠神(けっしん)発作とミオクロニー発作の3つに分けられます。
 まず、1つ目の強直間代発作というのは、強直というのは関節の動きや筋肉がこわばることです。 間代(かんたい)というのは、英語でclonusと書き、クローヌスと発音します。間代性痙攣というのは、筋肉が急激に収縮と弛緩が交互に反復する状態です。間代性痙攣は間代性clonic痙攣とよぶことがあります。中枢神経性障害においてしばしば起こります。 クローヌスが見られる場合は、脳から出ていく上位運動ニューロン障害があり、錐体路障害があります。 錐体路とは、主として大脳の運動野からおこり脊髄の運動神経細胞に電気信号を送る神経線維束です。
 てんかん発作と聞いて思い浮かべるのがこの全般発作です。意識をなくし、手足をつっぱらせた後、ガクガクさせる全身けいれん発作です。口から泡をふき、眼は白目をむきます。つっぱり(強直)やガクガク(間代)は通常、数分でおさまります。一時的に呼吸が止まり、顔色が悪くなることもありますが、けいれんがおさまれば回復しますので心配はいりません。舌をかむことや尿失禁がみられることもあります。発作後にはもうろう状態がみられたり、眠ってしまったりすることが多いです。
 2つ目の欠神(けっしん)発作は、英語でabsence epilepsy と書き、意識欠損を伴う発作です。子供に多い発作で、大人になってから発症することはまれです。ボーっとなり、今までしていた動作を止めて、呼びかけても応答がなくなる発作です。つまり、意識欠損が5~15秒ほど続き、再び元の動作に戻ります。短い発作では周囲の人が気づかないこともあります。学校の授業中に起きると、単に不真面目な児童と誤解されることもあります。
 3つ目のミオクロニー発作は、ミオクロニー発作はきわめて短い(2 分の1秒以下の)筋の収縮によって起きる発作です。手足、体、顔などの筋肉が一瞬ピクッとなる発作です。発作により物を落としたり、転んだりします。一瞬なので意識の障害があるかどうかは分かりません。思春期に発症する若年ミオクロニーてんかんという病気では、朝起きてすぐに起きる手のミオクロニー発作が特徴的です。朝方、コップや物を落とすことで気付かれます。
 次に全般発作に対して部分発作があります。この部分発作は1つ目は単純部分発作であり、2つ目は複雑部分発作であり、3つ目は二次性全般化発作に分けられます。
 1つ目の単純部分発作は、意識が保たれる発作です。片方の手足や顔のつっぱりや手足の筋肉のけいれんやしびれがみられます。さらに幻視(実際にはないものが見えたり)、幻聴(実際に音がないのに聴こえたり)、上腹部からのこみ上げ感やなつかしい感じが突然したり、訳もなく怖い感じやさみしい感じにおそわれたりする発作です。この単純部分発作は統合失調症に似ているでしょう?なぜならばてんかんも統合失調症も脳に感染したヘルペスがどこの脳の細胞で戦ったり、脳の神経細胞が溶解感染して神経細胞が死んでしまったかの違いだけであるからです。統合失調症は遺伝子病ではなく、ヘルペスが原因なのです。
 2つ目の複雑部分発作は、意識がなくなる発作で、大人のてんかんで最も頻度が高い発作です。年寄りにみられるてんかんではこの発作が約半数を占めます。欠神発作(意識がなくなる発作)と同様、ボーっとなり、今まで行っていた動作を止めて、呼びかけても応答がなくなる発作です。持続は欠神発作(意識がなくなる発作)より長く、数十秒~数分間です。口をモグモグやクチャクチャさせたり、手足をモゾモゾ動かしたり、片方の手を不自然な格好につっぱらせたりする動きがみられることもあります。
 3つ目の二次性全般化発作は、上で説明した単純部分発作、複雑部分発作に引き続き、二次性に意識をなくしたり、手足をつっぱらせた後、最後はガクガクさせる全身けいれんに至る発作です。最終的には全般発作の強直間代発作と全く同じ症状がみられるので、区別するのが難しい場合もあります。治療薬の選択において両者の区別は重要です。
 以上、けいれん発作が症状によってどのように分類できるかについて説明しました。ちなみにけいれん発作は英語でconvulsive seizureとか来ます。 convulsiveは痙攣のという意味で、seizureは発作という意味です。以上に述べたてんかんの発作を根本は以上な電気信号が神経の情報を伝えるのに関わりのない他の神経に感電してしまうと、様々な脳の病気が発生してしまうのです。これが結論なのです。この結論も世界中の脳学者が誰も気づいていないのです。この真実を解明するために、私はイツザーキさんが見つけたアルツハイマーや精神分類症や線維筋痛症やてんかんの原因はヘルペスであるという英文を翻訳しながらさらに詳しく説明し続けているのです。結局、こういう病気が起こるのは何回も述べているようにヘルペスウイルスが長い時間をかけて脳の細胞に感染すると増殖して次の細胞へとどんどん感染し続けようとします。ところがヘルペスウイルスのみならず、そもそもウイルスというのは自身で増殖することができせん。なぜならばヘルペスウイルスはミトコンドリアがないのでエネルギー通貨であるATPを作ることができません。かつ生きるために最低必要限のタンパクや脂質や炭水化物を作ることはできますが、新しいウイルスを作って増えようとするときに生きるときの何倍ものエネルギーと栄養素を生きた細胞から奪い取ってしまうのです。何百匹も増えてしまうとさすが生きた人間の細胞も自分自身を支えることさえできなくなり細胞変性を起こし、最後は溶解感染によって死に絶えてしまうのです。これを繰り返すものですから抜け殻になった細胞はなくなってしまい、残骸だけが残ってしまうのです。この残骸をDAMPというのです。アルツハイマーの脳でみられる細胞の残骸の代表がアミロイドベータ(Aβ)であり、筋萎縮性硬化症(ALS)でみられる残骸の代表はTDP‐43であります。細胞変性症により神経細胞が溶解してしまうと単に電気信号が伝えられないのみならず、正常な神経細胞自身がどんどん減っていくので脳も脊髄もどんどん委縮してしまうのです。
 さてここでさらに神経の情報伝達に用いられる電気信号について勉強するためには、電気とは何か、電線とは何かについて勉強すればより深く良く神経細胞と電気信号を理解できるようになります。そのためにはまず電気の性質について勉強し直していきましょう。日常生活における電気の必要性は、電気エネルギーを発電所から家庭に送ることです。一方、人体における神経伝達の手段として使われている電気信号の役割は、神経細胞同士が情報を伝え合うために使われているのです。まず日常生活にエネルギーとして用いられる電気がどのように家庭まで送られるかを勉強してみましょう。勉強すればするほど、送電というシステムと電気信号の伝達というのは、非常によく似ているということがお分かりになるでしょう。送電のシステムと神経の電気信号の伝達のシステムについて、まず電力を送電する仕組みを勉強しましょう。そのあとでどのように痙攣やてんかんが起こるのかを勉強しましょう。送電は医学とは関係ないと思われがちですが、電気の性質とはまさに人体における電気信号と同質のものであるのです。言い換えると、神経は送電の仕組みをまるで盗み取ったようなシステムであることもお分かりになるでしょう。
 まず、送電の時に電圧で電流を流そうとします。単位はボルト(V)です。一方、神経に電気を流そうとするのは活動電位です。活動電位の単位はミリボルト(mV)です。それでは、活動電位とは何か勉強しましょう。

 活動電位 英語でaction potentialと書きます。potentialは電位という意味ですね。細胞が外部から刺激されて細胞膜に生じる一過性の膜電位の変化であります。上の絵のA,Bの図の薄い色は細胞の二重膜を示しています。その上に濃いRC回路は、細胞膜が電気回路であるRC回路が同じであるということを示すために細胞の二重膜とRC回路が重ねて描かれているのです。
 電気回路の電位と電位差 電気回路においては、電位とは、基準点に対してその点が電気的にどのくらい高いか(または低いか)を表わす量です。電位また、「ある点の電位」と「ある点の電位」の差(2つの電位の差)を電位差といい、電位差は「電圧」ともいいます。電位差電位も電位差も、単位はV(ボルト)です。 Rは抵抗器です。細胞の膜(二重膜)はこのRC回路が連続してつながっていると考えて下さい。このイオンチャネルと脂質膜の関係を示しています。活動電位は、主としてナトリウムイオン、カリウムイオンが、細胞内外の濃度差に従い、イオンチャネルを通じて受動的拡散を起こすことにより起きるものです。上の図のA,BのInは細胞内でありナトリウムイオン(Na+)が細胞膜に流入し、BのOutは細胞外でありカリウムイオン(K+)が流出していきます。
 活動電位は様々な種類の細胞から生み出されるが、最も広範には神経系に於いて、神経細胞同士や、神経細胞から筋肉や腺などの他の体組織に情報を伝達するために使われます。とりわけ、神経細胞の軸索の典型的な活動電位についてさらに詳しく考えていきましょう。細胞の内と外の間では、電位差が常に存在しています。なぜでしょうか?これは細胞内外で電荷をもっているイオンの分布と、これらイオンに対する細胞膜の透過性(特定のイオンの通しやすさ)から生まれるのです。電荷とは何でしょう?物体が帯びている電気の量のことです。すべての電気現象の根本となるもので、神経や筋肉の活動電位の電位はまざに電気現象なのであります。いうまでもなく電荷には正(+)と負(-)の二種があります。電荷を持つイオンの分布が細胞内外で異なるため、活性化していない、つまり外部から刺激を受けていない静止状態の細胞では通常、細胞外と比べて細胞内の電位がマイナスとなっているのです。活動電位とは、この細胞の外と内との電位差がなんらかの刺激によって一時的に逆転する現象なのです。活動電位はスパイクやインパルスともよばれます。また、活動電位に達することを「発火」と称することもあります。まさにてんかんは活動電位の脳神経細胞膜の異常発火が生じているだけです。てんかんが起こる現象の見えない原因はまさにこのような異常発火が神経細胞に起こっているのです。異常発火の度合いや、どの脳神経細胞で起こっているかによっててんかんの病気の分類がされているだけなのです。しかもこの異常発火を起こすのはヘルペスであることを証明したいのです。活動電位における負から正への電位の変化に要する時間は短く、数ミリ秒です。どんな細胞の活動電位にも順に脱分極相、再分極相があり、多くの場合過分極相の段階もあります。心臓の拍動を制御しているペースメーカー細胞といわれるような心臓において特別な機能を持っている細胞では、中間電圧のプラトー相は下降相に先行し活動電位持続時間を数百ミリ秒延長します。不整脈などが起こるのは心臓の洞房結節にある細胞がヘルペスによって異常になったからです。なぜならば心臓のペースメーカー細胞は心臓の洞房結節に存在する細胞でまるで神経細胞に似て電気刺激(活動電位)が発生し,その活動電位が心臓の各部位に伝わることで収縮や弛緩運動を繰り返します。洞房結節細胞での振動周期の異常は,頻脈などの深刻な不整脈を引き起こします。後ほど詳しく説明します。神経に関係ある病気の原因は神経に感染したというよりも活動電位が発生するすべての細胞に感染するヘルペス以外に考えようがないからです。

 活動電位は細胞膜上の一ヶ所に留まらず、どんどん電気信号を伝えるために膜上を進んでいきます。これを伝導といいます。脊髄から脚の筋肉までシグナルを伝える坐骨神経の軸索のように長距離(1m)と太さも一番太い軸索を進むこともあります。足の痛みはこの長い坐骨神経の神経細胞や坐骨神経に支配される数多くの筋肉細胞に感染したヘルペスによるものです。ここで坐骨神経について勉強しましょう。坐骨神経は、坐骨を通り、おしりの筋肉の梨状筋(りじょうきん)を通り抜け両足に向かう人体で最も長い軸索をもった末梢神経のひとつです。末梢神経は脳と脊髄からなる中枢神経と体の各部を結びつける電気の伝導路で3つの神経から構成されています。1)運動神経は脳から指令を送り、体の各部位を動かす神経、2)知覚神経は痛みや温度などの感覚を、皮膚、筋肉、関節を介して中枢に伝える神経、3)自律神経は意志とは無関係に、内臓、血管、腺などの機能を調整する神経の3つからなっています。この長い坐骨神経は、途中で総腓骨神経(そうひこつしんけい)と、脛骨神経 (けいひこつしんけい)の2つに分かれ腰椎から足の指まで伸びています。その為、ヘルペスウイルスがこの坐骨神経に感染すると、この神経の通り道でもある、おしりから下肢にかけて痛みが引き起こされるのです。外部に傷がない部位で痛みがでるのはすべて神経細胞に入り込んだヘルペスによる神経傷害性神経痛です。目で見て傷があるときの痛みは侵害受容体性疼痛です。ヘルペスによる神経傷害性神経痛と外部から受けた侵害受容体性疼痛のメカニズムは全く異なることを知っておいて下さい。もっと具体的にいうとヘルペスによる痛みは痛み止めやステロイドでは絶対に効かないのです。なぜならば、ヘルペスによる痛みは炎症によって起こる訳ではないからです。
 それでは、活動電位はどのように発生するのでしょうか?活動電位の発生には、まず活動電位に左右される電荷をもったNa+イオンが出入りする通路(チャネル)の存在が不可欠です。この活動電位依存性のNa+チャネルが存在しない細胞や、さらに細胞上のNa+チャネルが存在しない部位(多くの神経細胞の樹状突起など)においては、活動電位は発生しません。なお、Na+チャネルの代わりに(やはり電位依存性の)Ca2+チャネルを利用して、Ca2+電流による活動電位を発生させる場合もあります。細胞膜を横切るカルシウムイオン (Ca2+) 流入経路として、異なる活性化機構により開口するカルシウムチャネルが知られています。 それらの中でも膜電位の脱分極によって開口する電位依存性カルシウムチャネル(Voltage-dependent calcium channel, VDCC) は神経細胞や筋細胞などの興奮性細胞において、様々な分子と相互作用することにより神経伝達物質放出、筋収縮、遺伝子発現などに利用されています。神経細胞以外では、心臓の調律を担っている洞房結節(心臓ペースメーカー)の細胞があります。繰り返し膜電位はどうして起こるのでしょうか?を定義しましょう。細胞内と細胞外に存在するイオンの濃度差がある限りはイオンは電荷を持っているので、内外のイオンバランスの差が、内外の電気的ポテンシャル(電位)の差をもたらします。つまり、イオンの分布差そのものが、細胞内外に電位の差をもたらすということになります。このイオン分布の差による細胞内外の電位差を、膜電位と呼ぶのです。具体的に考えてみましょう。仮に膜外に100個の1価の陽イオンがあり、膜内に40個の1価の陽イオンがあるという状況を想定します。この場合、膜外は膜内に対して、イオン60個分のプラスの電位差を持っているといえます(逆に、膜内は膜外に比べ、イオン60個分マイナスの電位差があるといえます)。このように、膜電位とは膜内外の陰陽両イオンの電荷の総和で決定されます。現実には膜内外に存在するイオンは一種類ではなく、またイオン種によって価数も違うため、計算は容易ではありません。また、電荷バランスが崩れた領域は、膜の近傍の2~3nmのところのみです。したがって、大部分の電荷は膜表面付近に集中します。
 膜電位が必要な理由の1つとして、細胞内外に大きな電位の差を作っておいた場合に、その電位の差を利用した非常に早い情報伝達が、例えば神経細胞の軸索を通じて次の神経細胞に素早く伝わります。これはイオンによる電位差による電気エネルギーという概念を、ダムによる水位による水位差エネルギーによって得られる水力発電と置き換えて考えてください。つまり、電位差(水位差)を一気にイオンチャネル(水門)を開くことによって力を解き放つと、大きく、かつすばやい駆動力を生み出すことができるです。
 膜電位(静止膜電位)は、筋線維、神経線維ともに約 -90mV(内側に陰性)で分極とよばれる状態にありますが、刺激が加わるとNa+イオンが細胞内に流入して静止膜電位は+に転じていきます。これを脱分極といいいます。閾値(約 -50mV)以下の刺激では膜電位は徐々に+に転じていきますが、閾値を越えると全か無かの法則にしたがって、膜の透過性が急速に高まり、Na+イオンが急激に細胞内に流入します。そして一気に膜電位は +20mV前後に高まり、活動電位(興奮)が発生します。脱分極の後は、膜電位をもとの -90mVに戻すために、Na+イオンではなくてK+イオンが細胞外に流出し再分極が生じます。静止膜電位(膜電位)について詳しく書きましょう。膜電位とは神経細胞の内外で生じている電位差です。これは、内外で作られるイオンの分布の差です。 また、このイオンはタンパク質などの作用によって、内外を常に移動していますが、電荷はある条件の膜電位の時は見かけ上安定し一定です。この安定し電位 を、静止膜電位と呼びます。

 どうして静止膜電位は約-70mVなのなのでしょう?刺激がない時の神経細胞の内側と外側でイオンの量の分布に差があります。両側にカリウムイオン(赤)とナトリウムイオン(青)が存在します。上の 図のように内側はカリウムイオン(K+)が多く、外側はナトリウムイオン(Na+)が多いのです。この時、それぞれのイオンは濃度の高い方から低い方に細胞膜を通して移動させようとします。 その通る道をそれぞれ、カリウムチャネル(赤矢印)・ナトリウムチャネル(青矢印)と呼びます。

 上図でまずカリウムがカリウムチャネル(カリウムの通路)を行き来する動きを例に挙げて説明しましょう。K+が内側から外側に移動しようとする時、元々外側にいるK+とカリウムチャネルの出口で電気的反発力により反発します。 これは、+と+が衝突するためですね。その影響で、最終的に外側は少し+になり、内側が少し-になります。 この時に両側で生じる電位差が、約-70mVであります。

 以上に述べてきたことから、外側に移動しすぎたK+を内側に戻す(内側に移動しすぎたNa+を外側に戻す) ナトリウム・カリウムポンプ(上図)というタンパク質があり、それが静止膜電位を作っているのです。 このNa・Kポンプを働かすためには隠れたエネルギーがいるのです。また、ナトリウムチャネルは普段は閉じているため、Na+はあまり内側に移動しませんが、神経細胞に刺激が 入ってきた場合にナトリウムチャネルを開き電気信号を作るため、Na+を外側に移動させる作業はナトリウム・カリウムポンプにより常に行われています。
 下の図に載せたRC回路は膜伝導とまったく似ていますからわかりやすいRC回路について説明しましょう。RC circuitは、抵抗器とコンデンサで構成され、電圧または電流で駆動される電気回路です。1つの抵抗器(R)と1つのコンデンサ(C)から構成されるので、RC回路とよばれます。

 A. 薄い灰色の二重膜の図の上に描かれた単純なRC回路は、このイオンチャネルと脂質膜の関係を示しています。
 B. 薄い灰色の二重膜の図の上により入念な連続的な回路を描くことによって、青色のNa+チャネル、緑色のK+チャネルを含む膜のモデルを示しています。

 一番右のRC回路の絵は簡略化した電気回路モデルであり、生体膜における活動電位の伝達の仕組みのモデルです。Rは抵抗器であり、Cはコンデンサであります。イオンチャネルを持つ細胞膜をRC回路とみなすことでより細胞膜の活動電位を深く理解できる回路モデルです。Bの図のRC回路において、青色のNa+イオンチャネル、緑色のK+イオンチャネルは抵抗です。絶縁体である脂質膜はコンデンサーです。電圧によって抵抗が変わる電位依存性イオンチャネルは可変抵抗であります。細胞の二重膜間におけるNa+とK+の濃度差は電源(電池)とみなせます。また、軸索方向への神経伝達を妨げる要因も抵抗の1つとして考えられます。活動電位の伝達はいくつかのRC回路をつないだものとみなせます。それぞれのRC回路は膜上のある小さい区域を表現しています。


 ニューロン(神経細胞)の構造図と日本語訳を掲示します。 Dendrites=樹状突起、Rough ER (Nissl body)=粗面小胞体(ニッスル小体)、Polyribosomes=ポリリボソーム、Ribosomes=リボソーム、Golgi apparatus=ゴルジ体、Nucleus=細胞核、Nucleolus=核小体、Membrane=膜、Microtubule=微小管、Mitochondrion=ミトコンドリア、Smooth ER=滑面小胞体、Synapse (Axodendritic synapse)=軸索樹状突起間接合部、シナプスは日本語でもシナプスと訳されています。Microtubule Neurofibrils=微小管ニューロフィラメント、Neurotransmitter=神経伝達物質、Receptor=受容体、Synaptic vesicles=シナプス小胞、Synaptic cleft=シナプス間隙、Axon terminal=軸索末端、Node of Ranvier =ランヴィエの絞輪 、Myelin Sheath (Schwann cell)=ミエリン鞘(シュワン細胞)、Axon hillock=軸索小丘(別名、軸索起始部=axon initial segment)、Schwann cell nucleus =シュワン細胞の細胞核、Microfilament=マイクロフィラメント、Axon=軸索

 その理由を上の脳神経細胞の絵図を見ながら詳しく説明していきましょう。まずヘルペスは脳の神経細胞に侵入する方法は2つあります。
 まずてんかんには2種類あります。1つは症候性てんかんであり、特発性てんかんであります。1つ目の症候性てんかんは明確に原因がわかっているてんかんです。それは脳に何らかの障害や傷があることによって起こるてんかんです。例えば、生まれたときの仮死状態や低酸素、脳炎、髄膜炎、脳出血、脳梗塞、脳外傷などで神経細胞が傷つけられるときに生じるてんかんです。それでは、神経細胞が傷つけられたときにどのように過剰な放電が生じ、かつ隣の神経に感電が起こり様々な症状が起こるのでしょうか?放電とは何でしょうか?感電とは何でしょうか?電気信号とは、発電所から家庭に電力を送ることと同じ仕組みです。ただ、シグナルを送るかエネルギーを送るかの違いだけです。それでは、電線と神経とは非常によく似ています。電線は伝導体である銅線と絶縁体である合成樹脂のポリ塩化ビニル(PVC)で出来ています。同じ様に神経は伝導体である神経線維と絶縁体である髄鞘のシュワン細胞で出来ています。電線の成り立ちを理解できれば神経の成り立ちもよく理解できますので、まず電線から勉強していきましょう。

 電線は一般に、導体が絶縁体である保護被覆に覆われています。導体電線の中の銅のことで、正式には電気伝導体といいます。絶縁体というものは電気あるいは熱を通しにくい性質を持つ物質の総称ですが、電線においては合成樹脂を押出し成型して被覆したものを指します。
   
 上の図の左に電線の模型図を、右の図が神経の模型図が描かれています。非常に似ていると思いません?なぜこのように両者とも絶縁体が多いのでしょうか?電線の場合は漏電とショート(短絡)を防ぐためであり、神経も神経線維という導体から漏電とショートを起こさないためなのです。神経の絶縁体から電気が漏れ出ると痙攣やてんかんや不整脈や心臓病や筋肉の萎縮などの様々な病気が生まれるのです。
 漏電とショートは違います。漏電(ろうでん)は英語でan electric leakと書き、絶縁体の絶縁が破れたり、外的要因により導体間が電気的に接続されたりして目的の電気回路以外に電流が流れます。感電、火災、電力の損失などの原因となります。回路上の2点間が直結される短絡とは異なります。神経に漏電が起こるのは髄鞘(ミエリン鞘)を形成しているシュワン細胞がヘルペスウイルスに感染されてキラーT細胞で殺されるか、ヘルペスウイルスが増殖した後、神経細胞溶解が起こって神経細胞線維(軸索)から電気が漏れて、てんかんや痙攣が起こるのです。人体には無限の神経細胞があり、無限のシュワン細胞が存在しているのでヘルペスウイルス感染によってあらゆる神経に関する病気が生じるのも当然なのです。この世に原因が不明である病気とか、自分の免役で自分の体を攻撃する自己免疫疾患などありようがないのです。原因不明の病気や自己免疫疾患のほとんどが世界中のだれ一人口にしないヘルペスによる病気なのです。それを今、私は脳の疾患、とりわけ細胞変性疾患、他のあらゆる神経疾患といわれる病気はヘルペスであると証明するためにADがヘルペスであると証明したルース・イツザアーキ博士の論文を翻訳する中でこんなに詳しく根掘り葉掘り皆さんにわかるように色々説明しているのです。電線に漏電が起こったとき、ブレーカーが漏電や過電流が生じれば自然に電線の電気の流れを遮断するために作動してくれますね。配線用遮断器(はいせんようしゃだんき)、別名ノーヒューズブレーカーとよびます。ノーヒューズブレーカーとはヒューズがないブレーカーのことです。ノーヒューズブレーカーとは過負荷(過抵抗)や短絡などの要因の電気回路に異常な過電流が流れたときに電路を開放し、一次側からの電源供給を遮断することにより負荷回路や電線を損傷から保護するために用いる過電流遮断器の一種です。もう一つの漏電遮断器(ろうでんしゃだんき)別名、漏電ブレーカーとよばれる漏電による漏れ電流を検出して回路を自動的に遮断する機能をもつ遮断器であるブレーカーがあります。通常の配線用遮断器が過負荷や短絡による過電流から回路を保護しているのに対し、漏電遮断器は地絡(ちらく)による感電を防止する目的で回路に設けられますが、殆どの製品では過電流遮断機能も付いています。地絡(ちらく)とは、絶縁不良のために大地に流れてしまう電流のことです。 地絡(ちらく)は回路が設計とは違う経路で成り立ちます。抵抗差が大きいために大きな電流が流れてしまう短絡(ショート)という現象のうち、地面に対して放電してしまうことを地絡(ちらく)というのです。残念ながら、脳の神経細胞には電線のブレーカーのようなものが存在しないので、脳の中で漏電や短絡(ショート)が起こり、その結果脳の中に漏れる電気の量に応じて様々な脳の症状が出てしまうのです。
 一方、漏電に対してショート(短絡)とは、コードに施された絶縁がはがれるなどして、配線同士が抵抗なしに接してしまうことをいいます。ショート(短絡)という名前は、本来は隣接していない電線同士が交わることで、もともとの回路を通らず、電流が近道をしてしまうので短絡というのです。ショート(短絡)が起こると多くの場合、火花が散ります。抵抗がほぼないぶん、たくさんの電流が一度に流れるのです。このショート(短絡)が脳の神経細胞に起これば異常な電流が大量に上に述べたような機序により、てんかんのような異常な病気が起こるのです。まさにヘルペスウイルスによって絶縁体である脳のシュワン細胞が殺されたり剥がれたりすると、あちこちでショート(短絡)が起こり、痙攣やてんかんの大発作が起こるのです。ショート(短絡)は電線にしろ脳神経や脊髄神経に起こってしまうと極めて危険な状態になることもあるのです。このような漏電やショート(短絡)は単に脳神経や脊髄神経に起こるだけではありません。心臓や筋肉の神経に生じればどうなるでしょうか?それについては後で詳しく書きます。免疫を抑えるとヘルペスが増殖し、あらゆる末梢神経である様々な自律神経、運動神経、感覚神経などにも原因不明の神経疾患が生まれるのです。電線の場合は、ショートによる事故を防ぐために使用されるのが、ヒューズと呼ばれるものですが、脳神経にはそのようなショートを防ぐヒューズを取り付けることができないのです。漏電やショートに気づいたら、すぐに電源を切り、使わずに業者などに持っていく必要がありますが、人体の神経に生じれば病気になる以外に手がないのです。しかし、1つだけ手があります。予防投与として信頼のできる抗ヘルペス剤を症状に応じて服用すればよいのです。
   
 上の図に中枢神経細胞と下の図に末梢神経細胞を比較できるように並べましょう。中枢および末梢神経系の多くの神経線維を覆っている髄鞘(ミエリン鞘)は,軸索による神経インパルスの伝達を加速します。髄鞘(ミエリン鞘)を障害するヘルペス性疾患では神経伝達が阻害され,その症状は,神経系のいずれかの部分の障害を反映します。左の中枢神経系の乏突起膠細胞(オリゴデンドロサイト)により形成される髄鞘(ミエリン鞘)は,末梢神経系でシュワン細胞より形成されるものと化学的,免疫学的に異なっています。これは極めて大切なことです。中枢神経のニューロンと末梢神経ニューロンでは基本的な構造は同じですが、髄鞘(ミエリン鞘)を形成する細胞が違うのです。中枢神経のニューロンはオリゴデンドログリアで出来ており、一方末梢神経のニューロンはシュワン細胞で出来ていることです。この違いが中枢のミエリンと末梢のミエリンの成分が違うので化学的,免疫学的な髄鞘(ミエリン)の違いを生み出しているのです。したがって,髄鞘(ミエリン鞘)がヘルペスウイルスによって障害される疾患には,主に末梢神経を侵すもの(例,ギラン・バレー症候群,慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー,その他の末梢性多発神経障害)と,主に中枢神経系を侵すものがある(中枢神経系の脱髄が生じる疾患)。中枢神経系においては,脳,脊髄,および視神経が最もよく障害されます。脱髄はすべてヘルペスウイルスによるものです。原発性脱髄疾患では,原因は不明であると言われたり,自己免疫疾患といわれますが、正に原因不明の病気も自己免疫疾患も上に述べた機序によりすべてほとんどがヘルペスです。脱髄は複数の領域が同時に,または連続的に侵されます。これはヘルペスは1つの細胞の髄鞘を作っているシュワン細胞があちこちでヘルペス感染によってシュワン細胞がキラーT細胞やNK細胞によってアポトーシスしてしまうからです。しばしば再髄鞘化が生じ,神経機能の修復,再生,および完全な回復が得られます。まさに神経細胞自身がアポトーシスしてしまうと神経細胞の回復はほとんど不可能ですが、神経細胞でないシュワン細胞で成り立っている髄鞘は回復は可能です。しかしながら,広範なミエリン消失に続いて,つまり神経細胞の軸索が変性したり、さらに神経細胞体変性が起こってしますと神経細胞自身が死に絶えてしまうので再生が不可能になり,いずれも不可逆的な状況になります。以上、まとめると脳・神経系の主な病気は大きく18種類に分類できます。
1)脳出血、2)脳梗塞、3)中枢神経系の感染症(細菌、真菌、寄生虫、ヘルペスを除くウイルス)、4)神経細胞性腫瘍、5)神経膠腫、6)神経鞘腫、7)髄膜腫meningioma、8)脳・脊髄の発生異常、9)パーキンソン病(PD)、10)筋萎縮性側索硬化症(ALS)、11)アルツハイマー病、12)レビー小体型認知症、13)進行性核上性麻痺、14)大脳皮質基底核変性症、15)ピック病、16)前頭側頭型認知症、17)多発性硬化症、18)筋肉の病気
 1)から8)までの病気以外、つまり9)から17)までの病気はすべてヘルペスが原因であると考えています。なぜならば、1)から2)までは脳血管の病気であり、3)は中枢神経のヘルペスを除く感染症であり、4)から7)までは神経細胞以外の脳の腫瘍であります。8)は中枢神経の発生異常による脳の病気です。後の9)から18)の病気のほとんどはすべてヘルペスによる脳神経細胞の細胞変性による細胞溶解で細胞が欠落してしまうためです。その根拠は上で十分すぎるほど説明しました。ちなみに1)から2)までの脳血管の障害により血流が脳細胞に行かないために生じた神経細胞壊死により細胞が欠落してしまうためですから、結果はヘルペスの細胞溶解死と同じ症状が出てしまうのです。
 ちなみに、私は33年間保険診療で松本医院を開業していましたが、その医院は私の息子の松本有史が継ぎました。74歳の私こと松本仁幸は、引退すればよかったのですが、原因不明だと言われている病気のほとんどがヘルペスと関わりがあるということを知っているので、このような病気を治したいためには、どうしても抗ヘルペス剤を予防投与で使わざるを得ないのですが、保険では使えないので、今年の5月7日に自費診療専門の松本漢方クリニックを古巣の松本医院のすぐ近くに開業し、主な仕事は抗ヘルペス剤を自費で出すことができるようになりました。実は、松本漢方クリニックは表の看板であって、本当の看板は松本ヘルペス(アシクロビル)クリニックであるということを知っておいてください。今私が知っている病気のほとんどがヘルペスが関わっているので、抗ヘルペス剤を保険で使いたかったのですが、アシクロビルの予防投与は保険では許されないので、自費にならざるを得なかったのです。現在、原因不明と言われている病気や、リウマチを代表とする自己免疫疾患は全てヘルペスが関わっているので、このような難病といわれる病気をどうしても治したので、松本漢方クリニックを開院したことをご理解ください。このような難病を治すには、その難病の成り立ちを完全に理解する必要があるので、このような膨大なサイトを作り、公開しているのです。もちろんこのような難病を治した手記も数多くあるのですが、その手記を公開することは、新たにできた医療の広告の関する法律によりだせなくなったことが残念でたまりません。抗ヘルペス剤が保険適用になる日まで、果たして私は生き残れるでしょうか?わかりません。
 この世で一番価値のある仕事は、なんだと思われますか?人間の苦痛をなくすことです。人間の一番大きな苦痛は一生治らないと言われる病気ですね。その病気を治すことが最高の生きがいであります。ただ単に、残りの人生を安逸に過ごすことは、私にとっては全く意味がありません。やはり16歳から悩み続けた自分の病気が若年性の言わば認知症と診断ができ、治療ができ、かつ74歳でも頭脳が明晰であり続けたのも、自分が医者になったからです。漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤を服用して、こんなに元気になりました。世界中の人々は長生きするばかりですが、残念ながらヘルペスウイルスによるアルツハイマーで不健康な老人が増えるばかりです。このルース・イツザーキさんの「アルツハイマーはヘルペスである」という論文を翻訳しながら、遠回りしながら詳しく解説を加えているのも、ヘルペスが原因である世界中の全ての病気を死ぬまで治し続けたいために、このように日々、努力しています。私の長すぎる難しすぎるサイトを読んでもらって感謝しています。医学に関する真実が広がることによって病気は自分の免疫でしか治せないということを知ってもらいたいのです。私には余生は必要ありません。私の余生は世界中の病気を患者さん自身の免疫に治させるために残されているのです。難病のすべての原因はヘルペスですから、予防投与としての抗ヘルペス剤と免疫を上げる漢方煎じ薬で免疫をヘルプして治したいのです。皆さんから生きがいをいただくために生き続けます。

今日はここまでです。2019/09/24

 以前、心筋細胞について詳しく説明すると約束しました。今、やります。  心臓の仕事は、血液を全身に循環させるポンプです。実質のポンプは心室で、心室筋が収縮することによって心室の容積を小さくしていき勢いよく血液を肺・全身に送り出します。心房は心室の補助ポンプで、今度は心室が拡張している間に全身・肺から受け取った血液を心室に送り込まれるのです。このように実際にポンプとして働く心筋を、作業心筋または固有心筋とよびます。これに対して、効率よいポンプ機能を維持するために、心臓の収縮を管理・調整するための心筋を特殊心筋、または刺激伝導系といいます。心臓は、心筋細胞が電気刺激を受けて神経細胞と同じく脱分極すると心臓は収縮します。そのきっかけとなる電気信号を規則正しい間隔で発生させる仕事をしているのが洞結節です。英語でsinus nodeと書き、略してSN書き、発音はサイナスノードです。別名、洞房結節ともいいます。sinus は洞であり nodeは結節という意味です。心筋細胞は刺激がないと脱分極できませんが、洞結節細胞はまさに特殊で、自分勝手に自発的に脱分極した後、再分極して心臓は拡大します。再び脱分極しまた再分極するというサイクルは規則正しく、周期的に繰り返され、心臓の収縮拡大のリズムを死ぬまで作り続けます。
 神経細胞は細胞に刺激が入って、その刺激が電気信号として脳へ伝えられますが、神経細胞は外からの刺激がないと電気信号が送られません。ところが心臓の電気信号は外からの刺激(興奮)がなくても心臓全体の心筋に規則正しく生まれつき伝えることができるのです。刺激伝導系(しげきでんどうけい)とは、洞房結節(洞結節)で発生した心拍のリズムをあたかも神経のように心臓全体の心筋に伝え、有効な拍動を行わせるための生まれつきの構造です。これを興奮伝導系(こうふんでんどうけい)とか刺激伝導系とも呼ぶのですが、興奮も刺激もないのに興奮伝導系とか刺激伝導系というのは少し違和感がありますね。とにかく、心臓の刺激伝導系を構成する細胞は刺激がなくても興奮できるので特殊心筋と呼ばれるのです。一方、心房や心室の壁を構成する他の心筋細胞を固有心筋といいます。
 固有心筋も特殊心筋も外部からの刺激を受けなくとも特有のペースで興奮を繰り返すのです。その自動的興奮のリズムは、洞房結節のペースメーカー細胞が作るペースは一分間に70~80回で最も速いので、洞房結節が心臓全体の興奮の自然のペースメーカーの役割を果たすことになるのです。洞房結節が障害された場合、より下部の心筋が代替してペースメーカーとなるのです。これを異所性ペースメーカーといいます。元来、ペースメーカーとは陸上の中・長距離競走などで先頭に立って後の走者を引っ張っていく選手のことですね。ところが、先頭の走者が脱落すると2番手のペースメーカーが先頭に出ますね。これを心臓の場合は異所性ペースメーカーと称しているのです。
 また、心臓には交感神経系と副交感神経系双方の自律神経繊維が分布しており、交感神経の刺激は洞房結節をはじめとした心筋細胞の興奮のペースを速くし、副交感神経の刺激では逆に遅くなります。運動やストレスなどで頻拍となり、逆に眠っているときなどは徐拍になるのは、この自律神経の作用によるものです。
 洞結節からどのような経路で電気信号が心臓全体に伝わるのでしょうか?まず洞結節で生じた電気的興奮が心房筋に伝わり、心房を収縮させます。心房が収縮すると血液は心室に入っていきます。また、心房からの電気的興奮は房室結節に伝えられ、ヒス束、右脚と左脚、プルキンエ線維の4つの刺激伝導系と呼ばれる特殊な心筋を通って、最後は心室筋に伝わり、心室が収縮します。こうして、心房と心室が順番に収縮することで、血液を送り出すポンプ活動が行なわれます。ペースメーカーである洞結節からのリズミカルな信号は房室結節を経て、ヒス束、 右脚・左脚 、プルキンエ線維に伝わっていく刺激伝導系は、この信号を伝える送電線の役割をはたしているのですが、それぞれの部位の心臓の細胞は違いがあるので、心室筋の伝導の仕方を代表で下の左図にグラフで示しました。この刺激伝導系によって最後は心室へと電気刺激が伝わり心房から心室へと血液も送ることができるのです。下の右に、さらに神経細胞の刺激伝導興奮の伝達のグラフを書いておきます。神経の刺激伝導と心筋細胞の刺激伝導は、型は少し違っていますが、電気伝導の原理は同じであるので、似たグラフになるのです。以上述べたように心臓の刺激伝導系は様々な心筋細胞から成り立っており、かつ交感神経や副交感神経なども豊富であります。このような心筋細胞や自律神経にヘルペスウイルスが感染したらどういうことが起こると思いますか?それがほとんどすべての心臓病の原因であるのです。突然死というのはほとんどがヘルペスにより心臓の刺激伝導系が突然ストップしてしまうために生じる病気です。

 私がいつも言っているように、原因のない現象はこの世に何一つありません。同じように原因が不明であるという病気はありえないのです。昔も今も、病気の原因はまず考えるべきは病原体なのです。病原体による気の病がまさに病気なのです。最後に人類に残された病気の原因はつまり病原体による病気の原因はただ一つ、ヘルペスしかないのです。すでに証明したように、ほとんどの脳疾患というのはすべからく刺激伝導系を持った中枢神経に感染したヘルペスによるものです。同じように心臓疾患もほとんどが原因不明の病気といわれています。実を言えば、神経と同じように刺激伝導系を成り立たせる心臓の細胞や、もちろん言うまでもなく心臓に分布している交感神経、副交感神経などの神経細胞にも潜んでいるヘルペスが原因なのです。これを証明するために、心臓の働きの全てを理解し、かつどのような心臓の異常が引き起こされるのかをできる限り勉強し、みなさんに知らせ、抗ヘルペス剤と免疫を上げる漢方煎じ薬だけでしか治すことができないということをお伝えしたいのです。もちろん免疫を抑える薬を飲みすぎたり、自分のストレスでステロイドホルモンを出しすぎて、ヘルペスを増やしすぎた人はどうにもならないことがあり得ますが。ヘルペスに関しては、世界中の医者は誰も口にしません。なぜでしょうか?残念なことに、製薬メーカーは免疫を上げる薬は作れないのです。免疫を抑える薬を作れば作るほど、人類の人体に増え続けるのはヘルペスであるということが暴露されるからです。このヘルペスが世界中のアルツハイマーを作り、アルツハイマーで亡くなっていくのです。免疫を手助けできる製薬メーカーが作れる薬はただ3つだけです。ワクチン、抗生物質、抗ヘルペス剤だけです。確かに製薬メーカーが作ったワクチンと抗生物質で病気で死ぬ人がいなくなりました。ところが、最後に残ったヘルペスは、ワクチン、抗生物質では殺しきれないので、最後に残った原因不明の病気は、実はヘルペスなのです。原因不明の全ての病気は、ヘルペスだと言い切っても過言ではないのです。ガンの根本的な原因は、遺伝子の突然変異だと言い切っています。ところが、なぜ遺伝子が突然変異するのかについては誰もが口を閉じます。ヘルペスウイルスの最も特徴的な性質はなんだと思いますか?人体の細胞に感染すれば、毎日毎日トランスフォーメーションという遺伝子形質転換をアトランダムに行なっているのです。遺伝子形質転換というのは遺伝子突然変異のことです。したがって癌は遺伝子突然変異ということは遺伝子突然形質変換のことであります。ただ、癌になるのは、ガン遺伝子といわれる増殖に関わる遺伝子の突然変異(突然形質変換)と同時にガン抑制遺伝子といわれる、遺伝子の突然変異(突然形質変換)が同時に起こった時に、時間をかけて目に見える癌になるだけなのです。ところが血液の癌である白血病は、急性白血病がまず起こるのです。それが、長引くと慢性白血病となるのです。ということは、白血病の出発は、まず急性白血病なのです。ところが、他の癌で急性の癌などがあるでしょうか?ありませんね。それでは白血病は、なぜ急性白血病が生まれるのでしょうか?答えは極めて簡単です。それを説明しましょう。骨髄の造血幹細胞から3つの血球である赤血球と血小板と白血球が生まれます。赤血球と血小板は、ガンがありません。なぜでしょう?この2つの血球は骨髄から抹消血液に出て行く時に癌を作る遺伝子が入っている核がなくなってしまうからです。これを脱核といいます。ところが、白血球だけが癌になった遺伝子を持って抹消血液に出ていくからです。この3つの血球が造血幹細胞から成熟して最後は末梢血に流れ出ていきます。ところが骨髄で成熟しきるまでに何回も分化増殖を繰り返している間に、骨髄に入っているヘルペスウイルスが、この3つの未成熟な血球に感染して、それぞれの未熟血球の核にある遺伝子に入り込み、トランスフォーメーションという遺伝子の形質を突然転換させてしまいことで遺伝子の突然変異が起こるのです。これが白血病の全ての原因であるのです。例えば代表的な悪性リンパ腫であるバーキットリンパ腫は4番目のヘルペスウイルスであるEBウイルスによって生じた白血病なのです。白血病の成り立ちについては、近いうちに100%詳しく書きます。もちろん固形癌のほとんどすべてがヘルペスによる遺伝子突然変異であると考えています。皆さん、がんが起こるには5年10年かかるといわれています。なぜ、白血球病は急性白血病が起こってしまいまうのでしょうか。それは毎日毎日骨髄で血球を毎日につくる必要があるからです。ところが他のがんの細胞ははるかに少ない代謝回転しかいらないからです。言い換えると新しい細胞に作り替えるということがいらないからです。という話をし続けると時間がかかりますから本格的な癌については必ず近いうちに書きますから楽しみにしてください。道草をしましたが元の心臓病について戻りましょう。
 まず、心臓病には大きく分けて、1)心不全、2)心内膜炎、3)心臓弁膜症、4)心膜炎、5) 先天性心疾患、6)その他の疾患の6つに分けられています。このうちヘルペスが関わっていると思われる心臓病が、どれであるかについて考えていきましょう。まず言えることは、原因不明の心疾患は、ヘルペスが関わっていると考えるのが一番妥当であります。どの病気が一番抗ヘルペス剤の予防投与で治るかどうかを基準にして、その後、ヘルペスと免疫の戦いで生ずる炎症によるものなのか、ヘルペスが感染した心臓の細胞の中で増殖する時に心筋細胞を溶解させ殺してしまった結果、心臓病を起こすのかどうかを検討しましょう。
 1)心不全には、左心不全、右心不全の2つがあります。2)心内膜炎には、感染性心内膜炎(IE)、非細菌性血栓性心内膜炎(NBTE)の2つ があります。3)心臓弁膜症には、僧帽弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁狭窄症、三尖弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全症の6つがあります。4)心膜炎には、急性心膜炎、慢性収縮性心膜炎の2つがあります。5)先天性心疾患には、心房中隔欠損、心室中隔欠損、心内膜床欠損症(ECD)、動脈管開存、ファロー四徴症、極型ファロー四徴症、完全大血管転位症、総肺静脈還流異常症(TAPVR)、大動脈縮窄症、左心低形成症候群(HLHS) 、両大血管右室起始症、三尖弁閉鎖の12こがあります。6)その他の疾患には、心筋炎、狭心症、心筋梗塞、心臓性喘息、肺性心、特発性心筋症、心臓神経症、川崎病による冠動脈瘤、特発性拡張型心筋症、心房粗動、心房頻拍、心房細動、心室細動の13こがあります。
 大きく心臓病を上のように6つに分類することが可能ですが、その中で3) の心臓弁膜症や、5)の 先天性心疾患はいずれも抗ヘルペス剤や漢方の煎じ薬ではまず治らないと考えられますから、省きましょう。残りの1)、2)、4)、6)について考察しましょう。まず、1)の心不全も、生死に関わる病気ですが、その原因を考えてみましょう。心不全は、心臓の筋肉を養っている血管(冠動脈)が詰まってしまう心筋梗塞や狭心症、動脈硬化や塩分の摂り過ぎや強いストレスなどが原因の高血圧、心臓の部屋を分けている逆流防止弁が障害される弁膜症、心臓の筋肉に異常が起こる心筋症、拍動のリズムが異常になる不整脈、先天的な心臓の病気など様々な疾患が原因となって生じます。このうち、心不全の原因が生活習慣病である動脈硬化や塩分の取りすぎである場合はヘルペスと関わりはないでしょう。ところが心臓の筋肉を養っている血管(冠動脈)が詰まるのも、冠動脈の血管の血管内皮細胞にヘルペスの感染が大いにありうるので、100%ヘルペスと関わりがないとは言えないことは知っておいてください。あと逆流防止弁が障害される弁膜症、心臓の筋肉に異常が起こる心筋症、拍動のリズムが異常になる不整脈などは、ヘルペスが大いに病気の原因に関わっている可能性がある心疾患なので、後で詳しく勉強しましょう。医学書にはどんな病気についても原因が適当に書かれていますが、真の原因ではないのです。私がいつも言っているようにあらゆる病気にはヘルペスが関わっているということです。というのは現代の病気の治療薬はほとんどすべてが免疫を抑える薬が使われています。免疫を抑えるということはすべての人に感染しているヘルペス8種類が増えるということです。増えている間は症状がすぐに出ません。ただ、あらゆる細胞に感染しているヘルペスが増えるということはその細胞を細胞変性からさらに細胞変性死をもたらすことを意味します。つまり、ヘルペスウイルスが自分の子供である数多くのビリオン(感染性のヘルペスウイルス)をつくるために細胞のエネルギーやアミノ酸などを使い切ってしまうので細胞は死に絶えてしまうのです。細胞がヘルペスの増殖の結果、新たに細胞をつくることができる幹細胞があれば何も問題ないのですが、幹細胞がない心臓や、脳や、脊髄や、肺や、腎臓や、筋肉などはヘルペスによって殺された部位の細胞が欠落してしまうとそれぞれの組織の正常な働きがなくなってのです。この真実を世界中の医者は誰も知りません。だから、不明な病気が増え、原因が間違った病気がどんどん作られていくのです。残念ですね。

 に心膜と心内膜の構造図を書きます。複雑な構造ですから覚え方を教えてあげましょう。1つ目のポイントは、心筋と冠動脈が走る心膜下脂肪を挟んで、内側に心内膜があり、外側に心外膜があります。2つ目のポイントは、心膜には、臓側心膜と壁側心膜と最外層の線維性心膜(心囊)の3つがあります。臓側心膜とは心臓外側心膜の略語であります。心膜腔を挟んで外側に壁側心膜があります。
 線維性心膜(心囊)と心外膜の間のすき間にある心膜腔はなぜ必要なのでしょうか?心臓が拍動するときに線維性心膜(心囊)と心外膜が擦れ合うので、心臓に余計な刺激をあたえないために心膜腔には潤滑剤の役目をする少量の漿液(心膜液)があります。3つ目に覚えてもらいたいのは、臓側心膜を心外膜とも言います。心外膜は心臓の外の膜の略語です。
 さて、2)心内膜炎と4)心膜炎は、炎症ですから、免疫と病原体の何が戦っているかというのは、まずヘルペスの可能性があります。心内膜炎と心膜炎については最後に詳しく書きます。6)その他の疾患のいくつかは全てヘルペスが関与していると考えるべきなのです。とりわけ特発性心筋症、川崎病による冠動脈瘤、特発性拡張型心筋症などの、原因不明の病気は全てヘルペスが関わっています。特発性というのは、原因がわからないという意味です。あとの心房粗動、心房頻拍、心房細動、心室細動は、まさに神経の刺激伝導系の病気と同じく、心臓の刺激伝導系の病気ですから、ほとんど全てヘルペスが関わっているのです。というのは心臓の刺激伝導系の洞結節や房室結節や左脚と右脚やヒス束などのリズムを作る心筋細胞にヘルペスが感染しているヘルペスがキラーT細胞に殺されたり、もう一つはヘルペスが増殖するときに心筋細胞もろとも細胞変性死をもたらすためです。まずこの刺激伝導系の病気が神経変性疾患と同じ病気であるということを証明するために、すぐ上に心筋細胞について詳しく書きましたが、書ききっていないので、心臓刺激伝導系についてもう少し詳しく書き続けましょう。
 たとえば、心臓ペースメーカー細胞(洞結節細胞)にヘルペスが感染したときに生じる心臓機能不全は、心臓のペースメーカー(洞結節細胞)にヘルペスによって異常が生じて心拍数が低下する病気です。症状はみられない場合もあれば、脱力感や疲労、動悸がみられる場合もあります。診断は心電図検査によって下されます。一度傷ついたペースメーカー細胞(洞結節細胞)は修復が難しいのみならず、再生も絶対に不可能なので通常は恒久的な人工的なペースメーカーが必要になります。人工ペースメーカーを埋め込む手術は、ヘルペスによって殺されたり異常になったペースメーカー細胞(洞結節細胞)と入れ替えることなのです。ヘルペスが感染して異常が起こり心臓のペースメーカー(洞房結節)が機能不全に陥ると、心拍が持続的に遅くなる洞徐脈や、正常な洞結節の活動が完全に停止する洞停止が起こったり、心臓の電気刺激の伝導が完全にストップすることがあります。洞結節(心臓ペースメーカー)の活動が停止すると、通常は心臓の別の部分が洞結節の機能を引き継ぐことができます。その部位は、心房内の下方、房室結節の内部、電気刺激伝導系の内部、あるいは心室内に存在しています。
 いずれの種類の洞結節機能不全も、高齢者で多くみられるのは、様々な心筋細胞にヘルペス感染が起こっているからです。ちょうど高齢者にヘルペスにより脳の神経細胞が変性し、脳の大脳皮質まで電気信号が伝わらなくなるとアルツハイマー病などの認知症などが生じるのと同じメカニズムです。洞機能不全の原因は、通常は特定できないのですが、このような心臓の病気は洞不全症候群と呼ばれることは既に述べました。死体解剖(検死)というマクロなやり方で病巣をしらべたところでミクロのヘルペスを見つけ出すことは絶対にできないからです。
 私は常々言っているように、原因不明な病気はすべてヘルペスが原因であります。洞不全症候群の主要な病型の1つに徐脈頻脈症候群があり、心拍リズムが遅くなる徐脈の期間と、心房細動や心房粗動など心房由来の頻拍性不整脈がみられる期間が交互にみられます。私がなぜ、心臓専門医でもないのにこれほど心臓について詳しく勉強しているのかは、既にお分かりですね。それは心疾患のほとんどが脳疾患と同じく原因がわからないといわれているからです。その原因を明らかにするために一から心臓疾患について十分理解して、その原因がヘルペスであることを証明することであることはすでに述べましたね。洞機能不全(心臓ペースメーカー不全)は主に高齢者で起こり、特に他の心疾患や糖尿病のある人でよくみられます。糖尿病になる原因はストレス性が多いのです。というのは、ストレスのかかりやすい性格の人は、ストレスに耐えるためにステロイドホルモン、別名糖質ホルモンを始終出し続け血糖を不必要にいつもいつも気づかずに出し続けているので糖尿病にもなるし、同時に免疫を抑え続けているので、ヘルペスがあちこちで増殖させているので心臓の洞結節にも感染を起こし、その結果、洞機能不全が起こりやすいのです。洞機能不全の最も一般的な原因は、洞結節での瘢痕組織の形成(線維化)ですが、なぜ洞結節が線維化するかについては誰も説明していないのです。それは洞結節(心臓ペースメーカー細胞)のいくつかの細胞にヘルペスが感染し、そのような細胞変性を起こし、最後はその細胞を溶解感染させてしまった結果、細胞が欠落し、線維化が起こるのです。その他の原因としては、薬(ベータ遮断薬、その他の抗不整脈薬)、迷走神経からの過剰な刺激による心拍の抑制(トレーニングを積んだ運動選手でみられる)、血流を抑制する病気(冠動脈疾患)や炎症を引き起こす病気(リウマチ熱または心筋炎[心筋の炎症])などがあると言われています。例えば心筋炎も心筋細胞に感染したヘルペスウイルスを殺すために、キラーT細胞やNK細胞によって心筋細胞もろとも殺されてしまい、刺激伝導系がストップしてしまうからです。
 それでは、不整脈を主症状とする心臓病を並べてみましょう。これらはほとんど全て刺激伝導系がヘルペスによって傷つけられたためです。不整脈とは、一連の心拍が不規則、速すぎる(頻脈)、遅すぎる(徐脈)、あるいは心臓内で電気刺激が異常な経路で伝わるなど、心拍リズムの異常のことをいいます。不整脈とは、あらゆる種類の心拍リズムの異常なのです。
1)心房細動と心房粗動、2)心房期外収縮、3)心臓のイオンチャネル病、4)QT延長症候群とトルサード・ド・ポアンツ心室頻拍、5)発作性上室頻拍(SVT、PSVT)、6)洞機能不全、7)心室細動、8)心室期外収縮、9)心室頻拍、10)WPW(ウォルフ・パーキンソン・ホワイト)症候群 以下にトルサード・ド・ポアンツとWPW(ウォルフ・パーキンソン・ホワイト)症候群について解説しておきましょう。
 トルサード・ド・ポアンツ(Torsades de Pointes、略称:TdP)は、心室頻拍が主要な不整脈です。ほとんどの症例で、自発的に正常洞調律(洞房結節ペースメーカーのリズム)に復帰します。症状としては、動悸、眩暈、立ち眩み(短時間)、失神(長時間)、突然死などがあります。下痢、低マグネシウム血症(英語版)、低カリウム血症と言われていますが、ヘルペスによるものです。低カリウム血症や、カリウムチャネルが阻害されて、カリウムが心筋に流入しなくなると心筋の再分極が遅くなり、プラトー相(平坦層)が遅延し、活動電位持続時間が延長してしまいます。その結果、カルシウムチャネルの不活性化や、再活性化が遅れて細胞内カルシウム濃度が上昇し、脱分極が早く起こってしまい、いわゆる早期後脱分極、英語で、early afterdepolarization、略してEADが生じます。その上、遅延再分極も過剰に発生し、EADに乗って心筋全体に広がるので、異常な洞調律を招くのです。神経伝導の話で活動電位、脱分極、再分極については、既に述べましたから読み返してください。結局、神経伝導も洞結節伝導も、原理は同じなのです。
 ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群は、英語でWolff-Parkinson-White syndromeで、略語でWPW症候群と書きます。WPWという病名は、ウォルフ、パーキンソン、ホワイトの3人の医者が見つけたからです。WPW症候群とは、先天的に心臓の正常な電気の伝導路以外に副伝導路(ケント束)を介する心房と心室の間の伝導が存在するものをいいます。心電図でデルタ波という波形が特徴で、不整脈がなくても診断される事があります。通常心房と心室の間は一本の回路で接続されていますが、WPW症候群では、それ以外にケント束という別の回路が心房と心室の間に存在し、その余分な回路にペースメーカーである洞結節の電気伝導が伝わり、不整脈が発生します。成人の健康診断では人口10万人当たり4~6人の頻度で検出されます。WPW症候群の発作は、突然に脈拍が速くなり(頻拍)、しばらく続いたあとに突然止まるという症状です。突然生じ、突然止まる動悸や胸部違和感、不快感として自覚されます。頻拍により血圧が下がると、ふらつきや目の前が暗くなる感じが出現したり、失神したりすることもまれにあります。また、頻拍が長時間続くと、心機能が低下して心不全の状態になることもあります。
 最後に、刺激伝導が途中でブロックされるために起こる病気が2つあります。これも不整脈を伴うことがあります。1)房室ブロック、2)脚ブロックによる不整脈の説明をしましょう。
 房室ブロックとは,心房から心室への興奮伝導が部分的または完全に途絶する状態であります。最も一般的な原因は、伝導系に生じるヘルペスによる心筋の線維化と、さらに線維化が進行すると硬化してしまうので、心臓ペースメーカーである洞結節の刺激が伝わらなくなるからです。症状および治療はブロックの程度に依存しますが、治療が必要な場合は通常、人工ペースメーカーの埋め込みとなります。
 洞結節の心筋細胞にヘルペスが感染し、ヘルペスが自分の息子たちであるビリオンを最大限増殖させた後に、残骸にした細胞を人工ペースメーカーと入れ替えることが、人工ペースメーカーの埋め込みの意味です。どのように洞結節の心筋細胞に感染したヘルペスは、心筋細胞を役立たずにしてしまうのでしょうか?下にヘルペスウイルスの代表である単純ヘルペスの構造を3つの絵で示しましょう。

 そもそもヘルペスとは何なのかを原点に戻って明確にしておきましょう。まず大きさと構造ですが、直径約100nm~110nmの正20面体カプシドが、カプシド内にDNAを包み込み、カプシド外に宿主細胞核膜に由来するエンベロープをかぶった構造(150nm~200nm)を示すビリオン(粒子としての形態と増殖する条件を備えたウイルス粒子)を、形態学的にはヘルペス型ウイルスとか、分類学的にはヘルペスウイルス科と定義します。
 ヘルペスウイルス科に属するウイルスは人間のDNAと同じく、線状の2本鎖DNAをゲノムとして持つDNAウイルスであり、そのビリオンは正20面体のカプシドがエンベロープに包まれた直径120~200nmの球状粒子です。ウイルスの増殖は宿主細胞の核内で行われます。それではもう一度ビリオンについて正確に説明しましょう。ビリオンは英語でvirionと書きます。ビリオンは、細胞外におけるあらゆるウイルスの状態であり、完全な粒子構造を持ち、感染性を有するウイルス粒子のことです。ビリオンはウイルスの種によって様々な大きさと形があり、その大きさは20nmから30nm程度です。ビリオンにはウイルスの種により、核酸(DNAかRNA)とカプシドからなるヌクレオカプシドといわれるもの(裸のウイルス)と、その外側がさらにエンベロープと呼ばれる外被に覆われるものの2つがあります。エンベロープを持たないビリオンは、裸のウイルスと呼ばれ、ヌクレオカプシドそのものです。ヌクレオカプシドは英語でnucleocapsidと書きます。ちなみにエンベロープを持つビリオンは、持たないビリオンに比べて消毒薬に対する抵抗力が弱いのです。エンベロープは脂溶性のため、アルコールや中性洗剤などで破壊することで感染性を失わせることができます。

 生物の分類の仕方を復習しましょう。生物界に存在する生物の分類は、上から界、門、綱、目、科、属、種の7つに分けられます。例えば2種の単純ヘルペスの分類は、正確に言えば、目から始めると、ヘルペスウイルス目の、ヘルペスウイルス科の亜科があり、アルファヘルペスウイルス亜科の、属はシンプレックスウイルス属(HSV属)の、種がHuman herpesvirus 1 (HHV1)とHuman herpesvirus 2(HHV2)となります。上の単純ヘルペスの模式図を用いて、それぞれの部位の役割の説明をしましょう。
 エンベロープは、ヘルペスウイルスが感染した細胞内で増殖した後、次の細胞に感染するために細胞外に出る際に、細胞膜あるいは核膜などの生体膜をかぶったまま脱出するからです。これを専門的に出芽といいます。このため、エンベロープは宿主細胞の脂質二重膜に由来するものですが、この他にヘルペスウイルス自身の数少ない遺伝子にコードされて発現した膜タンパク質を宿主細胞の細胞膜に加えた後に、その細胞膜と一緒にヘルペスウイルス粒子(ビリオン)に取り込み、エンベロープタンパク質としてビリオン表面にくっつけ、次の細胞にそのビリオンを感染させ、どんどん自分の遺伝子をさらに増やしていくのです。このウイルスのエンベロープには細胞と吸着して侵入できるタンパク質が含まれているのです。その一つがスパイクに含まれているタンパク質です。
 スパイク これらのエンベロープタンパク質の表面にはスパイクと呼ばれるヘルペスに特異的な糖たんぱく質の突起があり、スパイクを用いてヘルペスウイルスが新たなる宿主細胞にまず吸着し、侵入する際に宿主細胞が持つレセプターに結合したり、さらに免疫などの生体防御機能を回避したりする機能がエンベロープタンパク質にあり、宿主細胞への侵入などのウイルスの感染に重要な役割を果たしています。エンベロープの主要成分は、タンパク質、脂肪、炭水化物の3大栄養素です。
 テグメントタンパク質には、転写因子や感染細胞の核酸を分解する酵素やプロテインキナーゼ等のタンパクが含まれており、効率的な感染成立に寄与しています。代表例であるUL41、別名 VHSタンパク(virion host shut off タンパク)は、RNase 活性を有し、宿主細胞タンパク質の RNA を分解することによって宿主タンパク質の合成を阻害します。
 RNase RNアーゼまたはRNエースとも呼ばれるヌクレアーゼの一種で、リボヌクレアーゼともいいます。ヌクレアーゼは核酸分解酵素の総称出て、デオキシリボ核酸ないしリボ核酸の糖とリン酸の間のホスホジエステル結合を加水分解してヌクレオチドにします。RNAを分解するリボヌクレアーゼとDNAを分解するデオキシリボヌクレアーゼがあります。リボ核酸を分解してオリゴヌクレオチドあるいはモノヌクレオチドにする反応を触媒する酵素です。あらゆる生物にあまねく存在する酵素で、RNAの内部から分解する酵素をエンドリボヌクレアーゼ、RNAの端から分解していくエキソリボヌクレアーゼの2種があります。
ここまで 2019/10/04
 カプシド英語でcapsidと書きます。ウイルスゲノムを取り囲むタンパク質の殻(かく)のことを指し、カプソメアによって構成されています。ヘルペスウイルスの正二十面体や桿状ウイルス粒子(ビリオン)の芯(コア)になっている核酸を被っているカプシド部分を構成しているタンパク質の微小単位をカプソメアといいます。カプソメアの数はウイルスによって決まっています。 アデノウイルスでは252個、トガウイルスでは32個のカプソメアがある。 カプシドの構造はウイルスゲノムとカプシドとの立体配列により、立方対称性、ラセン対称性、非対称性のものがあります。カプシドはアデノウイルスでは252個 のカプソメアから成り立っています。カプシドの構成単位であるカプソメアは暗黒期に他のタンパク質とともに合成されます。暗黒期とは、細胞にウイルスを接種後、感染細胞内にウイルス粒子が検出できなくなる期間で、エクリプスや陰性期、暗黒現象とも呼ばれます。暗黒期においてはウイルス粒子はウイルスタンパク質や核酸の合成を行なうためにカプシド(殻)から出ていきます。これを脱殻といいます。子孫ウイルスであるビリオンができると再びウイルス粒子の検出が可能となります。その数はウイルスによって一定です。ヘルペスウイルスはカプシドの外側にエンベロープ(外被)を持っています。カプシドはウイルスゲノムを核酸分解酵素などから保護し、細胞のレセプターへの吸着にも関与しています。ウイルスゲノムとカプシドの複合体をヌクレオカプシド(nucleo-capsid)と呼びます。
カプシド (capsid) は、ウイルス核酸を覆っているタンパク質であり、ウイルス粒子が細胞の外にあるときに内部の核酸をさまざまな障害から守る殻(かく)であります。ウイルスが宿主細胞に侵入した後、カプシドが壊れて(脱殻、だっかく)内部のウイルス核酸が放出され、ウイルスの複製がはじまります。カプシドは、同じ構造を持つ小さなタンパク質(カプソマー)が多数組み合わさって構成されています。この方式は、ウイルスの限られた遺伝情報量を有効に活用するために役立っています。小さなタンパク質はそれを作るのに必要とする遺伝子配列の長さが短くてすむため、大きなタンパク質を少数組み合わせて作るよりも、このように小さいタンパク質を多数組み合わせる方が効率がよいのです。
 暗黒期(あんこくき、英: eclipse period)とは、細胞にウイルスを接種後、感染細胞内にウイルス粒子が検出できなくなる期間をいい、エクリプスとか陰性期とか暗黒現象とも呼ばれています。暗黒期においてはウイルス粒子は脱殻を行い、ウイルスタンパク質や核酸の合成を行なうので一時的にウイルスの形態が崩れて断片になってしまうので形が見つけられることができないので、暗黒期というのです。子孫ウイルス(ビリオン)の出現により再びウイルス粒子の検出が可能となるのです。感染後に新たに作られた子孫ウイルス(ビリオン)が細胞外に放出されるまでの期間を潜伏期と呼び、細胞膜表面で成熟して放出されるウイルスの暗黒期は潜伏期と一致します。分裂により増殖する生物ではその形態が観察できなくなる期間はなく、暗黒期の存在はウイルスを細菌であるリケッチアやクラミジアと分ける大きな特徴です。それではもう一度ウイルスと細菌や細胞との違いを復習しましょう。
 ウイルスはラテン語でvirusと書き、本来毒という意味です。ヘルペスウイルスは毒を超えた毒ですね。ウイルスは他生物の細胞を利用して自己を複製させる、極微小な感染性の構造体でタンパク質の殻(かく)とその内部に入っている核酸からなります。生命の最小単位である細胞やその生体膜である細胞膜も持たないので、小器官がなく、自己増殖することができないので、非生物とされることもあります。ウイルスは基本的にタンパク質と核酸からなる粒子であるため、ウイルスの複製(増殖)のためには少なくともタンパク質の合成とウイルス核酸の複製を行うために必要な材料の調達とエネルギー(ATP)の産生が必要ですが、ほとんどのウイルスはこれを行うのに必要な酵素の遺伝情報を持たず、宿主細胞の持つタンパク合成機構や代謝、エネルギーを利用して、自分自身の複製を行なわざるを得ないのです。ウイルス遺伝子には自分の遺伝子を複製するための酵素の他に宿主細胞に吸着して侵入したり、あるいは宿主の持つ免疫機構から逃れるための酵素などもコード(暗号)されています。
 コアタンパク ヘルペスウイルスは、カプシドの内側に、カプシドタンパク質とは異なるコアタンパク質を持っており、このコアタンパク質とウイルス核酸を合わせたものをコアと呼びます。
 ウイルスの増殖についてまとめておきましょう。一般的な生物の細胞が2分裂によって倍々ゲームで増えていくのに対して、ウイルスは1つの粒子(ビリオン)が感染した宿主細胞内で1個ずつ一気に数を増やして急速に放出され新たなる細胞に感染していきます。ウイルスによって増える量は決められています。ウイルスの増殖は、1)細胞表面への吸着、2)細胞内への侵入、3)脱殻(だっかく)、4)ウイルスゲノムの複製、5)素材からの部品の合成、6)部品の集合、7)感染細胞からの放出(脱出)の7段階を経ます。
 ヘルペスウイルスによる細胞変性効果はヘルペスウイルスが宿主の細胞に与える有害な影響のことです。ヘルペスウイルスが感染した細胞同士がウイルス感染によって細胞膜の融合を起こし、細胞核が中央に凝集し多核巨細胞様になることがあります。ウイルスが感染して増殖すると、宿主細胞が本来自分自身のために産生し利用していたエネルギーやアミノ酸などの栄養源がウイルスの粒子複製のために奪われ、いわばウイルスに乗っ取られた状態になります。これに対して宿主細胞はタンパク質や遺伝子の合成を全体的に抑制することで抵抗しようとし、一方でウイルスは自分の複製をより効率的に行うために、さまざまなウイルス遺伝子産物を利用して、宿主細胞の生理機能を制御しようとする戦いがみられます。またウイルスが自分自身のタンパク質を一時に大量合成することは細胞にとって生理的なストレスになり、また完成した粒子を放出するときには宿主の細胞膜や細胞壁を破壊します。その結果、ウイルスが感染した細胞ではさまざまな生理的かつ形態的な変化が現れ、この変化のうち特に形態的な変化を示すものを細胞変性効果と呼び、英語でcytopathic effect,略してCPEと呼びます。代表的な細胞変性効果としては、細胞の円形化や細胞同士の融合による合胞体、英語でsynsitiumの形成や封入体(inclusion body )の形成がみられます。合胞体(シンシチウム)とは複数の核を含んだ細胞です。封入体とは、異常な物質の集積により形成される細胞内の異染色領域の小体であり、サイトメガロウイルスやクラミジア感染に形成されることがあるのです。細胞質内に形成される封入体を細胞質内封入体、核内に形成される封入体を核内封入体、さらに両者に形成される封入体を混合型封入体と呼びます。ヘルペスウイルス感染においては、さまざまな細胞の生理的機能の異常によって、ヘルペスウイルスが感染した細胞は最終的に1)ウイルス感染による細胞死、これを細胞変死とか細胞溶解感染死とよびます。2)ウイルスが細胞内で大量に増殖すると、細胞本来の生理機能が破綻したり細胞膜や細胞壁の破壊が起きる結果として、多くの場合、宿主細胞は死を迎えます。神経細胞に感染したヘルペスウイルスは神経変性疾患を起こしてしまうのです。その一つがまさにアルツハイマーなのです。3)多細胞生物である人間の細胞では、ウイルス感染時に細胞周期を停止させたり、MHCクラスIなどの抗原提示分子を介して細胞傷害性T細胞を活性化して、アポトーシスを起こし細胞もろともヘルペスウイルスを殺してしまうのです。これは感染した細胞が自ら死ぬこと(アポトーシス)で周囲の細胞にウイルスが広まることを防いでいるのです。4)持続感染を起こし続けます。持続感染はまさにヘルペスウイルスの特権です。なぜならば、ヘルペスウイルスは絶対に殺しきれないからです。ヘルペスウイルスは、宿主の免疫の強い時には粒子の複製が起こさない潜伏感染をして免疫に見つかられないようにエピソームの形で隠れ続け、一方、免疫を抑えられた時には短期間で大量のウイルスを作って直ちに次の新たなる細胞に感染し同じサイクルを宿主が死ぬまで繰り返すのです。ヘルペスウイルスの中で4番目のEBウイルスが感染した細胞を不死化したり、がん化したりさせるのでEBウイルスを腫瘍ウイルスあるいはがんウイルスと呼んでもいいのです。EBウイルスはバーキットリンパ腫や上咽頭がんや胃がんの原因となっているウイルスなのです。宿主細胞にはヘルペスウイルス感染に抵抗して細胞周期停止やアポトーシスを起こすこともあるのです。
 VHS virion-associated host shutoff
単純ヘルペスウイルスのビリオンホストシャットオフエンドヌクレアーゼ(UL41)は、細胞性キャップ結合複合体eIF4Fと相互作用します 単純ヘルペスウイルスVhsエンドヌクレアーゼは、宿主およびウイルスのmRNAを分解します。分離されたVhsは多くの部位でRNAを切断します。しかし、細胞内では、mRNAを標的とし、翻訳開始領域を含む優先部位で切断します。以前の研究では、Vhsが翻訳因子eIF4AおよびeIF4Hに結合することが示されています。ここでは、Vhsがキャップ結合複合体eIF4Fに結合することを示します。 eIF4Fとの関連は、eIF4HではなくeIF4Aに結合するVhsの能力と相関した。 eIF4Fに関連するmRNAを分解するすべてのVhsタンパク質。ただし、活性エンドヌクレアーゼをeIF4Fにつなぐだけでは、mRNAを分解するのに十分ではありません。 eIF4Hへのバインドも必要になる場合があります。 ビリオンホストシャットオフ(Vhs)(UL41)エンドヌクレアーゼは、溶菌感染中に多くのホストおよびウイルスmRNAの代謝回転を加速する単純ヘルペス(HSV)ビリオンのコンポーネント(2、4、26、27、32、42)です( 24)。早い段階で、感染ビリオンからのVhsのコピーは、構成的に発現した多くの宿主mRNAを分解し、その結果、それらがコードするタンパク質の翻訳が減少します(9、11、31、38)。さらに、Vhsは、すべてではないにしてもほとんどのウイルスmRNAの迅速なターンオーバーを保証し(13、18、19、25、38)、それによりウイルスmRNAレベルの決定を支援し、ウイルス遺伝子の異なるクラスの秩序だった発現を促進します。動物の感染中、Vhsはインターフェロンを介した抗ウイルス反応および先天性および適応免疫反応の他の成分の阻害に重要な役割を果たします(1、17、20-22、33、34、37、41)。そのため、HSVの毒性の重要な決定要因です。
分離されたVhsは、幅広い基質特異性を持っています。グルタチオンS-トランスフェラーゼ-Vhs融合タンパク質は、一本鎖RNAをCおよびU残基の3 '側に切断します(40)。同様に、組換えVhsと細胞eIF4Hの精製複合体は、mRNAを非メッセンジャーRNAと区別せず、多くの部位で標的RNAを切断します(4)。対照的に、感染細胞内では、VhsはmRNA(12、18、19、31、36、38)を標的とし、いくつかの場合は翻訳開始領域(2、3、10)を含む好ましい部位でmRNAを切断します。潜在的なターゲティングメカニズムは、Vhsがキャップ依存性リボソームスキャンで重要な役割を果たす細胞翻訳開始因子eIF4HおよびeIF4A(7、8)に結合するという観察によって示唆されています。 eIF4AはATP依存RNAヘリカーゼであり、eIF4EおよびeIF4Gとともにキャップ結合複合体eIF4Fを形成します(28、35)。 eIF4HはeIF4Aに結合し、ヘリカーゼ活性を刺激します(29)。 VhsとeIF4Aは共免疫沈降することができ、今日まで、mRNAを分解するすべての変異体または野生型VhsポリペプチドはeIF4Aに結合する能力を保持しています(8)。 (i)Vhs変異は相互作用を破壊し、ハウスキーピングmRNAを分解する能力を無効にし(7、8)、(ii)感染前にeIF4Hの小さな干渉RNAを介した枯渇がVhsを無効にするため、eIF4Hの結合はVhs切断に必要と思われます劣化(30)。 データは、VhsがeIF4Fと関連することによりmRNAおよび翻訳開始領域を標的とするモデルを示唆している。ただし、VhsがeIF4AおよびeIF4Hに結合するという事実は、eIF4Fを介してターゲットになっていることを必ずしも意味しません。細胞内では、eIF4Aは遊離型でeIF4Fの成分として存在し(23、39)、どの形態がVhsに結合するかは不明です。同様に、Vhsに結合したeIF4Hの分子がeIF4Aに結合できるかどうかは不明です。したがって、Vhsが7-メチルGTP-セファロース4Bビーズへの結合によって分離されたeIF4Fキャップ結合複合体と関連するかどうかを判断することが重要です。
この目的のために、eIF4F複合体は、10 PFU /細胞の野生型HSV-1(KOS株)感染またはモック感染の10時間後にHeLa細胞から調製されました。簡単に説明すると、0.5%(vol / vol)NP-40を含む結合バッファー(20 mM Tris、pH 7.5、100 mM KCl、0.2 mM EDTA)の2×107細胞あたり1 mlで再懸濁することにより、細胞を溶解しました(6)。核をペレット化し、細胞質上澄みの1 mlアリコートを300μl(沈降体積)のセファロース4B(Sigma)と4°Cで1時間インキュベートしました。ビーズをペレット化した後、上清の150μlアリコートを20μl(沈降体積)の7-メチルGTP-セファロース4B(Applied Biosystems)またはセファロース4Bで1時間インキュベートしました。ビーズをペレット化し、1 mM GTPを含む結合バッファーで3回洗浄しました。結合したタンパク質は、少量のSDSサンプルバッファー(50 mM Tris、pH 7.0、2%[wt / vol] SDS、10%[vol / vol]グリセロール、5%[vol / vol]β-メルカプトエタノールで煮沸することにより溶出しました。 )VDS-PAGEおよびVhs-LacZ融合タンパク質(26)またはeIF4A2(Novus Biologicals)に対するポリクローナル抗血清、またはeIF4E(BD Biosciences)またはeIF4G(Cell Signaling Technologies)に対するモノクローナル抗体を使用したウエスタンブロット法により分析しました。 Vhsは、7-メチルGTP-セファロース4B(図1A、2A、および3を参照)、eIF4F成分eIF4E(図1A、2A、および3)、eIF4G(図2Aおよび3 )、およびeIF4A(図3)。ただし、VhsもeIF4Fコンポーネントもセファロース4Bに検出可能に結合しませんでした。同様の結果がin vitroで合成されたVhでも観察されました。この場合、[35S]メチオニン標識Vhsは、TNT T7共役転写/翻訳キット(Promega)を使用したin vitro転写および翻訳により合成され、オートラジオグラフィーにより検出されました。感染細胞と同様に、in vitroで翻訳されたVhは、セファロース4Bではなく7-メチルGTP-セファロース4Bに結合した物質に関連していました(図1B)。 結合特異性を確認するために、可溶性7-メチルGTPが7-メチルGTP-セファロース4BとeIF4Fへの結合を競合し、樹脂に結合するVhsおよびeIF4F成分の量を減らすかどうかを決定しました。細胞質抽出物またはウサギ網状赤血球溶解物に、樹脂を添加する10分前にさまざまな濃度の7-メチルGTPを添加したことを除いて、図1で説明したように結合アッセイを行いました。可溶性キャップ類似体を含めると、結合物質で回収されたeIF4EおよびeIF4Gの量が用量依存的に減少しました(図2A)。 7-メチルGTPは、in vivo(図2A)およびin vitro(図2B)でレジンに結合した物質に関連するVhの量を大幅に減少させ、VhのeIF4Fへの結合によるものであり、ビーズに直接。
次に、推定Vhs-eIF4F複合体が無傷の細胞でeIF4Fに期待される特性を示すかどうかを調べました。具体的には、eIF4Fを破壊するイベントである高張ショックが、Vhsと7-メチルGTP-セファロースを結合する物質との結合を消滅させ、その後のeIF4Fの再集合を伴う細胞の等張性培地への復帰が回復するかどうかを調べましたVhsのビーズへの結合。高張ショックによるeIF4Fの破壊は迅速かつ可逆的であるため、これは魅力的なシステムです(15、16)。手短に言えば、HeLa細胞に10 PFU /細胞の野生型HSV-1を感染させた(図3A)。 10時間後、通常の培地に存在する培地に加えて、培地を200 mM NaClを補充した培地に交換した。細胞を回収して溶解し、細胞質抽出物をすぐにまたはその後のさまざまな時間に調製しました。一部の培養では、60分後に培地を除去し、通常の等張培地と交換しました。細胞質抽出物は、ショックの反転後のさまざまな時点で調製されました。 7-メチルGTP-セファロースに結合したタンパク質を分析するために、結合アッセイを実施しました。予想通り、7-メチルGTP-セファロースに結合した物質からのeIF4AおよびeIF4Gの損失によって証明されるように、高張ショックはeIF4Fを破壊しました(図3B)。この破壊は15分以内に検出可能で、細胞を高張培地にさらした後60分までに完了しました。 eIF4EはeIF4Fのキャップ結合コンポーネントであり、高張ストレス中でも樹脂と結合し続けます。等張条件の回復により、eIF4F複合体のすべてではありませんが、60分以内に多くの再集合が起こりました。最も重要なことは、高張ショックにより、樹脂を結合した材料からVhsが急速に消失し、ショックの反転後60分以内にいくつかのVhsが7-メチルGTP結合材料と再結合したことです(図3C)。結果は、Vhsが本物のeIF4F相互作用タンパク質であり、この相互作用はVhsがeIF4Eに結合することによるものではないことを示しています。
次に、eIF4Fとの関連におけるさまざまなVhs変異の影響を調べました。変異体および野生型Vhsポリペプチドは、in vitro転写および翻訳によって合成され、図1Bで説明したように、eIF4F結合について同量をアッセイしました。結果を図4に示し、eIF4Fに結合した野生型および変異タンパク質の相対量、eIF4AおよびeIF4Hへの結合、および以前の研究で決定されたハウスキーピングmRNAの分解能力を示しています(5、 7、8)。データからいくつかの結論が得られます。第一に、C末端から382アミノ酸へのタンパク質の切断は、eIF4Fへの結合に検出可能な影響を与えませんでした(図4、6行目)。対照的に、最初の211個のアミノ酸の欠失は、相互作用を検出できないレベルまで減少させました(図4、3行目)。したがって、Vhsの最初の211アミノ酸内の配列はeIF4F結合に必要であり、最初の382アミノ酸で十分です。第二に、eIF4Hへの結合は、VhsとeIF4Fの結合には必要ありません。これは、いくつかの変異がVhsのeIF4Hへの結合を廃止したが、eIF4Fとの相互作用に影響しなかったためです。第三に、eIF4Fに関連するすべてのポリペプチドがeIF4Aに結合し、eIF4Aの結合を減少または消滅させる突然変異もeIF4Fの相互作用を減少または消滅させるため、VhsとeIF4Fの結合はeIF4Aに結合する能力と相関しました。ただし、eIF4Aの結合を低下させる変異はすべて、eIF4Hへの結合にも影響するため、これらの変異タンパク質には複数の機能に影響を及ぼす構造変化が含まれている可能性があることを示唆しているため、データは慎重に解釈する必要があります。最後に、データは、キャップ依存性スキャニングによって翻訳されるmRNAのVhs分解にeIF4F結合が必要であるという考えと一致していますが、eIF4Fを介したキャップへの活性Vhsエンドヌクレアーゼの単純なテザリングは、Vhs媒介性崩壊には十分ではありません。 T214I変異体はエンドヌクレアーゼ活性を保持し(14)、eIF4AおよびeIF4Fに結合しますが、ハウスキーピングmRNAは分解しません。ただし、eIF4Hを結合する機能はありません。これらおよび以前のデータ(5、7、8)は、スキャンされたmRNAのVhs分解にeIF4HとeIF4Fの両方への結合が必要な場合があることを示唆しています。明らかに、Vhsターゲティングのメカニズムについて多くのことを学ぶ必要があります。
2019/10/6
 脚ブロックは、心臓の右脚(うきゃく)または左脚(さきゃく)と呼ばれる部分を通過する電気刺激が部分的または完全に遮断される伝導障害の一種です。 房室結節からの電気刺激を伝導する線維群ヒス束は、左右2つの枝に分かれ、左側の枝(左脚)は電気刺激を左心室へ、右側の枝(右脚)は右心室へ伝導します。
 最後に急性心筋炎や心内膜炎や心膜炎といわれる炎症性の心疾患が、ヘルペスウイルスが絡んでいる論拠を明示しましょう。いままで元気で生活していた患者さんが、かぜ症状を契機に数日後には突然胸痛に悩まされたり、心不全を起こしたり、さらにはショックを起こしたりします。最悪のケースでは死亡することもまれにあります。心臓突然死の有力な原因のひとつが急性心筋炎です。急性心筋炎では心筋にウイルスなどが感染して発症します。このウイルスはまさに、ヘルペスウイルスなのです。まず風邪症状が3~5日先行します。その後に、不整脈や急性心筋梗塞様胸痛、それに心不全やショックなどの重い症状へと続きます。これらも全てヘルペスと免疫の戦いが心臓の組織の様々な細胞で生じた結果なのです。なぜ風邪が引き金となるのでしょうか?皆さん、インフルエンザにかかったときに、関節が痛くなったり、頭痛がしたりしますね。インフルエンザはあくまでも上気道炎ですから、インフルエンザウイルスが関節に入り込んだり、脳に入り込むことはないのです。それは、インフルエンザや風邪にかかると、免疫が上がります。免疫が上がると、多くのヘルペスウイルスをあちこちに持っている人は、このヘルペスとの戦いも始まるのです。この理屈を世界中の医者は誰一人として知らないのです。同じように風邪を引く前に既に心筋や心膜や心内膜の細胞や、さらに刺激伝導系に感染しているヘルペスが多ければ多いほど、さらに風邪の状態が酷ければ酷いほど、免疫が上がると、自然免疫であるNK細胞が活性化し、心筋などの細胞を攻撃して殺しにかかると、心臓の働き、つまり刺激伝導系の働きが破綻してしまうのです。もちろん、風邪症状だけに留まり、心症状や全身症状に至らない患者さんも多くいます。また先行する症状がはっきりせずに、ヘルペスとの戦いだけが激しくなって、いきなり心不全やショックで発症する患者さんもいます。これは劇症型心筋炎と呼ばれています。
 もう一つ、心臓の炎症疾患として急性心膜炎があります。心膜炎は心膜や心嚢に炎症が起こる病気です。心膜炎になると、胸痛が起こるとともに、心膜液が過剰に増えて心嚢がテニスボール状に膨らみ、心臓のポンプ作用を悪くします。心タンポナーデと呼ばれます。また、急性心膜炎と心筋炎が合併することも間々あります。心膜・心筋炎と呼ばれます。急性心筋炎や急性心膜炎の原因となるウイルスは、まさにヘルペスウイルスであります。ヘルペスウイルスは、再感染を何度も繰り返すことができるので、ヘルペスウイルスの感染経路は口からであり、最初は喉の痛み、発熱などですが、やがて胃のむかつき、腹痛、下痢、筋肉痛、全身倦怠感などの消化器症状や感染症としての全身症状が出てきます。ヘルペスウイルス感染症は、腹痛、下痢、筋肉痛、全身倦怠感などの症状を全て引き起こすのです。急性心筋炎の症状は、症状のはっきりしないものから、かぜ様、不整脈様、急性心筋梗塞様、心不全、そしてショックを伴うものまで様々です。ベテランの医師でも戸惑うほどの多様な症状、多彩な病像です。特に、劇症型心筋炎です。この致死的な心筋炎では、かぜ症状から一転して手足が冷たくなるとか、言いようのない体のだるさに襲われるとか、悪性の不整脈が現れ、極端な例では失神やショック、重症な呼吸困難に陥るといった重篤な急性心不全病状へと激変してしまいます。心筋細胞は他の臓器と違って再生しない細胞です。炎症によって心筋細胞が壊される範囲が広がると心臓のダメージが急速に拡大されます。心筋炎による臨床症状は、心筋が壊れるといった器質的障害と重い炎症による機能的心臓ポンプ力の低下という二つの障害が重複して起こり、心臓ポンプ作用の極度の低下や心停止といって心臓がまったく動かなくなることもあります。こうなると、急性心筋炎が何とか治癒した後も、心筋のダメージが残り、慢性心不全に苦しむことにもなります。心膜炎の症状は発熱、全身倦怠感といった全身症状のほかに、鈍痛を胸部に長く感じることがあります。急性期を脱すれば、むしろ怖いのは慢性期です。炎症による広範な心膜の線維化から心臓のポンプ力が低下し、独特の右心不全を発症します。収縮性心膜炎と呼ばれます。まさに、ヘルペスウイルスは万病の元、さらに難病の元といっても良いのです。今私が証明しようとしているのは、万病の中で、とりわけ難病である原因不明な病気と自己免疫疾患はヘルペスであるということなのです。この病気は子どもから高齢者まで、誰でも罹る可能性があります。かぜ症状から胸の異常を感じたり、不整脈を感じたり、あるいは極度の頻脈や徐脈があれば、急性心筋炎の検査をする必要があります。まず血液中の心筋トロポニンTを測定します。心筋トロポニンTは心筋組織が壊れると血液中に出てくるものです。そして心電図や心エコー図検査です。心筋トロポニンには2種類あります。心筋トロポニンI(cTnI)と心筋トロポニンT(cTnT)です。心筋細胞の蛋白です。正常であれば、血中濃度は非常に低いので検知不可能か微量しか存在しません。しかし心筋細胞がヘルペスによって損傷させられると、心筋の細胞が壊死してしまい、cTnIやcTnTを含む細胞成分が循環血液中に漏出し、血中濃度が上昇します。ちょうどこの心筋トロポニンは、脳の中枢神経細胞に感染したヘルペスによってネクローシスさせられた細胞から残骸として漏出したアミロイドβと同じことなのです。まさに心臓の心筋の刺激伝導系と脳の神経細胞の刺激伝導系の細胞は、ヘルペスウイルスによって冒されると、とんでもない病気が起こることが理解できたでしょう。

2019/09/26

 心筋トロポニン 英語でcardiac troponinといい、cardiac は心臓のという意味で、略して cTnと書きます。トロポニン(troponin)は横紋筋である骨格筋と心筋のカルシウムイオンによる収縮制御において中心的な役割を担うトロポニンは、トロポニンC, トロポニンI, トロポニンTと名付けられた構造的にも機能的にも異なる3つのサブユニットからなるタンパク質複合体です。心筋トロポニンI(cTnI)と心筋トロポニンT(cTnT)は心筋細胞の蛋白です。正常であれば、血中濃度は非常に低いので検知不可能か、あるいは辛うじて検知できるほどの微量しか存在しません。しかし、心筋細胞が損傷すると(心筋壊死)、cTnIやcTnTを含む細胞成分が循環血液中に漏出し、血中濃度が上昇します。したがって、cTnI・cTnTは心筋壊死に特異的かつ感度が高い血中マーカーです。ある程度の心筋壊死は多くの心疾患・非心疾患でも発現しますが、広域にわたる心筋壊死の最も一般的な原因は心筋梗塞(心臓発作)です。血漿中の心筋トロポニン(cTnIまたはcTnT)の測定により、心臓虚血に続いて起こる心筋壊死を早期かつ迅速に検知することができるのです。それ以外の心筋壊死はヘルペスウイルスによる心筋炎や心内膜炎によっても生じることは他の心臓専門医は知らないのです。突然死の多くの原因は心停止であります。不明な原因による心停止はヘルペスによって心筋細胞が壊死してしまい心臓の脈拍が止まるからです。
 心筋トロポニンと心筋梗塞とヘルペスウイルス
 心筋梗塞は英語でMyo‐cardial infarctionと書き、略してMIとかきます。Myo‐cardial infarctionのMyoは筋肉の、cardialは心臓の、infarctionは梗塞のという意味です。心筋梗塞とは、動脈硬化などが原因で心臓の血管(冠動脈)が完全に塞がり、血流が途絶え心筋細胞が死んでしまうことです。これを心筋壊死といいます。心筋トロポニンの上昇は心筋梗塞によって心筋細胞が壊死したときにみられます。心筋トロポニンは心筋細胞が壊死した後に心筋細胞に存在していたタンパク質であり、それが漏れ出たものがDAMPといわれる心筋細胞の残骸の1つなのです。DAMPは英語でdamage-associated molecular patternと書き、日本語でヘルペスによる傷害関連分子パターンと訳し、ヘルペスが心筋細胞を傷つけて溶解させて殺すときに殺された心筋細胞から残骸として血中に出てくるのが心筋トロポニンなのですが、心筋梗塞に際しては虚血によって死んだ心筋細胞から放出された残骸なのです。このように心筋細胞が脱落してしまうと洞房結節からの電気信号がその部分で伝わらなくなり、脈拍が停止して突然死を起こすのです。
 抗てんかん薬の分類 ルースイツザアーキさんがこの論文で指摘されているようにHSV-1やHSV-6がてんかんの原因であります。てんかんについては以前に詳しく書いたように、中枢神経細胞の髄鞘を構成する希突起膠細胞(オリゴデンドロサイト)に感染したヘルペスによってあちこち脱落してしまったあと、電気信号が神経細胞から漏電したためだと説明しましたね。漏電のためにてんかん発作は、大脳の神経細胞の過剰な電気的興奮と、その興奮が広がることによって起こります。それでは現代の抗てんかん薬にどんなものがあるか勉強しましょう。1つ目は興奮系を抑えるタイプと、2つ目は興奮の広がりを抑制するタイプの2つがあります。
 1つ目の興奮系の働きを抑える抗てんかん薬の作用は、神経細胞の興奮は、ナトリウムイオンやカルシウムイオンが神経細胞の膜を通過して細胞内に入ることで生じます。したがって、これらのイオンの動きを抑えることにより、過剰な興奮が起こらないようにします。この作用の薬には、1)フェニトイン、2)カルバマゼピン、3)バルプロ酸、4)ゾニサミド、5)エトスクシミド、6)トピラマート、7)ラモトリギン、8)ペランパネルなどがあります。
 2つ目の抑制系の働きを強める抗てんかん薬の作用についてまず説明します。脳の中にはGABA(ギャバ)という興奮を抑える働きをもつ物質があります。GABAはgamma-aminobutylic acidの頭文字であり、日本語ではγ-アミノ酪酸といいます。GABAはおも脳や脊髄でドーパミンなどの興奮系の神経伝達物質の過剰分泌をおさえ、興奮を沈めたり、リラックスをもたらします。抑制系の神経伝達物質として効能を持っているのです。抑制系を強める抗てんかん薬はGABAの働きを強め、てんかんの症状を抑えます。この興奮抑制薬として。、1)ジアゼパム、2)クロナゼパム、3)クロバザム、4)ガバペンチン、5)ベンゾジアゼピン系、6)バルビタール系、7)ビガバトリンなどがあります。脳神経の電気伝導をストップするものです。
 3つ目に新しい作用をもった抗てんかん薬が作られました。1つ目の興奮を抑える薬や2つ目の抑制薬とは違った作用で過剰な興奮を抑え、抑制的な働きを強めることで、てんかんの症状を抑える薬ができました。それがレベチラセタムです。
 以上の抗てんかん薬の作用機序を興奮系神経と抑制性神経系のバランスで治療する絵を載せておきます。


今日はここまで。2019/10/8



 AD patients have an increased risk of epilepsy and almost 50% have abnormal electrical activity in the brain, which does not cause a seizure but is detectable by brain scan technology. Lam et al. (2017) pointed out that amyloid plaques, characteristic of AD in their numbers in brain, were first described in 1892, in patients with epilepsy, and that AD and epilepsy both impair cognition and show overlapping patterns of cellular neurodegeneration and hypometabolism in the temporal lobe. They added that interneurons are among the first to die in AD mesial temporal cortex and that the ensuing degradation of synaptic connectivity and circuit remodeling could contribute to memory storage and retrieval. Intermittent temporal lobe dysrythmia could therefore account for early fluctuations in cognition in AD patients. The authors investigated mesial temporal activity in two AD patients with fluctuating cognition but with no previous history of seizures, using intracranial foramen ovale electrodes, and detected clinically silent hippocampal seizures and epileptiform spikes during sleep, a period when both were most likely to interfere with memory consolidation. They suggested that early development of occult hippocampal hyperexcitability might contribute to the pathogenesis of AD.

 AD患者はてんかんのリスクが高く、ほぼ50%の脳に異常な電気的活動が見られ、この電気的異常は発作を引き起こさないのですが、脳スキャンテクノロジーによって検出可能なのです。2017年にラムらはいくつかの事実を指摘しました。1つはアミロイド斑(老人斑)は脳において数多いという点においてADに特徴的であるのですがそのアミロイド斑がてんかんをもっている患者においてはじめて1892年に記載されたということをまず指摘されました。次にADとてんかんは両者とも認知機能を障害し、かつ側頭葉における神経細胞の死滅とかつ代謝機能低下の両者の重複するパターンを示すことをも指摘しました。さらに彼らが付け加えたことはいくつかあります。1つは介在ニューロンはADの正中側頭皮質で最初に死滅することと、2つ目は死滅の後に生じるシナプスの結合と回路の再生は記憶の蓄積と記憶の回復に一役買っているということです。したがって、断続的な側頭葉の脳波の律動異常はAD患者の認知機能に初期の変動があると説明できました。ラムらは認知異常がみられるがてんかん発作の既往のない2人のAD患者を精査しました。その方法は頭蓋内卵円孔電極を使用して、睡眠中に臨床的に無症候性の海馬発作とてんかん様スパイクを発見したのです。寝てる間に臨床的には無症候性の海馬発作と臨床的には検知できないてんかん様スパイクの両者は、睡眠中の記憶強化を最も邪魔をしてしまいそうな期間が睡眠中なのです。ラムらは、臨床的に気づかれない早期の海馬の過剰興奮の発生がADの病因に寄与する可能性があることを示唆したのです。



 In a recent feasibility study (Musaeus et al., 2017), an anti-epileptic drug was tested for its potential impact on the brain activity of patients with mild AD in a double-blind within-subject study. Seven patients were investigated on three separate occasions: their baseline EEG was examined and then they were injected with either a placebo or with the anti-seizure drug levetiracetam, at either a low dose (2.5 mg/kg) or a higher dose (7.5 mg/kg). Each patient eventually got one dose of each type, in random order. After injection, patients underwent magnetic resonance imaging (MRI) to measure blood flow in the brain to quantify brain activity and detect its location in the brain, and they took standard cognitive tests for memory, executive functioning, naming, visuospatial ability and semantic function, all of which are affected in AD. The higher doses of the anti-seizure drug were found to normalize abnormalities in the patients’ EEG profiles, increasing brain wave frequencies that had been abnormally low, and decreasing those that had been abnormally high. Although the authors found no improvement in cognitive function after a single dose of medication, they plan a longer and larger study.

 2017年のムシウスらの最近の実行可能な研究が二重盲検法でてんかんの被験者内だけの研究で、抗てんかん薬が軽度のAD患者の脳活動に及ぼしうる影響についてテストしました。7人の患者を3回に分けて検査されました。ベースラインEEG(脳波図)を調べた後、低用量(2.5 mg / kg)または高用量(7.5 mg/kg)でプラセボまたは抗てんかん発作薬レベチラセタムを注射しました。最終的に、各患者はランダムな順序で各タイプの1回分が投与されました。注射後、患者は磁気共鳴画像法(MRI)を受けさらに患者は脳内の血流を測定され、脳の活動を定量化され、脳内の活動の部位を検出され、記憶、実行機能、名前を言える能力、視空間能力、および意味機能に対する標準認知テストを受けました。これらはすべての能力はADで影響を受けます。高用量の抗てんかん薬は、患者の脳波の全体像の異常を正常化し、異常に低い脳波周波数を増加させ、異常に高い脳波周波数を減少させることがわかりました。著者らは、薬物の単回投与後に認知機能の改善は見られなかったのですが、より長いかつより大規模な研究を計画しているのです。

低用量(2.5 mg / kg)1kgの体重に対して2.5mgのレベチラセタムを投与するということです。

ベースラインEEG(脳波図)検査前(刺激前)の100 ms(ミリ秒、millisecond、ms)間の平均電位をベースライン(基礎電位)をベースラインEEGといいます。つまり、100×千分の1は10分の1秒間のことです。ミリ秒(ミリびょう、millisecond、記号:ms) ミリ秒は、1000分の1秒に等しい時間の単位です。

脳波は英語でElectro encephalo gramといい、EEGと略します。ヒトや動物の脳から生じる電気活動を、頭皮上、蝶形骨底、鼓膜、脳表、脳深部などに置いた電極で記録したものです。EEGの英語の忠実な訳語としては、脳電図になりますが本来は、脳波図と呼ぶべきであり、したがって一般的には脳波と簡略化します。脳波を測定、記録する装置を脳波計(Electro encephalo graph、 略語は同じくEEG)と呼び、それを用いた検査を脳波検査(electro encephalo graphy、略語は同じくEEG)と呼びます。略語のEEGは3つの意味があり混乱しますね。医療での臨床検査として、また医学、生理学、心理学、工学領域での研究方法として用いられます。検査方法、検査機械、検査結果のどれも略語はEEGとなるので、使い分けに注意が必要です。つまり、検査方法は graphyであり、検査機械は graphであり、検査結果はgramであります。脳波の検査は個々の神経細胞の発火を観察する単一細胞電極とは異なり、電極近傍あるいは遠隔部の神経細胞集団の電気活動の総和を観察しているのです。脳波と似た検査に、神経細胞の電気活動に伴って生じる磁場を観察する脳磁図(のうじず、Magneto encephalo gram、MEG)があります。それでは正常脳波と異常脳波であるてんかんの脳波について勉強しましょう。まず、正常脳波について説明しましょう。正常脳波の脳波は背景脳波 といわれる基礎律動があります。この基礎律動は脳のほぼ全般にかつ持続性にみられます。脳波の大部分を形成する特定の脳波活動を基礎律動(背景脳波)といいます。基礎律動は覚醒度、年齢、薬物によって変化します。もちろん基礎律動が異常をしめす病気もあります。基礎律動には周波数帯域ごとに以下のようにギリシャ文字の名前が付けられており、それぞれ異なった生理学的な意義があります。下に周波数帯域ごとに基礎律動の分類表を掲げておきます。周波数の単位はHzでヘルツと読みますね。Hzの復習をしておきましょう。Hzとは、周期的な現象の頻度を表す単位で、1秒あたりの生起回数(毎秒何回起きるか)を示したもの。1Hzは毎秒1回を意味し、周波数や振動数の単位としてよく用いられます。

名称 読み 周波数帯域
δ波 デルタ波 1-3Hz
θ波 シータ波 4-7Hz
α波 アルファ波 8-13Hz
β波 ベータ波 14-Hz

 α波(アルファ波)は癒しの脳波として皆さんご存じでしょう。α波とは、人間の脳から出る、周波数でいうと8Hzから13Hzの範囲の脳波で、落ち着いている状態に脳から出る脳波の一種です。ドイツの科学者、ハンス・ベルガーによって、心の状態によって人間の脳波は5種類に分類できるのです。α波が出ると、体や心がリラックスできるとともに、ストレスを抑える効果があると同時に集中力が研ぎ澄まされているときにもα波が検出され、さらには、脳を活性化させる効果を持っています。α波に免疫力を高め、病気を予防する効果もあるのです。なぜならば、ストレスを抑えてくれるので副腎皮質ホルモン(ストレスホルモン)が少なくなるからです。α波を脳から出させるには癒し効果の高い音楽といわれる有名なクラシック音楽、とりわけモーツァルトの曲、一般的にα波が出やすいと言われている音楽に、クラシック音楽があります。 現代にまで受け継がれている有名のクラシック音楽の多くは、耳馴染みのいいメロディーで、かつ、広い世代に親しまれるような音楽だということで、癒し効果が高いようです。 クラシックの中でもモーツァルトの曲はいずれもα波が出やすい音楽として知られていますし、パッヘルベルのカノンや、バッハのG線上のアリアなどがあります。さらに自然界の音であるα波が出やすい曲とされています。 自然の音が入ったヒーリング音楽クラシック音楽のほかにα波の出やすいと言われている音楽に、自然界の音を取り入れたヒーリングミュージックがあります。自然界の音には、1/fゆらぎと呼ばれる周波数に反比例するゆらぎが含まれており、人体に快適感を与えるのです。1/fゆらぎは、人が自然とリラックスできるゆらぎといえます。たとえば、海辺に波が押し寄せる音だったり、川のせせらぎ、鳥の鳴き声や、風で木々の葉っぱが揺れる音などが、1/fゆらぎの音であり、そういった自然界の音を取り入れたヒーリングミュージックは、聞くとリラックス効果が大きく、α波が出やすいのです。正確に1/fゆらぎを定義するのは難しいのですが、自然界には多くの「ゆらぎ」が溢れています。私たちの心臓の音、ろうそくの炎のゆれ、波の感覚、雨音など。いずれも一定の音や自然現象のようでいて、実は予測できない不規則なゆらぎがあり、その揺らぎが快適なものを1/fゆらぎと言っているのです。 では、本文に戻りましょう。

 一般に健常者では、安静・閉眼・覚醒状態では後頭部を中心にα波が多く出現します。また睡眠の深さは脳波の周波数などに基づいて分類されています。健常成人の安静覚醒閉眼時では、後頭部優位に出現するα波が基礎律動となります。25~65歳の正常成人ではα波は8~13Hzでありますが、その中の9~11Hzのαが後頭部優位に出現し、開眼、光、音刺激などで変化します。周波数の変動は1Hz以内であります。
 α波を基準としてそれよりも周波数の遅い波形を徐波、周波数の早い波形を速波といいます。振幅は正常人は20μV〜70μVであり、これを中等電位といいます。20μV以下は低電位、100μV以上は高電位といいます。
 意識障害の程度を調べるのには脳波が用いられます。覚醒度が低下すると後頭部のα波の連続性が乏しくなり、その周波数も遅くなり、振幅が低下します。出生から思春期の間は、脳波の基礎律動は速波化していきます。そして思春期から初老期まで基礎律動の周波数は殆ど変化がなく、初老期以降は概ね年齢とともに徐波化していきます。
 4つの脳波について勉強しましょう。まずα波は、頭部後方部分に覚醒時出現する8Hz〜13Hzの律動であり、精神的に比較的活動していないときに出現します。注意や精神的努力によって抑制され、律動が減ります。加齢により徐波化する傾向があります。皮質のα波は視床からの入力によるものであり、視床におけるペースメーカーが皮質リズムを形成し、視床の反回性抑制ニューロンがリズムの周波数を作っているのです。視床ニューロン群に発生する脱分極、過分極からなるシナプス後電位の律動性振動によってリズムの周波数が作られています。脳波律動の周波数は視床ニューロンの膜電位水準に依存しています。開眼により覚醒度が上がり、様々な刺激が入ってくると脱同期状態となり、14Hz以上のβ波が出現します。中等度の過分極状態では睡眠紡錘波、深い過分極では1〜3Hzのδ波となります。睡眠紡錘波(すいみんぼうすいは)とは、ノンレム睡眠時の脳波に見られる12~14Hzの波で、律動的に連続して出現し、それが紡錘の形に似ている脳波パターンです。睡眠段階2の判定には睡眠紡錘波の出現が必須である。この視床ニューロンの膜電位水準は覚醒レベルを調節する脳幹網様体ニューロンの活動性で制御されています。睡眠段階2というのはなんでしょうか?睡眠の段階は早い目の動きを伴う睡眠であるレム睡眠と、目がほとんど動かない睡眠であるノンレム睡眠に大別されます。ノンレム睡眠は4段階に分かれており、段階1と2が一般的に浅い睡眠、段階3と4が深い睡眠といわれています。成人では一晩の中で、睡眠段階1とレム睡眠が10〜20%、段階3と4が15%ぐらい、残りの40〜50%は睡眠段階2が占めています。段階3と4は、1〜3Hzの遅いδ波が増えるので徐波睡眠とも呼ばれます。一方、大脳皮質と皮質間を結ぶ長い連合線維によってリズムの周波数を作っているという説もあります。
 β波は、14Hz以上の律動です。30Hz以上でγ波とさらに分類することもあります。もっともよく認められるものは前頭部から中心部に記録されます。多くは30μV以下であり、その起源は扁桃体や海馬が考えられています。
 θ波は、4Hz〜7Hzの律動です。α波(8Hz〜13Hz)が徐波化して出現する場合は後頭葉優位であり、傾眠時は側頭葉優位に出現します。
 次に基礎律動の異常についてちょっと勉強しましょう。基礎活動の異常としては、1)周波数の異常、2)電位の異常、3)分布の異常などに分けられます。周波数の異常には基礎律動の徐波化などがあげられます。限局性の徐波化であればどの電極近傍に腫瘍、炎症、てんかん焦点といった病変が存在します。広範な徐波化であれば脳形成障害、広範な病巣や脳症、病巣の多発、内分泌代謝異常、外来物質の影響、脳変性疾患の可能性があります。

2019/10/10

 てんかんの脳波 てんかんの研究は臨床脳波学における中心課題の一つであり脳波がてんかんの診断や治療効果に最も威力を発揮します。てんかんの分類はすでに述べましたが復習しましょう。てんかんの分類の仕方の1つは全般性てんかん(全般発作をもつてんかん)と局在性(部分、焦点)てんかん(部分発作あるいは焦点発作をもつてんかん)の2つに分けられます。2つ目のてんかんの分類の仕方は病因によって本態性(原発性)てんかんと症候性てんかんと潜在性てんかんの3つに分けます。臨床脳波学と病因の2つの視点からてんかんが診断されます。いずれにしろ、このようなてんかんの分類はまったく意味がないのです。なぜならば、てんかんは脳のどの部位でヘルペスウイルスが脳の神経細胞に侵入したヘルペスが神経細胞を殺すか、それともヘルペスウイルスが脳の神経細胞の髄鞘を構成している稀突起膠細胞(デンドログリア)が殺されてそこから漏電が起こるかのいずれかでてんかんが起こるのはすでに十分すぎるほど説明しました。



 There is also an amyloid connection between epilepsy and AD: Joutsa et al. (2017) investigated 41 people who had suffered childhood-onset epilepsy (one in a hundred develop the disorder before age 18), and were then followed for 50 years until late middle age, and 46 matched population-based controls, using positron emission tomography scanning. The aim was to find if there was a predisposition to development of progressive neurodegenerative disorders such as AD, as indicated by Aβ accumulation, and to find if APOE genotype is a factor. The authors reported that the middle-aged adults who had developed childhood epilepsy had more amyloid plaques in their brains than matched controls without epilepsy. Plaque accumulation was especially great in APOE-ε4 carriers. The subjects had had a variety of different epilepsy syndromes and were in remission. Many had not had anti-epileptic drug therapy for decades which, the authors suggested, linked the increased brain Aβ to the pathophysiology of epilepsy rather than to seizure control or duration of active epilepsy, and might help to explain why childhood epilepsy could lead to cognitive disorders such as AD.

 てんかんとADとの間には原因的にはアミロイドでつながっています。2017年にJoutsaらが小児期発症てんかんを患ってきた41人を調査しました。一般にてんかんの発症は100人に1人が18歳以前に起こります。この41人が、ポジトロン放出断層撮影を使用して、中年後期まで50年間追跡され、そして同時に46人の人口に基づいた対照も追跡しました。その目的は2つありました。1つは、Aβ(アミロイドベータ)の蓄積によって示されるように、AD(アルツハイマー病)などの進行性神経変性疾患の発症の素因があるかどうかを見つけることと、もう1つはAPOE遺伝子型がADの要因であるかどうかを発見することでした。著者らは、小児てんかんを発症した中年の成人は、てんかんのない対照に比べて脳内にアミロイド斑が多いことをまず報告しました。プラーク(老人斑)の蓄積は、APOE-ε4キャリアの患者で特に大きかったことも報告しました。被験者は、さまざまなてんかん症候群に患ってきており、症状は寛解状態でした。著者らが示唆したことは、抗てんかん薬治療を何十年もの間、受けていなかったことを発作の抑制や活動性てんかんの持続時間と結びつけるのではなくて、むしろ脳Aβの増加をてんかんの病態生理と結び付けたのです。抗てんかん薬治療を何十年もの受けていなかったことが、小児てんかんがADのような認知症を生み出す理由になることを説明するのに役立つことになるでしょう。

genotype 遺伝子型は、ある生物個体(人)が持つ遺伝子の完全な遺伝情報です。ところが、ある遺伝子が存在しても、その遺伝形質が発現しない場合もあり、発現する形質を表現型といいます。遺伝子型と表現型は必ずしも 1:1 に対応しません。表現型は、形態、発生、または行動などの、生物に実際に観察される特性です。例えば、ヒトのABO式血液型ならば、A型というひとつの表現型に対してAAとAOという二つの遺伝子型があり得る。Genotype–phenotype distinction -遺伝子型と表現型の違いは遺伝学に描かれています。 「遺伝子型」は有機体の完全な遺伝情報です。 「表現型」は、形態、発生、または行動などの、生物の実際に観察された特性です。



 There have been a number of studies specifically on the involvement of APOE, and also of HSV1 and HHV6, in epilepsy. The role of APOE in epilepsy development is still controversial, some studies showing that ApoE-ε4 is associated with an increased risk of medically refractory epilepsy, of late post-traumatic seizures and of non-lesional mesial temporal lobe epilepsy (MTLE), while other studies found no association in non-lesional TLE patients nor in MTLE with hippocampal sclerosis (MTLE-HS) patients (Leal et al., 2017). An association between this isoform and age of onset of temporal lobe epilepsy was found in several studies; also, the APOE-ε4 allele has been associated with cognitive impairment in epileptic patients. Leal et al. (2017) aimed to elucidate the importance of febrile seizures (FS) and the role of APOE in MTLE-HS development. They described MTLE with hippocampal sclerosis (MTLE-HS) as the most frequent pharmaco-resistant epilepsy, with most HS patients having suffered CNS infection, head or birth trauma or FS, the latter being the most common injury. Their results showed no differences in APOE-ε4 frequencies between MTLE-HS patients and controls or between MTLE-HS subgroups, but APOE-ε4 carriers had an earlier MTLE-HS onset, as did MTLE-HS patients with FS antecedents compared with non-FS antecedents. They concluded that although APOE-ε4 and FS might not be involved in aetiopathogenic mechanisms of MTLE-HS, these factors could speed up disease development in predisposed individuals.

 てんかんにおけるAPOE、およびHSV1とHHV6の関与に関する具体的な研究が数多くあります。てんかんの発症におけるAPOEの役割はまだ議論の余地があり、ApoE-ε4が医学的​​に難治性のてんかん、心的外傷後発作、非病変の近心側頭葉てんかん(MTLE)のリスク増加と関連していることを示すいくつかの研究では、非病変のTLE患者にも海馬硬化症(MTLE-HS)患者とMTLEにも関連性は認められませんでした(Leal et al。、2017)。このアイソフォームと側頭葉てんかんの発症年齢との関係は、いくつかの研究で発見されました。また、APOE-ε4対立遺伝子は、てんかん患者の認知機能障害と関連しています。2017年にリアルらはMTLE-HS発症における発熱性発作(FS)の重要性とAPOEの役割を解明することを目的とした研究をしました。彼らは、海馬硬化症を伴うMTLEを最も頻繁にみられる薬物耐性てんかんとして説明し、ほとんどのHS患者はCNS(中枢神経系)の感染、頭部または出産時の外傷またはFSに罹患してきており、外傷やFSが最も一般的にみられる傷害でありました。彼らの結果は、MTLE-HS患者とコントロール間またはMTLE-HSサブグループ間でAPOE-ε4頻度に差はないことを示しましたが、APOE-ε4キャリアは、FSの前件。彼らは、APOE-ε4およびFSはMTLE-HSの病因と病原性メカニズムに関与していないかもしれないが、これらの要因は素因のある個人の疾患発症を加速する可能性があると結論付けました。

近心側頭葉てんかんは英語でmesial temporal lobe epilepsyといい、略してMTLEといい、別名、内側面型側頭葉てんかんともいいます。

TLE患者にも海馬硬化症(MTLE-HS)患者 temporal lobe epilepsyは日本語で側頭葉てんかんと訳し、略してTLEと書きます。内側側頭葉てんかん (mesial temporal lobe epilepsy, MTLE) の中でも海馬硬化(hippocampal sclerosis,HS)を伴う MTLE-HS

アイソフォーム 構造は異なるが同じ機能をもつタンパク質です。酵素に限らず,ほかのすべてのタンパク質についてもいいます。

発熱性発作(FS) 熱性けいれん(FS:febrile seizure)熱性けいれん(以下、 Fs)とは、主に6歳未満の小児が、38℃以上の発熱に伴っ て起こすけいれんや一過性の意識障害をさし、中枢神経系の感染症(脳炎や髄 膜炎)や代謝異常、その他明らかな疾患によらず、また以前に無熱性けいれん (てんかん発作)の既往がないものをいいます。

 海馬硬化症 てんかん原性焦点を側頭葉の内側に有する部分てんかんで、かつ病理学的に海馬硬化を呈するもの。 推定病因、臨床経過、発作症状、脳波所見、画像所見などがおおむね共通している。 上腹部不快感などの前兆、強直や自動症を伴う複雑部分発作を認める。 薬物治療に極めて抵抗するが、一側の海馬硬化症の場合は外科的治療の成績はよい。

 

 薬物耐性てんかん 薬物治療では効果がでないてんかんのことです。

 CNS感染 は英語でCentral nervous systemといいます。大きく分けて8種類あります。まずⅠ)髄膜炎、Ⅱ)硬膜下・硬膜外膿瘍 、Ⅲ)大脳実質への感染など(脳炎・脳症)、 Ⅳ)小脳炎、Ⅴ)脊髄炎 、Ⅵ)脊髄硬膜外膿瘍、 Ⅶ)脳室炎(脳室上衣炎)、Ⅷ)静脈洞炎の8つがあります。それぞれに病気がいくつか属しています。
 Ⅰ)の髄膜炎には、① 細菌性髄膜炎 、②結核性髄膜炎、③真菌性髄膜炎、④ ウイルス性髄膜炎があり、Ⅱ)の硬膜下や硬膜外膿瘍、Ⅲ)の大脳実質への感染など(脳炎・脳症) には① ウイルス性脳炎 ・単純ヘルペス脳炎 ・帯状疱疹ウイルス脳炎 ・HHVー6 脳炎 ・サイトメガロウイルス脳炎 ・日本脳炎 ・HIV 脳症 ②脳膿瘍(細菌・真菌など)③遅発性ウイルス感染症・プリオン病 ・亜急性硬化性全脳炎(SSPE)・CreutzfeldtーJakob 病 ・進行性多巣性白質脳症(PML) ④感染後・傍感染性脳炎 ・急性散在性脳脊髄炎 ⑤ その他 ・インフルエンザ脳症 ・神経梅毒 ・原虫・寄生虫など(トキソプラズマ脳炎など) 、Ⅳ)の小脳炎 には①感染性小脳炎 ウイルス(HSV・VZV・CMV・EBV・ ムンプス・麻疹など)・細菌・マイ コプラズマ・真菌など、② 宿主免疫学的機序による小脳炎 ウイルスやマイコプラズマなどの感 染後や傍感染性(麻疹脳炎や風疹脳炎など)による。Ⅴ)の脊髄炎には ① 感染性脊髄炎 ウイルス(HSV・VZV・CMV・風疹・麻疹など)・ 細菌・寄生虫など ②. 感染に関連した脊髄症 ・HTLVー1 関連ミエロパチー③. 感染後・傍感染性脳炎 ・急性散在性脳脊髄炎(脊髄型)、Ⅵ)の脊髄硬膜外膿瘍、Ⅶ)の脳室炎(脳室上衣炎)には感染性脳室炎 細菌・ウイルス(HSV・CMV など)など 外傷や脳外科的処置後に細菌性髄膜炎に 併発して認めることが多い.Ⅷ)の静脈洞炎には 細菌・ウイルスなどにより発症、副鼻腔炎などからの波及も多い、血栓症に併発する場合もあります。
 上の説明で英語の略語を使われています。略語のない英語に戻しておきます。HHV—6: ヒトヘルペスウイルス 6 型ウイルス(human herpes virus—6),HIV: ヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus),SSPE: subacute sclerosing panencephalitis,PML: progressive multifocal leukoencephalopathy,HSV: 単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus),VZV: 水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella zoster virus),CMV: サイトメガロウイルス (cytomegalovirus),EBV: Epstein—Barr virus,HTLV—1: ヒトリンパ球向性ウイルス 1 型 (human adult T—cell leukemia virus—1)



 Other mainly negative findings included that of Li et al. (2016) who investigated Han Chinese and found no association between APOE-ε4 carriage and the age of onset, duration of epilepsy, frequency of seizure, febrile convulsion history, or hippocampal sclerosis, although they suggested that the ε4 allele was a possible risk factor for non-lesional MTLE. Also, Lavenex et al. (2016) detected no association between APOE polymorphisms and FS.

 2016年にリーらがその他の主に否定的な調査結果には、中国人を調査し、APOE-ε4の保因と発症年齢、てんかんの持続期間、発作の頻度、熱性けいれん歴、または海馬硬化との間に関連性は認められないという報告があります。それにもかかわらず、リーらはAPOE-ε4は非病変MTLEに対しては可能性のある危険因子ということを示唆していました。また、2016年にLavenex らはAPOE多型とFS(熱性けいれん)の間に関連性があることは見つけ出すことができませんでした。


近心側頭葉てんかん(MTLE) 別名、内側面型側頭葉てんかん(mesial temporal lobe epilepsy,以 下MTLEと 略す)

APOE polymorphisms APOEという遺伝子の多型を意味します。多型というのは、遺伝子の多型であり、遺伝子を構成しているDNAの配列の個体差であり、集団の1%以上の頻度であるものと定義されることが多いのです。言い換えると、突然変異ではありますが病気として認識されない変異であります。頻度が1%以上でも頻度の多いタイプを野生型、少ないタイプの遺伝型を変異型と表現することもあり、変異と多型の定義には混乱があります。



 As to a viral involvement in epilepsy, Wipfler et al. (2018) carried out a meta analysis of eight publications on HHV6 and MTLE, all of which had used surgically removed tissue samples from pharmaco-resistant patients. HHV-6 DNA was detected in brain of 19.6% of all MTLE patients compared to 10.3% of all controls (p > 0.05). As the authors state, these data indicate an association between HHV-6 DNA and MTLE, although whether it involves HHV6 types A or B or both is unknown, as also is whether the association is causal.

 てんかんにおけるウイルスの関与に関して2018年にWipflerらが、HHV6およびMTLE(内側面型側頭葉てんかん)に関する8つの出版物のメタ分析を実施しました。これらのすべては、薬剤耐性てんかん患者から外科的に切除した組織サンプルを使用されました。HHV-6 DNAは、すべてのコントロール(対照)の10.3%に見つけられたのですが一方、すべてのMTLE患者の19.6%の脳で検出されました(p> 0.05)。 著者が述べるように、これらのデータは、HHV-6 DNAとMTLEの関連性を示していますが、HHV6 A型またはB型、あるいはその両方が関与するかどうかは不明です。

 HSE causes epilepsy and epilepsy surgery causes HSE recurrence. HSE is caused by HSV1 and is the most common type of viral encephalitis. It is an acute, rare but often fatal disease of the brain. In the last few decades, treatment of HSE by ACV and other antivirals has decreased mortality, but morbidity in survivors is still high. In the author’s previous review (Itzhaki, 2017), it was pointed out that HSE is a major cause of seizures, the occurrence of which is probably underestimated because of their frequent subtlety. Unprovoked seizures often occur in the post-acute phase (21 days from onset of initial symptoms) and they resist treatment. If seizures occur during the acute phase, there is a greater risk of post-encephalitic epilepsy, and hence of poor long- term prognosis (Sellner and Trinka,2012).

 HSE(単純ヘルペス脳炎)はてんかんを引き起こし、てんかん手術はHSE(単純ヘルペス脳炎)の再発を引き起こします。 HSEはHSV1によって引き起こされ、最も一般的なタイプのウイルス性脳炎です。 このHSEは、急性に起こるものですが、まれですが、しばしば致命的になる脳の病気です。 過去数十年で、ACV(アシクロビル)や他の抗ウイルス薬によるHSE(単純ヘルペス脳炎)の治療により死亡率は低下しましたが、生存者の罹患率は依然として高いです。 この論文の著者であるイツザーキさんによる前回(2017年)のレビューでは、HSEが発作の主な原因であることが指摘されました。てんかん発作は、しばしば発作が認知されにくい微妙さのためにおそらく過小評価されています。非誘発性の発作は、多くの場合、急性期後(初期症状の発症から21日目後)に発生し、治療に抵抗します。 急性期に発作が起こると、脳炎後てんかんのリスクが高くなり、長期予後が悪化する可能性があります(Sellner and Trinka、2012)。


HSE 英語でherpes simplex encephalitistと書き、訳して単純ヘルペス脳炎となります。

Unprovoked seizures 非誘発性発作 という用語は、明らかな誘因がない慢性疾患としての自発発作である。これに対して「誘発性発作」は、急性症候性発作、状況関連発作ともよばれ、脳炎、外傷、脳血管障害、代謝障害などの急性の脳への侵襲に対する反応としては発症するてんかん発作です。



 In a reverse effect, surgery for treatment of epilepsy can cause the relapse of HSE, as described in several case reports: Bourgeois et al. (1999), Kim et al. (2013), Uda et al. (2013), Lo Presti et al. (2015), de Almeida et al. (2015) and Alonso-Vanegas et al. (2016). HSE relapse presumably occurs because of reactivation of existing HSV1 DNA in the brain caused by axonal cutting—a known reactivator of the virus.

 逆効果では、いくつかの症例報告で説明されているように、てんかんの治療のための手術がHSE(単純ヘルペス脳炎)の再発を引き起こす可能性があります。 (1999)、Kim et al。 (2013)、Uda et al。 (2013)、Lo Presti et al。 (2015)、de Almeida et al。 (2015)およびAlonso-Vanegas et al。 (2016)などによる研究結果です。HSEの再発はおそらく、軸索切断によって引き起こされる脳内の既存のHSV1 DNAの再活性化が原因で発生します。これは、よく知られている単純ヘルペスウイルスの再活性化のためです。



 HSE has some links with AD, in that it leads not only to seizures but also to memory deficits and behavioral changes, resembling some of the changes seen in AD patients. Thus, there are functional inks between HSE sequelae and AD, links between AD and epilepsy, and HSE and epilepsy, probable links between epilepsy and herpes viruses, possible links of epilepsy also with specific APOE alleles, and much evidence linking HSV1 to AD. The episodes of HSV1 reactivation which are postulated to occur in brain of the elderly must necessarily be very limited in extent as otherwise, they would lead to overt encephalitis. In view of these connections, it seemed reasonable to consider that HSE occurrence in APOE-ε4 carriers might lead to AD, although it would be rare because of the rarity of HSE (approx 1–3 cases per million population). Relevant literature was therefore searched to find if people who had suffered from HSE have a greater risk of developing age-related cognitive decline, and specifically of dementia or AD. Four published studies and one unpublished survey showed an increase in dementia or, specifically, of AD, amongst survivors of HSE, suggesting that the survivors might have shared another characteristic which added to a risk conferred by HSE—possibly, an APOE-ε4 allele, but unfortunately, none of the studies investigated the APOE genotype of their subjects (Itzhaki and Tabet, 2017).

 HSEは、発作だけでなく、記憶障害や行動の変化にもつながり、AD患者に見られる変化の一部に似ているという点で、ADといくつかの関連があります。したがって、HSE後遺症とADの間には機能的関連、ADとてんかんの間の関連、HSEとてんかんの間の関連、てんかんとヘルペスウイルスの間の可能性のある関連、てんかんと特定のAPOE対立遺伝子の可能性のある関連、およびHSV1(単純ヘルペスウイルス1)がADに関連している多くの証拠があります。高齢者の脳で発生すると想定されるHSV1再活性化の出来事は必然的に範囲が限定されます。というのは範囲が限定されなければ明らかな脳炎につながることになるからです。このような関連を考慮すると、APOE-ε4キャリアでのHSE(単純ヘルペスウイルス脳炎)の発生はADにつながる可能性があると考えるのが合理的であると思われます。HSEの希少性のためにHSEがADの原因となるのが非常にまれです(人口100万人あたり約1〜3件)。したがって、関連文献を検索して、HSEに罹患した人が加齢に伴う認知機能低下、特に認知症またはAD(アルツハイマー)を発症するリスクが高いかどうかを調べました。 4件の発表された研究と1件の未発表の調査は、HSEの生存者の間で認知症、特にADの増加を示し、生存者はHSEによってもたらされるリスクに加えられる別の特徴、おそらくAPOE-ε4対立遺伝子を共有している可能性があることを示唆していますが、しかし残念ながら、被験者のAPOE遺伝子型を調査した研究はありませんでした(Itzhaki and Tabet、2017)。


 There appear to be only two publications on APOE genotypes of HSE patients, one of which implicated APOE-ε2 as a risk (Lin et al., 2001). This would not necessarily invalidate the APOE-ε4 hypothesis, as AD might develop mainly in those HSE patients (some half of the total) who are not APOE-ε2 carriers. However, a second study found no significant difference between HSE patients’ genotypes and those of controls (Nicoll et al., 2001). The reason for the difference is unknown. As to dementia occurring also amongst survivors of non-HSE encephalitis (caused by other herpesviruses, bacteria or parasites), possibly this is a consequence of encephalitic damage in the CNS, which might well cause reactivation of latent HSV1 if present.

 HSE(単純ヘルペスウイルス脳炎)患者のAPOE遺伝子型に関する出版物は2つだけであるように思われます。その1つはAPOE-ε2をHSEのリスク(危険因子)として関与していることを示しました(Lin et al。、2001)。 この研究はADは、APOE-ε2キャリアではないHSE患者(全体の約半分)で主に発症する可能性があるため、必ずしもAPOE-ε4仮説が無効になるわけではありません。 しかし、2番目の研究では、HSE患者の遺伝子型とコントロールの遺伝子型との間に有意差は認められませんでした(Nicoll et al。、2001)。 この2つの研究の違いの理由は不明です。 非HSE脳炎(他のヘルペスウイルス、細菌、または寄生虫によって引き起こされる脳炎)の生存者の間でも発生する認知症に関しては、おそらくこれは潜在的なHSV1の再活性化を引き起こす可能性が十分ありうるCNS(中枢神経系)の脳炎損傷の結果だと考えられます。

Treatment of HSE With Acyclovir and Relevance to the Treatment of HSV1-Seropositive, APOE-ε4 AD Patients
アシクロビルによるHSEの治療およびHSV1-血清陽性APOE-ε4AD患者の治療との関連


 The standard treatment for HSE is intravenous acyclovir, following trials in the 1980s which assessed its efficacy. It is strongly recommended that ACV should be given as soon as possible during an attack (or even before the diagnosis is certain, in suspected cases) because its usage leads to a striking drop in mortality. However, all too often there are serious sequelae of the illness, as mentioned above. As to the efficacy of longer-term treatment than the standard 14–21 days, a clinical trial of neonates with “HSV disease with CNS involvement” showed that prolonged oral dosing of ACV for 6 months after the usual 14–21 days greatly improved neurological outcomes (Kimberlin et al., 2011). However, another study found, in contrast, that valacyclovir treatment given for 90 days after standard intravenous ACV did not benefit adult HSE patients (Gnann et al., 2015; who were given 2 g thrice daily or placebo tablets). The primary endpoint was survival, with no or mild neuropsychological impairment at 12 months, as measured by the Mini-Mental State Examination (MMSE), and the Mattis Dementia Rating Scale (MDRS). To explain this unexpected result, Tyler (2015) pointed out that the patients in the study by Gnann et al. (2015) were a select group, described by him as a relatively high-functioning subset of HSE survivors. No seriously ill patients were enrolled, so whether such patients or those with associated immuno-compromising conditions might have benefitted is unknown. Nonetheless, the patients in the adult trial, treated and untreated, showed a remarkable extent of recovery. By 2 years post-illness, some 90% of the subjects had no or only mild impairment, as judged by either of the score systems. In fact, most of the improvement occurred within the first 90 days.

 HSE(単純ヘルペスウイルス脳炎)の標準治療は静脈内にアシクロビルを投与することです。これが行われたのは1980年代にその静脈内アシクロビルの投与の有効性が評価された後です。 ACV(アシクロビル)を使用すると死亡率が大幅に低下するためにヘルペスウイルスが脳を攻撃している間、または疑わしい場合はHSEの診断が確定する前に、できるだけ早くACV(アシクロビル)を投与することを強くお勧めします。しかし、上記のように、HSEの深刻な後遺症が頻繁にあります。しかしながら対称的にもう一つの研究には次のことを明らかにしました。それは標準的な14〜21日よりも長期間の治療の有効性に関して、CNS(中枢神経系)病変を伴うHSV疾患に罹っている新生児の臨床試験では、通常のACVを14日〜21日投与のあとの6か月のACVの長期経口投与が神経学的に大幅にHSEが改善することが示されました。(Kimberlin et al。、2011)。しかしながら、別の研究では、それに反して、標準的な静脈内ACV投与が終わった後も90日間のバラシクロビル(抗ヘルペス剤)治療は、成人型のHSE(単純ヘルペスウイルス脳炎)患者に利益をもたらさないことが判明しました(Gnann et al。、2015)。このGnann らの治験は1日2 gのバラシクロビルを服用か、またはプラセボ錠剤(偽薬)を1日2回投与したものでした)。この治療効果を判定する最終的な到達指標は、12か月で神経心理学的障害がないかもしくは軽度の傷害を持って生き続けることでした。この傷害の評価は、ミニメンタルステート検査は(MMSE)およびマティス認知症評価尺度(MDRS)で測定されました。この予想外の結果を説明するために、タイラー(2015)は、Gnann et al。 (2015)は、HSE生存者の比較的高機能なサブセットとして彼によって説明された選択グループでした。重病患者は登録されていなかったため、そのような患者または関連する免疫不全状態の患者が恩恵を受けたかどうかは不明です。それにもかかわらず、治療を受けた患者と治療を受けていない成人の試験の患者は、顕著な回復の程度を示しました。病気の2年後までに、被験者の約90%が、いずれかのスコアシステムで判断されたように、軽度の障害を持たないか、軽度の障害のみでした。実際、改善の大部分は最初の90日以内に発生しました。


ミニメンタルステート検査 英語でMini-Mental State Examinationで略してMMSEといい、日本語で精神状態短時間検査 と訳します。10~15分程度の短い時間で認知機能の障害があるかどうかを調べる検査です。MMSEの評価項目には1)時に関する見当識、2)場所に関する見当識、3)記銘、4)シリアル7課題から成り立っています。MMSEはあくまでスクリーニングテストであって、特定の集団の中から認知症のリスクの高い人をふるいにかけることが目的です。

マティス認知症評価尺度 英語でMattis Dementia Rating Scaleといい、略してMDRSです。抗うつ薬治療に鋭敏な新しいうつ病評価尺度 として使用されています。



 This high recovery group represents probably only a small minority: Gnann and Whitley (2017) have estimated that only 40%–55% of sufferers are able to resume activities of daily living at 12 months. To improve the high morbidity, they suggest the usage of combinations of ACV—or VCV plus immuno-modulatory drugs to reduce ongoing inflammation. A major possibility would be treatment with the combination IMC-1 used by Pridgen et al. (2017; see above).

 As to the effects of treating AD patients long term, ACV causes few side-effects except in renally impaired patients; these should therefore be excluded from relevant trials. No ill effects were seen when VCV was used for a 2 year period at a dosage of 3 g per day, in a clinical trial designed to investigate its efficacy in treating multiple sclerosis (Friedman et al., 2005) and Pridgen et al. (2017) found the safety and tolerability of their IMC-1 in the 4-month treatment of their patients to be satisfactory.


 この回復率の高いグループは、おそらくごく少数です。2017年にGnannand Whitleyは、12か月で日常生活の活動を再開できるのは患者の40〜55%だけであると推定しています。 高い罹患率を改善するために、彼らは進行中の炎症を減らすために抗ヘルペス剤であるACV(アシクロビル)またはVCV(バラシクロビル)と免疫調節薬の組み合わせの使用を提案しています。 主な可能性は、Pridgenらが使用したIMC-1の組み合わせによる治療です。 (2017;上記参照)。

 AD患者のACV(アシクロビル)を用いる長期治療の効果に関して、ACVは元々腎障害を持っている患者を除いてほとんど副作用を引き起こしません。 したがって、アシクロビルを用いる治験は腎障害を持っている患者を除外するべきです。2005年にFriedmanらによる多発性硬化症の治療における有効性を調査するために設計された臨床試験では、VCV(バラシクロビル)を1日3 gの用量で2年間使用した場合、悪影響は見られませんでした。さらに2017年にPridgenらによる患者のIMC-1による4ヶ月に渡る治療においてIMC-1の安全性と忍容性が満足できるものであることがわかりました。


immuno-modulatory drugs 日本語で免疫調節薬と訳します。多彩な薬理作用により免疫システムやその他の生体標的に働きかけ、機能を調節します。いろいろ調べたのですが、免疫修飾薬と訳される場合もあります。いずれにしろ、訳の分からない薬ですが、人間の免疫の働きを異常と考えて作られた薬ですから結局は免疫抑制剤の1つと考えるべきです。

IMC-1 英語でInnovative Med Concepts-1と書き、日本語は革新的な医学の概念という意味です。そのIMC-1はバイオテクノロジー企業の名前であると同時に新しい線維筋痛症に対する処方名でもあります。線維筋痛症もすべてヘルペスが原因であります。IMC-1は、帯状疱疹ヘルペスウイルス(VZV)のヌクレオシド類似体である抗ウイルス剤のファムシクロビル(FCV)と抗ヘルペス作用を持っているCOX-2の阻害剤であるセレコキシブの合剤をも意味します。IMC-1という合剤は慢性的に組織内に住んでいる潜在性のヘルペスウイルスを抑制して増やさないように設計された新しい作用機序を持っています。セレコキシブは、ユニークな抗ウイルス活性も持つCOX-2阻害剤であります。潜在性ヘルペスウイルスを抑制すると、線維筋痛症関連の症状が大幅に改善される可能性があります。すでに述べたように、線維筋痛症の症状は、疲労、頭痛、睡眠障害、気分の変化、集中力の欠如といった他の症状とともに、広範囲にわたる慢性疼痛を伴う衰弱性障害です。世界中の推定3-6%の人々が、この病気に苦しんでいます。米国では約1,000万人、世界中では2億2000万人です。この病気の原因はまさにヘルペスウイルスであるのになぜ抗ヘルペス剤を使わないのでしょうか?残念です。

tolerability 日本語で忍容性と訳します。忍容性とは薬物によって生じることが明白な有害作用(副作用)が、被験者にとってどれだけ耐え得るかの程度を示したものです。医薬品には、多かれ少なかれ、有害作用(副作用)がつきものであるという前提にたって使われる用語であります。



Conclusions(結論)


 Further population epidemiological work would be invaluable for understanding the role of microbes, in particular HSV1, in AD. Using the Taiwan records, or those of any other country with comparable information, the subsequent development of dementia amongst subjects who had suffered mild herpes labialis or genital herpes could be investigated, although they would be far less likely to be documented, and therefore much less identifiable than severe cases. However, investigation of even asymptomatic HSV-seropositive people vs. HSV-seronegative people would be informative, although by the age of 60 the latter would comprise only a very small minority. Also, individuals could be selected who had suffered severe peripheral infections, on the basis that the inflammation thus caused could lead to inflammation in the brain, and reactivation of any latent microbe there. Of particular interest would be those who had suffered HSE, and also epilepsy patients—even those in whom no virus infection had been reported. If tissue, blood, or salve samples were available, APOE genotypes could be determined for any association with other characteristics.

 (アルツハイマー病(AD)を起こす病原体の役割、とりわけ(人類滅亡まで最後の最後まで残る)HSV-1が果たす役割を理解するために、数多くの人たちについての疫学的な仕事は、非常に価値あるものとなるでしょう。台湾で行われた疫学的な記録や、それに匹敵する情報を持っている他の国のデータを用いて、中等度の口唇ヘルペスや性器ヘルペスを患った患者の中から、その後に起こる痴呆という病気が調査されました。もっとも中等度のヘルペス感染を起こした患者については、それほど記録されていないので、より重症の症例ほど明らかにはされていないようですが。しかしながら、HSVの抗体が陰性である人たちとHSVの抗体が陽性でありますが、症状はなかった人たちを調査することは有益であるでしょう。もっとも60歳の年齢までに限ると中等度のヘルペス感染を起こした患者は非常に少数者となりますが。また、脳ではなく重篤な末梢のヘルペス感染にかかった人は、次の条件で選ばれることができました。それは、このように末梢でヘルペスによる炎症が脳に炎症を引き起こされ、かつ脳において何らかの潜伏感染を起こす病原体であるヘルペスウイルスの再活性化を引き起こすことがあったという条件で上記の調査のために選ばれました。特に興味あるのは、HSE(ヘルペス性脳炎)を起こした人々と、てんかんになった患者さんであります。さらにどんなウイルス感染も報告されなかった人々にも興味がありました。もし、患者の組織や血液や唾液のサンプルが手に入れられれば、APOEの遺伝子型が他の特性との繋がりを見つけるために決めることができました。)


 Clearly, the types of antiviral which might be used for treating AD should be carefully chosen, especially if combined with an anti-inflammatory agent, as well as the duration of treatment and stage at which their usage would most effective. Even if the effects were merely a delay in onset of the disease, this would still be enormously beneficial for patients, carers and the economy. Of course, vaccination against HSV1 would be the better option, as prevention of disease is better than cure. Unfortunately, however, there is currently no vaccine for HSV1 and any vaccine trial would presumably have to extend for many years to find the outcome.

 (明らかにADを治療するために使われる抗ウイルス剤のタイプや、抗ウイルス剤を用いる治療の期間や、抗ウイルス剤の使い方が最も効果的である段階がいつであるかなどを考慮して注意深く選ばれるべきであります。とりわけ、抗炎症剤と一緒に使われる時は注意深く選ぶべきであります。その抗ヘルペス剤の効果というのは、たとえ病気の開始よりも遅れたとしても、このような注意は患者や介護者や経済にとっても、極めて利益があることでしょう。もちろんHSV-1に対するワクチンは、より優れた選択となるでしょう。というのは、病気の予防というのは治療より大切であるからです。しかしながら不幸にも、HSV-1に対するワクチンは現在のところ何もありません。しかもいかなるワクチンの試みもおそらくその結果を見つけ出すために何年もかかるでしょう。)


 Research data on a microbial cause of AD have been ignored or dismissed for three decades, very unfortunately for those who developed AD during that period and who therefore had no chance of benefitting from the information. Surely, now is the time to rectify the situation by determining and then using the best means of treatment at hand.

 (ADが微生物であるヘルペスウイルスが原因であるという研究データは30年間も無視され、却下されてきました。とりわけ不運なことは、その30年間の間にADにかかった人々と、従ってこの間、ヘルペスがアルツハイマーの原因であるという情報から利益を得るというチャンスを持てなかった人たちにとっては本当に不運なことでした。確かに今こそ手に入れた抗ヘルペス剤(アシクロビル)による最高の治療を決定し、かつ使うことによって、今までの状況を正しくする時であります。)(アシクロビルだけでは予防も治療も不十分です。漢方の濃度の濃い煎じ薬を併用することによって患者の免疫を上げながら脳細胞の傷を治し脳細胞に侵入したヘルペスが溶解感染しないように、かつ最後は脳細胞にエピゾームの形で潜伏感染させる必要があります。)

 今日、これでルースイツザアーキのアルツハイマーはヘルペスであるという英語の論文を日本語に完全に翻訳しました。さらに英語の論文の中で用いられている難解な専門用語を解説しておきましたからしっかり読んでください。

 今日はここで終わり。お疲れ様!

 すべての神経変性疾患の原因はヘルペスなのです!!!!抗ヘルペス剤と漢方煎じ薬が欲しい人は自由診療専門の松本漢方クリニックにまず相談の電話をください。